市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

地元に元気を与える地元出身のアスリート戸田雅稀選手のさらなる活躍を期待

2019-07-30 23:40:00 | 国内外からのトピックス
■先週、地元岩野谷地区に回覧板が回りました。筆者の家にも回ってきたので。ふと目を通すと、先日報道された地元出身の陸上競技選手で、1500m走で今年の日本選手権1位になった戸田雅稀選手が、筆者の母校でもある地元の碓東(たいとう)小学校を訪れて特別授業を行ったという話題が、「校長室の窓から」と題する学校通信に掲載されていました。ぜひ東京五輪に出場できるよう活躍してほしいと思います。


 ちなみに、安中市が輩出した著名なスポーツ関係者としては、中宿地区出身の元・ウェルター級日本王者(1970~1972年にかけて3度防衛)の清水孝恒氏と元関取(最高位前頭2枚目)の湊富士孝行氏(現・年寄湊)が知られていますが、地元岩野谷地区からは初めてだと思われます。

 なお、このほか安中市(旧・松井田町含む)としては、陸上走高跳の日本記録保持者(ベリーロールの日本最高記録保持者)の富沢英彦氏(昨年物故されました)、同じく走高跳の日本記録保持者の阪本孝男氏、ソフトボールで世界選手権4回出場の三宅豊氏が挙げられます。

■それでは、戸田雅稀選手のことを掲載した学校通信を見てみましょう。

*****8/10地区回覧板*****ZIP ⇒ 20190801z.zip
碓東小学校・学校通信      利和元年7月18日(木)
校長室の窓から     培根の教育     No.6

ようこそ先輩  戸田雅稀(とだまさき)選手  特別授業
 戸田雅稀選手は陸上競技1500m走の選手で、6月の日本選手権で優勝し、7月9日のレースでは3分37秒90の日本歴代2位(日本新記録まであと0秒48)で優勝した、今乗りに乗っている日本を代表する選手です。
 戸田選手は碓東小学校の平成17年度卒業生で、ご実家はユニクロ隣のビジネスホテル河さんです。たまたま群馬に戻る日があるというので講演をお願いしたところ、快くお引き受けくださり、7月17日に講演と特別授業をしていただきました。
 朝の全校集会の時間に、体育館で全校児童でお話を開きました。お話しでは、小学校の頃から抱いていた夢を今実現できていることや、厳しいトレーニングではなく練習できない時の方がつらいという内容が印象的でした。「今夢がはっきりしていない子も、夢のきっかけはどこにあるかわからないし、小さな事かもしれないから、日の前のことを一生懸命にしているときっと夢に会えるから、絶対に諦めないで!夢は待っているだけで来てくれないから、自分から動いて探そう!」という言葉もいただきました。
 その後の1時間目には、久々に晴れた校庭に出て、5、6年生に正しい走り方を教えてくれたり、トラックを一緒に走ってくれたりしました。戸田選手からのアドバイスで、子供達の走り方がガラッと変わったのには大変驚きました。子供達が全速力で走つても、戸田選手のスピードにはかないませんでしたが、一緒に走れたことは貴重な経験になったようです。ちなみに、戸田選手は走るのは好きでしたが、碓東小での持久走大会では最高で5位だったそうです。
 戸田選手の日本記録更新やオリンピック出場などのご活躍を心からお祈りします。学校に日本のトップ選手をお招きできる機会はなかなかありませんが、キャリア教育の面からも、これからも色々な講師の方にお話しいただきたいと思っています。

~~ 子供たちの感想文から ~~
○戸田選手と走ったときに、普通に走ったのにとても楽しく走ることができた。楽しくて時間があっという間に過ぎてしまった。私の将来の夢は陸上選手になることなので、戸田選手のように他の人よりもたくさん練習して、オリンピックで金メダルを取りたいと思った。戸田選手が、練習をつらいと思ったことはないと言った時に、すごくびっくりした。走ることが好きだからそう思えるのだと思った。私も夢に向かって楽しむことを第一に考えてたくさん練習しようと思った。
○私は夢は絶対にかなうものではないと思っていました。走ることも好きではないし、外が好きではありませんでした。けれど、私にはなりたいものがあります。だから戸田さんの話を聞いて、努力をたくさんすれば夢はかなうのだと思いました。私はイラストレーターになりたいので、今からたくさん絵を描いたり工作をして、大人になっても色々なものを描ける人になりたいです。今日の授業で戸田さんと一緒に走ったとき、とても速いなと思いました。けれどまだ走ることが好きにはなれませんでした。だからこれからたくさん外で遊んで走ることが楽しい、速くなってうれしいと思えるようになりたいです。私も戸田さんの作文のように、楽しいかと聞かれたら楽しいと答えられる仕事についている大人になりたいです。
○ぼくは戸田選手の話を聞いて、夢は努力すればかなうんだと思いました。戸田選手に走り方を教わって、これからのことに活かして足が速くなるといいと思いました。つらいときが無かったというように、ぼくもつらいとは思わず楽しく頑張ってやっていきたいと思いました。ぼくにも夢があるので、戸田選手のように夢に向かって頑張っていきたいと思いました。戸田選手の話で夢に対する考え方も変わったし、とても勉強 になり、とても楽しかったです。
==========
陸上1500メートル日本一 戸田選手、碓東小に 母校の児童と走る


↑7月18日 上毛新聞↑
※裏面(戸田選手の小学校時代の作文)あり

**********平成17年度 碓東小学校 卒業文集より

   将来の夢
                         戸田 雅稀
 ぼくは将来、陸上選手になりたい。短距離でも長距離でもいいから、いっぱい走りたい。
 ぼくは走ることに、あまり自信がなかったけれど、友達と一緒に陸上記録会に出てみた。そして、百メートル走にでたら一位になった。その時、ぼくはすごくうれしかった。その喜ぶ場所がオリンピックだったらどんなにうれしいことだろうか。そう思いぼくは、陸上選手になりたいと思った。だからいっぱい練習して世界新記録を出したい。そして、有名になってたくさんの人に応援をしてもらいたい。
 秋の陸上記録会では百メートル走にでたけど、三位になった。ぼくはすごく悔しかった。
 速い陸上選手になるためには、たくさん走り、相当な努力をして、一人前の選手になるんだと思った。
 陸上選手にそう簡単になれるなんて思っていない。たとえ、なれたとしても、つらくて苦しい練習があるに違いない。
 ぼくは中学や高校で陸上部に入って、たくさん練習する。もし、未来のぼくが陸上選手いなっていたら、「楽しんでやってる」と、聞いてみたい。
 そして、オリンピックで金メダルをとりたいと思う。
 もし、夢がかなわなくても、今までの経験がぼくにとってプラスになると思います。
 ぼくは夢に向かってがんばりたいです。
**********

■その後、本人が卒業文集で綴ったとおり、陸上選手としての道を歩み、今年の日本陸上競技選手権の1500mで優勝したのです。この経緯は次の情報で確認できます。

**********Wikipedia
戸田雅稀(とだ まさき) Portal:陸上競技
<選手情報>
国籍 日本
種目 中距離走・長距離走
所属 サンベルクス
大学 東京農業大学
生年月日 1993年6月21日(26歳)
生誕地 日本・群馬県
身長 174cm
体重 55kg
自己ベスト 1500m 3分39秒44(※2019年7月9日に3分37秒90の日本歴代2位記録達成)
      3000m 8分03秒83
      5000m 13分36秒42
      10000m 28分22秒17
      ハーフマラソン 1時間02分14秒
<要約>
 戸田 雅稀(とだ まさき 1993年6月21日- )は群馬県安中市出身の陸上競技選手。専門は中距離走・長距離走。東京農業大学第二高校、東京農業大学卒業。日清食品グループ陸上競技部を経て、現在サンベルクスに所属。
<経歴・人物>
 東京農業大学第二高校3年生の時に開催された2011年インターハイで男子1500mを制した。2年時の全国高校駅伝では留学生ランナーが配置される3区を担当。第2中継点で21位だったが、12人抜きの快走により9位で襷を繋いだ。区間3位、日本人では1位のタイムだった。
 東京農業大学進学後も、得意の1500mで2012年・2013年と関東インカレ男子2部二連覇を達成。また、東京農業大学在学中の2015年にはアジア陸上競技選手権に1500m日本代表として出場し、8位入賞を果たしている。大学時代には箱根駅伝にも1年時と2年時の二度出場(1年時:4区20位、2年時:3区13位)。3年時と4年時は東京農業大学が予選落ちを喫したため、本戦出場は叶わなかった。なお、4年時の第92回箱根駅伝予選会では、戸田は個人7位とチームで一番の好走しており、関東学生連合チームに召集されたが、左足首故障と、実業団に向け、短い距離の練習に専念するため、これを辞退している。
 同大学在学中の2015年には1500m、3000m、5000m、10000m、20km、ハーフマラソンの6種目で東京農業大学の農友会陸上競技部の大学記録を更新している。
 大学卒業後は日清食品グループに入社。入社1年目で迎えた第100回日本陸上競技選手権大会では、1500mで初の優勝[6]。また5000mでも5位入賞と、中・長距離二種目で入賞を果たした。駅伝シーズンも好調を維持し、東日本実業団対抗駅伝競走大会では1区で区間賞を獲得しチームの優勝に貢献。大学2年時以来3年ぶりの正月駅伝となった2017年のニューイヤー駅伝では、故郷安中市の近くを走る1区を担当し、ラスト500mから持ち前のスピードで集団から抜け出し区間賞を獲得した。
 日清食品グループ陸上競技部縮小に伴い、2019年3月サンベルクスに移籍。6月、第103回日本陸上競技選手権大会1500mに出場、3分39秒44で優勝

