■市政をひらく安中市民の会の前身の「市政をただす安中市民の会」では、地上自治体史上最高額の横領事件である安中市土地開発公社を舞台にした巨額横領事件が発覚した平成7年6月以降、ほぼ毎週、「会報」を発行し、安中駅前や磯部駅前で配布したり、市内の主な店舗などに配置して、ひとりでも多くの市民の方々に購読していただき、この大事件の真相や原因、顛末について、知ってもらおうと活動を続けていました。会報1号から20号までは、これまでに当ブログでも紹介しましたが、この度、会報1号から17号までをまとめた冊子「質・糾・正」(ただすを意味する漢字文字)が見つかったので、ご紹介します。
この冊子は、平成7年11月12日告示、同19日に投開票が行われた安中市長選が迫る中で、平成7年10月に、それまで発行された会報1号から17号までをまとめたものです。
会報1~6号まで:PDF ⇒ 199510311_tadasu_p00top64.pdf
会報7~12号まで:PDF ⇒ 199510312_tadasu_p71top124.pdf
会報13~15号まで:PDF ⇒ 199510313_tadasu_p131top154.pdf
会報16~17号まで:PDF ⇒
199510314_tadasu_p161top174.pdf
なお、会報1号から20号までは次のブログをご覧ください。
○2013年5月18日:会報1号(発行日:平成7年6月18日)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1029.html
○2013年5月19日:会報2号(発行日:平成7年6月25日)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1030.html
○2013年5月20日:会報3号(発行日:平成7年7月2日)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1031.html
○2013年5月21日:会報4号(発行日:平成7年7月9日)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1032.html
○2013年5月23日:会報5号(発行日:平成7年7月17日)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1035.html
○2013年5月29日:会報6号(発行日:平成7年7月25日)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1040.html
○2013年5月31日:会報7号(発行日:平成7年8月1日)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1044.html
○2013年6月9日:会報8号(発行日:平成7年8月8日)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1051.html
○2013年6月12日:会報9号(発行日:平成7年8月15日)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1053.html
○2013年6月18日:会報10号(発行日:平成7年8月22日)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1056.html
○2013年6月23日:会報11号(発行日:平成7年8月29日)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1059.html
○2013年6月25日:会報12号(発行日:平成7年9月5日)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1061.html
○2013年7月3日:会報13号(発行日:平成7年9月12日)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1066.html
○2013年7月9日:会報14号(発行日:平成7年9月19日)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1070.html
○2013年7月14日:会報15号(発行日:平成7年9月26日)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1076.html
○2013年7月21日:会報号外(発行日:平成7年10月1日)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1082.html
○2013年7月24日:会報16号(発行日:平成7年10月3日)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1085.html
○2013年8月16日:会報17号(発行日:平成7年10月10日)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1100.html
○2013年8月27日:会報18号(発行日:平成7年10月17日)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1107.html
○2013年8月28日:会報19号(発行日:平成7年10月24日)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1108.html
○2013年8月29日:会報20号(発行日:平成7年10月31日)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1109.html
このあと、出直し市長選挙が決まり、安中市内は騒然とした空気に包まれたため、当会の前身の「ただす会」の会報21号は、選挙の公示日の11月12日直前の11月7日(火)に発行されました。
※会報21号:PDF ⇒ 19951107_kaihou21_p12.pdf
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市政をただす安中市民の会 会報21号 連絡事務所TEL/FAX:81-0364 平成7年1l月7日発行
突如消えた利益積立金! 昭和57年の公社決算の謎
私たちの日常会話に「れば」「たら」という言葉がよく使われる。安中市を揺るがせている大不祥事件でも、勿論この言葉が巷で飛び交っている。■もしもあのとき不正に気がついてい「れば」、せめて最初の不正の兆候を見のがすことがなかっ「たら」。市民のため息が聞こえるようだ。■今となっては後の祭りだが、土地開発公社の昭和57年度の決算書にはあきらかに最初の不正のシグナルが点いていたのだ。しかも、その後昭和60年まで4年間にわたり公社利益積立金(準備金)が忽然と消えている。■下の表を見てもらいたい。10月16日付T紙報道の通り昭和58年までに利益積立金約3200万円が行方不明になっている。なぜこのような異常が見のがされたのか。もしもこのときシグナルに気付い「たら」、損害は600万円たらずで済んだのだ。■10月20日の公開説明会でこの報告をしたら、観客席を埋めた市民から大きな反響が起きた。当会では、情報開示で入手した公社の決算書をもとに分析をしただけで、このような不具合が発見できた。決算書がこのような有り様では、内部の帳簿のデタラメさ加減は押してしるべし。監事ら公社役員の責任は厳しく問われなければならない。
