市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

着服=横領三昧の安中市で今度はJA碓氷安中を舞台に横領発覚するもタゴ事件の555分の1の規模

2012-11-30 00:58:00 | 他の自治体等の横領事件とタゴ51億円事件
■JA碓氷安中で横領事件が発覚したことが、昨日11月29日の新聞で報じられました。組合員宛には今週初めに緊急の案内が配られ、報告会が行なわれたようですが、平日だった為、限られた人しか出られなかったようです。

 マスコミ各紙が報じた内容は次のとおりです。

*********2012年11月29日毎日新聞群馬版
職員が920万円着服 JA碓氷安中が懲戒解雇
 JA碓氷安中(猿谷富雄組合長)で、50歳代の男性臨時職員が約920万円を着服したとして懲戒解雇されていたことが、28日明らかになった。
 同JAによると、解雇された男性は、1982年に職員として採用され、06年3月に臨時職員に再雇用された。09年12月から営農や生活用品などを販売する販売課に勤務していたが、09年12月~11年10月にシロアリ駆除や墓石の売上高を計上せず、着服していたという。
 今年2月に内部監査で帳簿類の数字が合わないことから詳しく調査し着服が分かった。臨時職員はこれらの集金をほぼ1人で担当しており、墓石などの仕入れ伝票などを操作していたため、発覚が遅れた。調査に対し着服を認め、DVDの購入や家の修繕に当てていたと説明したと言う。これまでに約500万円を弁済、残額も年内に弁済する方向で話し合いが行なわれている。
 同JAは、臨時職員を8月31日付で懲戒解雇。監督責任として組合長と理事、監事の計17人を減給処分にした。
【増田勝彦】
**********2012年11月29日7時55分配信産経新聞
JA職員 920万円着服し解雇 群馬
 JA碓氷安中(安中市)で、臨時職員が伝票を操作するなどして売上金920万円を着服し、8月末に懲戒解雇されていたことが11月28日、わかった。
 同JAによると、職員は経済課に勤務していた50代男性。平成21年6月から店舗販売品の伝票整理、集金などの業務を担当し、同年12月~昨年10月の墓石販売などの売り上げを計上せず、着服していたという。今年2月に内部調査で発覚した。この職員は「申し訳なかった」と着服の事実を認めており、すでに約500万円を返済。今後、残額を返済する意向だという。
 同JAは今月、猿谷富雄代表理事組合長ら常勤の理事と監事の計4人を減給3カ月(10分の3)、非常勤の理事と監事の計13人を同1カ月(10分の2)の処分とした。
**********2012年11月28日14時00分NHK前橋放送局
JA元臨時職員が920万着服
 安中市のJAに勤めていた50代の男性が、シロアリ駆除の代金などとして客から集めていた現金およそ920万円を着服したとして懲戒解雇されていたことがわかりました。
 懲戒解雇されたのは、安中市の「JA碓氷安中」に、臨時職員として勤めていた50代の男性です。JA碓氷安中によりますと、この男性は平成21年12月から去年10月までの間にシロアリ駆除などの代金として集金した現金およそ920万円を着服していたということです。
 ことし2月、別の職員が帳簿の記録に不自然な点があることに気づいて発覚し、この男性は「家の修繕費用などの生活資金に充てた」と話し、着服を認めているということです。
 JA碓氷安中は、この男性をことし8月31日付けで懲戒解雇の処分にしました。
 この男性はすでにおよそ500万円を返済し、残りについても返済すると話しているということです。JA碓氷安中は「組合員をはじめ、皆様にご迷惑をおかけして深く反省している。再発防止に努めていきたい」と話しています。
**********2012年11月29日東京新聞群馬版
安中のJA職員が売上金920万円着服 500万円はすでに弁済
 安中市のJA碓氷安中(猿谷富雄組合長)は、経済課の50代の男性職員が売上金920万円を着服していたことが内部監査により明らかになり、26、27日の両日、組合員へのおわびと説明会を開いた。
 同JAによると、職員は2009年12月から11年10月にかけて、シロアリ駆除と墓石販売の代金を着服。家の修繕や本、DVDなどの物品購入費に充てたという。職員は8月31日付で懲戒解雇になった。既に5百万円は弁済され、残額も弁済される見込みという。(樋口聡)
**********

