市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

【磯貝不正側溝】県とは別に独自に非破壊・破壊検査を自前で実施した安中市に住民監査請求した結果、なんと「却下」

2024-06-10 01:18:07 | 県内の税金無駄使い実態

6月8日の正午少し前に届いた安中市監査委員事務局からの封筒

■磯貝建材が自己破産申請の準備に入ったという衝撃ニュースが地元紙の朝刊で報じられた6月8日の昼前に、筆者の自宅に薄青緑色の封筒が配達証明付き郵便で届きました。見ると、安中市監査委員事務局とあります。開封してみると、案の定、住民監査請求の結果通知が同封されていました。

 早速目を通してみたところ、冒頭の「監査の結果」として「本請求を却下する」と書いてあります。また、「理由」として、全部でたったの21行しか記載されていません。本当にきちんと監査をやったのかどうか、極めて疑わしい結果通知です。





*****6/6住民監査結果通知*****
                        安監委発第66001号
                         令和6年6月6日
請求人 安中市野殿980番地
      小 川 賢 様

                    安中市監査委員 田 島 龍 一
                    安中市監査委員 高 橋 由 信

            安中市職員措置請求書について(通知)

 令和6年4月16日付けで提出のあった措置請求について、監査した結果を下記のとおり通知します。
                   記
1 監査の結果
 本請求を却下する。

2 理由
 住民監査請求は、安中市の長若しくは職員による違法・不当な公金支出等により、安中市が被害を被ったと認められることが請求の要件である。
 本請求内容は、市内に所在する磯貝建材(株)による群馬県型側溝の強度偽装事件に関し、安中市において、すでに実施済である非破壊検査業務及び破壊検査業務費用の弁済を群馬県に対し求めること。第三者委員会設置により経緯や責任の所在などを調査することの2点である。
 群馬県型側溝承認制度は、品質確保及び受注者の品質規格証明業務と監督員の確認業務の省力化を図ることを目的とした制度であり、磯貝建材(株)の当該製品は、平成29年度から県の承認を受けている。
 1点目の検査費用弁済要求について、市は、県からの情報収集に努め、本事件に係る補償及び請求の法的根拠等について弁護士に相談するなど、不当に財産管理を怠っているとは認められない。また、対応の遅延により、安中市契約規則第50条に規定する履行の追完、損害賠償の請求等の機会を逸する可能性が生じるため、市予算での検査実施はやむを得ないものと解する。
 2点目の第三者委員会設置については、検査結果を踏まえ、今後検討されるものであり、現段階において違法・不当な公金支出には当たらないと判断される。
 以上の理由により、本請求を却下とする。
 本請求に係る監査結果は以上であるが、次のとおり意見を申し添える。
 市民の安全と適正な予算執行は行政の責務である。当該側溝設置個所の継続的な安全確認及び県や他市の動向を注視し、本市対応について市民に広く知らしめることを望むものである。
**********

