市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

【タゴ51億円事件】ついにタゴ自宅売却!8月24日にタゴが公社に100万円入金でも残元金まだ22.67億円!

2021-10-23 23:45:00 | 土地開発公社51億円横領事件
■令和に引き継がれた平成の負の遺産である安中市土地開発公社を舞台にした巨額詐欺横領事件、通称「タゴ51億円事件」が1995年5月に発覚してから26年6ヶ月が経ちました。1995年は1月17日に阪神淡路大震災、3月20日に地下鉄サリン事件と立て続けに発生し、騒乱の納まらない中、5月18日に安中市役所内で、間違いなく我が国の公務員による不正行為では空前絶後、前代未聞の最大級の不祥事件が発生したのでした。そして、なぜか警察により単独犯とされたタゴ以外、事件に関わった大勢の関係者は誰一人責任を取ることなく、平成が終わって令和に入ってもなお、安中市と公社はタゴ51億円事件の尻拭いである和解金24億5千万円を103年ローンで群馬銀行に払い続けています。

 その一方で、不可思議なことに安中市・公社はタゴから毎月1万円ずつしか返済を受けていません。それも口約束での返済で、証文などはなく、タゴの任意による自主的な返済に委ねているというから驚きです。タゴが払わない月があっても、市の幹部は誰もタゴに文句を言いません。


国道18号線を高崎方面に向かって走ると、右手にタゴ事件の遺構が見えてくる。9月17日撮影。



手前が喫茶店「珈琲ぶれいく」で、奥が洋服店「スケルトン」だった建物。

26年半前までタゴが配偶者の為に横領金で建ててやった喫茶店「珈琲ぶれいく」では、公務時間中にタゴが配偶者と共にカウンターに立って接客をしていた。

当時、隣だった洋服店「スケルトン」では、タゴに1着数十万円の背広をいくつも仕立てていた。

 当会では、定期的にタゴの返済状況について安中市に情報開示請求をしております。昨年12月25日に安中市が群馬銀行に22回目の和解金と称するタゴ尻拭い金2000万円の支払いを行った事実を確認すべく、昨年12月25日同日に茂木英子安中市長に行政文書開示請求書を提出していたところ、本年1月8日に開示資料の交付を受けました。その際の模様は次のブログをご覧ください。
○2021年1月13日:令和に引き継がれた平成の負の遺産…群銀への103年ローンで安中市・公社が22回目の和解金支払い
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3263.html

 なお、昨年末のタゴ事件の尻拭い和解金支払いに関する市民向け報告会の様子は次のブログをご覧ください。
○2019年12月26日:安中公社51億円事件…タゴのタゴによるタゴの為の和解20年後の市民向け報告会一部始終(その1)
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3097.html
○2019年12月29日:安中公社51億円事件…タゴのタゴによるタゴの為の和解20年後の市民向け報告会一部始終(その2)
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3100.html

■当会が今回9月1日付けで、安中市に開示請求をした情報は次のとおりです。

*****9/1行政文書開示請求書*****ZIP ⇒ 20210901ssjisxqaj.zip
<開示を請求する行政文書の内容又は件名>
(1)市が保証人として、市が100%基本金を支出している安中市土地開発公社が元職員に対して平成11年に損害賠償請求を起こし、同年5月に勝訴した判決に基づき、元職員及びその親族からこれまでに財産差押や寄贈等を通じて損害金を回収してきた経緯のうち、令和2年11月26日に金1万円を公社に納付以降、現在に至るまでに為された損害金回収に関わる一切の情報。
(2)元職員の親族が所有するとみられる市役所に隣接する固定資産について、これまでに市・公社が行ってきた債権回収のためのさまざまな努力とその成果の有無や内容がわかる一切の情報(公社および市財政部署での議事録を含む)
**********

■この結果9月13日付けで部分開示決定通知があり、同24日(金)午前8時30分に開示を受けた情報は次のとおりです。今回も、公社と市は別法人だとして、わざわざ起案用紙でやりとりした経緯を示す文書は無く、いきなり、公社が群銀にタゴの尻拭いのための和解金を公金として群馬銀行の指定口座に振り込んだ情報と、タゴから毎月下旬に1万円ずつ返済を受けていることを示すやり取りの文書が開示されてきました。このやり方が定着してきたようです。

※2021年9月13日行政文書部分開示決定通知書及び開示資料一式 ZIP ⇒ 202109241sjmjisj.zip
202109242sjiseynpjnsh.zip

 開示された公文書は次のとおりです。

*****2/1公社⇒タゴへの領収書・債務承認書*****ZIP ⇒ 202109241sjmjisj.zip
                     安士開発第22号
                     令和3年2月1日
債務者
■■■■■■■■■■■■■■
  ■ ■ ■ ■ 様
              債権者 安中市安中一丁目23番13号
                    安中市役所内
                  安中市土地開発公社
                    理事長  粟 野 好 映

      領収書及び債務承認書の送付について

 標記の件について、前橋地方裁判所平成11年(ワ)第165号損害賠債請求事件に係る平成11年5月31日付判決により確定した損害賠償債務額の一部として、貴殿より令和2年12月28日に金10,000円、令和3年1月26日に金10,000円受領しましたので、別紙領収書をご査収ください。
 また上記により債権元金残額が金2,207,721,500円となりましたので、「債務承認書」に住所氏名を記名し、押印のうえ安中市土地開発公社宛ご提出ください。

●債権金額の現在までの経緯
平成11年 5月31日 損害賠償請求訴訟判決      2,223,092,000円
平成11年11月26日 債権差押命令申立(市税還付金)  △■■■■■円
平成18年12月 6日 不動産強制競売配当        △3,808,300円
平成29年 1月16日 一部納付               △30,000円
平成29年 5月16日 絵画一点売却            △100,000円
平成29年12月25日 一部納付               △50,000円
平成30年 3月 5日 一部納付               △50,000円
平成30年12月17日 一部納付               △50,000円
令和 元年12月13日 一部納付               △50,000円
令和 2年 1月27日 一部納付               △10,000円
令和 2年 2月27日 一部納付               △10,000円
令和 2年 3月30日 一部納付               △10,000円
令和 2年 4月27日 一部納付               △10,000円
令和 2年 5月27日 一部納付               △10,000円
令和 2年 6月26日 一部納付               △40,000円
令和 2年 7月27日 一部納付               △10,000円
令和 2年 8月26日 一部納付               △10,000円
令和 2年 9月25日 一部納付               △10,000円
令和 2年10月26日 一部納付               △10,000円
令和 2年11月26日 一部納付               △10,000円
令和 2年12月28日 一部納付               △10,000円
令和 3年 1月26日 一部納付               △10,000円

                   連絡先 安中市土地開発公社
                     (安中市役所都市整備課内)
                   担当:中里見、水口
                   Tel 027-382-1111(内線1217、1218)

=====12/28タゴへの領収書=====
            領 収 書
                        令和2年12月28日
■■■■ 様

          金10,000円

(但し;前橋地方裁判所平成11年(ワ)第165号損害賠償請求事件に係る平成11年5月31日付判決により確定した損害賠償債務額の一部として)

                  安中市安中一丁目23番13号
                   安中市役所内
                   安中市土地開発公社
                    理事長 粟野好映

=====1/26タゴへの領収書=====
            領 収 書
                        令和3年1月26日
■■■■ 様

          金10,000円

(但し;前橋地方裁判所平成11年(ワ)第165号損害賠償請求事件に係る平成11年5月31日付判決により確定した損害賠償債務額の一部として)

                  安中市安中一丁目23番13号
                   安中市役所内
                   安中市土地開発公社
                    理事長 粟野好映

=====2/3タゴからの債務承認書=====
           債務承認書
                    令和3年2月3日
債権者 安中市安中1-23-13 安中市役所内
     安中市土地開発公社
      理事長 粟野 好映   様

            債務者 住 所 ■■■■■■■■■■■■■
                氏 名  ■ ■ ■ ■ 印

 私は、貴公社に対し下記債務を負担していることを承認いたします。
            記
 前橋地方裁判所平成11年(ワ)第165号損害賠償請求事件に係る平成11年5月31日付判決により確定した損害賠償債務

(1)残元金2,207,721,500円
(2)平成10年12月9日から完済まで年5分の割合による遅延損害賠償金【←当会注:公社事務局の赤見事務局長と中里見次長には、遅延損害賠償金についても、毎々きちんと金額を明記するように要請しました。次回請求分から実行するように強く申し入れてあります。】

             収受第 号2-2.-4安中市土地開発公社

*****3/29公社⇒タゴへの領収書・債務承認書*****ZIP ⇒ 202109241sjmjisj.zip
                     安士開発第24号
                     令和3年3月29日
債務者
■■■■■■■■■■■■■■
  ■ ■ ■ ■ 様
              債権者 安中市安中一丁目23番13号
                    安中市役所内
                  安中市土地開発公社
                    理事長  粟 野 好 映

      領収書及び債務承認書の送付について

 標記の件について、前橋地方裁判所平成11年(ワ)第165号損害賠債請求事件に係る平成11年5月31日付判決により確定した損害賠償債務額の一部として、貴殿より令和3年2月26日に金10,000円、令和3年3月26日に金10,000円受領しましたので、別紙領収書をご査収ください。
 また上記により債権元金残額が金2,207,701,500円となりましたので、「債務承認書」に住所氏名を記名し、押印のうえ安中市土地開発公社宛ご提出ください。

●債権金額の現在までの経緯
平成11年 5月31日 損害賠償請求訴訟判決      2,223,092,000円
平成11年11月26日 債権差押命令申立(市税還付金)  △■■■■■円
平成18年12月 6日 不動産強制競売配当        △3,808,300円
平成29年 1月16日 一部納付               △30,000円
平成29年 5月16日 絵画一点売却            △100,000円
平成29年12月25日 一部納付               △50,000円
平成30年 3月 5日 一部納付               △50,000円
平成30年12月17日 一部納付               △50,000円
令和 元年12月13日 一部納付               △50,000円
令和 2年 1月27日 一部納付               △10,000円
令和 2年 2月27日 一部納付               △10,000円
令和 2年 3月30日 一部納付               △10,000円
令和 2年 4月27日 一部納付               △10,000円
令和 2年 5月27日 一部納付               △10,000円
令和 2年 6月26日 一部納付               △40,000円
令和 2年 7月27日 一部納付               △10,000円
令和 2年 8月26日 一部納付               △10,000円
令和 2年 9月25日 一部納付               △10,000円
令和 2年10月26日 一部納付               △10,000円
令和 2年11月26日 一部納付               △10,000円
令和 2年12月28日 一部納付               △10,000円
令和 3年 1月26日 一部納付               △10,000円
令和 3年 2月26日 一部納付               △10,000円
令和 3年 3月26日 一部納付               △10,000円

                   連絡先 安中市土地開発公社
                     (安中市役所都市整備課内)
                   担当:中里見、水口
                   Tel 027-382-1111(内線1217、1218)

=====2/26タゴへの領収書=====
            領 収 書
                        令和2年2月26日
■■■■ 様

          金10,000円

(但し;前橋地方裁判所平成11年(ワ)第165号損害賠償請求事件に係る平成11年5月31日付判決により確定した損害賠償債務額の一部として)

                  安中市安中一丁目23番13号
                   安中市役所内
                   安中市土地開発公社
                    理事長 粟野好映

=====3/26タゴへの領収書=====
            領 収 書
                        令和2年3月26日
■■■■ 様

          金10,000円

(但し;前橋地方裁判所平成11年(ワ)第165号損害賠償請求事件に係る平成11年5月31日付判決により確定した損害賠償債務額の一部として)

                  安中市安中一丁目23番13号
                   安中市役所内
                   安中市土地開発公社
                    理事長 粟野好映

=====2/3タゴからの債務承認書=====
           債務承認書
                    令和3年3月31日
債権者 安中市安中1-23-13 安中市役所内
     安中市土地開発公社
      理事長 粟野 好映   様

            債務者 住 所 ■■■■■■■■■■■■■
                氏 名  ■ ■ ■ ■ 印

 私は、貴公社に対し下記債務を負担していることを承認いたします。
            記
 前橋地方裁判所平成11年(ワ)第165号損害賠償請求事件に係る平成11年5月31日付判決により確定した損害賠償債務

(1)残元金2,207,701,500円
(2)平成10年12月9日から完済まで年5分の割合による遅延損害賠償金【←当会注:公社事務局の赤見事務局長と中里見次長には、遅延損害賠償金についても、毎々きちんと金額を明記するように要請しました。次回請求分から実行するように強く申し入れてあります。】

             収受第 号2-4.-1安中市土地開発公社

*****4/27公社⇒タゴへの領収書・債務承認書*****ZIP ⇒ 202109241sjmjisj.zip
                     安士開発第 4 号
                     令和3年4月27日
債務者
■■■■■■■■■■■■■■
  ■ ■ ■ ■ 様
              債権者 安中市安中一丁目23番13号
                    安中市役所内
                  安中市土地開発公社
                    理事長  粟 野 好 映

      領収書及び債務承認書の送付について

 標記の件について、前橋地方裁判所平成11年(ワ)第165号損害賠債請求事件に係る平成11年5月31日付判決により確定した損害賠償債務額の一部として、貴殿より令和3年4月26日に金10,000円受領しましたので、別紙領収書をご査収ください。
 また上記により債権元金残額が金2,207,691,500円となりましたので、「債務承認書」に住所氏名を記名し、押印のうえ安中市土地開発公社宛ご提出ください。

●債権金額の現在までの経緯
平成11年 5月31日 損害賠償請求訴訟判決      2,223,092,000円
平成11年11月26日 債権差押命令申立(市税還付金)  △■■■■■円
平成18年12月 6日 不動産強制競売配当        △3,808,300円
平成29年 1月16日 一部納付               △30,000円
平成29年 5月16日 絵画一点売却            △100,000円
平成29年12月25日 一部納付               △50,000円
平成30年 3月 5日 一部納付               △50,000円
平成30年12月17日 一部納付               △50,000円
令和 元年12月13日 一部納付               △50,000円
令和 2年 1月27日 一部納付               △10,000円
令和 2年 2月27日 一部納付               △10,000円
令和 2年 3月30日 一部納付               △10,000円
令和 2年 4月27日 一部納付               △10,000円
令和 2年 5月27日 一部納付               △10,000円
令和 2年 6月26日 一部納付               △40,000円
令和 2年 7月27日 一部納付               △10,000円
令和 2年 8月26日 一部納付               △10,000円
令和 2年 9月25日 一部納付               △10,000円
令和 2年10月26日 一部納付               △10,000円
令和 2年11月26日 一部納付               △10,000円
令和 2年12月28日 一部納付               △10,000円
令和 3年 1月26日 一部納付               △10,000円
令和 3年 2月26日 一部納付               △10,000円
令和 3年 3月26日 一部納付               △10,000円
令和 3年 4月26日 一部納付               △10,000円
                   連絡先 安中市土地開発公社
                     (安中市役所都市整備課内)
                   担当:中里見、水口
                   Tel 027-382-1111(内線1217、1218)

=====4/26タゴへの領収書=====
            領 収 書
                        令和2年4月26日
■■■■ 様

          金10,000円

(但し;前橋地方裁判所平成11年(ワ)第165号損害賠償請求事件に係る平成11年5月31日付判決により確定した損害賠償債務額の一部として)

                  安中市安中一丁目23番13号
                   安中市役所内
                   安中市土地開発公社
                    理事長 粟野好映

=====4/29タゴからの債務承認書=====
           債務承認書
                    令和3年3月31日
債権者 安中市安中1-23-13 安中市役所内
     安中市土地開発公社
      理事長 粟野 好映   様

            債務者 住 所 ■■■■■■■■■■■■■
                氏 名  ■ ■ ■ ■ 印

 私は、貴公社に対し下記債務を負担していることを承認いたします。
            記
 前橋地方裁判所平成11年(ワ)第165号損害賠償請求事件に係る平成11年5月31日付判決により確定した損害賠償債務

(1)残元金2,207,691,500円
(2)平成10年12月9日から完済まで年5分の割合による遅延損害賠償金【←当会注:公社事務局の赤見事務局長と中里見次長には、遅延損害賠償金についても、毎々きちんと金額を明記するように要請しました。次回請求分から実行するように強く申し入れてあります。】

             収受第 号2-5.-6安中市土地開発公社

*****5/28公社⇒タゴへの領収書・債務承認書*****ZIP ⇒ 202109241sjmjisj.zip
                     安士開発第 7 号
                     令和3年5月28日
債務者
■■■■■■■■■■■■■■
  ■ ■ ■ ■ 様
              債権者 安中市安中一丁目23番13号
                    安中市役所内
                  安中市土地開発公社
                    理事長  粟 野 好 映

      領収書及び債務承認書の送付について

 標記の件について、前橋地方裁判所平成11年(ワ)第165号損害賠債請求事件に係る平成11年5月31日付判決により確定した損害賠償債務額の一部として、貴殿より令和3年5月26日に金10,000円受領しましたので、別紙領収書をご査収ください。
 また上記により債権元金残額が金2,207,681,500円となりましたので、「債務承認書」に住所氏名を記名し、押印のうえ安中市土地開発公社宛ご提出ください。

●債権金額の現在までの経緯
平成11年 5月31日 損害賠償請求訴訟判決      2,223,092,000円
平成11年11月26日 債権差押命令申立(市税還付金)  △■■■■■円
平成18年12月 6日 不動産強制競売配当        △3,808,300円
平成29年 1月16日 一部納付               △30,000円
平成29年 5月16日 絵画一点売却            △100,000円
平成29年12月25日 一部納付               △50,000円
平成30年 3月 5日 一部納付               △50,000円
平成30年12月17日 一部納付               △50,000円
令和 元年12月13日 一部納付               △50,000円
令和 2年 1月27日 一部納付               △10,000円
令和 2年 2月27日 一部納付               △10,000円
令和 2年 3月30日 一部納付               △10,000円
令和 2年 4月27日 一部納付               △10,000円
令和 2年 5月27日 一部納付               △10,000円
令和 2年 6月26日 一部納付               △40,000円
令和 2年 7月27日 一部納付               △10,000円
令和 2年 8月26日 一部納付               △10,000円
令和 2年 9月25日 一部納付               △10,000円
令和 2年10月26日 一部納付               △10,000円
令和 2年11月26日 一部納付               △10,000円
令和 2年12月28日 一部納付               △10,000円
令和 3年 1月26日 一部納付               △10,000円
令和 3年 2月26日 一部納付               △10,000円
令和 3年 3月26日 一部納付               △10,000円
令和 3年 4月26日 一部納付               △10,000円
令和 3年 5月26日 一部納付               △10,000円
                   連絡先 安中市土地開発公社
                     (安中市役所都市整備課内)
                   担当:中里見、水口
                   Tel 027-382-1111(内線1217、1218)

=====5/26タゴへの領収書=====
            領 収 書
                        令和2年5月26日
■■■■ 様

          金10,000円

(但し;前橋地方裁判所平成11年(ワ)第165号損害賠償請求事件に係る平成11年5月31日付判決により確定した損害賠償債務額の一部として)

                  安中市安中一丁目23番13号
                   安中市役所内
                   安中市土地開発公社
                    理事長 粟野好映

=====6/2タゴからの債務承認書=====
           債務承認書
                    令和3年6月2日
債権者 安中市安中1-23-13 安中市役所内
     安中市土地開発公社
      理事長 粟野 好映   様

            債務者 住 所 ■■■■■■■■■■■■■
                氏 名  ■ ■ ■ ■ 印

 私は、貴公社に対し下記債務を負担していることを承認いたします。
            記
 前橋地方裁判所平成11年(ワ)第165号損害賠償請求事件に係る平成11年5月31日付判決により確定した損害賠償債務

(1)残元金2,207,681,500円
(2)平成10年12月9日から完済まで年5分の割合による遅延損害賠償金【←当会注:公社事務局の赤見事務局長と中里見次長には、遅延損害賠償金についても、毎々きちんと金額を明記するように要請しました。次回請求分から実行するように強く申し入れてあります。】

             収受第 号2-6.-3安中市土地開発公社
**********

■このあと、令和3年6月と7月にはタゴの返済はありませんでした。そして、8月下旬になりました。なんと8月24日に、突然100万円をタゴが返済してきたのです。一体何が起きたのでしょうか。とはいえ、毎年2000万円を群銀に和解金として支払っている安中市・公社にしてみれば、100万円といっても、僅かに20分の1に過ぎません。タゴになめられているのをわかっているのでしょうか。

