嗚呼、オーベルジュへの道

長野県佐久市にあるホテル「おいまつえん」CEO兼こづかいさん(爆)の日常

アランドロンのフリックストーリーをYahoo動画でみる

2008-07-09 18:18:01 | 映画

Chtop_4305_20080403115341 ううむ、懐かしいでつ!わたし、これ近所の映画館のロードショウ(完全死語)でみました。75年フランス映画。設定は40年代のパリ。イタリヤ系マフィヤに対抗するやり手刑事がドロンの役回りですが、中年にさしかかってアブラが乗り切った頃の凡作(爆)。エンディングまでの15分くらいがなんとも惜しい仕上がりですが、実話に基づいた、とくればまあこんなものか。

コンケーブショルダーにピークドラペル、ピンチバックの当時のファッションに忠実なドロンのスーツは圧巻。対するギャングもフレンチギャング(イタリヤ人という設定ですが)ならでわの洒落っ気にあふれていて、見ごたえあり。40年代のシトロエン・トラクシオン・アヴァンやシムカも大活躍で、なんだか楽しいぞ(爆)。ドロンは上半身がっちりなんだが、いかんせんガニマタでこれがまたガラの悪い役柄にぴったり。この作品のような刑事役でもギャングよりも残酷でクールに映ってしまうあたり、さすがにタダモノでわない。主演作ほとんどのラストでお亡くなりになるのもむべなるかな。うう、クール!!昨今、あまり流行らない「甘いマスク(完全死語)」を売りにした旧タイプ、と片付けるのは簡単ですが、それでも一時代を築いた名優といってよいでしょう。随所にちりばめられたパリっぽさはやはりフィルムノワールならでわ。ビストロ、バー、レストラン、オーベルジュ、すべてがフランスっぽくて(あたりまえ)タマランチ会長。乾杯なんてペルノーですよ、アータ!ううむ、パリいきたいぞ(爆)!!

それにしてもヤフー動画でこんなのをこま切れにしてみられちゃうのは果たして良いことなのかどうか?映画館にわざわざ出向いて「観る」からこそ30年以上たった今でも記憶に残るわけで、パソコンのディスプレイで、こま切れで「見て」も30年後に憶えているのかどうかはギモンですね。昨今のMP3みたく垂れ流しの音楽にも似ているスタイルだと思いますが、メディアはともかく良いものは良い!!心して観よ、の80点★★★