■今回の安中市職員措置請求(住民監査請求)は、筆者が4月16日に以下の内容の措置請求を提出したことが端緒です。

*****4/16安中市職員措置請求書*****
          安中市職員措置請求書

1 安中市長に関する措置請求の要旨
 2023年9月6日付の上毛新聞記事によると、「地元業者が規格外の側溝使用した問題受け、工事場所の調査に乗り出す 群馬・安中市」との見出しで「群馬県発注の道路工事で、規格外の側溝が使われていた問題を受け、安中市の岩井均市長は5日、過去に市が発注した工事について、該当する側溝の有無に関する調査に乗り出したことを明らかにした。側溝を納入した建材業者が地元業者のため、実態を把握する調査が必要と判断した。同日開かれた市議会決算審査特別委員会で報告した。今回の調査は、工事関係の書類が保存されている期間(国庫補助事業10年、市単独事業5年)が対象。工事した場所を把握した上で、現場で破損などがないかを確認する。同時に側溝が規格を満たしているかどうかも確認。規格を満たしていない場合には、契約約款に基づき、受注者に対し、再度工事を指示する方針。同業者の側溝をめぐっては、鉄筋の太さや本数、形状などで県の規格を満たしていない側溝が、県発注の道路工事で少なくとも32カ所(計約3キロ)で使われていたことが判明している。(宮崎秀貴)」とする報道が為された。
 このため、請求人は、規格外の側溝を納入した地元業者の製品が、どのようなかたちで安中市発注の道路工事に使用されたのかを確認すべく、2023年10月4日、同19日および2024年3月1日の3度にわたり、安中市長に対して条例に基づき関連情報の開示請求を行った。その結果、不当な財務会計上の行為又は怠る事実を以下のとおり確認したので、これを是正することにより市民全体の利益と安全を守るべく、住民監査請求を行う。
⑴ だれが(請求の対象となる職員等)。
  安中市長。
⑵ いつ、どのような財務会計上の行為を行ったのか
  規格外の製品を製造・納入した地元業者である磯貝建材㈱の製品「GPU3型側溝」が、安中市発注の公共工事に使用されたことに関連して、それらの製品が規格を満たしているかどうか、事故の未然防止のため確認する必要があるとして、安中市が2023年10月16日から同11月2日にかけて非破壊検査業務を実施した。
  そして、安中市はその費用1,331,000円(税込み)を安中市の一般会計「2-1-5-3-1-12節 委託費(予備費から充当)」から支出した。
⑶ その行為は、どのような理由で、違法又は不当なのか
  本件は、本来、GPU3型側溝の規格を定めた群馬県が、製造者に対して、規格に合致した製品を製造・納入するよう検査・指導・監督すべきであり、今回、磯貝建材製の規格外の側溝が2023年2月に甘楽町での県営の林道工事で使用が発覚したことを端緒に、群馬県知事が2023年9月1日の記者会見で公表したものであるから、当然に、群馬県に費用負担を申し入れるべき事案である。
  にもかかわらず、そうした手続きを怠り、安中市の一般会計から支出し、しかも現在に至るまで、群馬県に費用負担の申し入れの相談すら行っていない。
⑷ その結果、どのような損害が市に生じているのか
  すでに、令和5年度の決算が閉められており、この支出が損害として確定してしまった。
⑸ どのような措置を求めるのか(是正等措置を求める内容及び対象者)
  監査委員会は、安中市長に対して、市長が、以下の事項を速やかに実行するよう、勧告する。
  ①群馬県に対して、至急、安中市が支出した1,331,000円と相当な経費(人件費その他、金利も含む)の弁済を求める。
  ②なぜ、磯貝建材製の規格外の側溝が市内の公共事業で使われたのか、第三者委員会を設置し、経緯と影響を調査し、真相究明と責任の所在の明確化を通じて再発防止をはかる。
⑹ 財務会計上の行為から1年を経過している場合は、その正当な理由
  該当しない。

2 請求人
  住  所 安中市野殿980
  電話番号 090-5302-8312
  氏  名 小川 賢 (自署)

 地方自治法第242条第1項の規定により別紙事実証明書を添え必要な措置を請求します。

令和6年(2024年)4月16日

安中市監査委員 殿


別紙:事実証明書
1 安中市行政文書開示決定通知書(令和5年10月17日安財第193004号)
2 安中市行政文書開示決定通知書(令和5年10月24日安財第206004号)
3 安中市行政文書開示決定通知書(令和6年3月12日安財第346003号)
**********

 この2日後、たまたま筆者が安中市役所の新館2階にある監査委員事務局を訪れると、渡辺事務局長から「事務局で確認したら、非破壊検査の実際の支出額が121万円であることが判明した。なので、金額を修正してほしい」と言われました。さっそく、修正しましたが、証拠が必要なため、その後、行政課に直行し、非破壊検査費用の実際の支出額について、情報開示請求をしました。そして、5月1日に当該資料が開示されました。

 このため、監査委員事務局に対して、「ぜひ監査委員の前で陳述と追加証拠の提出の機会を設けてほしい」と要請しました。しかし、おそらく渡辺事務局長は、2名の監査委員に打診してみたのでしょうが、結果的に陳述の機会は、たまたま筆者が5月下旬に監査委員事務局を訪れた際に、毎月恒例の市の定例監査業務が行われるタイミングとあったため、たまたま事務局にやってきた2名の監査委員の前で、口頭で、この磯貝建材の不正側溝事件とその背後に見え隠れする疑惑について説明しました。

 しかし、これはあくまでも非公式で便宜的に行われたものなので、筆者は、きちんと文書で陳述書と追加証拠の提出をしておくべきと考えました。

 一方、5月10日に安中市が磯貝建材の不正側溝の破壊検査を行った結果について、報道されたことから、実際に破壊試験遂行のためいくら支出したのか、証拠を入手する必要が生じたため、5月19日に安中市に行政文書開示請求書を提出しました。