安中市土地開発公社決算書(昭和55~58年迄、単位円)
【出典】安中市土地開発公社決算報告書 注:8は解りやすくするため当会で計算した数値です。
土地開発公社不祥事件特別委の中間報告と質疑(要旨)
―――――平成7年9月29日議会本会議中の議題として―――――
小西委員長:
本委員会に権限が委任された百条調査権の対象は、当該地方公共団体の事務を調査するものでございますので、事件に関係する方を特定したり、不正金額がどこに流れているか等は調査の対象とすることはできないわけでございます。ととくに今回のように被疑者が逮捕されている刑事事件においては、事件を生じた背景や組織の人事管理等に重点を置き、再発防止策に資するべく調査を行う必要があったわけでございます。このことを念頭に置き、本委員会が行いました調査内容の概要につきましては、配布した中間報告書の通りでございます。現在においても、すべて解明され公表されたわけではないと思っていますが、本委員会は地方自治法に定める範囲内で調査を行うほかなく、捜査権を持つ司法当局に・・・
↑↑↑
48億円だましとり
現議員の圧倒的多数は
その職務上、元職員の犯行に気がつかなければならない立場にありながら、それが果たせなかったことを不問にし、
市民の心底からの憤り
○誰がどのようにかかわったか(責任の所在)
○元職員ひとりだけが甘い汁を吸ったのか(48億円の行方)
は、調査の対象にはできないと、自ら枠をはめています。
万難を排して市民の切望に応えてはじめて
市民の代表です。それのできない人に
再び市政を担う資格はありません。
1995年(平成7年)11月5日
市政をただす安中市民の会
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11月19日(日)投開票の結果、乾坤一擲の戦いで擁立した市長候補者が次点に終わり、選挙に敗れた市民団体「市政をただす安中市民の会」では、それまでの活動の反省と総括を行った結果、この史上最大級の自治体の横領事件を引き続き追及することに決め、「ただす会」としては、最後となる「会報22号・最終号」を12月11日に発行しました。
※会報22号・最終号:PDF ⇒ 19951211_kaihou22_p14.pdf
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市政をただす安中市民の会 会報22号・最終号(上) 平成7年12月11日発行
本会を発展的改組! 開かれた市政に向け新たな出発
市政をただす安中市民の会は、5月18日に発覚し6月3日に初めて新聞報道された安中市土地開発公社をめぐる大不祥事件を契機に6月13日に結成されました。以来半年にわたって事件の真相解明と責任の所在の追及を行うとともに、このような前代未聞の事件の発生を許した安中市政の体質をただし、市民意識を喚起すべく活動を続けてきました。そして10月13日の突然の小川前市長の辞任により11月に行われた市長・市議選には当会からも事務局員が3名立候補して、開かれた明るい市政の実現を目指しました。選挙戦を終えた今、これまでの当会の活動の反省及び総括について11月28日、12月3日、9日に会合を開きました。その結果は次の通りです。
本会の訴え
(1) 市元職員の51億円巨額損領事件は、市政の乱れから生まれた。いかに一職員の野望がたくましく謀を巡らそうと、市政(行政と議会)さえ普通だったら起るはずもなく、起っても拡大しなかった。
私たちは慨を正す運動をLてきた舵真相究明「質判が摘に出て、印象としてはゆ附が強く、
(2) 市政を乱した第一の責任は歴代市長に、第二の責任は歴代議会に、第三の責任というより根本的な責任は、この人たちを公選した市民にある。
(3) 市民はこれを自覚しよう。市民の自覚なくしでは根本的解決はできない!
5ヵ月余りの活動
(1) 公開質問状(市長、議長、群銀)、要求書(市長、議長)、情報開示請求(知事)、告発状(国税庁)
(2) 傍聴および同申し入れ(議会、同委員会、裁判所)
(3) 市役所玄関出勤時アピール
(4) 定例会および学習会(毎週)
(5) 会報発行(毎週1I月8日まで21号、毎号3000~6000部)
(6) 会報の駅頭・市役所配布(毎週)
(7) 大集会3回、地区公民館会7回、小集会30回、計40回開催
活動アピール度の指標(市長・市議選の結果)
<市長選>
小川 賢 8284票 28%
中島博範 11248 )
山口 繁 4748 ) 67%
伊藤 成 3785 )
無 効 票 1325 5%
<市議選>
湯浅 寛治 936票 得票順14位
久保庭正好 707票 得票順26位
結果の分析
■ある程度理解されたが、多くの市民の共感は得られなかった。
■湯浅さんの当選は、市談会の力が大きかった。
■ただす会としては、小川さんと久保庭さんの二人を落としたことになる。
◎12月定例市議会の一般質問が12月20~21日にあります。みんなで傍聴に行きましょう!◎
共感を得られなかった理由
■市民側に原因(例:市民の意識‥)それとも当会側に原因(例:時間不足、人で不足‥)があるのか?
総括として、「市民は安中市をよくしようと思っている。悪くしようと思っている人は一人もいない」
(保身を考えている人はごく一部の例外にすぎない)
■その人たちの67%に理解してもらえなかったと言うことは、厳しく受け取らなければならない。市民に私たちの主張を納得してもらえなかったことを反省したい。
■参考意見として
(1) 子供は大人が考えている以上に賢くなりたがっている。その子供が解らないというのは専門職である教師の責任。ダメと言われて喜ぶ子はなく、しかもダメにしたのは教師である【大村はま‥国語教育家】
(2) ‥‥相共に賢くおろかなることみみがねの端なきが如し。ここをもちて彼の人怒るといえども、還りて我が失(あやまち)を恐れよ‥‥【聖徳太子・憲法17条】
(3) ただすには、質、糾、正の他に匡がある。これは王様をただすときには、完全に囲わずに正しい方向に道をあけてやること【磯部在住市民】
反省事項
■私たちは市政を正す運動をしてきたが、真相究明「質す」が全面に出て、印象としては「糾す」が強く、批判するこわもての団体と思われたのかもしれない。
■会報をよく読めば、市民の要望に応じて、真相を伝えていて好評だったが、反面、真意を読みとるにはそれなりの努力も必要だったかもしれない。
■会報にはビジョンもあったが見落とされてしまったかもしれない。
■組織や活動方法についてもいろいろ反省点がある。
次の飛躍のために
■市政を正す運動は今後も継続してゆくが、活動目的、方針、組織、人員体制などは、上記の反省を踏まえてあらためて構築していきたい。
■市政を正すとともに、明るい夢のあるやさしい市政を目指した全市民的な活動を展開しず行きたい。
■中島新市政ならびに新しい市議会を監視しながら、逐次、方針を固めて行きたい。
■幸いに、湯浅さんを議会に送れたので、市政に関する情報は質・量ともに、これまでよりも格段に入手できることになり、幅広い分野で、よりいっそう充実した活動が可能になると期待される。
今後の活動方針―――――――――――乞うご期待!