*****8/27公社⇒タゴへの領収書・債務承認書*****ZIP ⇒ 202109241sjmjisj.zip
                     安士開発第 10 号
                     令和3年8月27日
債務者
■■■■■■■■■■■■■■
  ■ ■ ■ ■ 様
              債権者 安中市安中一丁目23番13号
                    安中市役所内
                  安中市土地開発公社
                    理事長  粟 野 好 映

      領収書及び債務承認書の送付について

 標記の件について、前橋地方裁判所平成11年(ワ)第165号損害賠債請求事件に係る平成11年5月31日付判決により確定した損害賠償債務額の一部として、貴殿より令和3年8月24日に金1,000,000円受領しましたので、別紙領収書をご査収ください。
 また上記により債権元金残額が金2,206,681,500円となりましたので、「債務承認書」に住所氏名を記名し、押印のうえ安中市土地開発公社宛ご提出ください。

●債権金額の現在までの経緯
平成11年 5月31日 損害賠償請求訴訟判決      2,223,092,000円
平成11年11月26日 債権差押命令申立(市税還付金)  △■■■■■円
平成18年12月 6日 不動産強制競売配当        △3,808,300円
平成29年 1月16日 一部納付               △30,000円
平成29年 5月16日 絵画一点売却            △100,000円
平成29年12月25日 一部納付               △50,000円
平成30年 3月 5日 一部納付               △50,000円
平成30年12月17日 一部納付               △50,000円
令和 元年12月13日 一部納付               △50,000円
令和 2年 1月27日 一部納付               △10,000円
令和 2年 2月27日 一部納付               △10,000円
令和 2年 3月30日 一部納付               △10,000円
令和 2年 4月27日 一部納付               △10,000円
令和 2年 5月27日 一部納付               △10,000円
令和 2年 6月26日 一部納付               △40,000円
令和 2年 7月27日 一部納付               △10,000円
令和 2年 8月26日 一部納付               △10,000円
令和 2年 9月25日 一部納付               △10,000円
令和 2年10月26日 一部納付               △10,000円
令和 2年11月26日 一部納付               △10,000円
令和 2年12月28日 一部納付               △10,000円
令和 3年 1月26日 一部納付               △10,000円
令和 3年 2月26日 一部納付               △10,000円
令和 3年 3月26日 一部納付               △10,000円
令和 3年 4月26日 一部納付               △10,000円
令和 3年 5月26日 一部納付               △10,000円
令和 3年 8月24日 一部納付             △1,000,000円
                   連絡先 安中市土地開発公社
                     (安中市役所都市整備課内)
                   担当:中里見、水口
                   Tel 027-382-1111(内線1217、1218)

=====8/24タゴへの領収書=====
            領 収 書
                        令和2年8月24日
■■■■ 様

          金1,000,000円

(但し;前橋地方裁判所平成11年(ワ)第165号損害賠償請求事件に係る平成11年5月31日付判決により確定した損害賠償債務額の一部として)

                  安中市安中一丁目23番13号
                   安中市役所内
                   安中市土地開発公社
                    理事長 粟野好映

=====8/31タゴからの債務承認書=====
           債務承認書
                    令和3年8月31日
債権者 安中市安中1-23-13 安中市役所内
     安中市土地開発公社
      理事長 粟野 好映   様

            債務者 住 所 ■■■■■■■■■■■■■
                氏 名  ■ ■ ■ ■ 印

 私は、貴公社に対し下記債務を負担していることを承認いたします。
            記
 前橋地方裁判所平成11年(ワ)第165号損害賠償請求事件に係る平成11年5月31日付判決により確定した損害賠償債務

(1)残元金2,206,681,500円
(2)平成10年12月9日から完済まで年5分の割合による遅延損害賠償金【←当会注:公社事務局の赤見事務局長と中里見次長には、遅延損害賠償金についても、毎々きちんと金額を明記するように要請しました。次回請求分から実行するように強く申し入れてあります。】

             収受第 号2-9.-6安中市土地開発公社
**********


↑売却が決まったタゴ自宅と配偶者の実家の親族が所有する建物と土地。解体業者らしき看板が見える。9月24日撮影。↑



タゴが記帳したデタラメな帳簿の監査をしていたこともある岡田義弘・前市長が複数回競売にかけても売れずに手数料だけかかったとしてギブアップしていたタゴ名義の自宅を含め、今回、いったい誰がこの不動産を購入したのか、極めて注目される。

■今回はたまたま、(2)として「元職員の親族が所有するとみられる市役所に隣接する固定資産について、これまでに市・公社が行ってきた債権回収のためのさまざまな努力とその成果の有無や内容がわかる一切の情報(公社および市財政部署での議事録を含む)」についても開示請求をしていました。当会としてなにか胸騒ぎがしたためですが、まさか、長年市役所の目の前にあったタゴの配偶者の実家の持ち物だった不動産が、このタイミングで売却されたとは思いもよりませんでした。

 そのため、(2)に関連して次の文書が部分開示となりました。
   ○令和3年4月 1日;業務報告書
   ○令和3年4月22日:業務報告書
   ○令和3年6月22日:業務報告書


 では、それぞれの文書を見てみましょう。

*****4/1公社業務報告書*****ZIP ⇒ 202109242sjiseynpjnsh.zip
理事長・粟野 副理事長・― 常務理事・富田 事務局長・赤見 次長・中里見 供覧・水口・山田

              業務報告書
                   令和3年4月1日(木)
                   所  属 安中市土地開発公社
                   職・氏名 事務局次長 中里見 宏幸
                   内  線 1217
件 名  ◆◆◆◆◆◆◆■訪問
日 時  令和3年3月19日(金) 午後5:10~午後6:40
場 所  ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆(当会注:元職員の在宅場所と推測)
出席者  対応者:◆◆◆◆、◆◆◆◆◆◆◆
     公社:粟野理事長、富田常務理事
概 要  公: ◆◆◆◆■■所有土地、◆◆◆◆■■所有の建物が売却できそうだということを、聞いたので協議に伺がった。
     ●: まだ確実ではない。私たちも■■■は聞いていない。
     公: 売却代金について、◆◆◆◆■■の建物売却■■だけでなく、◆◆■■■■■■■■■■■からも債務返済に充てていただきたい。
     ●: ■■関しての売却代金は■■■■ですからどうぞ。でも、■■■■■■■■■■で受けた■■なので■■■■■公社へ■■■■■■■■■■■。私個人も以前■■■■■■■■■■■■■■■残っているのでそちらに■■■■てはならない。
     公: 公社としては◆◆■■■■■お願いということで、売却■■■■■■■■■■■ていただきたいと思っている。
     ●: それは■■である。
     公: 何とかお願いしたい。
     ●: そんなことを言うのであれば、この■■■■■■■■にする。■■■■■■■■■構わない。(不動産業者に電話で連絡をとる)
        (とりあえず■■■■■■については■■■■■模様)
     公: 今回、■■に不動産が売却できそうなので公社の債務についても何とか充ててもらいたいと思っている。直接不動産業者と話をさせてもらっていいか?
     ●: それはご自由に。ただし、■■■■■■■■■■■■ことはやめていただきたい。
     公: それでは、不動産業者と話をさせていただき、また協議させていただく。
                       終了:午後6:40

*****4/22業務報告書*****ZIP ⇒ 202109242sjiseynpjnsh.zip
理事長・粟野 副理事長・― 常務理事・富田 事務局長・赤見 次長・中里見 次供覧・水口・山田

             業務報告書
                 令和3年4月22日(木)
                 所  属 安中市土地開発公社
                 職・氏名 事務局次長 中里見 宏
                 内  線 1217
件 名  ■■■■■■■■の◆◆◆◆名義土地、■■■■名義建物売却価格の説明
日 時  令和3年4月22日(木) 午前10:30~
場 所  対応者:■■■■■■ ■■■
     公 社:粟野理事長、富田常務理事、中里見事務局次長、水口主事
概 要  ・4月15日に■■■が■■■を訪問し、売買価格の説明を行ったところ、■■■から粟野理事長には■■■から直接説明してほしい旨のお願いをされた。
     ・■■■■より、■■■■■■■■◆◆◆◆名義土地の価格算出について説明があった。当該地周辺での過去■年間の取引情報から、土地の形状等を比較・比準し算出したとのこと。1件目の事例を参考に比準すると当該地は■■万円。2件目を参考に比準すると■■万円。3件目を参考に比準すると■■万円とのこと。3件を平均すると土地が更地の場合、■■万円が相場になる。ただし、現状は建物があり、また、■■■■■■■を考慮するとこの価格より低くなる。

     ・土地+建物の売買価格としては、■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■とするため、外構の改修費、■■■■への進入口設置の費用■■■■■とし、その分■■■■■■■■■、合計■■万円とした。内訳は土地代金■■万円、建物代金■■万円。

     ・■■■作成の土地価格、建物価格の案分の一例を示した書類により、土地代金から仲介手数料、譲渡税、水道工事費用を建物代金から差し引いた不足金額を控除すると、土地代金■■■■■■■■■■円となり。◆◆■■■■■■■。建物代金は仲介手数料、水道工事費用、建物登記黄用、譲渡税を差し引くと■■■円となり、■■■■名義の建物を売却した場合の公社に返済される債務は■■になると思われる。この例はあくまでも■■■が説明用の一例として示したものであり、■■■が決めることはできない。ただし、この■■■■■■■■■■■■■■■■■■■、◆◆■■はこの金額を基準(決定額?)にして考えると思われる。
     ・粟野理事長より、外構の改修費、◆◆■■への進入口設置費用は、土地に付随するものであるため、■■■■■■■■■■から差し引きするのではなく、■■■■から差し引くものではないかと質問。同じく、水道引き込み費用も■■■■■■■、■■■■■■■■■■■■■■■■■■■するものであるため、■■■■から差し引きするものではないか質問。

     ・富田常務理事、中里見より■■■■■■■■を外構等と同じく■■■■として、その分安く売買した場合はどうなるのか質問。

     ・■■■が■■■■■■■■■■■■■から差し引いた場合と■■■■とした場合の2パターンを作成し、富田常務理事に今週中にメールで送付することとなった。その結果で、■■■■■■■■■■を算出し、また、◆◆■■■■■■■■■■■■、■■■■と仮定した場合、■■■■■がいくらになるか概算金額を算出するように理事長から指示があった。

     ・■■■は今回の参考金額の資料を持っており、この金額を基準(決定額?)にして考えると思われ、■■■■■■■■■■■■■から差し引く■■■■■■■■■■、■■■■■■■■■■■■■■■■■■■可能性が大。







*****6/22業務報告書*****ZIP ⇒ 202109242sjiseynpjnsh.zip
理事長・粟野 副理事長・町田 常務理事・富田 事務局長・赤見 次長・中里見 供覧・山田

             業務報告書
                 令和3年6月22日(火)
                 所  属 安中市土地開発公社
                 職・氏名 主事 水口 蘭
                 内  線 1218
件 名  100万円入金約束
日 時  令和3年6月21日(月) 18:55
場 所  TELにて
出席者  対応者:■■■■■■
     公社:粟野理事長
概 要  (理事長から■■■■■■へ)電話入れた。
     ■■■■■■■■聞くと、■■■■■■とのこと。
     ■■■■■■■■。
     ■■■■から説明を聞き、今回の件(自宅・土地売却)で公社に100万円納めていただくことにつき、(公社が)了承する旨を伝えた。
     ■■■■■■■■■■■■と言い、公社に100万円納めることを了承した旨の返答を得た。
その後に、■■■■■■■■■■■■■■■の際、■■■■■■■■■■■■■■■■■を話す。
     ■■■■に押印してもらう必要もあり日数が掛かることを■■■■から伝えられたことを話すと、だいぶかかるとの返答あり。また、■■■■から連絡行くと思うが、その際(契約成立による売買代金の入金)はきちんと対応します(100万円公社に入金する)と話された。
     よろしくお願いしますと伝えた。
**********

■以上のとおり、タゴ名義の自宅と、タゴの配偶者名義の土地が、ここにきてようやく売却されることになりましたが、誰がこの不動産を最終的に購入するのかは、開示された資料を見る限り、黒塗りだらけのため明らかではありません。

 不思議なのは、なぜ安中市はタゴおよびタゴの配偶者の家族に対して、不動産の全てを提供させなかったのでしょうか。それにより、タゴの債務額が少しでも減ることになり、それはタゴにとっても福音のはずです。

 しかし、売却代金のうちタゴ所有の建物分の残存価値は不詳ですが、タゴ本人ではなく配偶者の実家の親族の名義の土地については、僅かしかタゴの債務返済のために確保できなかったようです。トータルで100万円のみを安中市・公社に差し入れさせたという結果からも、安中市・公社が、この不動産売買に際して、強力にリードしたとは思えません。

 やはり、51億円余りの公金が横領された稀代の大不祥事件ですので、しかも行政の中枢である市役所を舞台に長年にわたり続けられた犯罪のため、元職員タゴひとりが有罪判決を受けて刑に服したことに、後ろめたさを感じる上司や同僚は、いまでもタゴにコンプレックスをいだいているのは間違いありません。だから、タゴと公社の理事長や常務理事との会話で、公社側が下手に出ている様子が、そこかしこに現れているのです。

■当会では、安中市が、市役所の目の前にあるタゴの自宅のある土地をタゴに提供させて、市有地にすれば、市庁舎建替えの際にも、土地の形状がすっきりするので、駐車時の動線にも都合が良いと考えていました。しかし、安中市は、そうした考えはまったくなかったようで、さっさと安中高校跡地での市庁舎建替え案をしゃにむに推し進めています。

 市役所が安中高校跡地に移れば、そうでなくでも市民の間ではタゴ51億円事件の記憶が風化してきていることから、いっそうタゴ事件の痕跡が失われてしまうことでしょう。

 それを防ぐためにも、50億円もかけて市役所を安中高校跡地に新築するよりも、耐震工事の必要な建物だけを建替えて、無用な借金をこれ以上子や孫やひ孫の世代に負わせないようにすることが最優先の課題です。

【市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

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【一太県政】一部エリート上級職員が私物化する県庁不明朗人事を巡る住民訴訟のその後の顛末報告

2021-10-22 23:31:00 | 県内の税金無駄使い実態
■格差の拡大が取りざたされている昨今、「上級国民」という言葉をよく耳にします。社会的な地位などによって、特別な権利を得た人を揶揄する造語で、2015年の五輪エンブレム問題の経緯説明の際、五輪組織委員会の武藤敏郎が「一般国民」という言葉を用いたことが発端とされています。群馬県庁内でも、「上級職員」と呼ばれる一部エリート職員らがおり、彼らはその特権意識から強い結束を誇っていますが、それが行政の効率化に活かされるのであればともかく、私物化に走り、とくに人事面でエコ贔屓を生む温床になっています。

 当会は、群馬県行政の人事管理を巡り、県庁3階で起きている不透明な実態に着目し2020年2月28日に住民監査請求を群馬県監査委員に提出したところ、いつもの補正命令もないまま、突然同年3月17日に門前払い同然の却下通知が送られてきたため、同年4月16日に訴状を前橋地裁に提出しました。以来、現在に至るまで、コロナ禍の中、7回の弁論を重ねて、次回10月27日(水)午前11時30分から第8回弁論が開かれる予定です。そこで、この機会に、これまでの裁判の経過をご報告いたします。

会計局は県庁3階の北側にある。会計管理者の福田芳美会計局長は昨年度から続投。まさか女性がトップを務める部局だから総務部人事課から仕事のできない再任用職員を引き続き押し付けられたとは思いたくないが…。

 なお、この案件のこれまでの経緯については次のブログを参照ください。
○2020年2月28日:【一太県政】一部職員が私物化する群馬県庁の不明朗人事の弊害と、障害をもつ特定職員への過度な優遇実態
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3118.html
○2020年3月18日:【一太県政】一部職員が私物化する県庁不明朗人事にノーを突き付けた住民監査請求に対し監査委員が却下!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3137.html
○2020年4月23日:【一太県政】一部職員が私物化する県庁不明朗人事にノーを突き付けた住民監査請求棄却で住民訴訟提起!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3158.html
○2020年9月21日:【一太県政】一部職員が私物化する県庁不明朗人事を巡る9.30住民訴訟初公判を前に届いた県の答弁書
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3208.html

■はじめに、この住民訴訟のポイントについて説明します。

 昨今、事業所における障害者の雇用率が問題になっていますが、群馬県庁において、まことに不可思議な雇用が行われています。この雇用に関する情報を入手した当会は、こうした不可思議な税金の使われ方を明らかにし、公明正大で県民に信頼してもらえる県庁組織を目指して、この住民訴訟に踏み切りました。

 不可思議な雇用というのは、会計局審査課に所属する再任用職員のかたについてのことです。

 松本さんというこのかたは、2019年4月に退職し、退職時は教育委員会で次長職でした。今から12年ほど前、不運にも脳卒中で倒れ、右半身に麻痺が残りましたが、復帰し、そのまま次長としてその後10年間、教育委員会特別支援教育課に在籍し、平成30年度末をもって定年退職をされ、その後再任用を希望し、かつて在籍したことのある会計局の審査課に配属されました。現在は審査・指導係におられますが、最初は国費・決算係(現在の呼称は出納・国費係)でした。

 この会計局というのは知事部局のひとつですが、総務部には属しておらず、企業局とは病院局などと同じく独立した部署のようです。

 会計局は県庁3階の北側に位置しており、現在、「会計管理課」と「審査室」から構成されています。群馬県のHPによれば、前者の会計管理課の業務内容は、「財務規則、証紙、物品の購入及び処分、競争入札参加(物品・役務)に係る業者の資格審査、財務会計システムの運用・保守、資金計画の策定、公金の運用、決算の調製」だとあります。後者の審査室は、「県庁各課の支出負担行為及び支出命令の審査・確認、会計局実地検査及び会計事務指導、歳入の集計・支出事務、国費会計事務」となっています。

 会計管理課は、総務・決算係(賃金計画、基金現金の管理、公金取扱機関の検査、決算、例月現金出納検査、証紙、庶務、経理)、調整・DX推進係(財務規則、会計事務のDX、地方公会計の運用・開発)、契約調達係(物品の購入及び処分、競争入札参加(物品・役務)に係る業者の資格審査)に分かれており、審査室は、審査・指導係(県庁各課の支出負担行為及び支出命令の審査。確認、会計局実施検査及び会計事務指導)、出納・国費係(歳計現金の出納官吏、支払事務、歳入の集計事務、国費の歳入・歳出の審査・確認)の2つの係があり、松本さんは、審査・指導係に現在も所属しています。

■審査課の職員の皆さんはよくご存じですが、再任用された2019年の夏ごろから会計局に入って左手奥の審査・指導係の末席に松本さんがいて、以来、ほとんど寝ておられます。とりわけ係員が他に誰もいなくて、松本さんが一人の場合など、体が右に傾いでいて、倒れそうになる様子が頻繁に目撃されています。しかも、心配した職員が近づいてよく見たら、よだれを垂らして寝ていることもしばしばです。

 松本さんは再任用された2019年度当初、国費・決算係に配置となりました。しかし業務がこなせず、寝てばかりおられるため、心配した当時の次長と係長が医者に診てもらおうと松本さんに同行し、医者に診断状況を聞いたところ、主治医から「脳卒中の後遺症として高次脳機能障害があり、認知症と同じである」と告げられました。

 審査課としては、再任用職員である松本さんの受入れに当たって「そんなことは全く聞いていなかった」と驚き、さっそく人事課に相談したところ、人事課からは「当課はそこまで知らない。(松本さんを)使えないというのは審査課の努力不足。仕事ができないならできる仕事をさせて、面倒見るように」と冷たく突き放されました。

 また、県の産業医からは、「指示は課長や次長から出すように。係長や係員から指示を出されたり注意されたりすれば松本さんのプライドが傷つく」と言われてしまったため、松本さんが勤務中に寝ていても、近くの係員は手も足も出ない状況にありますs。

■それでもなお、人事課は、なぜそんなに松本さんを腫れ物に触るかのように処遇するのでしょうか。障害のあるかただから、特別な対応が必要と考えてのことなのでしょうか。当然県庁職員の間では疑問が湧きます。そのような状況下で聞こえてくるのは、「松本さんは若いときは大変優秀で、将来の幹部候補といわれていた」という声です。