**********スポーツ報知2019年3月20日
活動大幅縮小の日清陸上部・戸田雅稀がサンベルクスに移籍

 1月に活動を大幅に縮小することを決定した陸上の強豪、日清食品グループは20日、2016年日本選手権1500メートル優勝の戸田雅稀(25)が退部することを発表した。新興チームのサンベルクスへ移籍する。群馬県出身の戸田は群馬・東農大二高、東農大時代からスピードランナーとして存在感を発揮。2017年1月のニューイヤー駅伝(全日本実業団駅伝)の1区では持ち味の切れ味鋭いラストスパートで区間賞を獲得し、故郷に錦を飾った。ニューイヤー駅伝出場2回のサンベルクスにとって頼もしい新戦力として期待される。「一走入魂」と記されたハチマキがトレードマークの町沢大雅(24)もすでに日清食品グループからサンベルクスへの移籍が決まっている。
 今年のニューイヤー駅伝で16位に終わるなど近年は著しく低迷していた日清食品グループは2020年東京五輪マラソン代表選考会(MGC、9月15日)の出場権を持つ佐藤悠基(32)と村沢明伸(27)を除く12選手に対し、退部を勧告。競技続行を希望する選手には他チームへの移籍を、会社に残る選手には引退して社業に専念することを伝えた。さらに今春、加入予定だった山梨学院大・永戸聖と国士舘大・住吉秀昭(いずれも4年)に対しては内定を取り消した。永戸は日立物流、住吉はスバルへの入社が決まった。
◆戸田 雅稀(とだ・まさき)1993年6月21日、群馬・安中市生まれ。25歳。2011年、東農大二高3年時に全国高校総体1500メートル優勝。12年に東農大入学。箱根駅伝は1年4区20位、2年3区13位。2016年、日清食品グループ入社。同年6月の日本選手権1500メートルを制した。自己ベスト記録は1500メートル3分39秒67、5000メートル13分36秒42、1万メートル28分22秒17、ハーフマラソン1時間2分14秒。174センチ、55キロ。
**********

■地元出身のスポーツ選手の活躍は、住民の誰もが応援したくなるものです。日清食品からサンベルクスに移籍後も、ますます記録を伸ばしていることは、夢をかなえるために挑戦し続ける情熱が少しも揺らいでいない証左と言えます。

【ひらく会編集部】

※参考情報1「最近の戸田選手の活躍を示すYouTube」
**********
〇2019年6月1日:戸田雅稀(サンベルクス)3’41”51 日本記録挑戦会の陰で 日体大記録会1500m14組 2019.6.1
https://www.youtube.com/watch?v=7znuygPc6wQ
〇2019年6月30日:男子 1500m 決勝 第103回日本陸上競技選手権大会
https://www.youtube.com/watch?v=JXywF9XrKf0
〇2019年7月9日:【ホクレンDC2019】第2戦深川大会
https://www.youtube.com/watch?v=50d7fB11wYU
※戸田雅稀選手が出場した男子1500mA組の協議の模様は5:01:43~5:05:20をご覧ください。
〇2019年7月9日:ホクレン2019深川大会。男子1500mA 表彰。戸田雅稀選手が3:37.90の日本歴代2位で1位。
https://www.youtube.com/watch?v=gegwFv5pmBA
※結果:
https://blog.neet-shikakugets.com/hokuren-distance-challenge-2015-fukagawa-results#m1500-2019-A

※参考情報2「地元紙の報道記事」
**********東京新聞2019年7月20日
【群馬】母校で夢の実現語る 陸上日本選手権1500メートル優勝・安中出身の戸田選手

後輩の児童たちに走り方を教える戸田選手(左)=安中市の碓東小学校
 六月の陸上日本選手権男子1500メートルで3年ぶり2回目の優勝を果たした安中市出身の戸田雅稀(まさき)選手(26)=サンベルクス=が母校の市立碓東(たいとう)小学校で「夢の実現」をテーマに講演した。
 同小は毎年七月、「みんなの願いごとを考えよう」をテーマに夢の実現に向けた取り組みを行っている。今回、在校時に記した「将来の夢」の実現に向けて歩む戸田選手を招いた。
 戸田選手は小学六年のとき友達に誘われて出場した市陸上大会の100メートルで1位となり、陸上を始めた。東京農大二高の三年の時に全国高校総体1500メートルで優勝し、東農大ではアジア選手権、箱根駅伝に出場した。
 卒業後は日清食品に入社し、二〇一六年には日本選手権1500メートルで初優勝、一七年のニューイヤー駅伝では1区で区間賞を獲得した。日清食品陸上部の縮小に伴い今年三月、サンベルクスに移籍した。
 講演に先立ち、戸田選手が〇五年に「五輪で金メダルを取り走ることの楽しさをみんなに伝えたい」などとつづった将来の夢を岡田秀昭校長が披露した。戸田選手は「走ることが好き、つらいとかはない」と説明。高校時代の恩師に「五輪で金を取るまでは挑戦者」と言われことなどを挙げ、「何になりたいのか考えることが夢の実現への近道」などと話した。
 講演後には五・六年生を対象に走り方教室を開催。戸田選手が走り方を教え、児童たちが反復練習に取り組んだ。 (樋口聡)
**********上毛新聞2019年7月18日
陸上1500メートル日本一の戸田選手  母校の児童と走る 安中・碓東小

走り方教室で生徒と一緒に走る戸田さん
 陸上の日本選手権(6月)で男子1500メートルを制した群馬県安中市出身の戸田雅稀さん(サンベルクス)が17日、母校の安中碓東小で講演し、目標に向かって努力する大切さを後輩約280人に伝えた。
 戸田さんは、卒業文集に将来の夢を陸上選手と書いたことを明かし、「なりたい自分になるために、自分に何が足りないのか。それを考えることが夢の実現への近道」と目標を持つことの大切さを強調。今後の目標として「東京五輪に出場し、世界の選手と戦いたい。金メダルを取れるような選手になりたい」と誓った。
**********

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公道での路上会見取材を「盗み聞きだ」と恫喝した弁護士への懲戒請求で日弁連が当会の異議申出を棄却

2019-07-28 22:57:00 | 不良弁護士問題
■みなかみ町市役所を舞台にしたセクハラ事件の背景と経緯、実態については、当会も関心を持っており、2018年11月2日に前橋地裁で開廷されたみなかみ町前町長が被害女性を相手取り提起したセクハラ謝罪広告等請求事件の第1回口頭弁論が開催されることを掲示板で知り、当会も傍聴しました。ところが、その直後、当会会員がたまたま裁判所近くの公道で記者会見に遭遇し、立ち聞きした際に、被告訴訟代理人と同じ法律事務所に所属する弁護士から「盗み聞きだ」「きったねえ」などと威嚇・恫喝を受けました。そのため、当会が対象弁護士の懲戒処分を群馬弁護士会に請求したところ、「懲戒しない」とする結果通知が2019年1月25日に当会へ届きました。相変わらず仲間を庇おうとする群馬弁護士会の体質に失望するとともに、体質改善を願い、当会は2月26日付けで異議申出を日弁連に提出しました。その後、3月1日付で日弁連から審査開始通知書が届きましたが、7月25日付で、日弁連から綱紀委員会の棄却議決が送られてきました。


 これまでの経緯は次の通りです。

 当会は、前橋市役所南橘公民館を舞台にしたセクハラ事件の加害者である管理職職員が別の女性職員と不倫にのめり込み、公民館で不貞行為をし、職場の規律を乱したにもかかわらず、公務だとして時間外手当を支給した上に、不倫相手の女性職員を正当な理由もなく4カ月物傷病休暇を与えた前橋市を相手取り、不倫行為を重ね職場規律を乱した当事者らから失われた公金を取り戻すことを義務付ける住民訴訟を提起しています。

 この関連で、同じく県内のみなかみ町市役所を舞台にしたセクハラ事件についても、その背景と経緯、態様について関心を持っており、11月2日に前橋地裁で開廷されたみなかみ町前町長が被害女性を相手取り提起したセクハラ謝罪広告等請求事件の第1回口頭弁論が開催されることを掲示板で知り、当会も傍聴しました。

 裁判そのものは僅か2分で終わりましたが、たまたま当会会員が帰りがけに地裁の東側の公道で道路にはみ出した集団を見つけ、近寄ってみると被告訴訟代理人を中心にした人だかり=集会であることが分かりました。そこで、交通への危険を喚起しつつ、どのような話をしているのかヒヤリングすべく集会に加わろうとしたところ、突然、別の弁護士に「盗み聞きだ」と大声を出され恫喝・脅迫を受けたのでした。

 セクハラ問題に取り組んでいる当会会員が、たまたま出くわせた、被告側の被害女性(氏名不詳)の訴訟代理人である女性弁護士の説明を聞ける路上会見の機会をとらえて、取材をしようとしただけなのに、関弁護士から「盗み聞きだ」と強い口調で言葉を投げかけえられたことから、当会としては関弁護士の弁護士としての品位に疑問符をつけざるを得ないと考え、2018年11月8日に次の懲戒請求書を群馬弁護士会に提出しました。すると同日付で、群馬弁護士会の会長名で、「調査開始通知書」が当会事務局に届きました。

 そして、それから5日後の11月13日に、群馬弁護士会を経由して、対象弁護士である関夕三郎氏の弁明書が当会事務局に届けられました。群馬弁護士会からは、この弁明書の内容に対する反論や疎明資料があれば、11月26日(月)までに提出するように指示がありました。そこで当会は、11月26日、反論書等を群馬弁護士会に届けました。

 すると、間髪を入れず11月28日付の関夕三郎弁護士からの弁明書2が、同日付で群馬弁護士会より送付書付きで送られてきました。そして、これに対する反論の提出期限が12月12日だったため、当日次の内容の反論書2を2部、群馬弁護士会に届けました。すると、それから1か月半足らずで、早くも弁護士会から年明けの1月25日に「懲戒しない」とする同会綱紀委員会からの同24日付け議決通知が届きました。そのため、2月26日付で日弁連に異議申出をしていたところ、同3月1日付で受理通知が届きました。そして、5か月近く経過した本日、7月25日付で日弁連から当会の異議申出事案に対して、綱紀委員会による棄却決定議決通知が送られてきました。