■51億円事件の推移をよく見きわめ、新市長の公約どおり公社内でどう処理されるのか監視してゆく。
■新しい市議会を通して得られる行政情報をもとに、よりよい市政実現のために積極的に提言してゆく。今後も開かれた見える市政の実現に向けた私たち市民の活動にご支援賜りますようお願い申しあげます。
会計報告
ひとくぎりに際し当会の会計報告を行います。たくさんの温かいご支援ありがとうございました。
■総収入(入会金、カンパ、寄付金、会報収録集代その他) 2,034, 448円
■総支出(印刷費、通信費.事務備品費※、会場使用料など) 1,870, 477円
■残金(あらたな活動に向けた資金として活用して行きたいと考えております)163,971円
※焼却備品として印刷機(46,350円)ワープロ(185,400円)FAX兼用電話(61,594円)があります。これらは新たな活動用として引き続き使用してゆきたいと考えております。
※尚、12月11日現在、会報収録集(1~18号)の残部が480冊あるので、これも逐次活用予定です。
◎新たな運動に向けて! 平成8年1月13日(土)午後7時半~ 於:勤労者会館1F会議室◎
市政をただす安中市民の会 会報22号・最終号(下) 平成7年12月11日発行
犯行総額51億円以上! 巨額詐欺・横領事件の捜査終了
新聞報道によると、安中署は11月16日、平成2年度中に多胡被告が群銀からだましとった9億円分の犯行について前橋地検に追送検し、これで平成2年4月以降の土地開発公社を舞台にした14件、計36億3千万円分についてすべて送検を終えた。これを受けて前橋地検では12月4日、犯行すべてを起訴し、今後の予定に追起訴はないと発表し、安中市を揺るがす大事件の捜査終了が宣言された。■この結果、多胡被告が平成2年4月以降5年間に群銀から詐取した36億3千万円のほかに、昭和60年3月から平成2年2月までの5年間に群銀の正規口座から計26回にわたりだまし取った金額が11億3千万円。さらに昭和57年から60年にかけて被告が公社の帳簿からくすねた公金が数千万円。そしてその後現在までに公社の経理担当として被告が帳簿上でごまかして横領した約4億円もの巨額なカネがどこかに消えてしまったことになる。■このうち安中署が実際に送検したのは36億3千万円で、そのうち前橋地検が起訴したのは計約32億3千万円分。差額の約4億円について前倒検では「証拠は揃っているが、自転車操業で既に返却しており不起訴」(12月5日上毛紙)にしたという。また、犯行総額との差額の15億円余については、時効(詐欺や業務上横領の場合7年)を経過したり、証拠隠滅などで立件が困難として送検せずに不起訴にしたという。
15億円余が不起訴! だが道義的責任に事項なし!
たとえ事項や証拠隠滅で15億円余りが不起訴となったとしても、安中市の財政に与えた(あるいはこれから与えるであろう)損失は32億3千万円プラス15億円の計47億数千万円(さらにこの期聞の金利を考慮すれば、優に50億円をはるかに超える途方もない金額となる)となるわけだ。
■この巨額な損失を出した大不祥事件の真相解明をウヤムヤにすれば、行政に対する市民の信頼がさらに揺らぐことは必至。「税金を払いたくない」とする市民感情が爆発すれば、それこそ地方自治の危機となる。
■時効や証拠隠滅で15億円余りが不起訴となったが、たとえ不起訴になっても、実質的な被害額が消えるわけではない。事件関係者の道義的責任に時効は適用されない。この点は今後の新しい市議会における百条委員会の活動と成果に期待がかかる。また新市長が公約している公社債務の圧縮の観点からも、51億円余のカネの行方の追及と併せて、事件関係者の道義的責任と弁済は避けて通れない問題である。
■一方、刑事裁判によりやがて被告の刑が確定するわけだが、10年程度の懲役刑が言い渡されるものと想像される。被告が刑を終える頃には安中市は21世紀を既に迎えているわけだ。新市長の手腕が奏功し公約どおり返済を終えて新たな繁栄の一歩を踏み出しているのか。それともまだ返請を終えずに苦しんでいるのか。事件の争点が問われた市長選で市民の選択が示された今、安中市の運命は次の段階を迎えたことになる。
市民に負担ない! 新市長の公約にかける市民の期待
中島博範氏は「公社問題は公社事業で処理し市民に負担はかけない」とする公約を掲げ、市民の多くがその公約を損じて票を投じ、その結果、今後の市政の舵取りは中島市長に委ねられた。新市長の言うとおり、市民は一刻も早い問題解決を求めており「それにむけて一生懸命やってゆく」との抱負を強調した中島新市長の手腕に大きな期待がかけられている.