 ところが、不運に障害と向き合わざるを得ない状態になってしまい、同じく幹部候補として入庁し、今偉くなっている人たちが「子どももいるしかわいそうだから面倒を見てあげよう」ということになったのではないか、と囁かれているのです。しかも、松本さんの配偶者のかたも県庁職員ですが、異例の速さで昇格しているという現実にも、注目が集まっています。

 障害者雇用促進法は、国や自治体、民間企業等に一定割合以上の障害者の雇用を義務づけています。これを「法定雇用率」といいます。国や地方自治体には、率先して障害者雇用に取り組むために、民間企業に比べて高い法定雇用率が課されています。ところが2018年8月に国レベルでこの法定雇用率が水増しされている実態が発覚しました。続いて、地方自治体でも同様に水増しの実態が明らかにされました。我らが群馬県でも障害者雇用について雇用率を水増ししていたことが発覚しました。このように群馬県では障害者に対する雇用には特別の配慮がされてきていたことがわかります。

■これは障害を持ったかたへの配慮として、たいへん美しい話であるかもしれません。しかし、主治医から認知症と診断された職員に給料を月30万円近くも支払っている状況は、理不尽なのではないでしょうか。県庁内で偉くなった人たちから目を掛けられたとはいえ、このお金の原資は、偉い人たちのポケットマネーではなく、税金です。

 松本さんについては、教育委員会で次長をしておられた10年間は、仕事もできない、仕事のメールも開けない、でも遊びの誘いのメールは開ける、いつも寝ている、という評判が立っていました。当時は再任用ではなく現役の管理職でしたので、松本さんには、もっと高い給料と管理職手当が支給され続けていました。

 また、松本さんが倒れられて職場したあとも引き続き次長職に在籍することになりましたが、全く仕事ができないため、教育委員会は松本さんが次長を務める特別支援教育課に新たに主監という管理職を設置し、実質的な次長職をさせていました。つまり、松本さんを引き続き次長職に据え置く人事をしたせいで、管理職ポストが増えたことになります。群馬県庁内ではこのように、人手が余っているのでしょうか。しかし、ほとんどの部署では人手不足で必死に業務遂行にやりくりしていると聞きます。

■松本さんに関する話を追っていくうちに以上のことがわかりました。
 また、松本さんのいる審査・指導係には現在、主幹専門員の松本さんの他に主幹専門員と副主幹専門員がひとりずついます。主幹・副主幹専門員とは再任用職員を指す用語とみられます。同一係に3人も再任用職員を抱えているのは、会計局の審査・指導係の他には、職員録をくくってみましたが、見つかりませんでした。



 昨年度まで、再任用の女性職員が松本さんの向かい側に座っていました。彼女は、いつも笑顔で勤務しており、職場の雰囲気をなごませるのみならず、わかりやすい説明をしてくれりことでも好評です。これこそ、経験と知識と技術を活かす再任用制度の目指す本来の姿です。

 しかし彼女は同じ係の係員と全く同じ仕事をしながら、給料は松本さんよりずっと低いのです。なぜなら彼女は退職時に管理職ではなかったからです。かたや松本さんは、管理職の勤めを果たさずに(それどころか県庁職員としての最低限の業務すら勤まらないという声も聞かれます)、10年以上にわたり高い給料を支払ってもらっています。民間では、認知症と診断された社員に、しかもいつも寝てばかりいる者に月30万円近く、さらに期末勤勉手当まで支払う余裕のある会社は聞いたことがありません。しかし、行政組織である群馬県は、そうした民間の常識は通じないようです。なにしろ、お偉い人の同情が得られれば、障害を持ったかたでも、健常者と同等、いや、それ以上の血税が惜しみなく支払われれるのです。これも、行政が納税者県民の血税をあぶく銭だと見なしているせいでしょう。

■当会は松本さんを糾弾しようと思っているわけではありません。エリートとして将来を嘱望されたのに、病魔に襲われてしまい、不運に見舞われてお気の毒であると思います。

 しかし、それと税金の無駄遣いは全く別の話です。松本さんはふさわしい環境で正しい治療を受けるべきです。なぜなら県庁は、介護施設でもリハビリ施設でもないからです。

 また、県庁職員の皆さんは介護職員ではありません。仕事を遂行する能力を有していないと診断された職員が不相応に高額な給料を受け取り、同じ職場の人間に面倒まで見させている状況を見るにつけ、つくづく群馬県の人事評価制度・行政評価制度はいったいどうなっているのか、と疑念が湧きます。

 松本さんの場合、配偶者も県庁職員でしかも管理職のようです。夫婦共働きで県庁職員として民間もうらやく処遇を受けていることが推察されます。であれば、認知症を患った松本さんは、しかるべき施設でリハビリ治療につとめ、単純作業に従事できるような適正な就労環境が配慮されるべきです。

 なぜなら松本さんに近づくと臭うという声も聞かれます。それが不潔による匂いだとすると、身体を十分に洗えていないことも懸念されます。松本さんのご家族が、明らかに、適正な介護をしていないのではないか、放置(ネグレクト)しているのではないかと心配する声も聞かれます。夫婦共働きなので、ご家族である配偶者のかたも、仕事優先で満足に食事や家事の時間を割くことが難しいのかもしれません。

■障害を持つ松本さんは、通勤時に車の運転もしています。再任用なので毎日ではないのかもしれませんが、結構な頻度で県庁の通勤にも車を使っています。右半身が不自由な認知症のかたが車の運転をすることについて、県庁の人事課はきちんと安全・安心を確認しているのでしょうか。

 なぜなら交通事故も一度ならず起こしているからです。2019年には車を発進しようとした際に、松本さんはコントロールできずに他の人が運転している車にぶつけてしまいました。松本さんはそれを職場に報告もせずにいましたが、たまたま生協の保険担当が審査課に聴取に来て事故が発覚しました。

 ご本人は「たいしたことがなかったので、報告しなかった」と釈明しましたが、被害者でなく加害者の立場で「たいしたことがない」という判断は、認知症によるものではと心配になります。

 松本さんは事故でぶつけた時に謝ることもできず、ボーっとしたままで、警察へは被害者の方が連絡しました。さらに、事故報告を作成する際、被害者の方の名前も職業も忘れてしまっていました。

 健常者であれば、万一事故を起こしてしまった場合、まずは人命救助、次に誓察に連絡、そして職場に報告、というふうに手順を踏みますが、松本さんの場合、どれ一つできていません。民間でよく言われる「ほうれんそう」、つまり報告・連絡・相談は組織人としての基本ですが、松本さんは10年以上次長職にいながらそれができていませんでした。

 不思議なのは、高次脳機能障害と診断された職員に、行政に求められる仕事ができるはずがなく、それを周りは見て知っていたにも関わらず、おそらく人事課に対応を求めた人もいたでしょうに、人事課はずっと隠し通したまま、10年以上高給を支払っていました。そしてそれは現在も続いています。

 松本さんの居眠りは、さかのぼると脳卒中で倒れる前から常態化していたようです。いわゆる睡眠時無呼吸症候群ではないかと推測されます。睡眠時無呼吸症候群を調べると、症状が続いているのを放置したままにしておくと脳卒中等重篤な病気を引き起こす、と書いてあります。当時、いろいろな人が松本さんや配偶者のかたに、睡眠時無呼吸症候群の疑いを伝えていたようです。でもお二人は全く相手にせず、夫婦ともにエリートの特権を未だに享受しています。

■県庁には業績評価制度というものがあります。まじめに行政の事務事業に励んだ職員、一定の成果を上げた職員、一生懸命やったにもかかわらず成果に結びつかなかった職員、彼らの努力や成果は、しっかりと評価されてこそ、県職員のかたがたのモチベーションの維持向上に寄与するわけです。もちろん評価には手間も時間もかかります。年度の初め、半年後、年度末に業績評価シートを作成し、所属長と面接をし、その結果が勤勉手当に反映されることになります。

 ところが、これほど寝てばかりいる人がクビにもならず厚遇されているという実態が厳然と存在します。ということは、この制度は機能していないことになります。

 この業績評価制度をしっかりと運用するために、群馬県はかなりの税金を投入して、評価する側の人には研修を受けさせたり、総務事務システムの改修も行ったりしています。

 それなのに松本さんへの偉い人たちの同情がこの制度を歪めてしまっているのです。これでは制度そのものがまったく意味を成さないどころか、職員の皆さんの働く意欲を削いでしまっている結果を招いており、大きな無駄と損失が生じていることになります。

 なぜなら、公務員として恥ずかしくないよういつも心がけて業務に精励している職員ですら、勤勉手当が加算されず、松本さんと評価が同じということになるからです。これでは全く納得が得られず、働くことが楽しくなければ、必然的に職員の皆さんのモチベーションも低下し続けてしまいます。

 再任用の松本さんの給料が30万円近いことを知った若手で同様にハンディをもつ職員は、「自分よりずっと給料が多いんですね」と正直な感想を述べてくれました。

■当会としては、松本さんが障害者雇用として相当の給料であれば応援したいところです。ところが会計局で、同じ係の若い職員やずっと仕事をしている同じ係の再任用職員の方より高い給料が支払われながら、仕事もできない、寝ているだけ、では、この歪んだ人事の実態を放っておけません。一太知事は、障害者の雇用率を下げたくないのなら、松本さんの雇用は続けても、障害者枠で給与と仕事を見直すべきです。

 県庁は障害者雇用として、チャレンジウイズぐんまという制度があり、障害者の方に文書の配送や宛名貼などの業務をやっていただいています。彼らは挨拶も良くできますし、一日中、座る間もないほど一生懇命働いています。寝ている人などひとりもおりません。彼らの給料は一体いくらなのでしょうか。群馬県に公開質問をしたところ、10万円から15万円の間だそうです。当然ながら松本さんのように30万円近くもらっているかたはいません。なのに、一所懸命自分でできる限りの作業に励んでいる彼らの存在は、健常者の職員のかたがたを勇気づけ、前向きにさせてくれているのです。

■一太知事は、このような歪んだ人事、機能しない行政評価制度の実態について、ご存じなのでしょうか。

 人事課は障害者の雇用を躍起になって進めていますが、障害と持つ人を雇用するためには面倒を見る人が必要なのです。民間のレベルとは比べようがありませんが、それでも長年にわたり群馬県では合理化を図るべく、人員の削減は継続して進めて来ています。その結果、各部署共に、どの程度、障害を持ったかたを受け入れる余裕があるのでしょうか。おそらく、そうした余裕を持っている部署は、会計局はともかく、他の部署ではそれどころではないと言うでしょう。前述のとおり、元管理職というふれこみで松本さんを再任用職員として受け入れた会計局ですら、「そんなことは全く聞いていなかった」と驚いて人事課に相談のため駆け込んだくらいですから。

 それにしても、人事課の役割は一体なんでしょう。人事課が一括面倒を見てくれるならまだしも、どのくらいの能力がある方が来るかわからないまま、各部課に丸投げしている現状では、現場の残業だけが増える結果となります。不思議なことに、そもそも人事課には障害者は配置されていません。エリートと称される偉い人たちは総務部畑をベースにすることが多いため、人事課自体、偉い人たちの牙城なのかもしれません。このような実態がまかり通るようだと、偉い人の口先だけで下々の職員が動くという現在のシステムはもう綻びがひどく、限界が来ていて、破綻するのは時間の問題かもしれません。

 実際に、人事課に行く人はいつも決まっていて、彼らこそエリート意識の塊で、松本さんの擁護部隊となっています。一太知事に申し上げたいことは、特定の一部の人間に権力を持たせて、エコ贔屓人事を続けている現状を直ちにストップし、改革を断行してほしいということです。

 人事課は、もっと職員のやる気を見える形で引き出す工夫ができる本来の目的が果たせる部署にならなければいけません。今のように昔のエリートがうまみを味わい、まじめに努力している者が割を食う今の実態は明らかに異常です。一太知事には、人事課が、多くの意見を謙虚に聞き、公平な判断ができるような部署にする責務があります。

■こうした実態を看過できない当会は、人事評価制度の適切な運用を実現させることで、血税の効率的な運用を通じて、税金の無駄遣いを改めさせるという観点から、本件はオンブズマン活動の一環として取り組むべきであるとの判断に至りました。そして、冒頭で示したとおり、これまで7回の口頭弁論を重ねて、次回8回目の弁論が来週10月27日木曜日の午前11時30分から前橋地裁21号法廷で開かれます。

 以下にこれまでの裁判資料を時系列で列挙しました。時間があればぜひダウンロードして、当会の主張に対する被告群馬県側の驚くべき反論や呆れた釈明をお読みくださるようお願いします。

●2020年02月05日:県知事への公開質問状
 ZIP ⇒ 20200205j.zip
●2020年02月14日:県知事からの回答
 ZIP ⇒ 20200214fax.zip
●2020年02月17日:県知事への公開再質問状
 ZIP ⇒ 20200217j.zip
●2020年02月21日:県知事からの再回答
 ZIP ⇒ 20200221.zip
●2020年02月26日:住民監査請求書
 ZIP ⇒ 20200228zivcpesxoj.zip
pu.zip
●2020年03月17日:監査結果通知(却下)
 ZIP ⇒ 20200317pm.zip
●2020年04月16日:訴状+甲1~8
 ZIP ⇒ 20200416i.zip
b1vz1u.zip
bw20200317pm.zip
●2020年06月05日:補正命令
 ZIP ⇒ 0728a0801.zip
●2020年06月18日:訴状訂正申立書
 ZIP ⇒ 20200416i.zip
●2020年09月16日:答弁書
 ZIP ⇒ 20200916iuja2nisej5.zip
●2020年09月30日:第1回口頭弁論
●2020年11月04日:被告準備書面(1)
 ZIP ⇒ 20201104ipjiuqaa2nse5j.zip
●2020年11月11日:第2回口頭弁論
●2020年12月15日:被告準備書面(2)
 ZIP ⇒ 20201216iqj.zip
20201216iqj34.zip
20201216iqj56.zip
●2021年01月12日:原告準備書面(1)採用されず
●2021年01月27日:第3回口頭弁論
○乙1・2号証
 ZIP ⇒ 2021012u12.zip
●2021年03月01日:原告準備書面(1)出し直し
 ZIP ⇒ 20210301ipjo.zip
●2021年03月17日:第4回口頭弁論
●2021年04月28日:被告準備書面(3)
 ZIP ⇒ 202104281ur79.zip
202104282ur79.zip
●2021年05月02日:被告指定代理人変更通知
 ZIP ⇒ 20210520wlmivmtj.zip
●2021年05月19日:第5回口頭弁論
●2021年06月30日:被告準備書面(4)
 ZIP ⇒ 2021063000to024i10256j.zip
20210630031017.zip
20210630041813.zip
2021063005191.zip
2021063006191.zip
2021063007191.zip
2021063008192256.zip
2021063009192256.zip
2021063010192256.zip
●2021年07月14日:第6回口頭弁論
●2021年08月30日:原告準備書面(2)
 ZIP ⇒ 2021083012ib910j.zip
2021083022ib910j.zip
●2021年09月15日:第7回口頭弁論
●2021年10月14日:被告準備書面(5)
 ZIP ⇒ 202110141se5tib2629j.zip
202110142se5tb2629.zip
●2021年10月22日:被告準備書面(6)
 ZIP ⇒ 202110226.zip
●2021年19月29日:第8回口頭弁論(予定)
**********

■県民に信頼される公平な県庁のため、微力ですが全力を挙げてこの裁判を戦って参る所存です。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

※参考情報
**********上毛新聞2021年03月18日06:00
群馬県幹部人事 女性積極登用3割超に 県教育長には女性初の平田氏起用へ

右から岡田亜衣子氏、新井薫氏、清水昭芳氏、坪口創太氏

              ↑平田郁美氏
 県は17日、部長級の幹部人事(4月1日付)を内示した。全庁的なデジタル化推進に向けて新設する「デジタルトランスフォーメーション(DX)推進監」に民間出身でチーフ・デジタルトランスフォーメーション・オフィサー(CDO)を務める岡田亜衣子氏(47)、地域創生部長に新井薫戦略企画課長(56)を充てるなど女性起用を積極化。地域機関を除く部長級14人のうち、女性は2人増の5人(35.7%)となる。
 県によると、都道府県で位置付けが違う議会事務局長を除いて比べると、17日時点で本県の部長級に相当する幹部の女性比率が2割以上なのは、神奈川、岡山、茨城など。今後の各県人事にもよるが、本県の3割超は最高水準という。
 岡田氏は民間企業勤務を通じてデジタル活用に詳しく、昨年1月に非常勤特別職のCDOに就いた。今年4月以降は2年の任期付き職員となる。新井氏は企画部門を中心に観光やブランド推進など幅広い経験を持つ。現在、地域創生部長の角田淑江氏は農政課勤務歴があり、農政部長に転じる。
 県土整備部長には下水環境課長や建設企画課長などを歴任し、同部ナンバー2の技監を務める清水昭芳氏(59)が昇任する。病院局長には厚生労働省出身で昨年9月から総務部副部長(危機管理担当)を務める坪口創太氏(40)が昇任し、現病院局長の吉田誠氏(59)は新設の中部振興局長に就く。
 留任は田子昌之知事戦略部長(58)、友松寛総務部長(59)、平井敦子生活こども部長(59)、武藤幸夫健康福祉部長(59)、岩瀬春男環境森林部長(59)、鬼形尚道産業経済部長(59)、吉田高広危機管理監(58)、福田芳美会計管理者(58)、星野恵一議会事務局長(59)の9人。
 横室光良農政部長(59)、岩下勝則県土整備部長(60)は年度末に退職する。このほかの職員の内示は23日を予定している。
◎共愛学園の副学園長 平田氏
 3月末で退任する笠原寛県教育長(65)の後任として、山本一太知事が県教育委員で共愛学園副学園長の平田郁美氏(62)を起用する方針を固めたことが17日分かった。開会中の県議会第1回定例会に人事案を追加提案する。女性の県教育長は初めて。
 平田氏は横浜国立大卒、都立大大学院修了。専門は素粒子理論、科学教育。2008年4月から同学園前橋国際大学長を務め、16年4月から副学園長。同年10月に県教育委員に就任し、現在2期目。県の総合計画や総合戦略の策定懇談会委員なども務めた。
 県教育行政に携わってきたことに加え、情報通信技術(ICT)を活用した教育などで注目される同学園での経験を踏まえた起用とみられる。17日内示の幹部人事と合わせると特別職、部長級の女性は6人となり、積極的な女性登用の姿勢を示す狙いもありそうだ。
 笠原氏は大沢正明前知事時代の16年に就任し、現在2期目。19年7月の知事交代後も続投した。任期は来年3月まで1年間を残すが、12日に「一身上の都合」として辞職願を提出した。
**********

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【速報!安中市庁舎建替え問題】本日の市議会全協で茂木市長が市民アンケート結果無視して安高跡地決定宣言

2021-10-18 01:17:00 | 安中市庁舎建替えに伴う予算過大問題
■安中市庁舎建替え問題がついに急展開を見せています。10月18日月曜日の安中市議会の全員協議会が開かれ、そこで茂木市長は、市庁舎建替え場所について「安高跡地に市議会特別委員会の報告書による助言があり、市として、その助言に沿って決定致しました」と宣言する予定だという情報が、本日当会に飛び込んできました。全員協議会で、市庁舎建替え場所を安中高校跡地にすると宣言したあと、茂木市長による記者発表も用意されている模様です。

 そして、数日後に臨時市議会を開き、今後の予算等について市側からの提案に基づき、決定する算段だということです。市議会の9月定例会が終わったばかりで、12月定例会を待たずしての急展開はいったい何を意味しているのでしょうか。安中市行政は、議会を懐柔しておけば、市民アンケートや市民懇談会で、安中市の財政に最も優しい方法を市民がいくら望んでも、完全に無視して、自ら都合の良い豪奢な市庁舎への建替え実現にまい進できると最初から踏んでいたのです。

 タゴ51億円事件の発覚から26年半が経過するこの時期に、まさに象徴的な市民不在の暴挙が行われるところをみると、安中市は26年半前の状態に戻ったかの印象がいたします。