 以上の経緯は次のブログを参照ください。
○2018年11月8日:公道での路上会見を取材しようとした市民を「盗み聞きだ」と恫喝した弁護士の品位を問うべく懲戒請求
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2805.html
○2018年11月14日:公道での路上会見を取材しようとした市民を「盗み聞きだ」と恫喝した弁護士から弁明書が到来
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2813.html
○2018年11月16日:公道での路上会見を取材しようとした市民を「盗み聞きだ」と恫喝した弁護士に反論書等を提出
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2826.html
○2018年11月29日:公道での路上会見を取材しようとした市民を「盗み聞きだ」と恫喝した弁護士から弁明書2が到来
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2829.html
○2018年12月12日:公道での路上会見を取材しようとした市民を「盗み聞きだ」と恫喝した弁護士の弁明書2への反論書2を提出
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2840.html
○2019年1月27日:公道での路上会見を取材しようとしたら「盗み聞きだ」と恫喝した弁護士への懲戒請求を弁護士会が門前払い
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2871.html
〇2019年2月26日:公道での路上会見取材を「盗み聞きだ」と恫喝した弁護士への懲戒請求が門前払いされたため日弁連へ異議申出
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2887.html
〇2019年3月7日:公道での路上会見取材を「盗み聞きだ」と恫喝した弁護士への懲戒請求で日弁連が異議申出を受理し審査開始

■日弁連から届いた書面は次の通りです。

*****異議申出事案決定通知*****ZIP ⇒20190727apm.zip
                      2019年7月25日
異議申出人 小 川   賢 殿
                     日本弁護士連合会
                       会長 菊 地 裕 太 郎

       異議申出事案の決定について(通知)

 下記事案につき綱紀委員会の議決に基づき決定したので,決定書謄本を添えて通知します。
                  記

       本件事案番号: 2019年綱第131号

 この決定について不服があるときは,弁護士法第64条の3の規定により,当連合会に対し,綱紀審査会による綱紀審査を行うことを申し出ることができます。
 綱紀審査の申出は,この通知を受けた日の翌日から起算して30日以内に,書面によって提出しなければなりません(郵便又は信書便で提出した場合において,送付に要した日数は算入しません。郵便又は信書便に当たらない宅配便,メール便,ゆうパックなどの場合,送付に要した日数は算入されます。)。
 綱紀審査申出書の記載事項及び必要部数については,以下のウェブサイトを御覧ください。

*綱紀審査申出の方法について
http://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/autonomy/chokai/kouki_sinsa_mouside.html
(または,検索サイトで「綱紀審査申出」と検索してください。)

 インターネットを御利用にならない場合には,ウェブサイトと同内容の書面を郵送かファックスでお送りしますので,以下までお申し付けください。

*綱紀審査申出書の提出先・問合せ先
 日本弁護士連合会(担当:審査部審査第二課)
 〒100-0013 東京都千代田区霞が関1-1-3
 電話 03-3580-9841(代)


*****決定書*****
           決  定  書

           群馬県前橋市文京町1-15-10
            異議申出人    小 川     賢

           群馬県前橋市大手町3-4-16
           石原・関・猿谷法律事務所
            群馬弁護士会所属弁護士
            対象弁護士    関     夕三郎
                     (登録番号31261)

 異議申出人の申出による対象弁護士にかかる2019年綱第131号異議申出事案について,日 本弁護士連合会は次のように決定する。

                 主 文
      本件異議の申出を棄却する。

                 理 由
 本件異議の申出について綱紀委員会が別紙議決書のとおり議決したので,弁護士法第64条の2第 5項の規定により,主文のとおり決定する。
    2019年7月22日
         日 本 弁 護 士 連 合 会
           会 長  菊  地  裕  太  郎

*****議決書*****
 2019年綱第131号[群馬弁護士会平成30年(綱)第14号]

           議  決  書

           群馬県前橋市文京町1-15-10
            異議申出人    小 川     賢

           群馬県前橋市大手町3-4-16
           石原・関・猿谷法律事務所
            群馬弁護士会所属弁護士
            対象弁護士    関     夕三郎
                     (登録番号31261)

                主  文
       本件異議の申出を棄却することを相当と認める。

                理  由
 異議申出人の対象弁護士に対する本件懲戒請求の理由及び対象弁護士の答弁の要旨は,いずれも群馬弁護士会綱紀委員会の議決書に記載のとおりであり,同弁護士会は同議決書記載の認定と判断に基づき,対象弁護士を懲戒しないこととした。
 本件異議の申出の理由は,要するに,前記認定と判断は誤りであり,同弁護士会の決定には不服であるというにある。
 当部会が審査した結果,同議決書の認定と判断に誤りはなく,同弁護士会の決定は相当である。
 よって,本件異議の申出は理由がないので棄却することを相当とし,主文のとおり議決する。
   2019年7月17日
    日本弁護士連合会綱紀委員会第1部会
         部会長   杉山 功郎

これは決定書の謄本である

  2019年7月23日
       日本弁護士連合会
        事務総長   菰 田   優
***********

■上記の通り、議決決定通知書には、「日弁連綱紀委員会第1部会が審査した結果、群馬弁護士会の議決書の認定と判断に誤りはなく、同会の棄却決定は相当である」ということしか記されていません。

 これでは不良弁護士がますます増長してしまいます。不良弁護士撲滅を掲げる当会としては8月28日(水)までに改めて日弁連宛てに綱紀審査申出をするか検討したいと存じます。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

※参考情報「関夕三郎弁護士(所属事務所)と群馬県の訴訟委任契約例」
**********
 関夕三郎弁護士は石原・関・猿谷法律事務所に所属する、いわゆる「ヤメ検」と呼ばれる検事経験のある弁護士です。また、石原・関・猿谷法律事務所は、みなかみ町前町長が自称被害女性(最終的に訴訟取り下げ)を相手取り提起したセクハラ謝罪広告等請求事件では被害者とされる地域おこし協力隊のひとりの女性が所属するみなかみ町ではなく、なぜかみなかみ町観光協会の依頼で訴訟代理人を引き受けたり、当会が提訴中の前橋市役所のセクハラ常習犯だった元公民館長職員による不倫相手時間外手当不正給付事件では前橋市の訴訟代理人を引き受けたりしており、表向きには安カ川弁護士(女性)が担当していますが、実質的には2件とも関弁護士が仕切っています。このほか、関弁護士は、群馬県の学事法制課行政対象暴力対策係の非常勤嘱託・臨時職員として任命されており、2ンン前の2017年8月当時では、4件の訴訟で、群馬県と訴訟代理人契約を結んでいました。当時の開示資料をご覧ください。なお、その後も、当会または当会会員が住民訴訟を新たに提起するたびに、県をはじめ行政側の訴訟代理人として起用されるケースが格段に多くなっています。
<2017年10月5日開示資料>
①大同有毒スラグ不法投棄にかかる住民訴訟(前橋地裁平成27年(行ウ)第7号住民訴訟事件)について、2015年6月24日に県知事(農政部農村整備課整備係)と訴訟委任契約を締結(着手金206,000円(税込)、中間手数料・成功報酬別途協議請求払い)
  ZIP ⇒ 201710051m__ih27se7zij.zip
②総務部学事法制課の非常勤顧問弁護士として、2017年4月1日に業務嘱託契約を学事法制課長から業務嘱託(報酬月額150,000円、勤務時間毎週1回(2時間)及び随時)。
  ZIP ⇒ w_iej.zip
③破産管財人からの任意売却で家屋を取得した住民が、不動産取得税が高額だとして県を提訴した税務訴訟(前橋地裁平成29年(行ウ)第1号不動産取得税賦課決定処分等取消等請求事件)について、2017年2月28日に県知事(総務部税務課企画調整係)と訴訟委任契約を締結(着手金206,000円(税込)、中間手数料・成功報酬別途協議請求払い)。
  ZIP ⇒ 201710053m_iio20211j.zip
④前橋バイオマス発電施設にかかる環境アセスメント未実施根拠情報に係る住民訴訟(前橋地裁平成28年(行ウ)第24号公文書不存在決定処分取消請求事件)について、2016年12月28日に県知事(環境森林部環境政策課環境企画係)と訴訟委任契約を締結(着手金206,000円(税込)、中間手数料・成功報酬別途協議請求払い)。
  ZIP ⇒ 201710054m_ih28se24sj.zip
⑤前橋バイオマス発電施設にかかる環境アセスメント未実施や補助金不法支出に係る住民訴訟(前橋地裁平成28年(行ウ)第27号住民訴訟によるバイオマスう補助金支払差止請求事件)について、2016年9月13日に県知事(環境森林部林業振興課県産木材振興係)と訴訟委任契約を締結(着手金206,000円(税込)、中間手数料・成功報酬別途協議請求払い)
  ZIP ⇒ 201710055mu_ih28se27j.zip
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退任フリン知事が遺す副知事公舎…大澤正明知事と愛人の逢瀬の跡は今?