*****5/19市行政文書開示請求書*****
<開示を請求する行政文書の内容又は件名>
 「群馬県発注の道路工事で規格を偽装したコンクリート側溝が見つかった問題で、安中市は5月10日、市発注工事で同じ製造業者の側溝を検査したところ40カ所で偽装製品を確認したと発表した。工事請負業者に工事のやり直しを命じるか検討する。過去5年間に磯貝建材製側溝が使われた市道は約3・1キロで、ここから99カ所を抽出して県の規格に適合するか調べた。非破壊検査では35カ所、破壊検査では5カ所で規格で定めた強度を満たさない偽装製品が確認された。破壊検査では、鉄筋が県の規格6・35ミリに対し偽装製品は4ミリだった」との報道に関する以下のことが分かる情報。
①業者と交わした破壊検査業務契約の内容(契約書を含む)
②破壊検査業務契約の成果品(検査報告書を含む)
③2024年(令和6年)3月1日以降、現在までに、この問題で、群馬県(出先の安中土木事務所等を含む)と情報共有した経緯とその内容
④磯貝建材製品が納入された工事箇所の現地パトロールの報告書
⑤工事請負業者に工事のやり直しを命じるか検討することに関する市としての対応(昨年10月頃市内弁護士事務所での法律相談以降、法律相談をした経緯があればそれも含む)
⑥4月10日の記者発表内容
**********

 この結果、5月29日に上記③と⑤は不存在だとして、その他については部分開示されました。不存在とされたうち、③の「群馬県(出先の安中土木事務所等を含む)と情報ky法有した経緯とその内容」について、筆者は、きちんと、その旨を不存在通知書として明確に表明すべきと考えたので、証拠として市側にあらためてまし当該文書の作成をお願いした。

■そして、次の陳述書を5月29日に監査委員事務局に持参して提出しました。

*****5/29陳述書*****
               陳 述 書
                          令和6年5月29日
                   請求人 住所 安中市野殿980
                       氏名 小 川   賢