 この件に関するこれまでの経緯は次のブログ記事を参照ください。
○2021年3月28日:【安中市庁舎建替え問題】広報あんなか4月号「市庁舎の整備について検討しています」記事に異議あり!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3293.html
○2021年4月11日:【安中市庁舎建替え問題】旧安中高校跡地に建替え場所を誘導したい思惑ミエミエの官製アンケートに要注意!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3300.html
○2021年4月27日:【安中市庁舎建替え問題】4/26松井田地区と安中地区の一部へアンケート兼用チラシ6000部を新聞折込配布
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3308.html
○2021年5月20日:【安中市庁舎建替え問題】官製アンケートの結果ほぼ固まる・・・安中市が中間報告
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3316.html
○2021年6月6日:【安中市庁舎建替え問題】官製アンケート中間報告のトリックに係る公開質問に対し市から不明確な回答届く
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3322.html
○2021年6月27日:【安中市庁舎建替え問題】4市民団体が現位置・適正予算での建替えに係る要望書・報告書を市長に提出
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3336.html
○2021年7月15日:【安中市庁舎建替え問題】安中市が7/13発表の市民アンケート結果最終報告…安高跡地に未練タップリ
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3344.html
○2021年9月3日:【安中市庁舎建替え問題】市議会庁舎建設等特別委が「安高跡地を適地」と結論づけた報告書の市民そっちのけ
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3354.html
○2021年9月12日:【安中市庁舎建替え問題】市議会特別委の「安高跡地を適地」報告書にNO!の意見広告を市内全戸折込み配布!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3365.html

 また、市庁舎建替え問題に取り組む市民のかたがたのブログやサイトの記事もご覧ください。
■安中市庁舎建設に関する特別サイト
https://usuipc.wixsite.com/annaka
■庁舎建設の方向性を考える会
https://www.facebook.com/groups/289833998763551/about
■安中市まちづくりワンワンチーム
https://www.facebook.com/annakawanwan/
■安中市庁舎建設を考える市民の会
https://www.facebook.com/groups/2308088432540835/
■かわ遊び・やま遊び雑記/「安中市庁舎問題」のブログ記事一覧
https://blog.goo.ne.jp/koizumi-masato/c/18bdb559bbad9cec5dc59fdf5b15a1de

■当会では、このような事態になることを懸念し、先日9月1日付で次の内容の行政文書開示請求をしておりました。

※行政文書開示請求書 ZIP ⇒ 20210901ssjisapgj.zip

*****行政文書開示請求書******
<開示を請求する行政文書の内容又は件名>
(1) 安中市では、令和3年4月5日から30日までの期間、「安中市役所の庁舎整備等に関する市民アンケート」を実施し、その後、集計、中間報告を経て、同7月13日に最終報告として市民に公表した。ついては、この市民アンケートに関連して市が支出した費用に関する一切の情報【広報、印刷、送付、回収、仕分け、分析、記事、装丁、製本、保管等にかかる内部支出経費及び外部委託費用の支出先ごとの内訳を含む、内部支出経費には、上記の直接費用の他、労務経費としてアンケートに関わった職場名・職員名および人数と、それぞれの従事時間総数(ある程度概算でもよいがその根拠も示すこと)を含む】
(2) 安中市は、令和2年6月から全5回にわたり安中市庁舎に関わる市民懇談会を開催し、市内団体や公募市民、学識経験者などが参加し、庁舎整備のあり方や庁舎の機能、役割、立地などが話し合われ、その内容は提言書としてまとめられ、同年11月24日、市は、「安中市庁舎に関わる市民懇談会」委員の出席者と茂木市長とで意見交換を行ったのち、茂木市長が「安中市庁舎に関わる提言書」を受け取った。ついては、この懇談会に関連して市が支出した費用に関する一切の情報(広報、公募選定、委嘱、案内状の印刷・送付、会場設営、什器備品調達、配布資料の用意、寸志・謝礼、記事、装丁、製本等にかかる内部支出経費及び外部委託費用の支出先ごとの内訳を含む、内部支出経費には、上記の直接費用の他、労務経費として懇談会開催実施に関わった職場名・職員名および人数と、それぞれの従事時間総数(ある程度概算でもよいがその根拠も示すこと)を含む))
**********

 この結果、9月13日付で開示通知書が届き、同24日以下の資料が開示されました。

※開示決定通知 ZIP ⇒ 20210918ssjmisapgpj.zip

※(1)市民アンケート関連情報 ZIP ⇒ 202109241asjisapgj11to4.zip
202109241bsjisapgj15to7.zip

※(2)市民懇談会関連情報 ZIP ⇒ 202109242asjiskj21to3.zip
202109242bsjisk24to6j.zip

■上記の開示資料には、それぞれどのくらいの経費がかかったのかについて、安中市が調べた結果が以下のとおり、報告されています。

*****【情報提供・補足資料】*****
(1)市民アンケートに関連して市が支出した費用に関する一切の情報
①内部支出経費及び外部委託経費の支出先ごとの内訳を含む。
②内部支出経費には直接費用のほか、労務経費としてアンケートに関わった職場名・職員名および人数と、それぞれの従事時間総数(ある程度概算でもよいがその根拠も示すこと)を含む。
【開示対象文書の有無等】
項目/内部支出経費(直接費用・労務経費※)/外部委託経費/備考
●広報/無・不明/無/
  ・周知のためTwitterへの投稿を2度ほど行った。
  ・財政課職員1名が従事。
●印刷/17,880円(概算紙代)+ 119,040円(概算インク代)・不明/無/
  ・庁内の印刷機、共用のコピー用紙を用いて印刷した。【紙代】12千円(A4版16千枚)+5,880 円(A3版約4千枚)【インク代】モノクロ96千円(128千面)+フルカラー23,040円 (16千面)※
  ・財政課職員1名が従事。
●送付/29,200円(封筒代)・不明/444,000円(郵送料)+33,260円(返信封筒代)/
  ・既存の角2封筒(1枚7.3円×4,000枚)を使用した。
  ・郵便料は1通当たり111円×4000通
  ・財政課、秘書政策課、情報戦略課職員計15名程度が従事。
●回収/無・不明/192,987円(受取人払郵便料)/
  ・4月~6月の間で市に郵便が到達した1,949通 分。集計期間外を含み、持参分を除く。
  ・財政課職員1名が従事。
●仕分け/無・不明/65,679円(概算)(AI-OCR利用料)/
  ・財政課職員、情報戦略課職員計6名程度が従事。
  ・AI-OCR利用料は(概算チェックボックス+ブランクプ切ク読込33,892円+文字読込31,787円)年間契約金額内のため、追加費用は発生していない。
●分析/無・不明/無/財政課職員3名程度が従事。
●記事/無・不明/222,530円(チラシ配布)/
  ・概要版の全戸配布23,800部分
  ・財政課職員3名程度が従事。
●装丁・製本/4,200円(概算)(最終報告書)・不明/無/
  ・庁内の印刷機、共用のコピー用紙を用いて印刷・製本した。50部で概算
  ・財政課職員1名が従事。
●保管/無・不明/無/財政課職員1名が従事。
●その他/不明・不明/不明
※労務経費については、業務H報、業務量調査等を行っていないため、従事時間数を把握していない。
※コピー用紙代は、A4版1枚当たり約0.75円(税込)、A3判1枚当たり約1.47円(税込)
※インク代は、A4版片面1枚当たり、モノクロ約0.50円、フルカラー約1.44円

(2)市民懇談会に関連して市が支出した費用に関する一切の情報
 ①内部支出経費及び外部委託経費の支出先ごとの内訳を含む。
 ②内部支出経費には直接費用のほか、労務経費として懇談会開催実施に関わった職場名・職員名および人数と、それぞれの従事時間総数(ある程度概算でもよいがその根拠も示すこと)を含む。
【開示対象文書の有無等】
項目/内部支出経費(直接費用・労務経費※)/外部委託経費/備考
●広報/無・不明/14,520円(概算)(R1.12月号分)/
  ・旧企画課職員、旧秘書課職員計5名程度が従事。
  ・委員募集の広報あんなか掲載料は、ページ単価1.10×0.5ページ分×24,000部×消費税で概算
●公募選定/無・不明/無/旧企画課職員3名程度が従事。
●委嘱/無・不明/無/旧企画課職員3名程度が従事。
●案内状の印刷・送付/不明・不明/34,020円(概算)(郵便料)/
  ・旧企画課職員3名程度が従事。
  ・庁内の印刷機、共用のコピー用紙を用いて印刷したが、数量不明。
  ・郵便料は、22,680円(84円×18人×15回)+11,340円(210円×18人×3回)で概算。
●会場設営/無・不明/無/
  ・旧企画課職員4名程度が従事。時間数は不明だが、概ね各回1時間以内と想定。
●什器備品調達/無・不明/無/
  ・既存の机、イス、ボイスレコーダー、マイク、アルコール消毒液等を使用。
●配布資料の用意/無・不明/無/
  ・庁内の印刷機、共用のコピー用紙を用いて印刷した。
  ・主に旧企画課職員1名が従事※。
●寸志・謝礼/無・不明/246,000円(図書カード)/
  ・会議出席1回ごとに3,000円分の図書カードを謝礼とした(欠席者には謝礼なし)。
●記事/無・不明/172,656円(概算)(R3.1,3,4月号分)/
  ・旧企画課職員、旧秘書課職員計5名程度が従事。
  ・関連する広報あんなか掲載料は、ページ単価1.09×計6ページ分×24,000部×消費税で概算
●装丁・製本/10,600円(概算)(提言書)・不明/無/
  ・庁内の印刷機、共用のコピー用紙を用いて印刷・製本した。推定100部で概算
  ・財政課職員1名が従事。
●その他/不明・不明/500,000円※(概算)(アドバイザー料)/
  ・地域力創造アドバイザー大山氏の会議出席、説明支援等(見積書のとおり)
  ※50万円のうち、26.5万円(53%)は、特別交付税措置される。
※労務経費については、業務日報、業務量調査等を行っていないため、従事時間数を把握していないが、 資料作成等で旧企画課、建築住宅課、旧秘書課、財政課、都市整備課、文化財保護課が関わった。
**********

 (2)の市民懇談会関連経費の中に、地域力創造アドバイザーへの費用について、特別交付税措置が為されたと記されていることから、安中市から、次の補足情報も開示されました。

**********
○特別交付税に関する省令
(昭和五十一年十二月二十四日)(自治省令第三十五号)の抜粋

(市町村に係る三月分の算定方法)
第五条 各市町村に対して毎年度三月に交付すべき特別交付税の額は、第一号の額に第三号の額から第四号の額を控除した額(当該額が負数となるときは、零とする。)と第二号の額の合算額から第五号の額を控除した額(当該額が負数となるときは、零とする。)を加えた額とする。
  三 次に掲げる額の合算額
   イ 次の表の上欄に掲げる事項について、それぞれ下欄に掲げる算定方法によって算定した額(第五十九号に掲げる事項については、この規定によって算定した額に、財政力指数が〇・八以上の指定都市にあつては〇・五を、〇・五以上〇・八未満の指定都巾にあっては六分の十ーから当該指定都市の財政力指数に三分の五を乗じて得た数を控除して得た数(小数点以下二位未満は四捨五入する。)を、〇・五未満の指定都市にあっては一・〇をそれぞれ乗じて得た額とし、第二号二、第四号、第 十号、第十三号、第十六号、第十九号、第二十一号、第二十四号、第三十五号、第 四十一号、第四十六号から第四十八号まで、第五十号、第五十一号、第五十二号一、第五十五号、第五十七号、第五十八号、第六十四号、第六十七号から第六十九号ま で、第七十五号から第七十八号まで、第八十二号及び第八十八号に掲げる事項につ いては、これらの規定によって算定した額に、財政力指数が〇・八以上の市町村にあっては〇・五を、〇・五以上〇・八未満の市町村にあっては六分の十ーから当該市町村の財政力指数に三分の五を乗じて得た数を控除して得た数(小数点以下二位 未満は、四捨五入する。)を、〇・五未満の市町村にあっては一・〇をそれぞれ乗じて得た額とする。)(表示単位は千円とし、表ホ単位未満の端数があるときは、その端数を四捨五入する。)の合算額
二十七 地域力創造のための外部人材の活用に要する経費があること。
定住自立圏構想に取り組む市町村又は過疎地域、山村地域若しくは離島等をその区域の全部杓しくは一部に含む市町村において、地域力創造のための外部人材の活用に要する経費のうち特別交付税の算定の基礎とすべきものとして総務大臣が調査した額に、財政力指数が〇・八以上の市町村にあっては〇・五を、〇・五以上〇・八未満の市町村にあっては六分の+ーから当該市町村の財政力指 数に三分の五を乗じて得た数を控除して得た数(小数点以下二位未満は、四捨五入する。)を、〇・五未満の市町村にあっては一・〇をそれぞれ乗じて得た額(表示単位は千円とし、表示単位未満の端数があるときは、その端数を四捨五入する。)又は五、六〇〇、〇〇〇円(地域力創造に先進的な実績のある地方団体の職 員又は組織として総務大臣が認めたものを活用する市町村にあっては、二、四〇〇、〇〇〇円)のいずれか少ない額とする。
**********

■いずれにせよ、市民感情と、安中市行政の思惑はまったく食い違っていることが、はっきりと浮き彫りになることは間違いなさそうです。

 安中市長は常々、安中市財政が苦しいと繰り返し強調しています。ところが、タゴ51億円について、安中市土地開発公社および連帯保証人の安中市は、タゴから毎月1万円ずつしか返済を求めていないのに、群馬銀行には、優良経営とおだてられてか、毎年クリスマスの日に、2000万円もの大金を、タゴの豪遊の尻拭い金として、惜しげもなく支払っています。

 そして今回は、タゴ事件後の苦しい財政の中でせっかく建てた新庁舎も含め、これまで長い歴史を重ねてきた現在の市庁舎と土地を惜しげもなく投げ出し、もともと、かつて群馬県に地元民が土地を寄付して建てた安中高校が廃校になったとして、今度は市民の血税を使った買い戻した土地に、50億円もの費用を掛けて、豪奢な市役所を建てるというのですから正気の沙汰ではありません。

 本来、市民の意見を代弁するはずの安中市議会は、安中市の言いなりで、市民に件とはうらはらに、もろ手を挙げて安中市の言うなりになり果てました。

■当会では、安中高校跡地における市庁舎建替え事業が正式に決定次第、市民に無駄足を食わせた市民アンケートと市民懇談会に要した費用の返還を求めて、この事業を最終決定した安中市長に対し、住民監査請求に踏み切ることを検討中です。

【10月19日追記】
 18日、市議会の全員協議会が開催され、茂木英子市長は「安高跡地に市議会の助言があり決定致しました」と発表しました。予定では数日後に、臨時市議会を開き、今後の予算等が決定される算段となっています。
 情報筋によれば、群馬県から安中高校跡地を購入した時点で、既に市庁舎移転構想の青写真は出来ており、事務方トップの総務部長出身の粟野・現副市長が主導して進めたのが事の真相なのだとか。
 その後、この青写真に沿わせるべく、思惑取りの結果欲しさに、市民懇談会や市民アンケートを通じて裏付けを取ろうとしたが、思惑通りの答が出てこなかったので、さてどうしようかと思案の末、何のビジョンも持たない(持てない)議員が跋扈する市議会を焚き付けて、思惑に沿った最終報告書を作らせることができたため、さっそくそれに飛び付いて、市民の代表の議会のお墨付きを得た、という恰好を演出したのが実態と言うことです。
 それにしても、なぜこんなに急いで強引に「安高跡地」に市庁舎建替え候補地を決定しなければならないのでしょうか。来年4月に市長選が控えているのですから、茂木市長は、事務方トップの副市長の言うことよりも、市民アンケートで現在地を最優先候補地として選んだ住民らの意向を尊重すればよいはずです。
 しかしそれが結果としてできなかったことは、やはり今季限りで次期市長の座を岩井均県議に禅譲するつもりなのかもしれません。
 岩井県議の場合、当会に対して今年2月19日のアンケート回答には「市長選に出馬表明している訳ではありません。市庁舎建替えについては、現段階では安中市の結論や方向性を見極めたいと存じます。」と回答していました。
※岩井均県議からのアンケート回答
ZIP ⇒ 20210219s.zip
 当時、既に地元の後援会関係者の間では、次期市長選出馬の意向が固まっていたという情報もありました。そのため当会は、現職の茂木英子市長や、岡田義弘・前市長に加えて、岩井県議にも「来年の市長選の有力候補者様」としてアンケートを送ったのでした。
 その後、今年春から市内各所で「岩井均」と書かれた立て看板が市内各所で雨後の筍のように立ち並び、茂木英子市長のお膝元の野殿や岩井地区にも立ち始めました。また、これまでの市長選で、岩井県議はいつも茂木市長の選挙事務所に駆けつけて、当選祝いにも欠かさず顔を出していました。
 そのため、茂木英子市長のバックの未来塾とは少なくとも敵対関係ではなく、こうしたことも自身の市長選出馬に向けた戦略とすれば、結論として「禅譲」という見方もあながち無謀とは言えないでしょう。
 また、次回の県議選では安中市区の定数が2から1となり、その意味でも、岩井県議としては、国政に打って出るのは困難なので、地元の首長を議員キャリアの総仕上げと考えるのは自然です。
 奇しくも本日から衆院選が始まりました。今月末の10月31日に投開票が終わり、11月になれば、安中市長選まで半年足らずとなります。まさに「時期ここに至れり」の心境でしょう。

※関連報道記事など情報
**********上毛新聞2021年10月19日
安中市新庁舎 旧安中高校跡地に 防災拠点機能 26年5月供用目標
 耐震性などへの懸念から新市庁舎整備の検討を進めている安中市は18日、懸案だった建設地について、旧安中高跡地に決めたことを明らかにした。新たな庁舎内に防災拠点センターを設ける「市役所庁舎・防災拠点センター建設基本構想」を公表し、2026年5月ごろの供用開始を目標にするとしている。
 新庁舎には災害対策本部が運用できるコントロールルーム(仮称)と、防災井戸などを設置した防災広場を整備する。人口減による職員数の変動など、時代の変化に応じた運用ができるように事務スペースは部屋を壁で仕切らないオープンフロアオフィスとする。
 これまでの市民アンケートでは、建て替える際の建設候補地として、現在地と旧安中高跡地が拮抗。一方で、重視するべき点として「大規模災害時に対応可能な防災スペースを確保できる場所」とする回答が1位(20.5%)だったため、敷地面積を広く確保できることなどから旧安中高跡地に決定した。
 松井田庁舎はリスク分散の為、支所機能に加えて防災拠点センターのバックアップ機能を持たせる。現在の本庁舎の利活用については市民の意思を聞きながら検討を進める。
 新庁舎の建設規模や総事業費は未定。現在の本庁舎と同じ3階ほどの低層階とし、職員数や執務環境調査などから最適な延べ床面積を算出する。来年4月までに市民説明会を開き、基本経過kを策定するという。
 財源には新庁舎建設基金(20年度末時点で約5億3千万円)や合併特例債事業債などを充てる予定。来年5月から基本設計に入り、24年6月の着工を見込んでいる。
(田島孝朗)

**********産経2021年10月18日21:56
群馬県安中市 新庁舎は旧安中高校跡地に 基本構想
 群馬県安中市は18日、平成27年から検討を重ねてきた新庁舎建設問題で旧安中高校跡地に建て替えることを柱とした建設基本構想を発表した。
 建て替えは、現庁舎の一部の耐震性が極めて低いことなどから必要性が議論され、建て替え場所を巡っては現在地と高校跡地が候補に挙げられた。その中で、同市では、防災スペースを確保するための敷地面積の大きさや有効に利用できる道路と多く接している点などの優位性から高校跡地を建設場所と選定した。
 高校跡地は市有地で、現庁舎からは東南東へ約200メートル。敷地面積は現庁舎より約3千平方メートル広い約1万7千平方メートル。
 新庁舎のコンセプトは「市民の命を守る『危機対応型庁舎』」で、災害時での司令塔機能と災害対応の最前線機能を持たせる。平時には多世代交流の場にもするという。規模は今後検討されるが、延床面積は国の基準値より少なく抑え、「(3階程度の)低層構造が望ましい」としている。
 スケジュールは、令和4年4月までに基本計画を策定するが、策定時期に合わせて市民説明会やパブリックコメントなども実施。8年5月までに新庁舎への移転作業を終了させたい考え。