2019-07-27 22:12:00 | 県内の税金無駄使い実態

■3期12年の任期を終えた大澤正明・群馬県知事が7月27日に退任しました。実質的には7月26日(金)に県庁を去りましたが、この12年間の大澤県政を振り返って、当会が思い起こすのは、小寺・前知事まで歴代の知事が使っていた知事公舎を問答無用で壊したあと、当時総務部長から副知事に抜擢した茂原副知事から、愛人との密会の場所として副知事公舎を、災害発生時の宿泊所と称して、3000万円もの血税を使いラブホテル仕様に改造し、最初の4年間に毎週末、愛人を連れ込んで不倫にふけっていたことです。しかし、天網恢恢疎にして漏らさず。副知事公舎に隣接するマンションの住民に目撃されていたのでした。

知事公舎に愛人を泊める「群馬県知事」。週刊新潮2011年7月21月号の広告。

 今から8年前、「週刊新潮」(2011年7月13日発売)で知事公舎に女性を宿泊させたと報じられた群馬県の大沢正明知事。知事公舎を「ラブホテル代わりにしていたのでは」と記事で指摘されましが、妻と別の女性を宿泊させたことは認めたものの、男女関係は否定しました。当会は、大澤知事の不倫のために3000万円もの血税が何のためらいもなく費消されたことを問題視し、住民監査から住民訴訟に持ち込みました。

 問題の副知事公舎は、大澤知事の入居前に塀を高くし、浴室をユニットバスにするなど税金を使って改修したにもかかわらず、週末に愛人と過ごすためだけにしか使っていませんでした。目的外使用が分かっていながら、総務部管財課や秘書課は多額の予算を平然とつぎ込んだのでした。

 東日本大震災が発生した4か月後、週刊新潮の記事によると、2011年7月3日の知事選で再選した大沢知事は同8日、県庁での初登庁式後に50代女性とともに公舎へ入り、翌朝まで過ごしました。女性は時季外れのフード付きダウンジャケットを着て、顔を隠して公舎に急ぎ足で駆け込む様子がカメラに収められました。女性は大沢知事と十数年来の愛人で、大澤知事が運営する老人ホームの職員で、2010年だけで30回、11年はすでに13回は泊めたと指摘しています。

■週刊新潮の取材に対して、大沢知事は、女性が顔を隠して公舎に入る理由について「あの後藤田正純さんのようなこともあったから」と説明しました。後藤田衆院議員が飲食店で銀座のホステスの体を触るなどした後、赤坂の議員宿舎に招き入れた報道を引き合いに出したのでした。

 報道対応の為、大沢知事は秋田市で7月12、13日に開かれていた全国知事会議を12日午後から急遽途中欠席しました。理由については「(知事会に)ご迷惑をかけるとの思いがあった」と述べました。7月13日の県庁での緊急会見で、「県民の皆様の信頼を傷つけることになったことに対しまして、深くお詫びを申し上げます」「今後は慎まないといけない」などと謝罪しました。

 大沢知事の言い分によると、女性は愛人ではなく、知事が顧問を務める社会福祉法人の職員で、月に1回は、公舎に事業報告をしにきており、7月8日は打ち合わせ中に「うかつにも酒を飲んでしまいまして、いつの間にか相当酔って(知事が)先に寝てしまった」といい、車の運転ができないことを理由に翌朝まで宿泊させたというのです。男女関係は否定しましたが、女性がこれまで月1回は事業報告に公舎を訪れていたことを認め、「倫理的に問題があるのでは?」と質問されると「思いますね」とだけ答えました。

■大澤知事いわく、宿泊させたのはその1回だけで、40回以上の指摘については「意味が分からない」なのだとか。群馬県公舎管理規則では、第三者の宿泊についての規定はないものの、公舎は「公務の円滑な運営を図るため」にあると定義しています。となれば、女性を宿泊させたことへの責任について問われるべきです。ところが大澤知事は「自分を戒め、県発展のため努力することが私の使命」などとして不倫を棚に上げ、辞職の考えは皆無でした。

 副知事公舎に宿泊させた女性と一緒に酒を飲むうちに寝てしまったとしどろもどろで釈明する様子は、当時繰り返しYouTubeで流されました。保身のためにウソをつく知事の本質を群馬県民はこの時思い知らされました。

■せっかく多額の血税を注いで整備した副知事公舎をめぐって、大澤知事は2011年5月の記者会見で、週に1、2回程度しか使っておらず「あのような広い公舎はいらない」と発言していました。要らないのであれば、なぜ貴重な税金で、公舎をラブホテル化したのか、辻褄が合いません。

 大沢知事は2007年7月の県知事選初出馬の際に「自宅がある太田市から県庁までエコカーで通う」と公約していました。ところが、当選して1か月ほどすると、「危機管理」を理由に公舎に住むようになりました。「築60年以上の知事公舎は老朽化で安全面に問題がある」として取り壊したのに、それまで副知事公舎として使っていた公舎に、塀を高くしたり門扉を自動開閉するものにしたりする改修工事を施したうえで入居しました。その実態は、大澤知事の愛人との密会が安心・安全に実現するように、副知事、総務部長らが知事の歓心を得るために、管財課の予算から、多額の税金を投入したのでした。

その後、副知事公舎には、一時、総務省から出向の副知事が半年ほど単身で住んでいたことがありますが、やはり知事と愛人のためのラブホテル顔負けの設備に囲まれての単身暮らしでは、落ち着かなかったのでしょう。愛人との宿泊が発覚した直後の2011年7月13日の記者会見で、大澤知事はこの副知事公舎の今後について「廃止も含め第3者委員会を設けて検討したい」などと言っています。

■当会としては、せっかく最高裁で「愛人との宿泊を伴う公舎での滞在は、同居ではないので、公社使用規則には抵触しない」という、貴重な判決が出されたので、せっかく3000万円もの税金を投入した公舎を、公務員がラブホテルとして利用しないのは、まことにもったいないと思っています。

 そのため、現在でも副知事公舎を管理している管財課には、若手の独身職員がガールフレンドとこころおきなく夜を過ごせるように、きちんと管理し、ゆめゆめ前橋市図書館の駐車場にするため、前橋市に売り渡さないように申し入れました。もし、前橋市に売却するために、さらに血税を使って建物を取り壊し、更地にした場合には、当会としてあらためて住民監査請求を行うことを告げています。

■1期目4年間、ラブホテル代わりに使用していた不倫知事が県庁を去るにあたり、当会はあらためて、主の消える副知事公舎を訪れてみました。


不倫現場の目の前にある桃井小学校はRenewalを終えた。

愛人連れ込みの一部始終を目撃した隣接マンション。

玄関ゲートの監視用ビデオカメラ。今はただの飾り。

草ぼうぼうの庭に立つ掲揚ポール。

以前は公舎の玄関わきの建仁寺垣が透けて見えたが、今はこのとおり。

愛人を乗せたまま車から降りずに済むように設置されたリモコン式開閉ゲートのシグナル受信アンテナ。

愛人とお泊り後、早朝パジャマ姿でお散歩しカメラマンの餌食になった庭。

風化が進む目隠し用木塀。

ブロック塀の透かし部分の目隠し板も色褪せた。

東側の小学校沿いの目かくし木塀。

北側の通用門。

北側は日陰のせいか木塀の劣化がいっそう激しい。

左側奥のせり出し部が改造した浴室。右側の物置との間の空き地も草だらけ。

カトリック教会側の木塀。

前橋カトリック教会。その隣にある副知事公舎での群馬県行政トップである知事の不倫。

新しい知事は、この副知事公舎をどのように「活用」するのだろうか。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

※参考情報1「週刊誌に報道されたときの大澤知事の会見記事」
**********産経新聞2011年7月13日19:03
「公舎への女性宿泊報道」受け、群馬県知事が会見 「妻から『許し難い』と叱責」

週刊誌報道を受け記者会見する群馬県の大沢正明知事=13日午後、群馬県庁
 群馬県の大沢正明知事(65)は13日、前橋市の知事公舎に女性を宿泊させたとする週刊新潮の報道を受けて記者会見。事実を認め「憶測を呼ぶ行動で県民に迷惑をかけた」と謝罪したが、辞職は否定した。知事は7月3日の知事選で再選を果たしたばかり。
 知事によると、女性は自らが顧問を務める社会福祉法人の経理を担当。月に1度、公舎で知事に事業報告をしていたが、今月8日にはソファで2人きりで飲酒、そのまま宿泊した。知事は妻から「許し難い」と叱責されたという。
 昨年から40回以上も女性を公舎に泊め、“愛人”関係にあると記事で指摘された点については「意味が分からない」と釈明した。
 知事が初当選した平成19年以降、公舎では浴室をユニットバスに改修したり塀を高くするなど、税金を使って住環境を整備。にもかかわらず知事は、妻のいる同県太田市の自宅から県庁に通い、公舎は週に1、2度しか使用していなかった。
**********産経新聞2011年7月13日21:30
「愛人ではない」 群馬県知事の会見要旨
 --愛人と会ったのか
 「愛人ではない」
 --女性を公舎に泊めたのか
 「彼女は月に1度、私が顧問を務める社会福祉法人の事業報告をしてくれた。彼女と打ち合わせしながら酒を飲んでしまい、酔って寝てしまった。車の運転ができず、結果的に宿泊させた」
 --週刊新潮の報道では、女性は40回以上宿泊したとあるが
 「意味が分からない」
 --女性との関係は
 「彼女は以前、県議会の嘱託職員をしていた。就職先を探しているという話を聞いて、うちの法人に招いた。十数年来の知人だ」
 --女性がダウンジャケットを着ていた理由は
 「私をおもんぱかったのだろう。2人で入ったから…」
 --知事が寝たとき、女性はどうしていたのか
 「ソファにいたのでは。私が気付いたのが午後11時くらいで、『明日送っていくよ』となった」
 --タクシーを呼ぶこともできたはずだが
 「考えるべきだった。女性とは家族ぐるみの付き合いだったので、対応がルーズだった」
 --公舎で報告を受ける理由は
 「以前は私が施設に寄っていたが、いかがなものかと思った」
 --知事公舎の存廃は
 「検討してもらいたい。改修したばかりでもったいないが…」
 --知事の処分は
 「そこまで考えていない。よく考えたい」
 --辞職の考えは
 「自分を戒め、県発展のため努力することが私の使命だ」
 --今後酒は控えるか
 「積極的に現場に出ていく。酒の席で真意が出る場合もある」
 --妻からは何と言われたか
 「『誤解を招くことは許し難い』と強烈にお叱りを受けた」
 --退職金を受け取るか
 「検討する」