■これを見ても分かるように、横領=着服が発覚した経緯について、各紙によって微妙な食い違いを見せています。

 NHKは、「ことし2月、別の職員が帳簿の記録に不審な点があることに気付いて発覚した」と報じていますが、毎日新聞は「今年2月に内部監査で帳簿類の数字が合わないことから詳しく調査し着服が分かった」としており、産経新聞や東京新聞では「今年2月に内部調査で発覚した」と報じています。

 このあたりの経緯だけを見ても、なにやら胡散臭さを感じてしまう組合員は多かったと思います。

■当会の事務局長も昨年まで、JA碓氷安中の組合員でしたが、中山間地農業が盛んに行なわれていた農業振興地域に、廃棄物処分場設置計画が浮上した際に、計画に同意する旨の文書を、地元農家の意見も聞かずに勝手に当時のJA組合長が署名押印して行政に出していた事実を知り、こんな欺瞞だらけの組織に所属するメリットはないと判断して、退会届を出していました。退会届を出しても総代会が開催されるまでは退会させてもらえません。

 当会の事務局長は、総代会にも地区の代表のひとりとして参加したことがありますが、議事では決算報告や予算案審議でも、質問するものはほとんどおらず、事務局長が「貸倒引当金の算出根拠はどうなっていますか」と質問したところ、組合内部の関係者だけで不良資産を評価して算出していることが分かり、最終的にちょっとだけ利益が出るように逆算して、貸倒引当金の総額を決めていることがわかり、「外部の第三者による、厳然とした評価基準の下に不良資産の評価をする必要があります。ナアナアで続けていると必ず近いうちに破綻します」と善処を求めましたが、その後も、利益改善に至らず、結局、近隣のJAと合併する方向で水面下の話が進んでいるようです。

 この背景には、リーマンショック時にズサンな投資や運用によって農林中金が1兆5千億円もの巨額損失を出し、政府に公的資金注入を要請すると内部のズサンな実態がばれるのを恐れて、全国の単位農協に、「いままで世話をしたのだから、今回は上納金で巨額損失を補填するように」と通達を出すなど、組織ぐるみの隠蔽体質が底流にはあるようです。

 今回のJA碓氷安中の不祥事でも、毎年行なわれる内部監査で不正を見抜けなかったわけですから、いかにナアナアで監査をやっていて緊張感のないチェック体制だったかがうかがえます。

■それにしても、気の毒なのは、今年5月28日に開催されたJA碓氷安中の総代会で、前組合長の中島博明氏のあとを継いで、代表理事=組合長に選任された猿谷富雄氏ら常勤の理事や監事です。晴れて組合長になったからわずか半年で、減給処分を甘んじて受けざるを得ない破目になりました。もっとも、落ちぶれたとはいえJA碓氷安中のトップですから、報酬も1000万円台の半ばくらいにはなるでしょうから、減給3カ月(10分の3)程度ではさほど気にならないのかもしれません。

 代表理事組合長の猿谷富雄(さるや・とみお)氏は、松井田町五料にお住まいで、平成23年1月には瑞宝双光章(防衛功労)を受けられておられます。また、農業委員としても活躍されており、平成22年3月7日に執行された第2回安中市農業委員会委員選挙で、旧松井田地区の第4選挙区から無所属で立候補し、無投票で当選されました。

■ところで、もうひとつ気になるのは、解雇された元臨時職員の男性は、「1982年に職員として採用され、06年3月に臨時職員に再雇用され、09年12月から営農や生活用品などを販売する販売課に勤務していたが、09年12月~11年10月にシロアリ駆除や墓石の集金を殆ど一人で担当していて、仕入れ伝票などを操作して売上高に計上していなかった」という経緯です。