**********上毛新聞2021年06月22日06:00
来年の安中市長選 岩井県議が出馬意向

岩井均氏
 任期満了(来年4月22日)に伴う安中市長選で、同市区選出の自民党県議、岩井均氏(57)=松井田町高梨子=が出馬の意向を周囲に伝えていることが分かった。複数の後援会関係者が明らかにした。
 21日までに開いた県政報告会で、後援会幹部に態度を示した。上毛新聞の取材に対し、岩井氏は明言を避けたものの、「真剣に検討している。衆院選後には明確にしたい」などと述べた。
 県政報告会では、後援会から次期市長選への出馬を促されたという。出席した後援会幹部は「新たに青年部を発足し、市長選に備えたい」としている。
 岩井氏は衆院議員秘書を経て1999年の県議選で初当選。現在6期目。議長、自民党県連総務会長、同政調会長などを歴任している。筑波大大学院修了。
 市長選を巡り、2期目の現職、茂木英子氏(61)=野殿=は態度を明らかにしていない。
(田島孝朗)

**********群馬テレビニュース2021年6月21日18:44
来春の群馬・安中市長選 岩井均県議が出馬を検討 現職・茂木市長は現時点で態度明らかにせず

 来年春の群馬県安中市の市長選に県議会議員の岩井均さんが出馬を検討していることがわかりました。
 安中市区選出の県議会議員岩井均さんは今月20日、県政報告会を開き来年4月に任期満了を迎える安中市長選への出馬を検討したいと後援会の幹部らに意向を伝えました。
 群馬テレビの取材に対し岩井さんは「出馬を前向きに検討している。衆院選後に正式に判断したい」と話しています。岩井均さんは1999年の県議会議員選挙で初当選現在6期目です。2015年には県議会議長を務めています。
 一方、2期目で現職の茂木英子市長は現在のところ、市長選への態度を明らかにしていません。


**********群馬県議会HP 2021年10月19日
<岩井均県議プロフィール>

岩井 均(いわい・ひとし)57歳:6期
連絡先 電話番号 027-393-5447
      住所 安中市松井田町高梨子864-1
 メールアドレス htsiwi39@ybb.ne.jp
ホームぺージ   http://mutodesign.com/iwai/
ブログ/SNS    岩井均Facebook ⇒ https://www.facebook.com/htsiwi/
趣味       野球、ゴルフ、囲碁
政治信条     “結縁・尊縁・随縁”
         平成11年(1999年)、群馬県議会議員に初当選させて頂いて以来、①現場主義 ②教育 ③福祉 ④産業 ⑤環境 を「躍進群馬の5本柱」に据え、県政と地元安中市の発展と活性化に全力で取り組んでいます。今後も皆様のご意見やご要望をお聞きし、県政に反映できるよう努力して参ります。
経歴 〔略  歴〕昭和57年 県立高崎高校卒 在学中に選抜高校野球(春の甲子園)出場
         昭和61年 筑波大学体育専門学群卒
         昭和63年 同大学大学院修士課程修了
         昭和63年~平成10年 中曽根康弘衆議院議員(元首相)秘書
         平成11年 県議会議員選挙初当選(現在6期目)
〔県 議 会〕議長、副議長、議会運営委員長、監査委員、
      農林・県土整備各常任委員長、
      地域活性化対策・観光世界遺産各特別委員会委員長、
      県産品需要拡大特別委員会委員長、
      外国人との共生に関する特別委員長、
      行財政改革特別委員会、
      地域創生・ブランドに関する特別委員長、
      図書広報委員長
〔党 関 係〕県連副会長、総務会長、政調会長、県議団長、
      党紀委員長、研修委員長、安中連合支部長、碓氷支部長
〔そ の 他〕 県アーチェリー協会長、県造林協会長、
      県治水砂防協会会長、群馬陸上競技協会副会長など
**********

【10月25日追記】
 議会筋の情報によれば、本日10月25日、安中市議会臨時議会が開催され、新庁舎建設に関わる調査費1億500万円の補正予算が可決されました。これに反対した議員は、金井久男、桜井ひろ江、小川剛、柳沢浩之、松本次男の5名でした。
 市当局の説明では、現在松井田支所に置かれている教育委員会、産業環境部も新庁舎に移転させる計画です。つまり、松井田支所の庁舎を完全無視して、一極集中のデカい庁舎のために巨額予算の投入を安中市執行部は目論んでおり、これを問題視する市議会議員は、4分の1に過ぎないというなさけない現状が浮き彫りになりました。
 また、12月定例会を待たずに、このように臨時議会を連発して、遮二無二、本件のような重大な事案を市民アンケートの結果を無視して、どんどん進めてしまう茂木市政の現状は、すっかり市長の統制力が実質失われ、副市長ら幹部職員らの暴走を招いてしまっている状況を示すものです。
 なお新庁舎建設に関わる調査は、今のところ来年4月の市長選前までの予定となっています。その後、設計作業に着手することになります。
 また、本年中に市内各地区で、市庁舎建替えに関する説明会が開催される予定です。
 51億円事件の負の遺産を背負う安中市が、反省もせず、さらに無駄なカネを後世代にツケまわしする体質を続ける限り、当会の運動も引き続き粘り強く継続することになります。当会は、市内で同じく市庁舎建替えに過度な予算を市が使うことに異議を唱えている市民団体と共に、活動してまいる所存です。

※関連報道記事
**********群馬県設新聞2021年10月19日
安中市の市庁舎・防災拠点センター建設基本構想
 安中市は18日、市庁舎・防災拠点センター建設基本構想を示した。建設地は安中高校跡地(安中2-13-7)。基本計画策定と基本設計は一括で年内の公募型プロポーザル公告へ準備を進めている。実施設計は入札か随意契約か今後決める。2022年11月から旧安中高校の解体設計と解体工事を進める。庁舎建設工事業者の選定は23年12月ごろに予定している。
 基本計画策定および基本設計業務委託料は、25日に開かれる臨時議会に上程する一般会計補正予算案に測量委託料や執務環境調査委託料と合算した1億577万6000円を盛り込んだ。
 建設地の安中高校跡地は現在の市庁舎から南東へ向かった約200mの距離に位置。敷地面積約1万7000㎡、用途地域は第2種住居地域となっている。建ぺい率は60%、容積率は200%。
 新庁舎には災害時に災害対策本部となる(仮称)コントロールルームを配置する。平常時は会議室や防災学習の場など、市民が利用可能なスペースとして使用する。このほか、人口減少に伴う職員数変動や、市内既存公共施設、市内団体などの入居施設の老朽化に伴う利用希望などに対応するため、事務室として必要なスペースについては、壁で区切らず、オープンフロアオフィスとして整備。パーテーションにより、簡易に間仕切りを設するなど、状況に応じた使用ができるようにする。また、テナントスペースなども確保し、市民が気軽に集うことができるカフェや飲食店、売店、郵便局、銀行などの入居も想定している。
 敷地には防災広場を整備し、かまどベンチやマンホールトイレ、防災井戸などを設置する。平時は防災体験学習や交流広場として活用する方針となっている。
 新庁舎は建設費のコストダウンや市民・職員の使いやすさ、オープンフロアオフィスとして整備する観点から3階建て程度を想定。延べ床面積は基本計画策定業務の中で検討する。また、職員一人当たりに必要となるスペースや書庫の数、パソコンなど什器類の調査などを行う執務環境調査も延べ床面積検討の参考にする。執務環境調査は12月から22年4月にかけて行う。
 整備に当たっては庁舎建設基金や地域振興基金、合併特例事業債、緊急防災・減災事業債の活用を検討している。

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【市政をひらく安中市民の会事務局からの報告】

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公害企業のDNAを脈々と受け継ぐ東邦亜鉛安中製錬所で第30回工場視察会が9.11に開催(後編)

2021-10-17 21:56:00 | 東邦亜鉛カドミウム公害問題
■マイクロバスから降りてヘルメットを外すと、汗で頭がビショビショでした。ヘルメットを玄関前で返却したあと、2階の大会議室に戻りました。時間はもうすぐ10時になろうとしていました。8分ほど休憩の後、質疑応答の時間となりました。


会議室の壁に貼られた安中製錬所環境スローガン「好きです安中 好きです地球 みんなで守ろう環境ルール!」。これを読んで虚しさを覚えたのは筆者だけだろうか。






会社司会:暑い中のご視察、たいへんご苦労さんでした。暑い中で大変ではございますけれども、引き続きマスクの着用等、よろしくお願いをしたいと思います。えー、予定からみるとですね、ちょっと時間が早いんですけれども、このあと、協定書の調印等の予定がございますので、少し時間が早いのですが、再開をさせていただきたいというふうに思います。よろしくお願いをいたします。先ほどより申し上げたように、本日、時間伸縮を図るために終了時間を11時というふうにさせていただいておりますので、ご協力のほう、よろしくお願い致します。さきほど申し上げたように、このあと調印式、円滑に行いたいと思いますのでよろしくお願いをします。では、引き続きまして意見情報交換会に移らさせていただきます。意見情報交換会で会社の実態を、引き続き報告させていただきます。よろしくお願い申し上げます。それでは令和2年度の経過、それと、令和3年度の設備計画、改善計画等につきまして、所長の森田より、ご報告をさせていただきます。


所長:それではご説明をさせていただきます。足元の悪い中、工場視察会、大変ご苦労さまでございました。それでは私の方から、製錬所の令和2年度におきます主な工事と、令和3年度の改善計画について、ご報告させていただきます。まず、昨年の令和2年、2020年度の大きな工事案件としまして、3つ、挙げさせていただきます。1つは、ご見学頂きましたキルン工程にドライヤーというのがございます。まあ乾燥機でございますが、これの回転をいたしますガースギア(注:円筒形のキルン躯体の円周にリング状に配置されているラックギア)、ならびにピニオンギアの大型工事の交換工事を行いました。2点目としましては、造液工程の、高温高酸で溶かしますSHM(注:耐熱耐酸性を持つ金属表面加工ないしコーティング材のことらしい)という槽がございます。これの1号槽の更新工事。あと3番目にはですね、当製錬所の向かって西側、西系の排水路、まあ、これをですね、地上化にしまして、更新工事を行ったというのが主な工事計画でございまして、これは昨年ご報告させていただいた内容でも、同じでございまして、すべて実行して終了を終えております。続きまして、令和3年度の大きな工事案件としましては、ですね、1つにキルン工程の、先ほど言いましたドライヤーの回転をする支点でございますが、そこのシェルタイヤと受けローラーを交換しております。また、二つ目としましては、造液工程の今度は中性シックナーという大きなお椀のような設備がございます。これの5号槽のステンレス化の更新工事を行っております。3番目としましては、第2集水池の補強工事。これについては、これから実行していくということで、さきほど話しました2つについては、この夏の8月の定修に一応完了をしております。それとですね、既にご案内、ご存知の方も多いかと思います。焙焼炉の関係でございますが、まあ、亜鉛製錬、国内の景気を申し上げますと、非常に、東日本大震災以降ですね、市場はどんどん縮小の一途ということで、そこに来まして、さらに少子高齢化とか、国内企業は縮小均衡等大きく変化をしておりまして、そこに来てコロナショックということが引き金となりまして、ご案内のとおり、テレビ、新聞で報道されております、喫緊の地球温暖化対策、CO2削減と、エネルギー産業の大きな大変換を図るという国の指導もございまして、弊社はですね、当製錬所としましても、雇用の確保をまずキチッとしまして、現在、安中製錬所をはじめ、福島県いわき市にも小名浜製錬所に同じような焙焼炉が2基ございまして、その1基の安中製錬所の焙焼炉を、本年度をもって停止をすると。1つの焙焼炉で安中製錬所を操業する新たな展開をするということで、先の5月末の当社発表をいたしたところでございます。今後はコンパクトな亜鉛製錬所を、まあ、安中製錬所として変化し続けて参りますが、公害防止設備をはじめ、製錬所内の各設備は計画的に更新をして、鋭意、公害防止に努めて参りますので、地元の皆様のご理解のほどをよろしくお願いしたいと思います。以降、引き続きまして、懸案事項をはじめ、報告事項につきまして、環境の中島より発言させていただきます。以上でございます。


司会:では私のほうから、環境関連の懸案事項等につきまして、令和2年度からの主な経過、等々についてご報告を申し上げます。昨年の9月10日に、ですね、弊社のホームページで、当社に対する行政処分について、これをご報告をいたしました。過去に出荷した非鉄スラグの一部が、土壌汚染対策法の土壌環境基準を超過し、また、当社の管理不足等により、不適切な使用、混入が為された件につきまして、群馬県より、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づく行政処分を受けた、という報告をいたしました。行政処分の内容につきましては、安中製錬所における産業廃棄物処分業、および、特別管理産業廃棄物処分業の事業の停止、並びに産業廃棄物処理施設の使用の停止90日間、の処分を受けました。この件につきましては後ほど、ご説明をさせていただきます。では、公特事業の進捗状況につきまして、ご報告を申し上げます。令和2年7月17日、群馬県、安中市さん、当方の3者協議を行いました。客土仮置き場、さきほどご覧いただきましたけれども、客土仮置き場として、東邦亜鉛のグラウンドを使用する検討をやりました。8月6日、県技術支援課、環境保全課と打ち合わせを行いました。内容につきましては、排土処理場の予定地、こちらの土壌汚染対策法における土壌調査についての説明を、県の環境保全課より受けました。8月26日には、排土処理場の予定地の土壌調査のための土壌採取を行いました。結果については、特に問題がございませんでした。また、農地の3箇所、についても、安中市さんの方で調査を実施した、ということでございます。結果については、問題がなかった、というふうに報告を聞いております。8月31日付で、碓氷川流域の農用地土壌汚染対策事業のうち、岩井畑地区の対策事業の施工に伴う客土の受入れ、仮置き場、こちらについての協議の申し入れが群馬県さんよりございました。こちらについては、承諾書を群馬県知事あてに弊社より提出しております。客土仮置き場につきましては、先ほど工場視察でご覧いただいたような状況になっております。先程も少し説明をさせていただきましたが、昨年の12月に1800㎥、搬入をされたと。今年の7月に第2回目の搬入が1400㎥、というふうに聞いております。8月の24日に、安中市農林課と打ち合わせを行っております。1点目につきましては、野殿地区外周境界立会についての説明、それと伐採作業の協力依頼がございました。2点目は、野殿地区の急峻地形部の計画について、公特事業に含まない、というふうにしていたんですが、地権者様の希望でこちらはやること、含むことになった、ということで、報告を受けております。その後、昨年11月6日の日に、野殿地区外周の境界部分の伐採作業を行っております。そのあと、11月の10日付で通知がございまして、岩井畑地区の工事実施に伴う土壌汚染対策法の届出にかかる同意についての依頼がございました。土地の形状変更についての同意書の提出をしております。年が変わりまして令和3年1月27日付で、通知がございました。こちらは、岩井畑地区における立ち木伐採等にかかる承諾書の提出について依頼がございました。伐採の承諾書については、提出をしております。今年3月18日に、岩井畑地区の工事実施に伴う境界立会を行っております。場所につきましては、排土処理場の予定地、農免道路の西側の土地に、こちらの境界立会を行っております。また、4月の6日に、同じく岩井畑地区の工事実施に伴う境界立会、ということで、農地の隣接地の境界立会を行っております。以上が、主な公特事業にかかる情報等でございます。まあ、公特事業につきましては、今後もですね、群馬県、安中市さん、等々、情報交換の機会を作ってですね、行きたい、というふうに考えております。まあ、皆様のほうから情報があればお聞きしたいというふうに思いますので、よろしくお願いします。続きまして、令和2年度産米のカドミウム濃度の調査結果について、ご報告を申し上げます。検査結果につきましては、特に問題ないということで行政の方からご報告を受けております。次に、当社に対する先程の行政処分の件でございますが、こちらについては、本社の環境安全室、石井よりご報告をさせていただきます。石井室長、宜しくお願いします。


石井室長:はい、えー、それではあのう、本社のほうからちょっと説明をさせていただきます。まず、この、あらためまして、安中緑の大地を守る会の皆様をはじめ、関係者各位に、この件に関しまして、えー、ご心配及びご迷惑をおかけしましたことを心よりおわびするとともに、その原因と再発防止策について、ご報告させていただきます。で、県では、あのう、さきほど、中島の方から、説明があったとおりでございますけれども、繰り返しさせていただきますと、2020年9月10日、群馬県より、安中製錬所が、えー、路盤材、過去に路盤材として…に、出荷した非鉄スラグに関して、産業廃棄物であるという認定を受けました。これによりまして、安中製錬所が、あのう、90日間の産業廃棄物処分業及び特別管理産業廃棄物処分業の事業停止、および、産業廃棄物処理施設の使用停止の行政指導を受けたということでございます。で、原因でございます。ま、これにつきましては、えー、2020年の、当社の、9月10日に当社HPで公表させていただきました、当社に対する行政処分について、内容に、繰り返しでございますけれども、まず1点目、土壌環境基準を超過する非鉄スラグ、これにつきましては、路盤材など土壌と接する方法で使用した場合、鉛やヒ素による土壌汚染の可能性があり、土壌汚染対策法に掛かるおそれや生活環境の保全上、支障が生ずるおそれがあるという、との認識について、えー、当社にちょっと不足がございました。で、原因の2点目でございます。当社といたしましては、2016年3月まで、過去に、環境省の環境管理局水環境部長による通知に基づきまして、非鉄スラグを路盤材として使用することは可能であると、判断しておりました。この間違った判断の結果で、土壌汚染対策法の土壌環境基準を超過する非鉄スラグが出荷されるという事態になっておりました。えー、で、再発防止でございます。まず1点目、あのう、昨年の8月より、該当する非鉄スラグは、過去には、一部有価物として発送しておりましたけども、昨年8月より非鉄スラグは全量産業廃棄物として処理を外部委託しております。なお、路盤材向けの出荷は2016年3月に停止してございます。で、再発防止策の2でございます。えー、品質保証室、それから、私が所属いたします環境安全室。これを社長直属の専門部署といたしまして、社内の管理体制…管理体制を強化いたしまして、非鉄スラグの取扱いをチェックする体制を、整えて、いくということに致しております。それが昨年の3月でございます。で、じゃあ実際にどうするのかと、何をやっているかと申しますと、えー、定期的にこの非鉄スラグの、安中製錬所の管理状況の確認、及び、産業廃棄物として、処理を委託しているところの現地確認等を実施してございます。まあ、例えば、今年度、ちょっとコロナ禍で、コロナウイルス感染の中で、なかなか厳しかったのですけども、処理の委託先の現地確認を本年3月に実施してございます。で、今後でございます。えー、まあ、関係する行政機関のご指導に従いまして、非鉄スラグの調査、それから回収、撤去を継続して、進めて参ります。で、当社といたしましては、引き続き行政の調査に協力するとともに、使用箇所の特定に尽力してまいりますので、まあ、安中緑の大地を守る会をはじめ、皆様のご理解をよろしくお願いしたいと思います。簡単ですが以上でございます。

会社司会;えーと、以上がですね、会社側が現時点で把握している令和2年度からの情報などでございます。詳細部分に関しましては、ご質問にお答えする形で、受けたいというふうに思います。ご了解をよろしくお願いします。と、そうしましたら、以降の進行につきまして、高坂先生にお願いしたいと思います。高坂先生、よろしくお願い致します。

高坂司会:それでは質疑応答の時間に移りたいと思いますけど、皆様のほうから、今日の視察会で見た結果、あるいは日頃から関心のある、疑問に思っていることなど、どういうことでも結構ですので、質問なりご意見をお出しいただきたいと思います。どうでしょうか?

小川;よろしいですか?