架空登記もウヤムヤ? 平成5年5月の公社役員会議
多胡事付のもうひとつの焦点である原市芝原団地分譲をめぐる架空登記問題で、公社理事長として小川市長は多胡の不正行為を承知していながら何の処置もとらなかったことが、9月27日の一般質問で明らかにされた。この問題が提起された平成5年5月31日の公社役員会会議録は次のように当時のやりとりを記録している。この会議録を読んで不思議に思うのは、このような不正事件が取り上げられながら会議録が実に短いことと、問題点の追及が尻切れトンボになっていることである。本当に当時の会議の模様を正確に記録したのかどうか。また、会議録に手を加えていないかどうか。疑問が残る。
=====参考資料=====
平成5年度第1回役員会 安中市土地開発公社役員会会議録(抜粋)
■役員会日時:平成5年5月31日(月)午後3時30分■議件:議案第3号平成4年度安中市土地開発公社決算について■出席理事(12名):小川勝寿、青木弘之、桜井旭、小林孝、小西勝二、山口繁、原田求、小嶋博二三、渋谷栄、駒崎徳男、矢野貞夫、屋敷春行■出席監事(1名)坂東吉和
●事務局長【加部信昭】只今から公社役員会を開催させて頂きます。理事長の挨拶をお願い致します。●理事長【小川勝寿】役員の皆様には大変お忙しいところ遠路ご参集頂き有り難うございます。本日は平成4年度公社決算についてご審議頂く事になっておりますので宜しくお願い申し上げます。●事務局長【加部信昭】これより議事に入りますが:定款により理事会の議長は理事長があたることになっておりますので宜しくお願い致します。●理事長【小川勝寿】それでは日程に従い、まず日程第会議事録署名人の選出をお諮り致します。議事録署名人は私が指名したいと思いますが、異議ございませんか。(「なし」と呼ぶものあり)ご異議なしと認めます。よって議事録署名人は矢野貞夫理事さん、桜井旭理事さんをご指名致します。次に日程第4の議件(1)議案第3号平成4年度公社決算について事務局よりご説明いたします。●事務局【高橋弘安】--議案第3号について説明--●理事長【小川勝寿】監事さんの監査報告をお願い致します。●監事【坂東吉和】--監査報告をする--●理事長【小川勝寿】これより質疑に入ります。●理事【原田求】災害補槙引当金の取崩しが2回あり今後はないとの事だが今後の取扱いを伺いたい。●事務局【高橋弘安】すみれ工業団地は3月の災害許制で公社の管理を終え、4月以降は自社管理でお願いしてあります。公社の造成工事における暇寵が原因で災害が起こった場合はまたこの引当金を取崩す場合もあります。●理事【原田求】この災害補填引当金は他の造成した団地にも適用するのか伺いたい。●事務局【高橋弘安】以前造成した団地には予算の科目上使えませんが、これから造成する団地で、もし災害があった場合には使う事になります。●理事【原田求】芝原団地について昨年残っていた1区画を販売したが、まだ家を建築しないのはどういうわけか伺いたい。●事務局【多胡邦夫】この団地も他の団地同様に3年間の特約登記をつけているので3年以内に家を建てるものと考えております。●理事【原田求】まだ家が建っていないので周りの家が野菜などを作っているらしいが、これについてはどう対応しているか伺いたい。●事務局【多胡邦夫】買った人は3年以内には家を建てると思いますが、その時迄は草が生えて周りに迷惑をかけないように公社に使用方法が任されておりますので従来の通り使って頂いております。●理事【原田求】売買された時点で登記が完了しているのか伺いたい。●事務局【多胡邦夫】・・・●理事【小西勝二】ここで少し休憩したらどうか。●理事長【小川勝寿】それでは暫時休憩します。 --暫時休憩をする--
●理事【山口繁】新幹線関係の南北駐車場用地について、市に買い戻してもらうわけだが、どのような方法で買い戻してもらうのか伺いたい。●事務局【高橋弘安】新幹線関係の業務委託は平成10年までの期間で受託しておりますが、買い戻しについては市が事業を推進していくうちに買い戻す事になっております。しかし、公社としては1000㎡、2000㎡の単位でも買い戻しは困ると申し入れておりますので事業毎にまとめて買い戻していただく方針です。●理事【小西勝二】休憩後、次に進んでしまったが、休憩前の事を報告してもらいたい。●事務局【高橋弘安】今後、宅地分譲の抽選には公平を図り、このような事がないようにしていきたいと思います。●理事【山口繁】公社としては借入利息が嵩むので、市又は県に早急に買い戻してもらいたいと思う。●事務局【渋谷栄】理事としてではなく財政企画部門の担当者としてお答致します。現在、市の買い戻し方法については、財政企画部門で起債対象。又補助対象に照らして研究中です。市の財政からも起債、補助事業で買い戻したいと考えておりますので宜しくお願い致します。●理事【山口繁】意見として、この用地は、駐車場、広場、土捨て場等、これから沢山の事業があるだろうから、公社としては借入金及びその利息で苦しまないようにした方がいいのではないか。●理事長【小川勝寿】質疑を終了し採決いたします。議案第3号は原案通り承認する事に賛成の諸君の挙手を求めます。(挙号全員)挙手全員であります。よって議案第3号は原案通り承認されました。(以下略)続いてその他として事務局より報告がございます。●事務局【高橋引安】鷲宮住宅団地の現在の進捗状況及び今後の予定について報告する。下磯部地内における県営住宅誘致及び公社によるその周辺の団地造成についての地元説明会を開催した事を報告する。
■上記会議録を証するために下記署名する。平成5年6月 議長 小川勝寿 署名人 桜井昭 矢野貞夫
**********
この最終号で、冒頭記事のタイトルに「本会を発展的改組!」と現したところ、早とちりした事件関係者や市役所幹部・OBらは、「市民団体が選挙に負けたから、発展的に解散した!」と大喜びをしました。しかし、「ただす会」は翌年平成8年(1996年)1月13日(土)午後7時半から、新たな運動に向けた会合を勤労者会館1会議室で開き、「市政をひらく市民の会」が発足したのでした。
【ひらく会情報部】
