今年も気がつけば、大寒。さっむーいこの時期には、おこもりをして「履き道楽」の計画を練る、といいたいところながら、そうもゆかず(涙)。
恒例の所得税確定申告の書類作成に追われること数日。
だったのですが、意外にも比較的簡単にやっつけられたおかげで、夜間のんびり。履き道楽2015も、いよいよ山場。oxford captoeを選定するときがやってまいりました(祝)。
oxfordとは、英国靴の範疇でいう画像上のような内羽根の紐靴のこと。ちなみに外羽根、というのはこんかい私が買ったluffieldのようなモデルをいいます。
ちなみに画像1枚目は、john lobb 2006。いわゆる、イヤーモデルで毎年10月25日に発表される歴代ビンテージモデルのうちのひとつです。各所に超絶技巧を凝らした靴で、まさにゲージツといってよい一足ですが、色、素材、造形などなど、凝りまくっているだけでなく、なによりクツとして美しいのが特徴。特に画像のモデルは伝説といってよい仕上がりでございました。
今回の記事で話題の、oxford captoeの、ひとつの究極である、と言って良いレベルです。
内羽根のoxfordにたいして、外羽根はderbyと呼ばれて、一段カジュアルな扱いをされるのですが、このluffield さまでは例外的なレベルで、名物museum calf と呼ばれる表皮の特徴を際立たせる造形のおかげで、ぜんたいに非常にドレッシー。内羽根と外羽根の立場が逆転している。
保守的な印象の英国靴なのに、そこへフランスのエッセンスが入るとここまでやれるか、の良い見本だと思われますが、ここらがまさにjohn lobbのプレステージラインの持ち味だと思われます。カテゴライズされることが多い、英国靴の世界ですが、こういったセンスで、簡単に覆ってしまうあたりにアートを感じる昨今。
とまあ、おもわずアツくなってしまいますたが(汗)、もとい、履き道楽2015といたしましては、ここ一番の主力戦艦=oxford captoeの選定を行っておきます。春先に注文できたとすれば、なんとか今年中に手に入る、とそんなペースですから、そろそろ動いておかねばなりますまい。
基本、john lobbからの選択となるのはいわずもがな。もうね~、件のmuseum calfのプレステージライン向けのグレードを味わってしまったが最後、他のブランドにはゆけませんて(完全意味明瞭)。
クリームだけでいとも簡単に光るほかに、なんといってもクツ全体からくる質感がすごい。しっとりと落ち着いたモノとしての量感のようなものがあって、代え難いです。これ、プレステージラインに特有。
他のラインではいくら磨いてもそれなりなので、どうしてだろう、と考えてみたのですが、どうやら、クラシックラインと呼ばれる、一般ラインでは各パーツの革質がまちまちで、統一感にかけるあたりが原因だと思われます。そりゃまあ光るんですけどね。グレードが違うんすよ。プレステージの場合には一枚革からきりだしたもので、各パーツの肌理が揃えてあり、そいつが全体の統一感に効いている、とそんなところか。
ダテに高いわけぢゃない、というわけですね。
さらにDワイズのフィットが私には素晴らしく合ってしまい、注文靴、いわゆるビスポークに走って、ポルシェ911、1台分をつぎ込むのもまたよし、でしょうが、その10分の1のコストでラインナップを完成できるのは端的に言ってリーズナブルであるといってよい。
というわけで、プレステージラインのphillip。
captoeというのは、じつにこのつま先の一文字に由来しているわけですが、そこへパーフォレーション(穴飾り)をあしらったモデルです。これさえ買っておけば、の代表格。まさにクヲリティ世界一なわけで、こいつを手に入れて履き倒す、ってのはある意味、王道。一足だけで完結しちゃう、と、それくらいの完成度を誇るのがこれです。
じっさいに店頭でも一番目に付くポジションに常に置かれておりますし、プレステージ感ゆるぎなし。
欲しいのかい、と訊かれますとビミョーで、色による、とお答えしておきましょう。画像右のプラムだったらアリかも(国内定価おそらくバイリクエストサーチャージ込みで33万円+消費税 前後か)。すでにRTW(Ready To Wear)靴のレベルをはるかに超えていますね。By Requestと呼ぶ、受注会ではこのサーチャージが加算されずに、3割安で買うことができます。
ちなみにこのoxford captoeというのは、john lobb がもっとも得意とするモデル。さまざまに意匠を凝らしたモデルがひしめいておりますので、このあたりはさらに次号で語りましょう。