※参考情報2「3期目の退職金3580万円はオレのもの」
**********毎日新聞2019年5月19日 10時20分(最終更新 5月19日 10時48分)
退職金ゼロ公約、3期経て「変節」 群馬知事に自民幹部容認
 7月末の任期満了での退任を表明している大沢正明・群馬県知事の現任期分の退職金支払いを容認する声が一部から上がっている。大沢氏は初当選した2007年の知事選で「退職金は0(ゼロ)円」を公約。退職金を受け取ればこの公約に反することになり、専門家は、まずは知事の公約遂行を県民に代わってチェックする県議会の判断が問われると指摘。知事の公約違反は県民の政治不信を招く可能性もある。【西銘研志郎】
**********朝日新聞2019年5月25日17時59分
「退職金ゼロ」公約だったのに 群馬知事、受領を表明
 「退職金ゼロ」を公約として2007年に初当選した群馬県の大沢正明知事(73)が24日、3期目の退職金約3580万円を受け取る考えを明らかにした。大沢氏は7月4日告示の知事選に立候補せず、引退する意向を表明している。取材に対し、15年の3選後に支給基準が引き下げられた経緯などを挙げ、「問題はないと考えている」と話した。1、2期目の退職金は受け取っていない。
 大沢氏は07年7月の知事選で、5選をめざした小寺弘之知事(当時)の退職金を「高すぎる」「4期で辞めてもなんと2億円」などと批判して初当選。当選後の07年9月、1期目の退職金を自らに支給しないための特例条例案を県議会に提案し、可決された。
 再選を果たした11年7月には2期目の退職金は受け取る意向をいったんは示したが、終盤の15年2月に条例改正案を提案。再び退職金を受け取らなかった。退職金は退職時の給料月額に在職月数を掛けた金額の100分の60で計算され、1、2期目でそれぞれ約3770万円が支給されるはずだった。
 しかし、「不支給とするのがいいのか。(退職手当の条例があるのに)不自然だ」などと県議会側から疑問の声が上がり、知事の諮問を受けた県特別職報酬等審議会は16年2月、全国平均との均衡から退職金の算出基準を100分の60から57に引き下げるよう答申。県議会は答申通りに退職手当条例改正案を議決した。
 大沢知事はこうした経緯をもとに「任期は2期8年という公約で初当選し、2期までは不支給だった。3期目は各団体からの要請を受けた出馬で、審議会や県議会でも支給基準を引き下げて支給することで理解を得ている。退職金は支給されるのが原則で、支給に問題はない」などと説明した。(金井信義)

※参考情報3「3期12年後の退任会見」
**********東京新聞2019年7月27日
【群馬】「やり残しはGメッセ」 大沢知事が退任会見

退任式出席者と握手しながら退庁する大沢知事=県庁で
 三期、十二年間を務めた大沢正明知事(73)が二十六日退任し、記者会見と退任式があった。会見で大沢知事は県が高崎市の高崎競馬場跡地に建設中の集客施設「Gメッセ群馬」について、「やり残したことは、コンベンション(集客施設)だ。課題がたくさんあるので、県は市町村とも連携してしっかりと地域に(効果が)反映できるように取り組んでほしい」と求めた。 (菅原洋)
 施設は全体で事業費に約三百五十億円を投じ、来春開業の予定。しかし、安定した収支や稼働率が実現できるかどうか疑問の声も出ている。大沢知事は「施設にはそれなりの予約が入っている。施設で県としても(人口減少などを)転換しなければならない」と事業の狙いを説明した。
 二十一日投開票の知事選で初当選した元参院議員の山本一太さん(61)が、副知事などの特別職を交代させる意向を示していることには、大沢知事は「新知事の専権事項だ」と述べた。
 山本さんには「あれだけ長く国会議員を務め、大臣もやった人だから、県政の在り方は十分承知している。私があえて(注文を)言う必要はない」と語った。ただ、「誰が知事になろうとも、県民主体の県政が大事だ」と指摘。二十六日に引き継ぎをした際、「発信力があるので、県の発展のために大いに頑張ってください」と伝えたという。
 任期中を「八ッ場ダム計画の中止、(草津の)本白根山噴火、防災ヘリの痛ましい事故など数多くの困難に直面し、緊張の連続だった」と振り返った。
 その上で「特別支援学校の未設置地域を解消するなどの政策が実現できた。県民の皆さまのご支援のおかげで、県議会や市町村などの理解と協力に心から感謝する。古里群馬のために力を尽くし切れ、本当に幸せだ」と感慨を込めた。
 退任式には、県議、各市町村長、国会議員、県職員ら計約八百人が参加。大沢知事は花束や記念品を受け取り、参加者の拍手で見送られながら退庁した。
**********日本経済新聞2019年7月26日20:49
群馬県の大沢知事が退任、「県政の主役は県民」
 群馬県の大沢正明知事は27日、任期を終え退任する。26日に開いた記者会見では3期12年にわたる県政運営を振り返り「主役は県民であるという強い思いを持ち、現場主義で県政を推進してきた」と述べた。「多くの政策を実現できたのは、県民の期待に全力で応えたいという思いを持ち続けられたからだ」と感謝した。

群馬県庁で開かれた大沢正明知事の退任式(26日、前橋市)
 大沢氏は2007年の知事選で当時現職の小寺弘之氏を破り、初当選した。任期中は東日本大震災や草津白根山の本白根山の噴火、県防災ヘリコプターの墜落があったことを踏まえ「常に緊張の連続であったが、現場の皆さんと共に悩みながら取り組んできた」と振り返った。
 印象に残った事業については子供の医療費の完全無料化と、特別支援学校の未設置地域の解消を挙げた。やり残した事業については20年春に開業する高崎市のコンベンション施設を挙げ「県や市町村が連携し、地域に反映できるよう取り組んでもらいたい」と期待した。
 29日には山本一太新知事が初登庁する。大沢氏は「一太さんには発信力がある。群馬のために頑張っていってもらいたい」と話した。
*********上毛新聞2019年07月27日
「発展に尽くせて幸せ」 27日に任期満了の大沢正明知事が退任

職員らの拍手の中、退庁する大沢知事
★「ふるさとの発展のために力を尽くした」と語る大沢氏★
 27日で任期満了となる大沢正明群馬県知事は26日、県庁で退任会見を開き、「知事としてふるさと群馬の発展のために力を尽くしきれたことは、本当に幸せだと思っている」と述べた。東日本大震災や記録的豪雪、政権交代に伴う八ツ場ダム建設の中断、県防災ヘリコプターの墜落事故などを振り返りながら、3期12年を「常に緊張の連続だったが、現場の皆さんと共に悩み、その一つずつに全力で取り組んできた」と表現した。
★◎特別支援学校の未設置地域解消 印象に★
 特に印象に残っていることとして、特別支援学校の未設置地域の解消を挙げた。各地に出向き、地域の声に耳を傾ける中で課題を探り、解決策を検討してきたという。子ども医療費の無料化を市町村と連携して実現したことや、来年4月に完成するコンベンション施設「Gメッセ群馬」にも言及した。
 新知事の山本一太氏に期待することなどを問われると、「誰が知事になろうとも、県民主体の県政を推進していくことが一番大事」と語った。
 大沢知事は同日午前、山本氏へ事務の引き継ぎを行った。午後4時半から退任式に臨み、大勢の職員らに見送られながら県庁を後にした。
◎12年の歩みに感謝 職員を激励 「輝く群馬へ励んで」
 27日で任期満了を迎える大沢知事の退任式が26日、県庁県民ホールで開かれた。3期12年にわたり県政のかじ取りを担った大沢知事は鳴りやまぬ拍手で見送られ、県職員に別れを告げた。
 大沢知事はこれまでの歩みを振り返り感謝の言葉を並べ、「人と地域が輝く、ふるさと群馬の実現に向けて大いに励んでいただきたい」と力を込めた。
 職員をはじめ、国会議員や県議らが詰め掛けた。代表して反町敦副知事が「大沢知事の優しさから生まれる信頼に加え、市町村や関係団体と協力関係を築いたことが素晴らしい実績につながった」と賛辞を贈った。
◎これから「パソコンのエクセルを習いたい」…会見一問一答
大沢正明知事の退任会見での主なやりとりは次の通り。
―退任の感想は。
 12年間、県政の主役は県民であるという思いで、できるだけ地域に出向いて意見を聞いてきた。特別支援学校については障害者のお母さんから、子ども医療費は子育て世代のお母さん方からの意見を基に、経済的負担の解消に取り組んだ。
 そうした政策が実現できたことは大変うれしい。一方、県経済を強くするためには思い切った政策でないといけない。県議会や各団体、多くの皆さんにご支援いただき、今日までやってこられて本当によかった。
―新知事への期待や取り組んでもらいたいことは。
 今日午前に山本(一太)さんと事務の引き継ぎを行い、当面の課題はしっかりと引き継いでいただくようお願いした。誰が知事になろうとも、県民主体の県政を推進していくことが一番大事だと思っている。
―山本氏とどのような話をしたのか。
 発信力があるので、県のために大いに頑張っていただきたいとお伝えした。長く国会議員をされて大臣も務めた方だから、県政の在り方は十分承知されていると思っている。
―やり残したこと、課題だと考えることは。
 コンベンション施設が来年春には完成する。これからは県もこのような施設で展開をしていかないと県経済が大きく発展していかない。課題もあるだろうが、市町村などとも連携し、地域に反映できるように取り組んでもらいたい。
―12年の任期中で印象に残っていることは。
 特別支援学校の未設置地域がこれだけ多かったのかということ。障害のある子どもたちが地域で生まれ、育ち、学び、就労し、安心して生活ができる体制までしっかりやり遂げることが大切。これをさらに充実していただきたい。
―山本氏は、大沢知事が選んだ(副知事などの)特別職を白紙にする意向を示している。
 それは新知事の専権事項だと思っている。
―重責から解かれるが、まずしたいことは。
 パソコンのエクセルを習うこと。また、スマホの使い方が分からないので、そういうのをちゃんと講習してくれると…。今後は一県民として、そうした声を上げていこうかと思う。
◎“閣僚行脚”を活発化…山本一太氏 3日間で5人に
 新知事に就く山本一太氏が28日の任期開始を控え、参院議員時代のパイプを生かし、閣僚への協力要請を活発化している。26日は世耕弘成経済産業相、河野太郎外相と面会。3日間で安倍晋三首相を含む5閣僚と相次いで会談した。
 河野氏には中国への県産農畜産物の輸入規制解除の働き掛け、世耕氏には解禁後も見据えた海外展開支援などを求めた。山本氏は「知事として活動する最初の舞台装置づくり。価値ある行脚ができた」としている。
**********読売新聞2019年07月27日05:00
Gメッセを「起爆剤に」…退任の大沢知事