高坂司会:どうぞ。

小川:すいません、いつも私、でしゃばって。北野殿980番地、小川です。どうもいつも。最近あのう、本社になかなか、テレワークで、行く機会がなくなっちゃったのですいません。時間が貴重なので、端的に申し上げます。まず先程の非鉄スラグの取扱いについてですけども、御社は、プレスリリースで、あればもう2019年かな。これが、この事件が浮上した時に、非鉄スラグの使用状況については本社総務部総務課あてに、問い合わせてくださいということを申しておりましたよね。これを受けて群馬県も、それから地元の安中市、それから中核市の前橋市、高崎市。ホームページに、住民の皆さん、東邦亜鉛さん由来のスラグのようなものを発見したら、ね、心配だから、ここに問いあわせてくれと、みんな書いてあります。で、私も先日、いままで気になったところの36件の現場について、レポートを綴って、で、御社総務部さん宛てに送りました。安中製錬所の事務部経由でね。で、お答えをいただきたかったのですけども、「本社の命令で、口頭で答える」ということでございましたですよね。だから念のため、それ録音してもいいか、ということで、OKなので、それをテープ起こししたやつを紙に書いて昨日お出ししました。
※2021年09月10日:東邦亜鉛宛て質問回答確認書
 ZIP ⇒ 20210910mmf.zip
中島次長さんは「今日の明日では、本社でも対応できないから返事は後だよ」とおっしゃいました。まあ、それは当然だと思いますので、これについて、きちんと返事をいただきたい。というのはですね、私が出した問い合わせに対して、皆さんのプレスリリースの内容のとおりですよ。そしたら、企業機密だの、土地所有者の財産権毀損のおそれがあるとかね、まあ、いろんなことをおっしゃって、信じられないような言葉なので、私も驚きましたのですけど、皆さんが世間に対して会社の社会的責任、CSR等の観点から、世間様に対して、打ち出している姿勢と、すいません、地元に住んでいる一個人からの問合せに対してね、あまりにもギャップが多い。この辺は十分検討したうえで、しかるべき返事をいただきたい。これまず1点ね。それから2番目、再汚染の件です。降下煤塵の調査結果、先ほど会社側さんにも、それから今日の参加者の皆さんにもお配りしました。
※2021年09月11日降下煤塵調査結果(令和2年4月以降)
 ZIP ⇒ 20210911oia2n4j.zip

これまあ、例年私が群馬県から情報公開条例に基づいて請求して、で、エクセルでまとめているものですけども、まあ、ここにありますように、去年も申し上げたときは、コロナで、何かこの、黄色い部分、異常に多いなと。コロナだからドサクサに紛れて、公害防止機器のメンテナンス、あるいはオペレーションの管理を怠っているんじゃないか、という懸念がありました。まあ、その後、こういふうに黄色い数が少し減っていまして、以前と同じような水準になっていますけれどもね。通常の太田市の、対比区、つまり普通の日本の生活環境の場において、数十倍、ここは降下煤塵による重金属の汚染の負荷が高いです。これ、前も言っているように、公害防止システム、技術、機器、もう抜本的に見直してですね、ゼロ・エミッション。HPで御社も描いてありますけれども、それに限りなく近づける努力をたゆまなくしてほしいというのが、いつも申し上げている通りなんですけれどね。今日この場でも強く申し入れておきたいと思います。よろしく、ご検討のほどお願いします。えーと、それからですね、えーと、これちょっとお願いなんですが、再汚染に関連して、これちょっとあとで文書で、あのう、用意してきましたので、中島さんの方に、あるいは森田所長さまのほうにお出ししておきますけれども、お願いがございます。今日見させていただいた廃水処理施設の第4集水場の近くの、公特事業で、対象地区となった農地、これ、御社が10何筆お持ちなのですが、そのうち御社の敷地に一番近いところ、中宿2037番。ここの土壌採取サンプリングを、私、小川にですね、許可をいただきたいんです。バケツ1杯ほども要りません。なぜかというと、やはり私はいつも見ていて、あそこで地下浸透した、会社さんの方から、まあいろいろ過去にいろいろなものを埋めているのかどうか知りませんが、地下浸透した水に一番近いところに触れているから、土壌の再汚染というのがどのくらい進んでいるものかどうか、かねがね懸念しているところなんですけどね。
※2021年09月11日:土壌中のカドミウム含有量測定が必要となりそうな場所の地図
 ZIP ⇒ cdlkvn.zip

この後、文書で、御社にお願いしますので、まあ、1ヶ月くらいの猶予は構いませんが、ぜひご検討して、で、私、サンプリングしたら、これ、公平な第三者機関に依頼をして土壌調査結果を、もちろん御社を含めて、全てデータを公表いたします。もちろん一番手っ取り早いのは、御社自身で、測っていただいて、それを何ら加工することなく我々に発表していただければ、あるいは私にね、十分でございますけど。えーと、これを後ほどお願いすることにして、以上、参加者のひとりの小川から、3点、今お伝えしました。宜しくご検討の程お願い申し上げます。今日は本当に雨の中、一生懸命説明していただいた八杉部長様はじめ、スタッフの皆さまには感謝申し上げます。ありがとうございました。

高坂司会:3点質問がありましたが会社の方ではいかがでしょうか?

会社司会:はい、えー、まず1点目。非鉄スラグの件でございますけれども、……(小川が文書を会社側と参加者に配布した)……

小川:すいませんどうも、中島さん、続けてください。お願いします。

会社司会:まず1点目、非鉄スラグの件ですけども、こちらについては、昨日ですね、小川さんから資料をいただいておりますので、本社を含め、検討してですね、何らかの格好でお答えできればというふうに思います。それと2点目の降下煤塵についてですけれども、こちら、現在も対応していますけれども、小川さんがおっしゃるように、さらにですね、シッカリ対応を考えたいというふうに思います。

小川:抜本的にお願いします。

会社司会:まあ、いろいろな、会社でも検討課題がございますので、それをこの後も粛々と進めていくということになると思います。それと3点目の廃水処理施設の北側、という表現でいいんですか?

小川:そうです。そのとおりです。

会社司会:えーと、中宿の2037番とおっしゃいました?

小川:そうです、そうです。ご確認下さい。

会社司会:こちらの土壌採取の件ですけれども、今、資料をいただきましたのでこちらについても、このあと検討をして何らかのお答えが出来ればというふうに思います。

小川:ええ、1ヶ月猶予をあげます。

会社司会:どっちにしても、すいません、即答できないので、また回答させていただきたいと思います。

小川:わかりました。前向きにお願いします。ありがとうございます。本社さんの方も、小川が来たということで居留守を使わないで、きちんとN95マスク、これを着けて感染防止をしますので、お忙しいとは思いますけども、たまにテレワークでなくて東京へ行く時があったら、まあウェルカムと言って頂かなくても結構なんですけども、挨拶くらいはさせてくださいね。宜しくお願いします。すいません。

高坂司会:えーと。

会社司会:1点だけ、よろしいでしょうか。

小川:はい、はい。

会社司会:小川さん、で、あの、緊急事態宣言下であるので、昨日みたいなことはぜひご遠慮いただきたいと思います。いきなり会社に来られて、事務所のドアをガシャッと開けられて中にはいろうとするなど、これはちょっと、それはまずいので、先に電話でですね、それなりの、場所を確保して、それなりの対応を、とくにこの、緊急事態宣言下ということですので、是非その辺は、ご配慮をよろしくお願いしたいというふうに思います。

小川:了解しました。

高坂司会:ではそれは両方で円滑に進むように努力していただいて。

会社司会:はい。

高坂司会:小川さんはよろしいですか?質問のほう。

小川:ありがとうございます。いろいろなご配慮を感謝申し上げます。

高坂司会:はい、他に棺ご質問がある方はございますか?

櫻井市議:はい。

高坂司会:はい、どうぞ。

地元市議:えー、オブザーバーで参加させていただいております市議会議員の櫻井と申します。お世話になります、えーと2点、ちょっと質問というか、分からないので教えていただきたいんですけども。1点目なんですが、あのう、K砕の置き場がありますが、出荷場ですか、そこで、湿らせるということで水を撒いているんですが、その水の処理、ちょっと前回(視察会に)出られなかったものですから、いちおう忘れているかもしれませんが、もう一度教えていただきたいと、いうことと、それから市内に、御社のスラグが使われている場所があるのかないのかというのが、なかなか分からなくて、その辺のところで、朝、お話があった中で、県のほうにはきちんと話してあるということなので、その点で、あのう、今、ハッキリしている部分があるのであれば、お答えいただきたいと思います。

会社司会:はい、そうしましたら私の方からお答えをさせていただきたいと思います。1点目、K砕出荷場の、まあ、廃水ですかね。こちらの処理についてはどうなっているのかというご質問だと思います。先程、現地でもですね、ちょっと高坂先生でしたかね。同じようなご質問を現地でされておりました。これについては、基本的にはあそこでは繰り返しの使用をしております。ある程度濁ったりしたらですね、これを先程見ていただいた廃水工程まで配管で持って来てですね、廃水処理を掛けてます。ですので、廃水処理をした後それを(碓氷川へ)放出する。ということで、廃水処理工程まで持って来て廃水処理をしてございます。それと2点目ですけれども、市内での使用箇所についてですけど、ご質問でございます。これはあのう、すいません。昨年もまったく同様のご質問がございまして…えーと、大変申し訳ないんですが、こちらについてはですね、地権者さんの、ということがございますので、我々からなかなか、ここでというふうに申し上げにくい、申し上げられないものですから。えー、地権者さんにも当然ご報告をしていますし、説明をさせていただいてますし、行政の方にもご報告をさせていただいておりますので、そういったことでご利器をいただければ、というふうに思っています。

地元市議:すいません。

高坂司会:はい、どうぞ。

地元市議:あるかないかだけ、えーと、あるかないかだけ教えてもらいたいと思いますが。

小川:そうそう、あるんでしょ?今あるということですよね。今の話しですと。

会社司会:すいません。ご容赦いただきたいと思います。

高坂司会:えー、他に何かございますか?

小川:今のスラグの在り処について、ちょっと追加説明、いいですか?

高坂司会:どうぞ。

小川:はい、すいません。でしゃばって。小川でございます。安中に御社の由来の非鉄スラグは使用されているかどうかと、いうことにつきましては、まあ、ブログ等、皆さん見ていらっしゃるかと思いますけども、一応私の方から東邦亜鉛さんから「全て行政に報告している」という言葉を信じて、群馬県の方に情報開示請求しております。そうしましたら、真っ黒けで、榛東村公共事業1か所、それも榛東村、要するに使用場所ね。それしか書いていない。これはいかにもなんでも東邦亜鉛さんがせっかく調べて報告して、貴重なデータをね、そういうふうに社会に還元しないのはおかしいですよ、ということで、今、審査請求、行政不服審査法による審査請求をしております。向こうから弁明書、で、こちらから反論書を出しております。県の廃棄物・リサイクル課に聞きますと「まあ、いつになるか、分からないが、まあ半年くらいにはなんか結論が出るのではないか」と。通常、前橋市は8カ月以内で審査請求の返事をすると、審査請求の結論を出すというんのだけれど、群馬県の場合は、私の別件では2年間、まあ遠い話ですけど、一応、この、どこに、安中市に捨ててあるのかないのかということについては、私の方で、地元住民として、最大限の努力をしております。これも東邦亜鉛さまのご指示のもとに、行政に対してアプローチしていると、こういうことで、中間報告とさせていただきます。ありがとうございました。

高坂司会:他に、…はいどうぞ。

事務局長:えーと、スラグの問題なんですけども、スラグが路盤材として利用可能と判断して、その判断が誤りだったということですよね?一般的に、どこの企業でも、コンプライアンス上で疑義がある場合は、行政に相談すると思うんですよね?これいいですか?とか。それをしないで、独断でやって、誤りだったということで行政から指摘を受けたわけですよね?それで、その場合のコンプライアンス上の保全措置みたいな、ようするに、これを教訓として、どういうふうにコプライアンス体制の強化を図っていくのかという、考えかたがありましたら、教えていただきたいんですが。

会社司会:はい。石井室長、よろしい、ですか?


石井室長:はい、えー、それではあのう、本社の方から回答させていただきます。今、あのう、事務局長から非常に耳の痛い、ありがたいお話があり、本当にどうもありがとうございます。あのう、ご指摘のとおり、そのう、法律の判断と言いますか、その、どういうふうにやるかということについて、やはりちょっと当方、今から振り返ってみますと、当時やはり問題があった、というふうに考えてございます。で、まあ、問題点を把握して、教訓ということでございますけれども、まず先程の説明の繰り返しになることでございますけれども、えー、この法律上の3点、これが、環境上の法律関係ということにつきましては、現在私が所属しております環境管理部門。まあ、それ、前から環境環境管理部門で所属をしておりましたけれども、一応、人数の強化を図りまして、まあ、法律上のチェック、こういった体制を強化しております。それから、所轄する品質その他、まあ委員も含めてですけれども、昨年、品質保証部という部門、失礼しました。品質保証室という部門を新設いたしまして、それの、管理、チェックする体制を強化してございます。で、まあ、K砕、非鉄スラグのK砕につきましては、私が、先ほどご説明したとおり、まあ、全量産業廃棄物ということで処分を介ししてございます。で、この処分先につきましてもコロナ禍ではございますけれども、まあ、手分けをしてチェックするというふうに進めていきたいと思います。で、なおかつ、ご指摘の教訓である法令のチェック機能ということにつきましては、まあ、環境管理室…管理室、環境安全室、それから、まあ、総務部の中に法務部門もございますので、そこのところと協議致しまして、各法令への評価も、指定の強化、法令の推移というものをチェックしていきますので、そういった件で、歯止めとしてやっていきたいと思いますので、また、今後ともご理解をいただくとともに、ご意見をいただければ幸いに存じます。簡単ですが以上でございます。

高坂会社:どうですか?よろしいですか。

事務局長:体制が欠けているんですよね。回答が具体性に欠けていて、どういうふうな体制をとったという内容をもう少し具体的なところを聞きたかったんですが…。

高坂司会:どうですか?

会社司会:室長、私の方からよろしいですか?石井室長、私の方からでも、よろしですか?

石井室長:はい、宜しくお願いします。

会社司会:はい。えーと、まず安中製錬所としてですけれども、安中製錬所では、K砕の小委員会というものを立ち上げました。これにつきましては、先程、あのう、本社で品質保証等、環境管理の立場から、ということがございましたけれども、まず製造現場、それと、その辺の、まあ出荷までする業務、こちらを夫々ですね、製造のほうを品質保証、まあ、在庫管理、出荷等の業務を行っている業務課の方の監査を環境管理室。こちらがそれぞれですね、毎月監査をするというシステムを作りました。現在これを運用して、ですね、えーと、半年くらい経ちましたかね。えー、今、それぞれ、製造と業務、出荷業務、保管業務を監査、チェックしていくということで、これにつきましては監査結果を、ですね、毎月本社の方にも報告と、いうことをしてございます。まあ、場所としてはその対策を進めていくという状況でございます。

高坂司会:よろしいですか?いいですか?はい。他の方で質問ありますか?

小川:議長1分だけ

高坂司会:はい。

小川:すいません。度々出しゃばってすいませんね。石井部長様にちょっと確認をお願いしたいんですけども。えーとですね、御社は日本鉱業協会、業界団体ですね。ここでスラグ委員会というものに、(業界各社のなかで)唯一入っていないんですね。で、「なんでですか?」と技術部長さんに聞いたら「よくわからん」と。「東邦亜鉛さんの方針なんでしょうね」というこういうんですね。で、今回、群馬県の方から非鉄スラグが産業廃棄物だというふうに認定されたこの機会を捉えて、御社は、そのさっき言った日本鉱業協会、コウギョウは鉱物の鉱、金偏の広い。こちらのスラグ委員会に加盟をされたんでしょうか?それとも検討中なんでしょうか?或いは全く関知しないのでしょうか?。そして加盟するという方針はあるのかないのか、ちっとすいません。そこを全く私、最近、フォローしていないのでお願いします。石井部長さん、宜しくお願いします。

石井室長:それではちょっと、東京の方から回答させていただきます。いま、小川さんからご指摘がありました日本鉱業協会の非鉄スラグの委員会というのは、確かにございます。当社はおっしゃる通り、その非鉄スラグ関係の委員会には現在も加盟してございません。日本鉱業協会という会には加盟して、ほかの、例えば環境部門等の委員会等には参加してございます。で、なぜ参加しないか?という理由でございますけれども、今の、その非鉄スラグ委員会というのは何をやっているところかと申しますと、非鉄スラグを、各社から発生する非鉄スラグを有価物として如何に使用できるかという、例えばJIS等との比較等を今、検討している、そういう部門でございます。で、当社の場合でございますと、先ほど申しました通り、昨年の8月から全量を産業廃棄物として処理してございます。ということは、発生分は、安中から発生する分は有価物としてなるのは、現在まったくない、ということですので、この日本鉱業協会の非鉄スラグ委員会の有価物という、そういう目的にはちょっとそぐわないということで、えー、参加をしてございません。で、今後につきましては、まあ、参加する…、大きく変わることはないかとは思いますけれども、ただ、いろいろ、新しい設備の導入等、大きく情勢が変われば必要に応じて検討することになろうかと思いますけれども、現状ではこの程度の回答とさせていただきます。はい、以上でございます。

高坂司会:他に何かありますか?えー、無ければ私の方から、質問なんですけれど、非鉄スラグの問題、先ほどお答えをいろいろいただいたんですけど、環境基準を超えるものがですね、どうして出荷されたのか?その、廃棄物としての解釈の問題ではなくて、技術的なことについて、どういうところに問題があって、なにかこれについて改善されたのかどうかをお聞きしたいんです。

参加者:あの、すいません、追加の質問なのですが、私はロータリーキルンで、中に含まれている亜鉛、あの亜鉛だけじゃなくて鉛やヒ素も除去されるんだというふうに最初のころ、聞いたような気がするんです。要するに鉄しか残っていないよと。ところが今度の報道を見て、亜鉛、あ、鉛やヒ素が入っているという話なんですが、これ、あのロータリーキルンのところで、鉛とかヒ素をとることはできないんでしょうか。もし、今、ロータリーキルンでダメだとすれば、なにか別にいい方法はないのでしょうかということをお聞きしたいのですが。

会社司会:‥‥、あのう、すいません、私の方からちょっと、技術的なことはちょっと申し上げられないので、まずあのう、基準超過したものが出荷されてしまった問題点、ということですけれども、えー、こちらについては、……(1分近く沈黙の後)…当初はですね、会社として…(再び15秒ほど沈黙の後)…すいません、お待たせしました。えー、このスラグを、当初は、路盤材として出荷することは可能だった、可能であるというふうに判断していたと。なぜ判断をしていたかと言いますと、えーと、‥‥平成15年2月にですね。環政部第20号というものが出されておりまして、これによると路盤材として使用したものは土壌として見做さない、という解釈がございまして、この解釈に則って、土対法が適用されない、という解釈をしていた、ということだったと思います。で、まあ、この解釈がまずかったと、いうことだったんだと、思っています。それと、えー、鉛、ヒ素の土壌基準がロータリーキルンでやり切れていないといいますか、という件ですけれども、えーと、別の方法は?というご質問。これ以前に、この場、もしくは協議会の場で少しご議論させていただいた、現状、キルンは溶融をさせていない状況、ようは蒸し焼きみたいな形で製造していますけれども、これを、完全溶融させる、溶融化してスラグを作るという技術を検討しているというお話を以前にさせていただいているかと思うんですが、という技術の検討をしています。ただ、現状これまだ設備化、まだそういうレベルには全然話が至っておりませんで、試験炉については、既に導入して試験は進めております。で、これについて将来的に技術的に製造ラインとしてですね、できるかどうかというのをこれから検討していくということになるんだと思います。すいません。全部お答えできなくて申し訳ないのですが。

高坂司会:ちょっと補足の質問なんですけど、あのう、まあ、えーと、土壌汚染法が適用にならない、対象外と判断していたというのは分かったんですが、そもそも、スラグを所外に出すときには、その、濃度とか、その、含有量をチェックしていたのかいなかったのか?で、現在は全部廃棄物として処理しているということなんですけど、現在そういうものを濃度なり、含有量をチェックしているのかいないのか、そういうことをお聞きしたいんですけれども。

会社司会:えーと、まず、チェックの、検査方法として、えーと、廃棄物処理法に基づく検査の方法、それと、さきほど言われている土壌汚染対策法に基づく検査の方法、それとがありまして、当然それぞれの基準がございます。で、廃棄物処理法、まあ廃掃法ですね、こちらに基づく検査につきましては当然行っておりました。基準も守られているかと、いうことでございます。で、ただ、えー、残念なことに、ロータリーキルン、あの、操業の中で多少がばらつき、ある程度のばらつきが当然ございます。で、えー、このばらつきの中で、全量分析しているわけではございませんので、その辺で、まあ、高かった時にどうだったのかという、ちょっと心配な部分でございます。という心配がございまして、新しく広いK砕出荷場を作って管理を強化した。こういうことでございます。まあ、以前の、高坂先生もご存知だとおもいますが、製錬所の中ほどにございますあの狭い出荷場ですと、なかなか、それぞれに分けて山を作っている、管理は当然難しいということで、あの広いK砕出荷場を作らせていただきました。ですので、現状はそれぞれのロットごとに山を分けて分析を待って、という管理をしています。残念ながら、当時ですね、土壌汚染対策法の、に、かかる検査については、えー、土壌と見なさないということで、行っておりません。基準として我々が運用していなかったものですから、残念ながらその点については検査をしていないということになります。

高坂司会:特にほかに質問が無ければ終わりにしますけれども、よろしいでしょうか?