 なぜ、再雇用されたのか、なぜ販売課で集金をひとりで担当していたのか、2009年度、2010年度、2011年度の監査でなぜバレなかったのか、なぜシロアリ駆除や墓石の事業の集金を任されていたのか、どうも腑に落ちません。

 農協は、もともと農業御者である組合員の営農指導がメインの仕事でしたが、現在では信用事業や金融事業でしか食えなくなってきました。組合員も本来の正組合員はどんどん減少し、かわりに非農業者の準組合員が増えました。人件費を節約するため、職員もどんどん減らし、各地区においていた支所もどんどんたたみ、かわりに、各種のサービス業に力を入れだしました。

 今回、職員がネコババしたカネはシロアリ駆除や墓石の事業で集金したカネだそうですが、これらの事業の実態としては、農協が窓口となってそれぞれ指定業者を起用し、その指定業者が組合員にサービスを提供した対価の一部を手数料としていただくという構図だと思われます。

 実際に当会の事務局長宅にも、JA碓氷安中の登録業者を名乗る墓石販売会社が墓石の清掃や劣化保護処置の売り込みに来たことがありますが、提出された見積書があまりにもいい加減で、金額の内訳が不明だったのを記憶しています。見積書には、デカデカと「JA碓氷安中の指定登録業者」と大書してありました。シロアリ駆除の業者も同様なビジネスの構図だと思われます。

 本来であれば、農協が複数の業者らを競わせて最も組合員のメリットとなる価格とサービスを提供できる業者を指定登録業者として認定するのでしょうが、業者のほうも認定をもらう為に、JA幹部や担当責任者に対していろいろなアプローチをする場合も考えられないことはありません。

 今回、そうした背景や可能性については全く分かりませんが、少なくとも担当者を一人だけにしておくと、業者との癒着が発生しやすくなるので、かならず複数を任命するなり、上司への報告、連絡、相談を徹底させるなどの配慮が必要でしょう。

■ところで、JAを舞台にした同じような着服事件が愛媛県でも起こっていました。

**********2012年11月28日毎日新聞愛媛版
着服:男性職員が217万円−−JAえひめ南 /愛媛
毎日新聞 2012年11月28日 地方版
 JAえひめ南(宇和島市栄町港3)は11月27日、本所果樹販売課の男性職員(43)が約217万円を着服していたと発表した。着服した金はすでに全額返済されており、同JAは近く男性職員を懲戒処分とするとともに、刑事告訴を検討している。
 同JAによると、男性職員は人事課にいた08年3月から今年8月までの間、出張や会議費などの架空伝票を振り出すなど35回にわたって着服していた。金は遊興費などに使っていたという。同JAの若松和志・代表理事専務は「ご迷惑をかけておわび申し上げます。職員のコンプライアンス(法令順守)の意識向上に努めます」と陳謝した。【川上展弘】
**********

 また宇和島市の北隣の西予市にある東宇和農協でも先週横領事件が発生していました。

**********2012年11月20日毎日新聞愛媛版
東宇和農協:756万円横領で労組役員を解雇 /愛媛
 東宇和農協労組(西予市)で約700万円の使途不明金があり、労組書記長の男性職員(43)が行方不明になっていた問題で、同農協は11月19日、職員が戻り、約756万円の横領を認めたと発表した。同農協は職員を同日付で懲戒解雇にした。
 同農協によると、元職員は11月14日夜に帰宅し、16日に事情聴取。「パチンコ、飲食代など遊興費に使った」と話しているという。昨年9月から先月まで労組の口座から70回にわたり約733万円、08年3月から昨年1月にかけて「城川共済課職員会」の口座から約23万円を引き出していた。すでに全額弁済した。
 同農協の山口恒朗組合長は「誠に残念。二度と不祥事案が発生しないように再発防止と信頼回復に全力を尽くしたい」とコメントした。【門田修一】
**********