件名:磯貝建材不正側溝使用問題を巡る調査・試験等の費用支出に関する
   職員措置請求(住民監査請求)に伴う陳述及び追加証拠の提出について

 今回、安中市監査委員からの陳述等の実施にかかる通知はまだいただいていないため、監査委員が定める日時に陳述等を行っておりませんが、令和6年5月27日にたまたま監査委員事務局を訪れた際、監査委員の皆様に陳述等の機会について打診したところ、本日提出できる旨のご説明を賜りました。そのうえで、地方自治法(昭和22年法律第67号)第242条第1項の規定により、請求人が行った請求の要旨を補足すべく、同法第7項及び第8項に基づき、請求人として証拠の提出及び陳述を行います。
 今回、請求人が行った職員措置請求(住民監査請求)において、対象となる財務会計上の行為として、当初、非破壊検査費用について1,331,000円を計上しましたが、その直顔に、監査委員事務局から「その費用に掛かる金額は設計価格であり、実際に支出した契約金額は1,210,000円である」との指摘を受けました。そのため、急遽、事実証明書4に示す通り、追加の証拠を提出いたします。
 さらに、その後、請求人が確認したところ、安中市は、非破壊検査に加えて、破壊検査についても令和6年3月末までに実施し、同年5月10日付で記者発表をしました(事実証明書5の14頁目参照)。そのため、破壊検査に係る請負代金1,694,000円についても、本件住民監査請求に含めるべきと考え、ここに陳述及び追加の証拠を提出するものです。
 安中市の担当者の説明によると、非破壊検査も破壊検査も群馬県に電話ベースで情報共有をしており、非破壊検査については、群馬県が既に実施した業者に打診したところ、あいにく引き受けてもらえず、同じ種類の業務に携わる業者に委託して実施したとのことです。また、破壊検査についても、群馬県で既に実施しており、この時、群馬県が業務委託をしたのが安中土建であったことを県から知らされたため、実績があるとの判断で、安中市は破壊検査業務を安中土建に随契で発注したとのことです。
 また、安中市は、市が発注した公共工事で磯貝建材製の不正側溝の使用工事が施工された場所5カ所を絞り、そこから、擁壁など他の構造物への影響が少ない現場状況を勘案しながら、1個ずつ不正側溝を任意に選定し、掘り出したあと、安中土建の敷地内で破壊検査を行いました。その際、新たに入れた側溝として、前橋市にある株式会社佐藤コンクリートが製造した正規の側溝を使用しました。併せて、側溝の入れ替えで必要となる隣接の既設側溝や周辺土壌との隙間の養生に必要な工事を実施したことが判明しました。
 こうした背景を鑑みると、なぜ、群馬県が事前に磯貝建材製の不正側溝について非破壊検査や破壊検査を実施したにもかかわらず、その情報(調査報告書等を含む)すら県から取得しようとせず、同じ手順と手法で非破壊検査や破壊検査を実施したのか、理解しかねるところです。
 なぜなら、安中市の清水昭芳副市長は、2年ほど前までは群馬県県土整備部長であり、さらに、磯貝建材の前社長とも同じ高校の学友であったことから、磯貝建材のことについては、詳しく知ることのできる立場にあったからです。さらに、清水副市長の経歴を見ると、以下のとおりとなっています。
   ・2015年(平成27年)  群馬県 安中土木事務所所長
   ・2016年(平成28年)  群馬県 下水環境課長
   ※2017年(平成29年)  磯貝建材株式会社のU字側溝が群馬県GPUの承認
   ・2018年(平成30年)  群馬県 建設企画課長
   ・2020年(令和02年)  群馬県 技監
   ・2021年(令和03年)  群馬県 県土整備部長
   ・2022年(令和04年)  安中市 副市長
 以上の経歴から、安中土木事務所所長として、西毛広域幹線道路に関わり、安中市及び県内の建設業者と密接な関係がうかがえます。とりわけ、磯貝建材のU字側溝が群馬県GPU型側溝として承認され、工場での立会検査が免除となった2017年には県下水環境課長であり、所管する権限が、側溝との関連性をうかがわせています。
 昨年2月の磯貝建材の不正側溝の発覚以降、昨年9月1日の群馬県知事による記者会見で、早急に修復する重要性が示され、市町村にも情報共有をして、一刻も早くこの問題への対応措置をとることの重要性が説かれています。ところが、それからさらに8か月が経過しようとしているにもかかわらず、安中市は群馬県から、磯貝建材製の不正側溝に関する情報をほとんど得ておらず、しかも、得ようとする努力すら見えません。
 これは県土整備部長で、しかも安中土木事務所長を務めた経験のある副市長を擁する安中市としては、考えられない消極的な対応です。
 本来であれば、群馬県が制定したGPU型側溝を使用するまでもなく、JIS規格の側溝を使うよう設計指示をすれば、磯貝建材の製品を使う意味はありませんでした。
 GPU型側溝というのは、群馬県(G)で使用される特定のタイプのプレキャスト(P)コンクリート製U型側溝を示しているようです。これらには、歩道用のGPU2型や車道用のGPU3型など、用途に応じた様々な種類があり、GPU型側溝は、通常のU型側溝の排水機能に加えて、側溝底部及び側壁部から雨水を浸透させる貯留部を持っているとして、差別化しているような情報も耳にします。これにより、雨水をすみやかに下流に排出するだけでなく、地下水の補給や洪水のリスク軽減にも寄与する設計となっているというのでしょうが、群馬県に情報開示でそうした特徴について昨年10月以来、情報提供を求め続けていますが、未だにこの問題について「調査中」を理由に説明が得られていません。
 本来、プレキャストコンクリート製側溝はJIS A 5372で規定されており、機能別のバリエーションで以下のように区分されています。
  ・PU1:JIS A 5372に規定されているU形側溝を使用する場合で蓋無し
  ・PU2:上記のU型側溝に上蓋を被せたもの(歩行者までを考慮)
  ・PU3:上記のU型側溝に上蓋を被せたもの(2tまでの車両を考慮)
  ・PU4:JIS A 5372に規定されている落ち蓋式U形側溝(道路用鉄筋コンクリート側溝)の1種(歩行者までを考慮)
  ・PU5:JIS A 5372に規定されている落ち蓋式U形側溝(道路用鉄筋コンクリート側溝)の3種(T荷重を考慮)
 なぜ群馬県がわざわざGPU型という企画を設定し、それを推奨してきているのか、そして、なぜ県内の安中市を含む市町村の一部が、通常のJIS規格のPU型側溝でもよいのに、GPU型側溝を公共工事で使用しているのか、こうした背景には、やはり、群馬県の意向が反映されていることがうかがえます。
 群馬県は、既に磯貝建材製のGPU型側溝の強度試験にいち早くこっそりと取り組んでいますが、今回の不正側溝問題に関する対処方針や調査結果情報が迅速かつ円滑に市町村にも伝達されれば、安中市がわざわざ県と同じ要領で非破壊検査や破壊検査を実施する必要は無かったはずです。
 上述のとおり、市内に製造工場を有する磯貝建材製の不正側溝が、令和5年2月に甘楽町で発覚したのですから、少なくとも、それ以降に施工された工事には、磯貝建材製の不正側溝の使用が回避できた可能性があります。
 業界では、なぜ県が推奨する側溝として、県がお墨付きを与えた磯貝建材の製品を使ったのに、不正側溝が発覚したとして、請負業者がその瑕疵の責任をとらなければならないのか、という声が沸き上がっています。
 上述のとおり、群馬県が密かに随契で特定業者を通じて県外(埼玉県とも言われている)のコンクリート製品協同組合に加盟するメーカーに強度試験の実施を依頼しているという情報も飛び交っています。安中市に必要なのは、群馬県に対して、及び腰になるのではなく、積極的に、今回の不正側溝問題の真相や責任所在について、県と情報共有をして、安中市民の血税を使うことなく、この問題に適切に対処することがなにより求められている筈です。
                          以上