事務局次長:あのう、一つお伺いしますが、あのう、東邦亜鉛安中製錬所における雇用の推移とか、そういうのが分かれば教えてください。それから、御社のですね、その新規事業に対する取組みとか、プランとか、或いは、新製品の開発状況とか、そういうのがもし可能であれば、教えてもらいたいんですけれども。

会社司会:えーと、雇用の推移とおっしゃいましたが、どのくらいスパンでしょうかね?

事務局次長:はい、まあ、ここ数年の雇用の推移とか、従業員の。

会社司会:で、すいません。私も、あの、あんまり詳しく把握してないんですがえーと皆さんお聞きのとおり、すごく以前、例えば昭和の時代ですと、ここは1000人以上の人が働いていました。現状ですね、どのくらいの人数がいるかと言いますと、社員で、すいません、細かい数字はちょっと申し訳ないんですが、200数十名。それと協力工としていただいている請負業者さんですね。こちらが多分100弱、或いは80とか70。すいません、80はいかないかな、70数名いらっしゃると思います。それと今日、あのバスの運転をしていただいてくれた安中運輸さん、これまで100%子会社ですが、そこが多分70名。ちょっとすいません、自信がないです。そんな現状です。で、10年くらい前は、どうだったかといいますと、多分今よりも50名とか多かったと思います。すいません、細かい数字は、用意していないのでこの程度でよろしいでしょうか?

事務局次長;今後の予定なんかは?

会社司会:そうですね、先程あのう、所長の森田の方から、焙焼炉の停止の話しがございました。えー、これに伴って、そこに携わる分くらいは減になるというふうに思われます。ただ、これまだ止まってませんのでこれからということになります。当然今働いている人たちの雇用というのは当然守っていきますので、まあ、直ちに人間が消えるということにはないと思われます、はい。それと2点目、新規事業について、いうことですけれども、すいません、私こちらもあまり詳しくないものですから。ただ今年度、この春からですね、えーと、本社非鉄開発部というのがございますけれども、ここの開発部、技術部と開発部というのがございますけれども、この開発部というのが、ですね、安中製錬所のなかに引っ越してきたというか、移ってきました。こちら、今、人数ですね。増やして強化をしてございます。こちらで素晴らしい新規が、開発がですね、できるという、私は期待をしています。すいません。抽象的なご報告ですが、よろしいでしょうか?

事務局次長:ありがとうございます。新規事業が立ち上がるといいですね。

会社司会:そうですね、是非そうなってほしいです。

高坂司会:それではあの、質疑応答を締め切りますがよろしでしょうか?

小川:ああ、すいません1点だけ。

高坂司会:はい。

小川:焙焼炉を停止されると、今度は、硫酸は小名浜から安中貨物で運んでくることになるわけですね?まあ、来年度からになると思いますが、その1点だけ。

会社司会:焙焼炉が止まることによって、硫酸製造は当然なくなるということになります。

小川:そうですね。

会社司会:えーと、当然小名浜の焙焼炉で硫酸ができますので、こちらを安中製錬所に輸送することになります。ただ、輸送方法については貨車ではないと思います。

小川:ああ、ローリーですか。

会社司会:はい。

小川:ああ、そうですか。危険じゃないですか?大丈夫ね、横転しないようにね。

高坂先生:それでは、どうも皆さん、会社のご担当のかた、ありがとうございました。

会社司会:高坂先生、どうもありがとうございました。それではここでですね。先程も申し上げたとおり、協定書の調印を行いたいと思います。協定書につきましては3年ごとに更新することになっております。前回は平成30年の第27回の視察会の中で調印をしています。今年で3年経過と、いうことになりますので、調印をしていただく、ということになります。安中緑の守る会を代表して藤巻会長、会社を代表しまして所長の森田、立会人として高坂先生、調印をお願いしたいと思います。すいません。この後ちょっと準備をさせていただきますので、ちょっとお待ちをいただければというふうに思います。協定書につきましては、2通作成をして、安中緑の大地を守る会とわれわれ会社とがそれぞれが保管するということになっております。そうしましたら、準備をさせていただきますので、少々お待ちください。

(約4分ほど準備および調印の為、質疑応答が中断)






会社司会:通常ですと、ここで会長と所長で拍手をここでお願いをしていただいたので今回コロナの関係がございますので、並んで記念の写真撮影ということにさせていただきたいというふうに思います。高坂先生もお入り頂いて、こちらにテープが貼ってあるのでそれぞれその位置にお立いただいてよろしいでしょうか?会長、こちら、よろしいですか?


会社担当:はい、撮りまーす。(カシャッ、カシャッ)もうちょっと寄ってください。では、もう一枚撮りまーす。


会社司会:高坂先生、もうちょっと寄ってください。すいません。もう一枚撮ります。はい、どうもありがとうございました。そうしましたら席に戻ってください。

会社司会:すいません。それぞれお持ちいただいていると思います。宜しくお願いします。

会社司会:どうも有り難うございました。えー、なので、各会の代表のご挨拶をと思います。そうしましたら安中緑の副会長白石様、ご挨拶よろしくお願いをいたします。

副会長:お世話になります。今年の視察会につきましては、コロナ禍、また非常事態宣言というなかで開催していただきまして、会社の皆さんには感染対策をはじめとして様々な対策をとっていただきました。大変ありがとうございました。また、弁護士の先生方、議員の皆さん、こういう状況の中、お忙しい中、ご参加いただきまして大変ありがとうございます。今後ともご支援をよろしくお願いします。コロナの方もなかなか収まる所が見えない状況であります。まあ、本当に罹っても飲んで治せるような薬ができたら、終息に向かうのではないかと思います。皆さんにおかれましては、自分の身は自分で守っていただくよう、コロナに罹らないような対策をとっていただきまして、お過ごしいただければと思います。本日は大変ありがとうございました。

会社司会:白石副会長、どうもありがとうございました。それでは私ども会社の方からは総務本部長の大久保常務執行役員より、ご挨拶を申し上げます。お願いします。

総務本部長:本社の総務本部の大久保でございます。僭越ながら一言ご挨拶をさせていただきます。本日はコロナウイルス感染予防の為、昨年に続き、例年4月の開催の視察会を延期して、本日を迎えたわけでございますが、皆さまにおかれましては、参加人数の制限、マスク着用など、種々のご不便、ご負担をおかけしました中で、今回にご参加いただきまして誠にありがとうございました。また、平素は、弊社安中製錬所ならびにその従業員と家族が大変お世話になっており厚く御礼申し上げます。えー、先ほど、えー、森田署長よりも説明がございました通り、国内亜鉛需要の縮小傾向の状況を鑑み、来年3月までに安中製錬所の焙焼炉と硫酸設備、また電解設備では3つあるうち1つとしております。これは需要に見合った生産体制にすべく、設備のコンパクト化、即ち焙焼工程を小名浜製錬所へ集約し、安中製錬所の電解設備を一本化することによりましてコスト改善を図り、生き残りをかけた施策でございます。従業員が一丸となってやり遂げなければなりません。また、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにすることを掲げるカーボンニュートラルへの対応など、この先、亜鉛事業を継続していくうえで避けては通れないことが山積しております。弊社発祥の地であります安中製錬所が生き残っていくためには、全員で、危機感を共有し、知恵を注ぎ、全力全霊で安全安定操業に取り組まなければいけません。歯を食いしばって、安中の地を死守してまいりますので、今後とも、本日お集まりの皆さまをはじめとする地元の皆さまのご支援、ご協力を切にお願い申し上げるところであります。さて、公特事業に関しましては、岩井畑地区につきまして、昨年度から4カ年計画が事業でスタートし、現在2年目を迎えております。事業がスムースに進捗しますよう、弊社におきましても、可能な限りサポートに努めてまいりますので、どうぞ宣しくお願いいたします。先ほど協定書を更新させていただきましたが、更新期間の3年とは言わず、末永く当社へのご理解ご協力を賜わりたく重ねてお願い申し上げます。私どもは、今後も、地域社会から信頼され、地元の皆さまと共存、共栄を続けて行けるよう、精進してまいります。最後に、大変恐縮でございますが、ここにご列席の皆さまとご家族の皆様のご健勝を心より祈念いたしまして、私からの挨拶と、させていただきます。本日はどうもありがとうございました。

会社司会:以上を持ちまして、第30回工場視察会を終了させていただきます。どうもありがとうございました。
(11時25分終了)
**********

■ご覧のとおり、東邦亜鉛はあれほど世間を騒がせているにもかかわらず、相変わらず鉛・ヒ素など重金属を多量に含む非鉄スラグの使用場所について、明らかにしようとしません。「行政に報告してある」との一点張りです。

 その行政である群馬県や安中市、とりわけ産業廃棄物の適切な処理について監督権限を持つ群馬県環境森林部は、東邦亜鉛の非鉄スラグの使用場所の開示について、県民が情報開示請求をしても、平然と黒塗りした資料を出してきます。

 だから東邦亜鉛は、どんなに産廃の不法投棄をしても、行政からとがめられる心配なく安心していられるのです。

 この官業癒着体制が、長年にわたる安中公害の元凶となっていました。そして、それが今なお連綿と続いていることを、恒例の工場視察会でも毎回痛感させられます。

※2021年09月11日:第30回工場視察会において会社側が配布した資料
 ZIP ⇒ 2021091130hzz.zip
※2021年09月11日:東邦亜鉛安中製錬所パンフレット
 ZIP ⇒ 20210911mbpt.zip

【市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬・・・この項おわり】

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公害企業のDNAを脈々と受け継ぐ東邦亜鉛安中製錬所で第30回工場視察会が9.11に開催(前編)

2021-10-17 21:49:00 | 東邦亜鉛カドミウム公害問題

■恒例の東邦亜鉛安中製錬所の工場視察会が、今年はメモリアルな9月11日(土)午前9時から開催されました。このイベントは、安中公害による損害賠償請求訴訟で、昭和61年9月に裁判での和解が成立し、公害防止協定が締結された後、公害防止協定に基づき、原告団及び弁護団等による製錬所への立入調査が行われ、平成3年4月に、会社と旧原告団等との間で、協定書に定めた事項の完了について確認書が取り交わされ、同日、平成3年9月22日の協定期間満了後の3年間を期間とする新協定が締結され、その後、継続協定(期間延長を内容とする。)が3年ごとに締結されてきており、その協定に基づき毎年4月の第2土曜日に開催されるものです。昨年はコロナで8月22日(土)に、そして今年は9月11日(土)に開催されました。

↑3年ごとの協定書更新で署名する藤巻会長(左)と森田所長(右)。↑




 当日9月11日土曜日、筆者は午前8時30分過ぎに東邦亜鉛安中製錬所の総合事務棟の玄関前の道を隔てた反対側の駐車場に車を止めました。誘導係の社員のかたが、やってきて「すいませんが、8時50分から受付けなので、しばらく車の中で待機していてください」と言いました。

 三々五々、今回の視察会参加者の乗った車が集まってきました。車を降りて歓談をしているうちに、8時50分になりました。さっそく参加者一同は総合事務棟の入口に向かいました。




 入口で非接触式温度計で体温測定をすると36.1度Cで無事に通過し、2階の大会議室に上がりました。中に入ると、机がロの字型に配置されており、コロナ対策用の透明アクリル板の衝立がそれぞれの椅子の位置ごとに、机の上に並べられていました。今回も、コロナ対策として東邦亜鉛側は、安中緑の大地を守る会側に対して、参加者を15名に制限してきました。

■さっそく会場において、あらかじめ20部印刷してきた降下煤塵データをエクセルにまとめた資料を、参加者一同(会社側も含め)配布しました。ちょうど全員分に配布出来ました。毎月群馬県が工場周辺の4箇所の地点で測定していること。

 また、大型のディスプレーが大会議室の一画に設けられ、本社の会議室の様子が映し出されていました。まだ、9時前だったので空席でしたが、やがて本社の幹部の皆さんが集まり出す様子が画面に現れました。そして、開始時刻の9時になりました。



**********

会社司会:えー、皆様、おはようございます。

場内:おはようございます。

会社司会:事務部環境管理室を担当しております中島でございます。本日の工場視察会におきまして、会社側の司会を担当させていただきます。宜しくお願い致します。例年4月に行われています工場視察会ですが、新型コロナウイルスの影響により、この時期の開催となってしまいました。新型コロナウイルスに対する特別措置法に基づく、緊急事態宣言発令中でありますので、感染予防に十分配慮しながら開催してまいります。ご協力の程よろしくお願い致します。ソーシャルディスタンスのために人数制限をさせていただいたり、マスクの着用、手の消毒など、いろいろとご協力をいただきましてありがとうございます。本日の工場視察会は、時間短縮の為、終了を11時と予定をさせていただいております。ご協力の程よろしくお願い致します。それでは、まず、会社側の出席メンバーの紹介をさせていただきます。本社のメンバーにつきましては、新型コロナウイルス感染予防対策として、WEBでの参加となります。モニターをご覧ください。まず、最初に、総務本部長の大久保(浩)常務執行役員でございます。


総務本部長:おはようございます。本日はよろしくお願い致します。

会社司会:同じく、総務本部の高橋(宏)副本部長でございます。


総務副本部長:高橋ともうします。宜しくお願い致します。

会社司会:同じく総務本部の安藤顧問でございます。

総務本部顧問:本日は宜しくお願い致します。

会社司会:次に環境安全室の石井(光)室長でございます。


環境安全室長:えー、石井でございます。本日はよろしくお願い致します。

会社司会:総務部の橋田(幸弘)課長でございます。

総務課長:えー、橋田でございます。本日はどうぞよろしくお願い致しまあす。

会社司会:続きまして、安中製錬所のメンバーでありますが、所を代表します森田(英治)執行役員所長でございます。


製錬所長:本日はよろしくお願いします。

会社司会:次に、製造部の八杉(貴雄)部長でございます。


製造部長:八杉です。宜しくお願いします。

会社司会:それと、事務部環境管理室を担当してます、私、中島(正宏)です。宜しくお願い致します。本日の工場視察会、以上のメンバーで対応させていただきます。どうぞよろしくお願い致します。では、続きまして、朝の代表挨拶を頂戴したいと思います。安中緑の大地を守る会会長、藤巻岩男様、宜しくお願い致します。


藤巻会長:おはようございます。

場内:おはようございます。

藤巻会長:マスクをしたままで、ちょっと聞きにくいかもしれませんけど、宜しくお願いいたします。まあこの、新型コロナウイルス、たいへんなことでね、なかなか収まらないで弱ったなあと思っておりますけれどもね、そんな中で、視察会が実施されることになりました。まあ、時期的には少しずれましたけれどもね。せっかくの視察会ですので、有効に過ごしていきたいと思います。説明の方、宜しくお願い致します。


会社司会:ありがとうございました。続きまして、会社を代表しまして、所長の森田よりご挨拶を申し上げます。


製錬所長:おはようございます。

場内:おはようございます。

製錬所長:所長の森田でございます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。例年ご報告しております、まあ、会社動向については、この後、ご説明させていただきますが、さきほど会長も申されましたように、一昨年から新型コロナウイルス感染症で、足元では変異型のデルタ型と、蔓延の繰り返しが続いております。そういうなか、開催時期についてはいろいろと、安中緑の大地を守る会の役員さんとですね、いろいろと打ち合わせをさせていただく中で、本日、猛暑と長雨をちょっと避くような9月の時期に、ここ、開催することができましたことに、まずもって、大変、ご協力いただきまして、ありがとうございます。えー、当社の昨年の会社の状況でございますが、年初はちょうどコロナウイルスが発生し蔓延した、という状況だったと。コロナがどういうものかということで、物流関係がほとんど止まってしまいまして、当社の製品もですね、なかなか、動きがとれないと、そういうなかで、鉄鋼メーカー、とくに亜鉛をよく使っていただきます鉄鋼メーカーの国内の高炉がですね、相次いで止められるという報道がされて、非常に厳しいスタートでございました。そういうような中で逸早く中国市場が立ち直ってからですね、逆にコロナで、日本国をとりまく国々とか、なかなか物が手に入らないと、いうことで、海外へのですね、輸出がそこそこ出ましてですね。2期連続赤字でございましたなかで、昨年は黒字を達成しまして、なんとか、まあ、立て続けの赤字から解消されたという状況でございます。あわせまして、非鉄スラグ問題につきましてはですね、昨年から群馬県の行政指導のもと、進めております特定箇所の撤去作業もですね、これまで発見されました民家等、主要場所については、HPでもご案内しておりますように、ほぼ入替えが済んだという状況で、現在も粛々とその対応をやっております。まあ、コロナワクチンが出たあと、まだまだ、コロナ感染の中では納まらない状況の中での、工場視察会ではございますが、地元の皆様のご指導とご鞭撻をいただきますようお願い申し上げまして、簡単ではございますが、ご挨拶とさせていただきます。本日はどうぞよろしくお願い致します。

会社司会:続きまして、本日の視察コースである日程につきまして製造部長の八杉より説明をさせていただきます。


製造部長:製造部の八杉です。よろしくお願いします。例年と同じく、製錬所内の製錬工程、並びに公害防止設備のご案内をさせていただきます。操業も、まだ概ね順調でございますので、現時点では例年と比べて設備は大きな変化はございません。安定して事業を進めている姿をご視察いただければというふうに思います。昨年と同様、コロナ対策でマスクをしておりますので、私の声が聞きづらいかもしれませんけども、なるべく丁寧にご説明さしあげたいと思っていますのでよろしくお願いします。えー、昨年の8月に比べて、今年の9月は若干涼しくて過ごしやすいですけれども、マスクもしておりますし現場に行きますと温度が上がりますので、湿度が高いですから、熱中症に注意して進めていただければと思います。もしご気分が悪くなったりされた方がいらっしゃったら遠慮なく申し出ていただければ対応する準備は整えてございます。今日はあいにくの雨ですが、今、上がっているようですが、地面が濡れておりますので足元が滑ると危ないので、注意の程よろしくお願いします。えー、視察についてですけれども、お手元の資料をご覧ください。視察コースというページが、カラーで写真で示してあります。えー、今年もマイクロバス1台、ワゴン車2台を準備してございます。健脚コースの第1班は視察場所ごとにバスを降りてご案内します。ヘルメットの着用をよろしくお願いします。案内は私、八杉が行います。マイクロバスにご乗車となります。楽々コース2班は、ワゴン車の中からの視察となります。ワゴン車の乗り降りは致しませんので、ヘルメットは不要です。案内は総務の長岡という者が担当致します。ヘルメットをお渡しする場所は、入口の玄関のところで、楽々コース以外の方は申し出ていただければ、というふうに思います。お手元の資料をご覧になると、例年と異なる場所がございます。客土仮置き場というものがコースに入っております。公特事業の視察が出きるのではないかと思います。この点については環境管理室の中島からご説明致します。

会社司会:環境管理室の中島でございます。今回の視察コースには、先ほど八杉の方から話があった通り客土材の置場が入れてあります。事前の協議会で事務局長さんのほうから公特事業で使う客土の仮置き場と、排土置場、こちらもですね、視察コースに入れてほしいという要望がございました。客土仮置き場につきましては、今回の視察コースに入れてございます。なので、本日このあとご覧をいただきます。排土置場のほうですけれども、こちらは製錬所の外の為ですね、今回の視察コースには入れられませんでした。代わりにですね、排土処理場計画地の写真をですね、先程、八杉のほうから説明があった、このコースの裏面ですね、2枚目の裏側、こちらに、掲載させていただきました。ご覧をいただければというふうに思います。よろしくお願い申し上げます。

製造部長:それでは、工場視察の前の注意事項についてご説明をいたします。1点目のお約束ということなんですけども、場内の写真撮影はご遠慮願います。カメラ等は場内に持ち込まないように宜しくお願いします。また、健脚コースの方はバスを降りて工場内を歩いていただきます。安全確保を大前提でございますので、足元のご注意をお願いしたいことと、設備や製品についてはですね、まだ熱いものもございますので絶対に手を触れないように、よろしくお願いします。それではよろしければ視察に入りたいと思います。事務所の前へ移動のほう、よろしくお願いします。

会社司会:例年ですね。工場視察の前に記念撮影、こちらをお願いしておりましたが、昨年に続いて、三密を避けるということから、記念撮影については中止とさせていただきます。トイレ等済ませていただいて、玄関前に移動をお願い致します。

■そして参加者の皆さんはやや急な階段を下りて、1階の廊下から玄関に移動しました。そしてヘルメットを受け取って、健脚コースと楽々コースのそれぞれのマイクロバスに分乗すると、バスは総合事務棟を出発して、製錬所前のメイン道路を通り、製錬所の守衛前のゲートを通過し、製錬所構内に入りました。

製造部長:みなさま、改めましておはようございます。

参加者:おはようございます。

製造部長:工場視察をご案内いたします製造部の八杉です。さきほどご説明をいたしましたとおりでございますけども、まず工場の最上部に上がって、くだりながら順次視察していただきます。当社は主に亜鉛、鉛、銀の地金を生産しております。そのほかには、電子部品材料、粉末冶金などの生産を行っています。この安中製錬所では亜鉛地金、亜鉛合金、硫酸、粉末冶金、焼結部品などの生産を行っています。亜鉛は年間14万トン、月に1万トンの生産能力を持ってございます。国内約20%のシェアでございます。生産した亜鉛の65%が、自動車などに使用される薄板メッキ鋼板に使われます。この先カーブが多くて揺れますので怪我の無いよう、よろしくお願い致します。

■引き続き、バスは急な上り坂をエンジン音をうならせながら登っていきます。

 事務所を出発して9分後、まだ坂を登り終わらないうちに、司会の中島次長がマイクロバスの運転手に「この辺りでちょっと寄ってもらっていいですか。はい、この辺で大丈夫です」と声を掛けるとバスがとまり、ドアが空きました。

製造部長:それでは降りていただけますか。

 八杉製造部長に促されて、バスから全員が社外にぞろぞろと降りました。一番上の最終処分場に着かないうちに、手前で排ガス処理施設の前で降りたことになります。キーンという甲高いブロアのような騒音の中、健脚コースの参加者の皆さんは説明板の前に集まりました。

製造部長:聞こえますかあ?