■こうしてみると、特定の一人に金銭の管理を任せると、横領という事態を生じる可能性がつきまとうことが分かります。今回、JA碓氷安中で920万円の横領事件が発覚しましたが、同じく安中市の土地開発公社で17年前に発覚した51億1250万円の詐欺横領事件に比べれば、555分の1に過ぎず、まさに月とスッポンの事件と言えます。

 JA碓氷安中では、着服=横領した職員に対する刑事告訴に、未だに踏み切っていないようです。再発防止のための抑止になるのかどうかも心配なところです。

【平成24年12月3日追記】
当会の調査によれば、今回のJA碓氷安中の着服=横領事件は、男性の臨時職員が、集金の際に受け取ったカネを、初めのうちは給料から返済すればいいや、と考えて少額をネコババして、証拠となる帳票類を捨てていましたが、次第に金額がエスカレートしていったようです。今年の2月に別の職員が集金伝票を調べていたところ、金額が合わないことに気付き、職員を増やしてタスクチームを編成して本格的に調査をしていたところ、今年の8月になって、男性の臨時職員が、「じつは自分がやりました」と告白してきたようです。そのため、横領の全容を調べるため8月の夏休み返上で関係職員は出勤させられたということです。そして、総額920万円の横領額が確認されたため、男性の臨時職員を8月31日付で懲戒免職にしたということです。ネコババしたカネは白アリ駆除業者や墓石業者(富岡の石匠苑ともう1社らしい)から支払われたカネで、JA組合員には直接的な関係はないということのようですが、監査体制が問題であるということは十分JA内でも認識し、再発防止に全力を挙げて取り組むということで、11月26日、27日の組合員への説明会でJA幹部らが謝罪したとのことです。なお、組合長は、現時点では横領した男性臨時職員を刑事告訴する意向を持っているそうですが、刑事告訴した場合、本人の実名が公表されることになるため、他の幹部らと協議中のようです。

【12月19日追記】
この事件について、11月25、26日に開かれたJA組合員への説明会に参加したひとによると、JA側の出席者のほうが多くて、組合員の参加者のほうが少なかったとのこと。本来は、男性の臨時職員の親族が弁済することで、刑事告発による氏名の公表は勘弁してほしいという筋書きだったが、なにかの手違いで公表されてニュース沙汰になってしまったという見方もあるようです。いずれにしても事の真相は定かではありません。

【ひらく会情報部】


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安中市総合計画(後期基本計画)策定のための意見募集(パブリックコメント)に対する意見書を提出

2012-11-29 14:05:00 | 困ったちゃん岡田義弘・元市政
■安中市では、10月30日~11月28日まで、安中市総合計画(後期基本計画)の素案について、パブリックコメントを実施していました。そこで、当会は締切日の11月28日に、意見を安中市に提出しました。

