市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

史上最大の横領金の使途(その1)

2007-09-02 21:48:47 | 安中市土地開発公社事件クロニクル
安中市土地開発公社事件で、巨額横領金のうち、もっとも使途金額の大きなものは、骨董品ですが、元職員は、親友で古物商の免許を持つ仲介者を通じて骨董品を購入していたことは、先日説明しました。
警察では、平成7年6月3日に当時の小川勝寿安中市長(先月初めに物故)が、元職員を告訴して以来、捜査を続けていましたが、同年10月に小川市長が辞任して、出直し選挙が行われている真っ最中に、捜査結果をまとめています。
事件後、安中市民は7年間にわたり、この前代未聞の事件の全容解明と、再発防止のための責任の明確化、市民への被害回避を目的に、4件の行政訴訟を提起しました。
その結果、全ての裁判で敗訴しましたが、最後の裁判で、東京高裁に控訴した際に、敗訴する間際の平成16年1月13日にようやく裁判所から文書開示された使途一覧表を入手しました。
ここには、関係者の氏名が載っていますが、いずれも刑事事件の責任は問われていない方々ばかりです。しかし、元職員とのいろいろな係わり合いを通じて、事件の背景を語る資格のある方々ばかりです。
不思議なのは、警察の捜査結果には、骨董品の購入先として、元職員の無二の親友の名前がありません。いずれも多胡邦夫が直接骨董業者から買付けたことになっています。
先日報告した骨董業者の説明と大きく食い違っています。
警察が、捜査の結果をそのまま捜査記録に記載するとは限らないことが、これをみても明らかです。
それでは、裁判所で公開された横領金の使途一覧表をじっくりご覧ください。不思議な点についてお気づきの方は、どしどし感想をお寄せください。
【ひらく会情報部】
平成7年11月15日
群馬県安中警察署
司法警察員警部
右  同警部補

群馬県安中警察署長
司法警察員警視 大 熊 信 行 殿

有印公文書偽造・同行使・有印公文書変造・同行使・詐欺被疑事件に関する不正取得金の使途先の捜査結果について

被疑者
本籍(削除)
住所(削除)
多胡邦夫
昭和27年3月30日生(43歳)

 右者にかかわる、みだし事件に関し、被疑者が昭和57年頃から平成7年3月までの間、不正に取得した「約51億1249万9616円」のうち、自己消費した「約27億3756万8313円」の使途先について捜査した結果約13億0311万4946円の費消が次のとおり判明したので報告します。

一 不正取得金に関する被疑者の自供
 被疑者が、安中市役所及び安中市土地開発公社職員として在職中、不正に取得した金額・消黄金等を解明するため、被疑者に押収した 安中市土地開発公社及び群馬銀行の借入れ・融資等の書類を資料として確認させ算出させたところ、別紙「不正取得金一覧表」のとおり、昭和57年頃から平成7年3月までの間、同公社の補助金及び借入れ金の業務上横領、公社が群馬銀行安中支店から借入れするに際して、金銭消賃貸借契約証書等を偽造又は変造し、金額を上乗せした詐欺等により約51億1249万9616円を不正取得し、その金額から
 ① 支払い利息・返済金  20億9901万5877円
 ② 特別会計口座残高    2億7588万5426円
 ③ 特別会計口座開設時の自己持出し金 3万0000円
を差し引いた約27億3756万8313円が自己消費金であることを自供した。
(続く)
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