この冊子は、平成7年11月12日告示、同19日に投開票が行われた安中市長選が迫る中で、平成7年10月に、それまで発行された会報1号から17号までをまとめたものです。
会報1~6号まで:PDF ⇒ 199510311_tadasu_p00top64.pdf
会報7~12号まで:PDF ⇒ 199510312_tadasu_p71top124.pdf
会報13~15号まで:PDF ⇒ 199510313_tadasu_p131top154.pdf
会報16~17号まで:PDF ⇒
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なお、会報1号から20号までは次のブログをご覧ください。
○2013年5月18日:会報1号(発行日:平成7年6月18日)↓
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○2013年5月19日:会報2号(発行日:平成7年6月25日)↓
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○2013年5月20日:会報3号(発行日:平成7年7月2日)↓
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○2013年5月21日:会報4号(発行日:平成7年7月9日)↓
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○2013年7月9日:会報14号(発行日:平成7年9月19日)↓
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○2013年7月14日:会報15号(発行日:平成7年9月26日)↓
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○2013年7月21日:会報号外(発行日:平成7年10月1日)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1082.html
○2013年7月24日:会報16号(発行日:平成7年10月3日)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1085.html
○2013年8月16日:会報17号(発行日:平成7年10月10日)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1100.html
○2013年8月27日:会報18号(発行日:平成7年10月17日)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1107.html
○2013年8月28日:会報19号(発行日:平成7年10月24日)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1108.html
○2013年8月29日:会報20号(発行日:平成7年10月31日)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1109.html
このあと、出直し市長選挙が決まり、安中市内は騒然とした空気に包まれたため、当会の前身の「ただす会」の会報21号は、選挙の公示日の11月12日直前の11月7日(火)に発行されました。
※会報21号:PDF ⇒ 19951107_kaihou21_p12.pdf
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市政をただす安中市民の会 会報21号 連絡事務所TEL/FAX:81-0364 平成7年1l月7日発行
突如消えた利益積立金! 昭和57年の公社決算の謎
私たちの日常会話に「れば」「たら」という言葉がよく使われる。安中市を揺るがせている大不祥事件でも、勿論この言葉が巷で飛び交っている。■もしもあのとき不正に気がついてい「れば」、せめて最初の不正の兆候を見のがすことがなかっ「たら」。市民のため息が聞こえるようだ。■今となっては後の祭りだが、土地開発公社の昭和57年度の決算書にはあきらかに最初の不正のシグナルが点いていたのだ。しかも、その後昭和60年まで4年間にわたり公社利益積立金(準備金)が忽然と消えている。■下の表を見てもらいたい。10月16日付T紙報道の通り昭和58年までに利益積立金約3200万円が行方不明になっている。なぜこのような異常が見のがされたのか。もしもこのときシグナルに気付い「たら」、損害は600万円たらずで済んだのだ。■10月20日の公開説明会でこの報告をしたら、観客席を埋めた市民から大きな反響が起きた。当会では、情報開示で入手した公社の決算書をもとに分析をしただけで、このような不具合が発見できた。決算書がこのような有り様では、内部の帳簿のデタラメさ加減は押してしるべし。監事ら公社役員の責任は厳しく問われなければならない。
安中市土地開発公社決算書(昭和55~58年迄、単位円)
【出典】安中市土地開発公社決算報告書 注:8は解りやすくするため当会で計算した数値です。
土地開発公社不祥事件特別委の中間報告と質疑(要旨)
―――――平成7年9月29日議会本会議中の議題として―――――
小西委員長:
本委員会に権限が委任された百条調査権の対象は、当該地方公共団体の事務を調査するものでございますので、事件に関係する方を特定したり、不正金額がどこに流れているか等は調査の対象とすることはできないわけでございます。ととくに今回のように被疑者が逮捕されている刑事事件においては、事件を生じた背景や組織の人事管理等に重点を置き、再発防止策に資するべく調査を行う必要があったわけでございます。このことを念頭に置き、本委員会が行いました調査内容の概要につきましては、配布した中間報告書の通りでございます。現在においても、すべて解明され公表されたわけではないと思っていますが、本委員会は地方自治法に定める範囲内で調査を行うほかなく、捜査権を持つ司法当局に・・・