参加者ら:はーい。

製造部長:ここは排煙脱硫装置で、行っているところです。ロータリーキルンから発生する排ガスの処理を行っております。こちらに、看板がございますけども、手前がこちら側、上の方が向こう側というふうに分かれております。ロータリーキルンから、このあと見ていただくんですけども、ロータリーキルンから発生した排ガスを、亜鉛華TCA (注:TCAはTurbulence Contact Absorberの略称で「乱流接触式吸収機」の意味)というもので脱硫をして、苛性ソーダの苛性TCAというもので脱硫をして、水TCAというもので洗浄して、排気塔から排出しております。主に除去するのは、亜硫酸ガスであります。排ガスの硫黄濃度についてですけども、赤外線の連続測定器がついてございまして、常時、硫黄酸化物の測定を行っております。一番最初に亜鉛華TCAという、この装置、そちらの後ろの、後ろ手に見えるところにあります。この亜鉛華TCAは、4段積みになっておりまして、段の上にピンポン玉の様なボールが乗っかってございます。ガスは下から上に向かって上っていきます。一方、吸収液は上から下に向かって降り落とします。交流で接触させてガスを洗浄するという形です。吸収する液はキルン工程で発生した粗酸化亜鉛を水で溶いて、その、ミルク液と言うんですけども、それを掛けていくというようなかたちでございます。次に、苛性ソーダの苛性TCAというものに投入します。これの構造は同じなんですけれども、掛けているものが苛性ソーダというもので、亜硫酸ガスを洗浄してございます。その次は、水TCAというところで、水でガス洗浄して排気塔から放出するというかたちになります。よろしゅうございますか。それでは、バスに戻ってもらいます。

■一同、車内に戻り、そこからマイクロバスは、今度は下り始めました。下り始めてまもなく、車内で筆者が質問を出しました。

小川:すいません。一つ確認があるんですが、一番上の最終処分場には何か入れました?

司会:えーと、まだ何にも入れていません。

小川:まだ入れていませんね。はい、分かりました。

■バスは今度は静かに下ってゆくと、途中で左手に入りました。錆だらけの古い設備が目の前に広がりました。筆者が車内で勝手に参加者の皆さんに解説しました。

小川:この左側に見えるブルーシートの奥に昔の焙焼炉がありました。黄色い煙をいっぱい出していたものですね。もう、博物館のようなものです。

参加者:使っているんですか?

小川:いえ、全然使っていないです。撤去もしないし。これを撤去してこのスペースに、新しく設備を、と言っているんですが、(会社側は)撤去費用がもったいないと言っているんです。幼稚園の頃、(この付近の山道を通園の為往復していたころ)この焙焼炉から出る黄色い煤煙に巻かれて窒息しかけたことが何度もあるんです。

■ロータリーキルン前の空き地に着いたマイクロバスは、限られたスペースで切り返しを繰り返して、転回してから、一同車を降りて、ロータリーキルンを見上げました。

 ふと見ると、空き地の脇に大陽日酸の酸素ボンベが並べてありました。燃焼助燃材として使っているのかもしれません。「酸素吸入を必要とするコロナ患者のようなものだね」との声が聞かれました。ここでも、ブロアのキーンという騒音が充満しています。

製造部長:もう少し前へどうぞ。次はロータリーキルンの工程について、でございます。まず、真ん中でございますけども、ロータリーキルン、こちらにあるものがロータリーキルン。全長45mございます。このキルンでは一次鉱さいというものを処理しております。水分を含んでおりますので、まず、ロータリーキルンより少し小さいものの、ロータリードライヤーというもので、そうですね、この奥にございます。これで乾燥させて次にロータリーキルンに投入します。投入する際にコークスを一緒にブレンドして投入をしていきます。炉前のほう、向こう側を炉前と言うんですけども、炉前のほうに・・・・ちょっと。

 というと、何かを見かけた製造部長は説明を中断すると、参加者の後ろで撮影している参加者にむかって、何か注意をしようとしました。どうやら、安中緑の大地を守る会の事務局員であることを知らない様子です。それを見た筆者は「許可を得ているよ、心配ない」と製造部長に諭しました。製造部長は元の場所に戻りました。

製造部長:失礼いたしました、続けます。炉前にですね、バーナーが、重油バーナーが付いてございまして、だいたいこのあたりが1300度くらいの温度になっております。中に入っている亜鉛を回収するんですけども、投入した原料から亜鉛が揮発してきまして、その後すぐ酸化して固形分になって、後段のガスクーラー、バグフィルターでシッカリ除塵を行っていきます。除塵を行った後は先程ご覧いただいた排ガス工程で、ガスをクリーンにしていくという工程でございます。このガスクーラーというものが、そこに、ご覧いただけるかと思うんですけども、中に、チューブが入ってございまして、排熱回収をしてございます。その排熱は、このロータリーキルンのバーナーの熱に使ったりしたりということで、有効利用をしております。はい、キルン工程は以上でございます。そしたら、次の工程がございますので、バスに乗車願います。

小川:ちなみに(キルンの)直径は何mでしょうか。

製造部長;3.77m、3.55m です。外形と内径といろいろ種類があります。

小川;耐火煉瓦を内部に回してあるからね。

■再びバスは参加者を乗せたバスは再びメイン道路の坂道に戻りました。筆者がまた質問しました。

小川:すいません。質問いいですか?移動中ですが。いまのロータリーキルンの躯体は導入してから交換したことはございますか?

製造部長:あのう、場所によってですね、何m間、何m間ということで交換はしています。

小川:では、最初に秩父セメントから(中古のロータリーキルンを)持ってきたころに比べると、完全に入れ替わっているというふうに考えてよろしいわけですか?

製造部長;完全には入れ替わってないですけど、熱負荷が高いところ等は。

小川:なるほど。では、向かって右手のほうですね。分かりました。ありがとうございます。

■坂道に合流する際、「では下に行きます。はい」と運転手が確認の指差し点呼をしました。そして、バスは、非鉄スラグを運ぶベルトコンベアの高架の脚柱が立ち並ぶ坂道を下っていきました。くだり終えたバスは、電解工場の建物の脇を通過して、K砕置場に向かうスロープを下り、置場の構内に入りました。

 バスの窓から内部をみた参加者の皆さんは「すごいな。ここは。広いな」と声を上げました。

製造部長:先程のロータリーキルンから発生したクリンカーはベルトコンベアでこのK砕出荷場へ送られます。常時、水で湿らせてございます。滑りますので車からのご視察ということでお願いします。このK砕出荷場の面積は1万2千㎡です。建設の目的は、もともと使っていた古い置場は手狭であること、物量バランスや出荷選別先がとりやすい広いスペースになるために、ここに設置しました。建設に係る法的手続きとしては大気汚染防止法に関します粉塵発生施設の届出を行っております。また、出荷場に保管された時点では、廃棄物に該当しませんけども(注:この発言については行政に確認する必要がありそうです。なぜなら行政が廃棄物と認定したものをここでストックしているのが実態だからです)、出荷先によって、廃棄物として委託処理をしております。すなわちこの保管場所も、廃棄物の保管場所として満足させた出荷場となっています。地面には厚いコンクリート製の土間、周りは高さ4mのセメントの防護壁に鉄製フェンスが2m足してございますので粉塵や音が外部に周辺しないように工夫しております。またご覧のように、土間は常時濡れた状態で、常時シャワーリングしてございますので、発塵の、がないように管理なども気を配ってございます。それでは、次へ。

小川:一つだけいいですか?確認の質問、すいませんねいつも。今全量を、廃棄物として処理されているというふうにうかがったのですが、そういう理解でいいんですよね?全量ですよね?

製造部長:はい。

小川:はい、ありがとうございます。

■K砕ヤードを出たバスは、電解工場の北側の道に入り、右手に、先年降雪でつぶれた高裁置場を新設した建物を見ながら少し進みながら、「では次は、調合の前で降りていただきます」と八杉部長がアナウンスした後、運転手に「スラブの前で拾ってもらいます」と指示していました。ほどなくバスが調合合金の製造現場に到着しました。以前はここで、バグフィルターの説明をしていましたが、今回は調合場所の付近でバスが停車しました。下車の前に八杉部長が「次は鋳造工場になりますけども、製品等熱い場合もございますので、お手を触られないようによろしくお願いします」と参加者に注意喚起をしました。

 下車した参加者の皆さんは熱気を感じる調合合金の製品が並んだ一画に集いました。

製造部長:こちら熱いですから気を付けてください。こちらは、鋳造工場。最終的にこういう亜鉛の製品になっていきます。亜鉛製品は常時120種類くらい、作ってございます。少量のものを入れますと、およそ200種類くらい作ってございます。各タイプの製品があります。そのなかで、このエリアは調合亜鉛工場と言いますけれども、大体この製品で6割くらい、量をつくってございます。この調合亜鉛というのはジャンボ・インゴットとも言いますが、高炉メーカー、鉄鋼のメッキ鋼板に使われるものです。自動車用のメッキ鋼板に使われるのですが、この、これは純亜鉛のものとアルミを添加した調合亜鉛というものがございます。あの奥に溶解炉がございますが、電解工程で電気分解して作ったカソード板を溶解させて、専用の金型に鋳込んで製造します。アルミを調合する時には、アルミの溶解炉に入れてアルミ地金を予め溶かしておいて、亜鉛溶鉱と混ぜて合金をつくります。ちょうど今、吊り上げていますけど、専用の金型に鋳込んだ後、下から油圧で押し上げて、これから、払い出していきます。全部で3系列、調合炉が3系列ございまして、それぞれ違うかたちで、ユーザーのかたちで、商品を作っています。ああいう形というのは、ユーザー指定のかたちでありユーザーもこの形に合った自動機械を入れて掴んで投入していると、いう形でつかっています。

 参加者の目前でちょうど、天井クレーンで吊り上げられたジャンボ・インゴットが床面の上に置かれて、作業者が測定し始めました。

製造部長:今規格に合っているか、調べています。大型のノギスを使った外形寸法を計測しています。では次は、一般的な電気亜鉛のほうへ行きますので、そのまま、西側に向けて歩いていただきます。

小川:あれはレベルで測っているのですか?それとも重量?

製造部長:重量もレベルも両方で測っています。製品によっていろいろな規格がありますので、それらの規格に合うように決めた事項を確認しています。

小川:いろいろな規格というのはユーザーサイドから示された規格ということですね?

製造部長:そうです、そういうことです。

■調合合金エリアをあとにして、参加者は西側に歩いて移動しました。

製造部長:ここは電気亜鉛というものを作っております。一般的な電気亜鉛スラブというものがありまして、純亜鉛であります。で、あそこに見えるひとつが溶解炉で、さきほどの調合亜鉛と同じく、電気分解でできたカソード亜鉛を溶解しているところです。そのあと、今、こう、シーソーみたいに動いていますが、あれが規定量の亜鉛溶鉱を汲んできて、インゴットケースのなかに流し込んでいきます。この設備は2レーンございまして、今、西のレーンだけが動いています。出てきた製品はロボットで自動的に積み上げています。昔は人手で積んでいましたが、今ではロボットになっています。今、ちょうどそこに出てきていますが、1枚が20キロで50枚で、重さが1トンとなっています。ちなみに、こちらに出ているのは脚(あし)と言いまして、あのへんを見ていただくと一番下だけ脚が付いておりまして、この脚も電気亜鉛でつくりますので、こちらの方から脚をつくってきて最終的に積み立てて既定の重さにするというかたちでございます。

 現場では鋳型から電気スラブを取り外すときに生ずるハンマリングの音が騒がしく響き渡っていました。先程の調合工程でもそうでしたが、ここでも、耳栓が必須だと感じました。

製造部長:よろしければバスに戻って抱きます。

小川:すいません。これのユーザーは小ロットのお客さんですか?高炉とかの製鉄会社ではなくて、どのようなお客さん向けですか?

製造部長:小さな亜鉛メッキもあれば、ダイキャストに使ったりとか、ですね。

小川:なるほど。ありがとうございます。

参加者:40年位前、公害が起きた頃、世界で4番目くらいの電気亜鉛の生産だと誇っていたけど、いまでもそれぐらいかね?

小川:世界的に見れば、ここは伸びていないので、今は他のところがどんどん大きくなっているはず。先程も日本の亜鉛精錬のシェアが20パーセントだといっていたように、日本でもトップではない。たしかにかつては世界最大級と言われて、あの変電所を違法につくったくらいですから。でも今は国内の産業での亜鉛消費が伸びていないので以前のような活況は見られない。最近は非鉄金属の価格があがっているから、輸出ドライブがかかっているかもしれないけど、でも昔のような、あれほど大量にはさばけないでしょうね、もう二度と。

■参加者を乗せるとバスは再び構内を出口の方向に向かいました。車窓には古びた工場の建物が連なります。

小川:こうしてみていると、昭和のレトロ感を感じるでしょう。そういう意味で、名所スポットになりうる要素はありそうですね。産業遺産でね。負の産業遺産でしょうけど。あ、そんなこと言っちゃいけないのかもね。フィルムコミッションでね、映画のマトリックスみたいな近未来的なシーンのネタにもなりうるかもね。

■などと社内で参加者同士で話が弾みましたが、バスは間もなく浄水施設のある場所につきました。一同、バスから降りて、勾配のある鋼製の階段を上り、グレーチングの上を歩いて、浄水設備や集水池がいくつも見渡せる場所に出ました。

製造部長:えー、次は…廃水処理工程でございます。製錬工程の雑排水を集水池に集めております。製錬工程で使っているさまざまな溶液は、こういうところに来ないように、工程内で繰り返して使っております。それ以外のたとえば道路に降った雨だとかそういうものを集めて、浄水処理をしております。

 八杉製造部長の説明の合間に、集水地の脇の樹木帯から蝉の声がしきりに聞こえてきます。

製造部長:えーと、こちらが、集水池の絵でございます。現物を見ていただいたほうがいいかもしれませんが、集水池というものが、第1集水池がむこうにあります。今、ここでいうとここなんです。道路、私たちがここにいます。第1集水池、第2集水池が、今ここに見える集水池です、第3がむこうですね。

小川:奥にありますね。

製造部長:はい。第4は奥ですね。第5は今見えません。第6は新しいものです。極力、空にして待っておいて雨が降ったときに集水を掛けて水処理をしていくという形になってございます。処理方法でございますけれども、集水池に集められたものは、中和槽というもので苛性ソーダを入れて、pHを10から11くらいに調整します。凝集沈殿法で、重金属を固形分にして沈殿させてシックナーで、静かにしておくと固形物と上澄み液と分かれていきます。固形分のほうはフィルタープレスをかけて、製錬溶液と混ぜながら、もう一度製錬工程へ戻していきます。上澄みのほうですが、まだ微量なSS分といいますか、浮遊分が残ってますので、沈殿池で静かに沈降させた後に、濾過機にかけて、まだここの時点ではpHが10から11なので、放流できるようなpHに、7とか8に調整してから放流していきます。ご覧のように安定した状態で浄水処理を行っていると、いうことであります。まあ、最近のあの雨に対しても、こういうようなかたちで集水池は空の状態で準備、ということで応対しています。よろしければ、バスに戻りたいと思います。

小川:すいません。ここにサンドフィルター2つ入っているんですが、どこにあるんですか?

製造部長:ここですね、砂沪過器は。

小川:前はなかったような気がするんですが。

製造部長:いえ、昔からあるこの2つですので。

小川:そうか、(説明板に描かれた)字が古くなり書き換えたのですね?

製造部長:はい。

高坂弁護士:これはさ、K砕にかけている水はどこに行っているんですか?

製造部長:そこに持って来てですね、処理します。

高坂弁護士:集水地に入れて?

製造部長:集水地に持って来て。あの、先程ご覧になられたK砕出荷場の水ですよね?

高坂弁護士:はいはい。

製造部長:はい、繰り返し使用しながら濃度が高まった場合に、こっちに戻ってくるという形です。

■展望台のような視察場所からバスに戻る際、製造部長から「左側に飛び出ている部分がるので気を付けてお進みください」と注意喚起がありました。浄水施設も水回りなので、錆が出やすいと見えて、足元の薄いエキスパンドメタルもペンキこそ厚く塗られていますが、何やら腐食が進んでいるのではないかという懸念が、感じられました。

 ちょうど10時のサイレンが鳴り渡りました。すると構内にチャイムが鳴り、「環境時間になりました。窓を開けて換気をお願いします」と男性のアナウンスの声が響きました。コロナ対策のスローガンのようです。

 バスに戻りましたが、今日は蒸し暑いため、参加者から「蒸しますね」と感想がこぼれました。製造部長が気を遣い「ちょっと蒸してきたようですが、体調の悪い方は…、大丈夫ですかね?」と声掛けをしてくれました。「なんとか大丈夫です」と参加者から応答がありました。

■バスは正門を出ると、昔、売店と食堂だった建物の脇を左手に入り、従業員の駐車場から、柳瀬川添いに、隣のパチンコ店の広い駐車場の近くの空き地に向かいました。そこにはブルーシートで覆われた土砂の山がありました。説明者が、今度は司会の環境管理室長です。









会社司会:こちらが公特事業で使われる客土の仮置き場。昨年の12月に第1回目の土砂の搬入がありました。そして今年の7月に2回目、うかがっているのは1回目が1800㎥ほど。今年の夏に入れたのが1400㎥ほどと聞いております。向かって左側はブルーシートが掛かってますけれども、右側は第2回目の搬入が終わった後、だいぶ、そこにブルーシートが掛かっていたんですけど、だいぶ雑草と言いますか、が、だいぶこうブルーシートが見えないくらいの状況になっていたんですけど、どうもその雑草の処理のために、一回ブルーシートを剥いで、雑草をいま除去している最中のようです。この後ブルーシートが掛かるというふうにうかがっております。よろしいでしょうか。

小川:それほど今年の夏は雑草の伸びがよかったというわけだ。

 駐車場をぐるっと回るとバスはすぐに総合事務棟前の広場に到着しました。

製造部長:これで工場内の視察は終わりになりますけれど、お願いがございます。お手数をおかけするんですが、手の消毒をよろしくお願いします。トイレに行かれるかたは、1階若しくは2階のトイレをご利用ください。ありがとうございました。

【市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬・・・この項つづく】
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