別紙:追加証拠としての事実証明書
4 安中市行政文書開示決定通知書(令和6年4月23日安財第023001号)
5 安中市行政文書開示決定通知書(令和6年5月20日安財第047001号)
**********

 そして、③の「県との文書による情報共有」に係る不存在通知書が5月30日に届いたのと、住民監査請求書の本文の誤字の修正について、追加の陳述書(2)と、5月31日に監査委員事務局に持参して提出しました。

*****5/31陳述書(2)*****
               陳 述 書 (2)
                          令和6年5月31日
                    請求人 住所 安中市野殿980
                        氏名 小 川   賢

件名:磯貝建材不正側溝使用問題を巡る調査・試験等の費用支出に関する職員
   措置請求(住民監査請求)に伴う陳述及び追加証拠の提出について(修正)

 令和6年5月29日付陳述書の中で、修正すべき箇所と、追記すべき箇所および関連する新たな提出証拠を以下に記しますので、よろしくご査収くださるようお願い申し上げます。

【1頁目上から21行目の修正】
修正前:した(証拠説明書5の14頁目参照)。そのため…
修正後:した(事実証明書5の14頁目参照)。そのため…

【1頁目上から25行目の追記】
修正前:情報共有をしており、非破壊検査については…
修正後:情報共有をしているのみで、文書でのやりとりは一切なく(事実証明書6参
照)、非破壊検査については…

【関連する新たな提出証拠】
別紙 事実証明書:
6 安中市行政文書不存在通知書(令和6年5月20日安財第047001号)

                          以上
*********

■以上が、今回の住民監査請求の一連の経緯です。

 それにしても、安中市は、市民の血税を有効利用するという意識が欠落しているとしか、言いようがありません。

 今から29年前の1995年6月3日に安中市土地開発公社を舞台にした51億円もの巨額詐欺横領事件で、多数の共犯者がいるにもかかわらず、元職員タゴの単独犯行とされ、結局、タゴへの巨額債権を行使することなく、タゴが昨年1月9日に死去したことをしった安中市は、今度は、迅速に債権放棄の手続きをしました。勿論、タゴの親族も、いち早く相続放棄の手続きを取っていました。

 タゴの弟が、タゴの横領金の一部を元手に、多胡運輸を立ち上げ、その後、ホクブ・トランスポート社(旧・高崎北部運送)の支援もあり、運輸事業を拡大しましたが、首都高5号線熊野町ジャンクションで、出光のアポロマークをつけた多胡運輸のタンクローリーが横転事故を起こしました。その後、この事故を巡り多胡運輸は、総額45億円の損害賠償を、首都高から提訴され、その後、保険で10億円余り充当されて減額されましたが、最終的には35億円の債務を負いました。しかし、損害賠償裁判の判決が出る前に、タゴの弟も亡くなり、多胡運輸はさっさと「㈱美正」に会社を譲渡し、破産手続きを取りました。

 このように、安中市が絡む事件では、いずれも公金で尻拭いが行われています。磯貝建材の不正側溝を巡る今回の事件は、29年前のタゴ51億円事件の再来ともみなすことができます。この重大事件に対して、どのように安中市が対処するのか、注目してきましたが、今回の住民監査請求の結果に接して、安中市の状況は、29年前と何ら変わっていないことを、筆者は痛感させられています。

 今回のこの住民監査請求の審査結果として、却下通知が安中市監査委員から送り付けられてきたので、7月9日までに、対応方針を決めることにします。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

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