↑↑↑
48億円だましとり
現議員の圧倒的多数は
その職務上、元職員の犯行に気がつかなければならない立場にありながら、それが果たせなかったことを不問にし、
市民の心底からの憤り
○誰がどのようにかかわったか(責任の所在)
○元職員ひとりだけが甘い汁を吸ったのか(48億円の行方)
は、調査の対象にはできないと、自ら枠をはめています。
万難を排して市民の切望に応えてはじめて
市民の代表です。それのできない人に
再び市政を担う資格はありません。
1995年(平成7年)11月5日
市政をただす安中市民の会
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11月19日(日)投開票の結果、乾坤一擲の戦いで擁立した市長候補者が次点に終わり、選挙に敗れた市民団体「市政をただす安中市民の会」では、それまでの活動の反省と総括を行った結果、この史上最大級の自治体の横領事件を引き続き追及することに決め、「ただす会」としては、最後となる「会報22号・最終号」を12月11日に発行しました。
※会報22号・最終号:PDF ⇒ 19951211_kaihou22_p14.pdf
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市政をただす安中市民の会 会報22号・最終号(上) 平成7年12月11日発行
本会を発展的改組! 開かれた市政に向け新たな出発
市政をただす安中市民の会は、5月18日に発覚し6月3日に初めて新聞報道された安中市土地開発公社をめぐる大不祥事件を契機に6月13日に結成されました。以来半年にわたって事件の真相解明と責任の所在の追及を行うとともに、このような前代未聞の事件の発生を許した安中市政の体質をただし、市民意識を喚起すべく活動を続けてきました。そして10月13日の突然の小川前市長の辞任により11月に行われた市長・市議選には当会からも事務局員が3名立候補して、開かれた明るい市政の実現を目指しました。選挙戦を終えた今、これまでの当会の活動の反省及び総括について11月28日、12月3日、9日に会合を開きました。その結果は次の通りです。
本会の訴え
(1) 市元職員の51億円巨額損領事件は、市政の乱れから生まれた。いかに一職員の野望がたくましく謀を巡らそうと、市政(行政と議会)さえ普通だったら起るはずもなく、起っても拡大しなかった。
私たちは慨を正す運動をLてきた舵真相究明「質判が摘に出て、印象としてはゆ附が強く、
(2) 市政を乱した第一の責任は歴代市長に、第二の責任は歴代議会に、第三の責任というより根本的な責任は、この人たちを公選した市民にある。
(3) 市民はこれを自覚しよう。市民の自覚なくしでは根本的解決はできない!
5ヵ月余りの活動
(1) 公開質問状(市長、議長、群銀)、要求書(市長、議長)、情報開示請求(知事)、告発状(国税庁)
(2) 傍聴および同申し入れ(議会、同委員会、裁判所)
(3) 市役所玄関出勤時アピール
(4) 定例会および学習会(毎週)
(5) 会報発行(毎週1I月8日まで21号、毎号3000~6000部)
(6) 会報の駅頭・市役所配布(毎週)
(7) 大集会3回、地区公民館会7回、小集会30回、計40回開催
活動アピール度の指標(市長・市議選の結果)
<市長選>
小川 賢 8284票 28%
中島博範 11248 )
山口 繁 4748 ) 67%
伊藤 成 3785 )
無 効 票 1325 5%
<市議選>
湯浅 寛治 936票 得票順14位
久保庭正好 707票 得票順26位
結果の分析
■ある程度理解されたが、多くの市民の共感は得られなかった。
■湯浅さんの当選は、市談会の力が大きかった。
■ただす会としては、小川さんと久保庭さんの二人を落としたことになる。
◎12月定例市議会の一般質問が12月20~21日にあります。みんなで傍聴に行きましょう!◎
共感を得られなかった理由
■市民側に原因(例:市民の意識‥)それとも当会側に原因(例:時間不足、人で不足‥)があるのか?
総括として、「市民は安中市をよくしようと思っている。悪くしようと思っている人は一人もいない」
(保身を考えている人はごく一部の例外にすぎない)
■その人たちの67%に理解してもらえなかったと言うことは、厳しく受け取らなければならない。市民に私たちの主張を納得してもらえなかったことを反省したい。
■参考意見として
(1) 子供は大人が考えている以上に賢くなりたがっている。その子供が解らないというのは専門職である教師の責任。ダメと言われて喜ぶ子はなく、しかもダメにしたのは教師である【大村はま‥国語教育家】
(2) ‥‥相共に賢くおろかなることみみがねの端なきが如し。ここをもちて彼の人怒るといえども、還りて我が失(あやまち)を恐れよ‥‥【聖徳太子・憲法17条】
(3) ただすには、質、糾、正の他に匡がある。これは王様をただすときには、完全に囲わずに正しい方向に道をあけてやること【磯部在住市民】
反省事項
■私たちは市政を正す運動をしてきたが、真相究明「質す」が全面に出て、印象としては「糾す」が強く、批判するこわもての団体と思われたのかもしれない。
■会報をよく読めば、市民の要望に応じて、真相を伝えていて好評だったが、反面、真意を読みとるにはそれなりの努力も必要だったかもしれない。
■会報にはビジョンもあったが見落とされてしまったかもしれない。
■組織や活動方法についてもいろいろ反省点がある。
次の飛躍のために
■市政を正す運動は今後も継続してゆくが、活動目的、方針、組織、人員体制などは、上記の反省を踏まえてあらためて構築していきたい。
■市政を正すとともに、明るい夢のあるやさしい市政を目指した全市民的な活動を展開しず行きたい。
■中島新市政ならびに新しい市議会を監視しながら、逐次、方針を固めて行きたい。
■幸いに、湯浅さんを議会に送れたので、市政に関する情報は質・量ともに、これまでよりも格段に入手できることになり、幅広い分野で、よりいっそう充実した活動が可能になると期待される。
今後の活動方針―――――――――――乞うご期待!