県職員から花束を受け取り、笑顔を見せる大沢知事(26日、県庁で)
 27日に任期満了を迎える大沢正明知事(73)が26日、県庁で退任の記者会見を開いた。「ふるさと群馬のために力を尽くし切れたことは大変幸せだった」と3期12年を振り返り、次期知事に望むこととして、「県民主体の県政運営」の姿勢を強調。群馬コンベンションセンター(Gメッセ群馬)を「発展の起爆剤に」と、活用推進へ注力も求めた。
 大沢知事は自身の成果として、〈1〉中学3年までの医療費無料化〈2〉特別支援学校未設置地域の解消〈3〉Gメッセ群馬の整備――などを挙げた。八ッ場ダム建設事業の中断、大雪や噴火といった災害などで対応に追われたことにも言及し、「緊張の連続だった」と語った。退任後は政界引退を明言しており、今後は「白紙」という。「パソコンやスマートフォンの使い方を勉強する」と笑った。
 同日午前には、事務引き継ぎで山本一太氏(61)とも会い、「発信力があるのだから、群馬のために頑張って」と激励したという。
 会見後は県庁1階で退任式が行われ、市町村長や一般の県民ら約800人が参列。大きな拍手の中、職員らに見送られた大沢知事は、涙をこらえながら県庁を後にした。
**********


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東電の毒牙から赤城と県土を守れ!…7.17の第14回弁論を取材したネット出版社が緊急連載記事を発表

2019-07-26 23:30:00 | 前橋Biomass発電問題・東電福一事故・東日本大震災
■2017年7月17日10時から前橋地裁2階第21号法廷で開廷された前橋バイオマス発電事業を巡る補助金差止の住民訴訟の第14回口頭弁論期日に、ネット配信でしられる出版社に所属するジャーナリストが東京から駆けつけてくれました。その出版社は、株式会社オルタナ(東京・駒場)といい、7月24日付で前橋バイオマス発電事業に関する緊急連載記事(上)がネットで約4万人の会員読者に配信されました。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。なお、オルタナには今から2年半ほど前にも取材をしていただいた経緯があります。次のブログを参照ください。
○2016年12月3日:東電の毒牙から赤城と県土を守れ!・・・11.18の第2回口頭弁論を取材したネット出版社が記事を掲載
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2178.html

 ちなみにオルタナとは「ソーシャル・イノベーション・マガジン」です。環境とCSRの両方を前面に掲げている雑誌としては日本で唯一の存在で、重点取材分野は、環境/CSR/自然エネルギー/第一次産業/ソーシャル/エシカルなどです。このほかにもオルタナは上記の雑誌以外に、オルタナオンライン、オルタナS(若者向けエシカルメディア)、CSRmonthly(CSR担当者とCSR経営者向けニュースレター)を発行しています。

 同社のミッションは次の通りです。
1)環境や健康、CSR(企業の社会責任)など、新しい(オルタナティブな)ビジネスの価値観で動く企業を積極的に報道する。
2)こうした企業と連携し、コミュニティをつくり、相互交流を図る。
3)そのコミュニティの輪を広げ、私たちの社会に新しいビジネスの価値観を広げる。


■それでは同社からわざわざ前橋まで来ていただいた記者のかたによる渾身の記事を見てみましょう。「

**********オルタナ 2019年7月24日配信
http://www.alterna.co.jp/27694
◆緊急連載■バイオマス発電の限界と可能性(上)
県が積極支援の前橋バイオマス発電、住民訴訟が結審
 太陽光や風力、水力、地熱、バイオマスなどの再生可能エネルギーは、石炭火力発電や原子力発電に代わる重要なエネルギー源です。しかし、「バイオマス発電」をやみくもに進めることには、大きなリスクがありました。(オルタナ編集委員・栗岡 理子)

■バイオマス発電を巡る行政訴訟が結審
 バイオマス発電は、固定価格買取制度(FIT)(注1)の価格が2019年度も昨年度と同額のまま据え置かれ、2割以上減額された事業用太陽光発電などに比べても注目度が高い。


前橋バイオマス発電所ゲート
 とりわけ、未利用木材を使用する木質バイオマス発電は、FIT上でも優遇されている。間伐材などを利用することで森林保全にも役立ち、低炭素社会に貢献できると考えられてきた。
そんななか、2016年に住民が群馬県を相手取って前橋地裁に提訴した「前橋バイオマス発電所」の補助金返還履行請求の住民訴訟の判決がまもなく出ようとしている。

前橋バイオマス発電所側面(赤城山の自然と環境を守る会提供)。市の規制基準を超える騒音が確認されている
 前橋バイオマス発電所は2018年3月、東京電力子会社である関電工と、トーセン(栃木県)が出資して建設し、営業運転を開始した。
 群馬県の森林組合などから調達する間伐材などを燃料として、最大出力6750キロワット、年間発電量約4300万キロワット時(一般家庭約8700世帯分)という巨大発電所である。
 この発電所の建設にあたり、発電所のある赤城山南麓エリアの住宅地に住む住民への事前周知は行われず、周辺住民は建設による騒音で初めて知ることになった。
 群馬県の環境影響評価条例では、新設工場の総排ガス量が毎時4万立方メートルを超える場合は環境影響評価(環境アセスメント)を実施しなければならない、と規定されている。
 しかし、県は木材の含水率が20%あるとして、未利用の木質バイオマスを燃料とする場合には排ガス量を計算する際、20%の水分量を考慮してよいと規定を改定した。そのため、この事案は環境アセスメントの対象外であるとされた。
 その結果、環境への影響は評価されることなく発電所の建設が進み、県からこの事業に対し、8億円の事業費の6割にあたる4億8000万円を助成した。建設計画は滞りなく進行したのである。

■発電所建設目的は山の除染か?!

発電所に反対する民家の看板
 建設計画を知った周辺住民は、関電工や県に幾度も発電所について説明を求めた。しかし、満足のいく回答は得られなかったという。燃料となる木材は主に県内調達であるとされているが、県内の森林は2011年の原子力発電所の事故により、広く放射性物質で汚染されている。
 現地では、いまだに野生のタラノメやコシアブラは基準値を超える放射性セシウムが検出されるとして出荷制限されるほどだ。
※参考URL「出荷制限」
https://www.city.maebashi.gunma.jp/sangyo_business/4/5/5/15561.html
 そのような場所の木を燃やして、放射能は拡散しないだろうか。また、補助金により購入された脱水プレス機により木質チップが圧搾され、その際に水が出る。その水は適切に処理されるのだろうか。
さらに、この手の発電所の常として、表向きは地域材使用による森林保全が謳われるが、地域材のみでは原料が早晩回らなくなることは大いにありうる。そうなった場合に、どこからどういう素性のものが調達されてくるのか。いくつもの疑問が重なる。
 地元住民からは「バイオマス発電という名目で放射能に汚染された木を処分することが目的ではないか」という懸念が出ている。バイオマス発電という名の山の除染作業ではないか、という疑念が膨らむ。

■提訴理由は「次世代のために自然を守ること」
 放射能に汚染された木材を燃やすことで、地域が汚染され、次世代に残すべき豊かな自然が汚されるということが、今回提訴した住民団体「赤城山の自然と環境を守る会」(会長:横川忠重)の一番懸念していることだ。同会は、この訴訟をこれから生まれてくる子どもたちへの責任の問題だと捉えている。
 放射能で汚染された木材を燃やすことで、飛灰は100倍程度に濃縮される(ちくりん舎資料、(注2))。飛灰はバグフィルターで100%捕捉できるわけではなく、粒径の大きなもので80%程度、粒径の小さなものでは20%〜40%程度しか取れないとのことである。住民らの心配は根拠のないものではない。
 赤城山は百名山の1つにも数えられる名峰で、その赤城山をご神体とする赤木神社は古くから人々の信仰を集めている。見事な桜のトンネルと菜の花が楽しめる赤城南面千本桜は県内で最も人気の高いお花見スポットだ。
 この美しい自然に惹かれ、赤城山南麓に移住してくる人も多い。環境にやさしいはずのバイオマス発電が、こうした環境を脅かす存在になってよいはずがない。
 4億8000万円の補助金を不正支出であるとして、県を提訴した住民らは、危機感を募らせている。その訴訟が2019年7月17日、前橋地方裁判所で足かけ4年に渡り発電所に翻弄された住民が傍聴するなか結審し、裁判長が判決日を読み上げた。判決は2019年10月31日午後2時だ。住民らの訴えは、認められるだろうか。

■環境団体がバイオマスで共同宣言
 バイオマス発電のリスクについては、気候変動や森林保全に取り組む環境団体が2019年7月16日、制度の問題点を見事に突いた共同提言を発表した。
※参考URL「共同宣言」 http://www.foejapan.org/forest/library/190716.html
 提言は、次の8項目である。
 ・温室効果ガス(GHG)の排出を十分かつ確実に削減していること
 ・森林減少・生物多様性の減少を伴わないこと
 ・パーム油などの植物油を用いないこと
 ・人権侵害を伴っていないこと
 ・食料との競合が回避できていること
 ・汚染物質の拡散を伴わないこと
 ・環境影響評価が実施され、地域住民への十分な説明の上での合意を取得していること
 ・透明性とトレーサビリティが確保されていること
 この提言の中で指摘されている事柄を検討することなく発電所を建設するケースが、後を絶たない。環境にやさしいはずのバイオマス発電による環境破壊が懸念される。

注1:FITは自然エネルギーを助成するための制度で、再生可能エネルギーで発電された電気を一定期間国の決めた価格で買い取ることを電気事業者に義務付けている。電気事業者の買い取り費用は、電気料金に上乗せされた「再エネ賦課金」によってまかなわれる。
注2:ちくりん舎資料「2019.2.10-11 学習交流集会 in 郡山報告集」より
*****つづく*****

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告・この項つづく】

※参考資料「認定特定非営利活動法人FoE Japanの共同提言」
**********
環境団体、バイオマス発電に関する共同提言を発表~
「ライフサイクルでのGHG排出 LNG火力発電の50%未満」を要件に

