だらだら日記goo編

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吉村先生ではなく

2009-09-11 23:00:35 | インポート
今の早稲田のエジプト研究は吉村先生ではないのだろうか?
この展覧会は早稲田の近藤二郎という人が監修している。
アサヒコムプレミアムで招待券が当たったので、予備知識なくのこのこ出かける。
東京都美術館のトリノエジプト展だ。
音声ガイドを借りるがこれが変わっている。
案内役にあのヒエログリフを解読したシャンポリオンが登場して蘊蓄を述べるのだ。
しかしシャンポリオンも1824にトリノを訪れたそうで、エジプトを初めて訪れるのはその四年後、トリノエジプト博物館を訪ねたのがエジプトへの関心のきっかけともいえる。
その、トリノエジプト博物館はカイロの博物館に次ぐ所要量の多さという。
で、トリノの博物館は2006の冬期オリンピック開催に合わせて、特に彫像ギャラリーをデザイナーに依頼して、
照明と鏡を駆使した空間に変身させたそうだ。
その一端は今回の展覧会でも反映されるが、いかんせん狭い東京都美術館では無理がある。
早く改築工事をして、ゆっくり鑑賞できるようにしてほしい。
とはいえ、今回の展覧会勉強になったのも事実だ。
展示の目玉は、アメン神とツタンカーメンの像だろうが、僕には他の展示物がいろいろ気になった。
たとえば、有名な死者の書は125章の罪の否定告白がクライマックスだとか、81章には死者はロータスに変身して再生すると書かれているとか。
古代エジプト人は人間の能力を超越したものを神とあがめ、神を象徴する動物は聖域の中で飼われ、死ぬとミイラにされた。
従って、バテスト神を表す猫のミイラの棺も展示される。
トキはトト神のワニはセベク神の象徴だ。
ミイラの棺といえば、男性により再利用された女性の棺まである!
あまりに恐れ多かったのか、女性の名前を消すことはしていないとか。
本物のミイラも2つ出ている。
子どものミイラとx線調査で45歳くらいで死亡した男性のミイラだ。
その男性の顔な復元模型まである、いまの科学はすごい!
人は死ぬとイアル野というところで復活して、農作業をおこなうと信じられていたそうだ。
それは現世の延長線上にある、ナイル流域で暮らし埋葬され、そして再びナイル流域で復活することを強く願った、
そこには常にナイルと共に生きてきたエジプトの人々の素朴な思いが反映されている。
混雑していたがいい展覧会だ。