■51億円事件の推移をよく見きわめ、新市長の公約どおり公社内でどう処理されるのか監視してゆく。
■新しい市議会を通して得られる行政情報をもとに、よりよい市政実現のために積極的に提言してゆく。今後も開かれた見える市政の実現に向けた私たち市民の活動にご支援賜りますようお願い申しあげます。
会計報告
ひとくぎりに際し当会の会計報告を行います。たくさんの温かいご支援ありがとうございました。
■総収入(入会金、カンパ、寄付金、会報収録集代その他) 2,034, 448円
■総支出(印刷費、通信費.事務備品費※、会場使用料など) 1,870, 477円
■残金(あらたな活動に向けた資金として活用して行きたいと考えております)163,971円
※焼却備品として印刷機(46,350円)ワープロ(185,400円)FAX兼用電話(61,594円)があります。これらは新たな活動用として引き続き使用してゆきたいと考えております。
※尚、12月11日現在、会報収録集(1~18号)の残部が480冊あるので、これも逐次活用予定です。
◎新たな運動に向けて! 平成8年1月13日(土)午後7時半~ 於:勤労者会館1F会議室◎
市政をただす安中市民の会 会報22号・最終号(下) 平成7年12月11日発行
犯行総額51億円以上! 巨額詐欺・横領事件の捜査終了
新聞報道によると、安中署は11月16日、平成2年度中に多胡被告が群銀からだましとった9億円分の犯行について前橋地検に追送検し、これで平成2年4月以降の土地開発公社を舞台にした14件、計36億3千万円分についてすべて送検を終えた。これを受けて前橋地検では12月4日、犯行すべてを起訴し、今後の予定に追起訴はないと発表し、安中市を揺るがす大事件の捜査終了が宣言された。■この結果、多胡被告が平成2年4月以降5年間に群銀から詐取した36億3千万円のほかに、昭和60年3月から平成2年2月までの5年間に群銀の正規口座から計26回にわたりだまし取った金額が11億3千万円。さらに昭和57年から60年にかけて被告が公社の帳簿からくすねた公金が数千万円。そしてその後現在までに公社の経理担当として被告が帳簿上でごまかして横領した約4億円もの巨額なカネがどこかに消えてしまったことになる。■このうち安中署が実際に送検したのは36億3千万円で、そのうち前橋地検が起訴したのは計約32億3千万円分。差額の約4億円について前倒検では「証拠は揃っているが、自転車操業で既に返却しており不起訴」(12月5日上毛紙)にしたという。また、犯行総額との差額の15億円余については、時効(詐欺や業務上横領の場合7年)を経過したり、証拠隠滅などで立件が困難として送検せずに不起訴にしたという。
15億円余が不起訴! だが道義的責任に事項なし!
たとえ事項や証拠隠滅で15億円余りが不起訴となったとしても、安中市の財政に与えた(あるいはこれから与えるであろう)損失は32億3千万円プラス15億円の計47億数千万円(さらにこの期聞の金利を考慮すれば、優に50億円をはるかに超える途方もない金額となる)となるわけだ。
■この巨額な損失を出した大不祥事件の真相解明をウヤムヤにすれば、行政に対する市民の信頼がさらに揺らぐことは必至。「税金を払いたくない」とする市民感情が爆発すれば、それこそ地方自治の危機となる。
■時効や証拠隠滅で15億円余りが不起訴となったが、たとえ不起訴になっても、実質的な被害額が消えるわけではない。事件関係者の道義的責任に時効は適用されない。この点は今後の新しい市議会における百条委員会の活動と成果に期待がかかる。また新市長が公約している公社債務の圧縮の観点からも、51億円余のカネの行方の追及と併せて、事件関係者の道義的責任と弁済は避けて通れない問題である。
■一方、刑事裁判によりやがて被告の刑が確定するわけだが、10年程度の懲役刑が言い渡されるものと想像される。被告が刑を終える頃には安中市は21世紀を既に迎えているわけだ。新市長の手腕が奏功し公約どおり返済を終えて新たな繁栄の一歩を踏み出しているのか。それともまだ返請を終えずに苦しんでいるのか。事件の争点が問われた市長選で市民の選択が示された今、安中市の運命は次の段階を迎えたことになる。
市民に負担ない! 新市長の公約にかける市民の期待
中島博範氏は「公社問題は公社事業で処理し市民に負担はかけない」とする公約を掲げ、市民の多くがその公約を損じて票を投じ、その結果、今後の市政の舵取りは中島市長に委ねられた。新市長の言うとおり、市民は一刻も早い問題解決を求めており「それにむけて一生懸命やってゆく」との抱負を強調した中島新市長の手腕に大きな期待がかけられている.