(2019年7月16日)
 気候変動や森林保全に取り組む環境団体は、本日、バイオマス発電に関する共同提言を発表しました。
 提言では、多くのバイオマス発電燃料で化石燃料と同様もしくはそれ以上のGHGを排出していること、さらに、燃料の栽培時に土地利用変化(熱帯林開発、泥炭地開発)を伴う場合、GHG排出量が著しく増大していることを指摘。バイオマス発電は、燃料生産を含む全工程におけるGHG排出量がLNG火力発電比で50%未満であるべきなどをFITの要件とすべきとしています。
 また、「森林減少・生物多様性の減少を伴わないこと」「大規模な土地利用変化を伴い、森林減少などの影響がすでに指摘されているパーム油や大豆油を使用しないこと」「人権侵害を伴っていないこと」などを要件としてあげています。 共同提言の全文は、以下をご覧ください。

=====共同提言=====ZIP ⇒ 20190716ocixd.zip
                      2019年7月16日
           バイオマス発電に関する共同提言
 私たち気候変動や森林保全に取り組んできた環境NGO/団体は、気候変動防止や分散型で民主的なエネルギー源確保の観点から再生可能エネルギーの利用は重要だと考えています。しかし一方、現在多数存在するバイオマス発電計画の中には、特に海外において大規模な森林破壊や土地収奪、生物多様性の破壊、人権侵害を伴うリスクの高い燃料を使用すること、またライフサイクルアセスメント(LCA)でみれば大量の温室効果ガス(GHG)を発生させることに関して重大な懸念を抱いています。バイオマス発電事業には以下の要件を満たしていることが確認されているべきであり、それ以外については再生可能エネルギーとして定義づけたり、固定価格買取制度(FIT)の対象とすべきではないと考えます。
 私たちは、本来、バイオマス発電は、海外からの資源を大規模に輸入して行うのではなく、廃棄物や未利用材などの地域の資源を活用し、小規模分散型、熱電併給で行われるべきと考えています。
 パリ協定の1.5度目標とSDGs達成に向けて、人権尊重した上で、真に持続可能なバイオマス発電が推進されることを期待します。

アカシア造林のために伐採された泥炭林(インドネシア・スマトラ)泥炭地の破壊により、大量の温室効果ガスが発生する (撮影:FoE Japan)
1.温室効果ガス(GHG)の排出を十分かつ確実に削減していること
 燃料生産を含む全工程(土地利用変化、栽培・生産、加工、輸送、燃焼など)におけるGHGの排出量が、液化天然ガス(LNG)火力発電の50%未満であること。
2.森林減少・生物多様性の減少を伴わないこと
 燃料の栽培・生産過程で森林[注1]減少(産業植林地への転換を含む)を伴わないこと。生態系の破壊など、生物多様性への悪影響がないこと。
3.パーム油などの植物油を用いないこと
 大規模な土地利用変化を伴い、森林減少などの影響がすでに指摘されているパーム油や大豆油、生産におけるGHG排出量が多く、食料との競合の恐れのあるキャノーラ(ナタネ)油などの植物油を用いないこと。
4.人権侵害を伴っていないこと
 土地取得を含む燃料生産の過程において住民や労働者の権利が侵害されていないこと。
5.食料との競合が回避できていること
 土地や水などの生産資源の競合も含め、食料と競合しないこと。
6.汚染物質の拡散を伴わないこと
 周辺住民の健康に悪影響を及ぼさないこと。人体に有害な重金属や放射性物質が含まれる燃料を用いないこと。これらについて適切なモニタリングが行われていること。
7.環境影響評価が実施され、地域住民への十分な説明の上での合意を取得していること
 発電事業における環境社会影響評価が実施され、地域住民に十分に説明がなされ、合意が得られていること[注2]。環境社会影響の評価には、燃料生産・栽培についても含めること。
8.透明性とトレーサビリティが確保されていること
 1~7にかかる情報が開示されていること。また、燃料に関するトレーサビリティが確保されていること。
【解説】
1.温室効果ガスの排出を削減していること
 電力ユーザーの負担のもとでFITにより再生可能エネルギーを促進する理由は、GHG排出量の削減です。しかし、これまでFIT制度にはGHG排出評価は含まれておらず、実際にはGHG排出量が化石燃料と同等もしくは多いものも認定されているのが現状です。
 たとえば、経済産業省資料によれば、土地利用変化を除外しても、多くのバイオマス発電燃料で化石燃料と同様もしくはそれ以上のGHGを排出しています。
   図:化石燃料のライフサイクルGHG排出量との比較(発電効率30%)

出典:経済産業省委託 三菱UFJリサーチ&コンサルティング「バイオマス燃料の安定調達・持続可能性等に係る調査報告書」(2019年2月)p.112
 さらに、燃料の栽培時に土地利用変化(熱帯林開発、泥炭地開発)を伴う場合、GHG排出量が著しく増大(土地利用変化の無い場合と比べて、熱帯林開発を行う場合ではパーム油の場合約5倍、泥炭地開発を行う場合はパーム油で約139倍、パーム核殻(PKS)で112倍)します[注3]。
 また、燃料を遠隔地から輸入すれば、輸送により大量のGHG排出量が発生するため、回避すべきです。
 FITにおいては、LCAでGHGの削減効果を評価し、少なくとも国内外のバイオマスの温室効果ガス排出基準[注4]で採用されているように、LNG火力発電と比較して50%以上の削減効果をもつことを条件とすべきです。
 FITではこれまで持続可能性への担保としてFSC(森林管理協議会)、RSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)などの認証制度を利用しています。しかし、認証は木材や食用・工業利用を想定したものあり、燃料として利用することを想定したものではなく、GHG排出量の削減の担保にはなりません。
2.森林減少・生物多様性の減少を伴わないこと
 私たちはかつてない生物多様性の危機に直面しています。IPBES(生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム)が発表した報告書では、人類の活動により、生物種のおよそ100万種が、今後数十年間のうちに絶滅する恐れがあるとしています。直接的な原因としては、最も大きいものとして土地利用変化をあげています。とりわけ東南アジア・南米での熱帯林の減少が指摘されています。東南アジアでは、パーム油の原料となるアブラヤシ・プランテーション開発が森林減少の主要因となっています。
 バイオマス発電の燃料として、北米や東南アジアなどからの木質チップやペレットなどの燃料輸入が進んでおり、一部では燃料生産のために森林の大規模な伐採が報告されています。また大規模プランテーションへの転換などにより、森林が失われ、野生生物の生息地が消失し、山地の保水能力低下により土砂災害の原因になるなどの悪影響が生じることも懸念されます。
 SDGs(持続可能な開発目標)のターゲット15.2では、2020年までに森林減少を阻止することが定められています。森林減少は、森林に安定的に貯蔵されている炭素を排出してしまうとともに、吸収源を失うこととなります。さらには地域の土壌や水環境などの基本的な環境サービスにも大きな影響を及ぼします。
3.パーム油など植物油を用いないこと
<GHG排出>
 パーム油を原料とした場合、生産段階での土地利用変化を考慮にいれなくても、栽培、加工、輸送、燃焼のLCAで、パーム油発電はLNG火力発電と同等か、それ以上のGHGを排出します。その他の植物油についても、生産・加工・輸送におけるGHG排出は多量であり、化石燃料と比べて十分な削減効果は見込めません。
<森林減少>
 パーム油の需要の増大に伴い、アブラヤシ・プランテーションが急速に拡大し、インドネシアやマレーシアにおける熱帯林の破壊の主要な要因になっています。インドネシアとマレーシアでは過去20年間に約350万haもの熱帯林がアブラヤシ・プランテーションに転換されました。多様な樹種から構成される熱帯林がいったん伐採され、単一のアブラヤシが植えられるプランテーションになると、もともと熱帯林に生息していたオランウータンやゾウなどの野生生物が生息できなくなり、生物多様性が失われます。
<需要拡大>
 パーム油をバイオマス発電の燃料として使用することにより、パーム油の需要が急拡大することとなります。2018年3月現在、FITの認定を受けたパーム油発電所計画は170万kW。このすべてが稼働すると、年間340万トンものパーム油が燃やされることとなります。日本のパーム油の輸入量75万トンの5倍近くに達し、大きなインパクトとなります。
<認証>
 RSPO認証も森林減少確認の方法としては十分ではありません。RSPOの原則(原則7.3)では、原生林又は保護価値の高い(HCV)森林を含む地域でアブラヤシ農園開発を行わないこととなっていましたが、二次林等の森林開発は可能でした。2018年11月に“No Deforestation, No Peat, No Exploitation (NDPE)"に沿った基準を導入し、二次林を含む天然林を保護し、農園造成によって森林減少を引き起こさない規定に改善されました。しかしこれは新規の農園開発が適用対象であり、既存の農園では森林からの転換が許容されています。
 耕作可能な農地が有限である以上、バイオマス発電の燃料としてRSPO認証油を使用することは、当該土地でつくられていた作物が追い出され、森林開発圧力となる「間接的影響」も考慮されなければなりません。
 また、政府が主導するMSPO(持続可能なパーム油のマレーシア基準)やISPO(持続可能なパーム油のインドネシア基準)の基準は合法性確認レベルの規定となっており、森林減少を阻止することはできません。
4.人権侵害を伴っていないこと
 バイオマス燃料の原料となる作物の生産には、大規模な土地が必要になります。この土地の確保にあたり、地元住民の農地や共有林が使われ、住民が生活の基盤を奪われる問題が生じています。また、生産に当たって農園労働者とその家族(子どもを含む)の権利が侵害される例もあります。
 このような人権侵害を伴っていないことを確認する必要があります。こうした人権尊重への対応は、ビジネスと人権に関する指導原則でも求められています。
5.食料との競合が回避できていること
 食料となりうる作物をバイオマス発電の原料として用いるべきではありません。たとえば、パーム油、大豆油、ひまわり油、落花生油、キャノーラ油などが該当します。現時点で余剰があっても、20年以上の発電期間において状況が変化することも考えられます。また、土地や水利用において食料との競合が生じないことの確認が必要です。さらに、飼料などの他用途との競合への配慮が必要です。
6.汚染物質の拡大を伴わないこと
 周辺住民の健康への配慮や汚染物質の拡大防止の観点から、バイオマス発電の燃料に、人体に有害な重金属、放射性物質が含まれていないことを確認し、これらについて適切なモニタリングが行われていることが必要です。現在、バイオマス発電で使用される燃料に関して、放射性物質濃度に関する基準は特段なく、木材や灰の測定も事業者まかせになっているのが実情です[注5]。
7.環境影響評価を実施し、地域住民への十分な説明の上での合意がされていること
 法的にバイオマス発電所事業の環境影響評価が義務付けられていなくても、自主的な環境影響評価を実施するべきです(環境省「小規模火力発電等の望ましい自主的な環境アセスメント実務集」を参照)。また、燃料の生産過程における環境社会影響が無視されていてはなりません。のちに燃料生産において甚大な環境社会影響が発生していることが明らかになったり、海外において住民による反対運動や訴訟等がおこされる例もあり、そうしたリスクを計画段階で評価すべきです。
 燃料生産も含め、事業が環境社会に与える影響が評価され、影響を受けるおそれがある地域住民などに十分説明され、協議が行われていること、その上で、自由意思に基づく事前の合意がとれていることが必要です。
8.透明性とトレーサビリティが確保されていること
 上記の1~7に関する情報が開示されていること、また、燃料に関する農園または伐採地までのトレーサビリティの確保が必要です。
 特に輸入が急増しているPKSは、現在無条件でFITの対象となっていますが、すでに一定の市場価値を有しているPKSの生産過程におけるGHG排出量を無視するべきではありません。農園開発において土地利用変化、特に泥炭開発が行われた農園からのPKSは、大量のGHGの排出(土地利用変化がない場合と比べて112倍)を伴っているため、FITの対象として不適切です。また、労働者の人権侵害や児童労働が存在する農園からの調達は副産物や残渣であっても回避する必要があります。このため、副産物や残渣においても持続可能性の確認のためにはトレーサビリティの確保が不可欠です。
                      以上
(連名団体、五十音順)
ウータン・森と生活を考える会
環境エネルギー政策研究所(ISEP)
気候ネットワーク
国際環境NGO FoE Japan
地球・人間環境フォーラム
熱帯林行動ネットワーク(JATAN)
バイオマス産業社会ネットワーク
注)
1)ここでいう森林は二次林も含む天然林を指す。
2)参照:環境省の小規模火力発電所等の自主的環境アセス実務集
https://www.env.go.jp/press/files/jp/105194.pdf
3)経済産業省バイオマス持続可能性第1回ワーキンググループ(2019年4月18日)資料4
4)例えば日本の液体バイオ燃料のGHG排出量基準(エネルギー供給構造高度化法)では、従来ガソリンのGHG排出量の50%であったが、2018年に45%に強化された。EU改正再生可能エネルギー指令では、化石燃料による発電の20~30%の閾値を設定している。
5)参考 市民放射能監視センター(ちくりん舎)ほか「学習交流集会 in 郡山報告集 止めよう!放射能のばら撒き 除染ごみ焼却と木質バイオマス発電を考える」、バイオマス発電業者、環境省・林野庁からの聴き取り

=====見解書=====ZIP ⇒ foejapan.zip
再生可能エネルギーの持続可能性に関するFoE Japanの見解
                    2018年4月13日
 世界における再生可能エネルギーの成長はめざましく、風力と太陽光の累積設備容量は、それぞれ原発を抜き、急上昇を続けています。
 国内でも、FIT制度により再生可能エネルギーへの投資が進み、東電福島第一原発事故の悲惨な事故を契機とした脱原発への願いから、再エネへの期待が高まっています。
 FoE Japanは、脱原発、気候変動の防止の観点から、また地域分散型で市民参加が可能であることから、再エネは重要なエネルギー源だと考えています。
 一方で、各地で大規模ソーラー発電による乱開発が生じていること、バイオマス発電の原料として、木材チップ、パーム油、パームヤシ殻が海外から輸入され、輸入先で森林破壊や人権侵害を引き起こす可能性があること、国内においても放射能汚染された木材の燃焼によって、放射性物質の再拡散を引き起こす可能性があることを危惧しています。
 これらの観点から、FoE Japanとして、再生可能エネルギーの持続可能性に関する見解をまとめました。

1. エネルギー需要の削減を大前提とし、電力・熱利用のバランスの最適化が必要である。そのための社会システムの変革が必要である。

2. 再生可能エネルギーの形態としては、以下の方向性が望ましい。
 1) 燃料等が地産地消であること
 2) 地域住民が主体的に、計画・経営に参加できること
 3) 社会的・経済的な便益が地域に分配される仕組みであること
 4) 小規模で分散型であること

3. 事業計画・開発に当たっては以下が確認されていることが必要である。
 1) 森林や泥炭地などの転換を伴っていないこと。大規模で深刻な気候・生態系の攪乱を伴っていないこと
 2) 食糧生産のための資源(農地、水を含む)を圧迫していないこと
 3) 地域住民の権利(土地、水、居住、食料、文化、安全、健康などへの権利)や労働者の権利を侵害していないこと
 4) 環境・社会影響に関し、ライフサイクルにわたって、調査、評価、予測、対策が行われていること。計画段階で影響を受ける人々に対してこれらの情報が公開された上で協議が行われ、事前の合意が得られていること
 5) 燃焼などに伴い放射性物質の拡散を伴わないこと

4. 事業実施に当たっては以下が確認されていることが必要である。
 1) 排水、騒音、農薬、廃棄物など、環境管理が適切に行われていること
 2) 情報開示が適切に行われていること
**********

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【緊急速報/出張!オンブズマン】長野高専前校長・石原氏への名誉教授授与撤回要請に同校から拒否回答!

2019-07-26 19:29:00 | 【出張!オンブズマン】長野高専の闇
■群馬高専と並び当会の追及先となっている長野高専において、文科省からの天下り校長である石原氏の退陣が実現したのもつかの間、どうやら彼の負の遺産として残されたイエスマン幹部らが、性懲りもなく彼に名誉教授の称号を授与しようとしている事実が明らかとなりました。この学辱といってもよい事態に、長野高専関係者らの憤りは非常に大きく、「ふざけるな」という怒りのコメントが当会にも続々寄せられています。
 そこで当会では、長野高専に貢献をしたどころか、極めて問題のある言動を繰り返して健全な学校運営を阻害した石原前校長への名誉教授称号授与を撤回ないし再考するよう、同校の土居信数現校長宛に7月12日付で緊急要請書を送ったところ、本日午後、撤回・再考とも拒否の回答FAXを当会事務局で受信しましたのでご報告いたします。経緯は以下の記事をご覧ください。
○2019年7月11日:【出張!オンブズマン】長野高専前校長・石原氏への名誉教授称号授与撤回を求め同校に抗議文書提出!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2983.html


*****長野高専からのFAX回答*****ZIP ⇒ 20190726vfax.zip
<P1>
2019.07.26 14:29 FAX 026 295 4356 長野高専 総務課     0001/0003

長野市大字徳間 716                長野工業高等専門学校
TEL (026) 295-7003
FAX (026) 295-4356

FAXのご案内

送付先:市民オンブズマン群馬代表 小川賢 殿
発信元:長野工業高等写門学校 総務課課長補佐 北原
FAX番号:027-224-6624
送付枚数:3枚(送り状を含む)
電話番号:027-224-8567
日付:令和元年7月26日
件名:緊急要請書に係る回答について
□至急! □ご参考まで ☑ご確認ください □ご返信ください □ご回覧ください

長野高専総務課課長補佐の北原でございます。

緊急要請書に係る回答につきまして,別添のとおり送信いたしますので、よろしくお取り計らい願います。

<P2>

2019.07.26 14:29 FAX 026 295 4356 長野高専 総務課     0002/0003

                           令和元年7月26日
  市民オンブズマン群馬代表
        小 川   賢  殿

                   独立行政法人国立高等専門学校機構
                          長野工業高等専門学校

         緊急要請書に係る回答について
令和元年7月12日付で依頼のありました,前校長への名誉教授称号授与の撤回に関する緊急要請書について,別紙のとおり回答いたしますので,よろしくお願いいたします。

                   担当:長野工業高等専門学校
                   総務課課長補佐(総務担当) 北原 斉
                   〒381- 8550 長野市徳間716
                   電話 026-295-7132

<P3>

2019.07.26 14:29 FAX 026 295 4356 長野高専 総務課     0003/0003
                               別紙

「石原祐志前校長への名誉教授称号授与の撤回について」に係る回答について

質問(1)
 事実関係精査の上、石原祐志前校長への名誉教授授与を撤回すること。


回答(1)
 本校では,事実関係精査,及び前校長への名誉教授授与を撤回する予定はありません。



質問(2)
 上記(1)が困難である場合、最低でも当該事項に関し事実関係の精査を行った上で、名誉教授称号授与について保留とし、さらに教員会議において自学教員らの意見を聴取し、さらに後援会に対して学生・保護者・OBらの意見を聴取して、関係者から得られた意見を踏まえた上で、改めて名誉教授称号授与について決定しなおすこと。その際、仮に石原氏に貴学に対する「功績」があると認める場合は、それについて、貴学関係者全員と弊会に把握可能な形で、「事例を具体的に」明示すること。


回答(2)
 本校では,本校の規則に基づき,名誉教授称号授与の承認を行いました。緊急要請書に記載されている,貴会に寄せられた感想等につきましてはご意見として承ります。
 また,規則に基づき名誉教授称号授与の承認を行ったことから,要請のありました名誉教授授与の撤回が困難な場合の対応を行う予定はありません。

**********

■以上のとおり、取り付く島のない無残な内容となっております。なお、この回答書に接して当会のコメントはとりあえず次の通りです。

・石原前校長に学生生活や教職員としての誇りを踏みにじられ続けた長野高専関係者らには極めて無念な結果となってしまったこと

・土居氏の就任後しばらく様子を見ていたが、やはり本質的な部分で改善が見られないため、対・長野高専ではこれまで以上の強度で追及を続けていくこと

・この結果を受けて、当会の方での石原前校長の所業の精査と総決算により一層加速して取り組むこととなったため、長野高専関係者らからの更なる情報提供を必要としていること


 以上取り急ぎ情報共有いたします。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

コメント (16)
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