架空登記もウヤムヤ? 平成5年5月の公社役員会議
多胡事付のもうひとつの焦点である原市芝原団地分譲をめぐる架空登記問題で、公社理事長として小川市長は多胡の不正行為を承知していながら何の処置もとらなかったことが、9月27日の一般質問で明らかにされた。この問題が提起された平成5年5月31日の公社役員会会議録は次のように当時のやりとりを記録している。この会議録を読んで不思議に思うのは、このような不正事件が取り上げられながら会議録が実に短いことと、問題点の追及が尻切れトンボになっていることである。本当に当時の会議の模様を正確に記録したのかどうか。また、会議録に手を加えていないかどうか。疑問が残る。
=====参考資料=====
平成5年度第1回役員会 安中市土地開発公社役員会会議録(抜粋)
■役員会日時:平成5年5月31日(月)午後3時30分■議件:議案第3号平成4年度安中市土地開発公社決算について■出席理事(12名):小川勝寿、青木弘之、桜井旭、小林孝、小西勝二、山口繁、原田求、小嶋博二三、渋谷栄、駒崎徳男、矢野貞夫、屋敷春行■出席監事(1名)坂東吉和
●事務局長【加部信昭】只今から公社役員会を開催させて頂きます。理事長の挨拶をお願い致します。●理事長【小川勝寿】役員の皆様には大変お忙しいところ遠路ご参集頂き有り難うございます。本日は平成4年度公社決算についてご審議頂く事になっておりますので宜しくお願い申し上げます。●事務局長【加部信昭】これより議事に入りますが:定款により理事会の議長は理事長があたることになっておりますので宜しくお願い致します。●理事長【小川勝寿】それでは日程に従い、まず日程第会議事録署名人の選出をお諮り致します。議事録署名人は私が指名したいと思いますが、異議ございませんか。(「なし」と呼ぶものあり)ご異議なしと認めます。よって議事録署名人は矢野貞夫理事さん、桜井旭理事さんをご指名致します。次に日程第4の議件(1)議案第3号平成4年度公社決算について事務局よりご説明いたします。●事務局【高橋弘安】--議案第3号について説明--●理事長【小川勝寿】監事さんの監査報告をお願い致します。●監事【坂東吉和】--監査報告をする--●理事長【小川勝寿】これより質疑に入ります。●理事【原田求】災害補槙引当金の取崩しが2回あり今後はないとの事だが今後の取扱いを伺いたい。●事務局【高橋弘安】すみれ工業団地は3月の災害許制で公社の管理を終え、4月以降は自社管理でお願いしてあります。公社の造成工事における暇寵が原因で災害が起こった場合はまたこの引当金を取崩す場合もあります。●理事【原田求】この災害補填引当金は他の造成した団地にも適用するのか伺いたい。●事務局【高橋弘安】以前造成した団地には予算の科目上使えませんが、これから造成する団地で、もし災害があった場合には使う事になります。●理事【原田求】芝原団地について昨年残っていた1区画を販売したが、まだ家を建築しないのはどういうわけか伺いたい。●事務局【多胡邦夫】この団地も他の団地同様に3年間の特約登記をつけているので3年以内に家を建てるものと考えております。●理事【原田求】まだ家が建っていないので周りの家が野菜などを作っているらしいが、これについてはどう対応しているか伺いたい。●事務局【多胡邦夫】買った人は3年以内には家を建てると思いますが、その時迄は草が生えて周りに迷惑をかけないように公社に使用方法が任されておりますので従来の通り使って頂いております。●理事【原田求】売買された時点で登記が完了しているのか伺いたい。●事務局【多胡邦夫】・・・●理事【小西勝二】ここで少し休憩したらどうか。●理事長【小川勝寿】それでは暫時休憩します。 --暫時休憩をする--
●理事【山口繁】新幹線関係の南北駐車場用地について、市に買い戻してもらうわけだが、どのような方法で買い戻してもらうのか伺いたい。●事務局【高橋弘安】新幹線関係の業務委託は平成10年までの期間で受託しておりますが、買い戻しについては市が事業を推進していくうちに買い戻す事になっております。しかし、公社としては1000㎡、2000㎡の単位でも買い戻しは困ると申し入れておりますので事業毎にまとめて買い戻していただく方針です。●理事【小西勝二】休憩後、次に進んでしまったが、休憩前の事を報告してもらいたい。●事務局【高橋弘安】今後、宅地分譲の抽選には公平を図り、このような事がないようにしていきたいと思います。●理事【山口繁】公社としては借入利息が嵩むので、市又は県に早急に買い戻してもらいたいと思う。●事務局【渋谷栄】理事としてではなく財政企画部門の担当者としてお答致します。現在、市の買い戻し方法については、財政企画部門で起債対象。又補助対象に照らして研究中です。市の財政からも起債、補助事業で買い戻したいと考えておりますので宜しくお願い致します。●理事【山口繁】意見として、この用地は、駐車場、広場、土捨て場等、これから沢山の事業があるだろうから、公社としては借入金及びその利息で苦しまないようにした方がいいのではないか。●理事長【小川勝寿】質疑を終了し採決いたします。議案第3号は原案通り承認する事に賛成の諸君の挙手を求めます。(挙号全員)挙手全員であります。よって議案第3号は原案通り承認されました。(以下略)続いてその他として事務局より報告がございます。●事務局【高橋引安】鷲宮住宅団地の現在の進捗状況及び今後の予定について報告する。下磯部地内における県営住宅誘致及び公社によるその周辺の団地造成についての地元説明会を開催した事を報告する。
■上記会議録を証するために下記署名する。平成5年6月 議長 小川勝寿 署名人 桜井昭 矢野貞夫
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この最終号で、冒頭記事のタイトルに「本会を発展的改組!」と現したところ、早とちりした事件関係者や市役所幹部・OBらは、「市民団体が選挙に負けたから、発展的に解散した!」と大喜びをしました。しかし、「ただす会」は翌年平成8年(1996年)1月13日(土)午後7時半から、新たな運動に向けた会合を勤労者会館1会議室で開き、「市政をひらく市民の会」が発足したのでした。
【ひらく会情報部】
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