 安中市が実施したパブコメは次の内容でした。
http://www.city.annaka.gunma.jp/gyousei/soumu/kikaku/sougoukeikaku2.html
**********
総合計画(後期基本計画)策定のための意見募集(パブリックコメント)の実施について
 市では、安中市総合計画の策定にあたり、より良い計画を作るために後期基本計画(素案)について、市民等の皆さんから幅広く意見を募集します。
■総合計画について
 総合計画は、時代潮流や市民ニーズを踏まえながら、市の10年間の目標とその実現に向けた施策を定めることを目的としています。
 この計画は、市の行政運営の基本指針であり、市政各分野における施策整合性の確保及び計画的、効率的な施策の実施に資するものです。
 現行の総合計画は、平成20年度を初年度とし、平成29年度を目標年次とする10年間の基本構想と、平成20年度から平成24年度までを計画期間とする前期基本計画により構成されていますが、平成24年度末で前期基本計画の計画期間が終了することから、現在、平成25年度から平成29年度までを計画期間とする後期基本計画の策定を進めています。
■意見募集する案件
 安中市総合計画後期基本計画(素案)
■意見募集する期間
 平成24年10月30日(火)~平成24年11月28日(水) ※郵送の場合は募集期間内の消印有効
■意見を提出できる人
1 市内に住所を有する人
2 市内に事務所または事業所を有する個人・法人等
3 市内に通勤・通学する人
4 その他案件に利害関係のある人
■意見に必要な資料
資料名/備考
安中市総合計画後期基本計画(素案)/PDFファイル   865KB
意見提出用様式/ワードファイル  60KB
意見提出用様式/一太郎ファイル  27KB
総合計画(後期基本計画)策定のための意見募集の実施について/PDFファイル   111KB
※提出用様式は右クリックして「対象をファイルに保存」を選択し、ダウンロード後ご利用ください。
※後述の「意見の提出方法」に記載の、意見を直接提出できる場所でも資料の提供を受けることができます。
※資料の掲載・提供は10月30日(火)から行います。
※現行の安中市総合計画(PDFファイル:4.8MB)はこちら
■意見の提出方法
意見の提出は、下記のいずれかの方法でお願いします。
1.本庁企画課・支所地域振興課・文化センター・文化会館・各地区公民館各地区生涯学習センター・学習の森のいずれかに直接提出
2.下記のあて先への郵送
  〒379-0192 安中市安中1-23-13 安中市役所企画課企画調整係宛
3.FAX 027-381-0503
4.電子メール kikaku@city.annaka.gunma.jp
提出にあたってのお願い
1.意見は日本語でお願いします
2.住所、氏名または名称など必要事項を明記してください
■意見の公表など
1 提出された意見等(類似する意見等はまとめて)に対する市の考え方を回答としてホームページ等でお知らせする予定です。
2 意見募集の結果の公表につきましては、ご意見以外の内容(住所・氏名など個人情報)は公表いたしません。
3 いただいたご意見に対しての個別の回答はいたしかねますので、あらかじめご了承ください。

■当会が提出した意見の内容は次のとおりです。

**********
安中市総務部企画課企画調整係 宛
     「安中市総合計画後期基本計画(素案)」に関する意見について
氏 名(法人等の場合は、その名称及び代表者の氏名) ※必ず記入してください
      小川 賢
住 所(法人等の場合は、その所在地) ※必ず記入してください
      安中市野殿980番地
電話番号 027-382-0468
性 別   ■男性   □女性  
年 齢  60歳
意見提出者の区分   ■市内に住所を有する人
           □市内に事務所又は事業所を有する個人、法人等
  □市内に通勤、通学する人
  □その他、案件に利害関係のある人
 意見記載欄(枠に入りきらない場合には、別紙を作成してください)
 該当頁/項目/意 見 及 び 理 由 等
●1/1.自然の適切な利用
【1】適正な土地利用の推進
<現況と課題>/岩野谷地区をはじめとする廃棄物処理施設の問題について、課題として例示されていないのはおかしい。安中市は中山間地にサイボウ環境ゴミ処分場を違法に作らせたことを忘れてもらっては困る。また、原市にはベントナイト跡地にサンパイ中間処理施設の問題もある。
●2/<施策の目標>/生活環境と豊かな自然環境を享受できるよう、ゴミ処分場の設置禁止条例や放射能汚染土壌、重金属汚染土壌の除染義務条例などを早期に作成すること。また、指標として、水道原水の水質や水道水の塩素濃度などを採用すべきである。
●3/【2】自然環境の保全と活用<現況と課題>/水の重要性をうたっているが、ゴミ処分場の設置による下流域への深刻な水質汚染について言及がないのはおかしい。その一方、“上水道などに必要な水量の確保”とあるが、上水道などに必要な水量は足りており、むしろ節水対策として水のリサイクル等をここでは重視すべきである。
●4/<施策の目標>/水資源の保全は必要だが、活用は“リサイクル”の意味で使用すべきである。ここで活用ということをうたって、増田川ダム計画を推進する腹積もりだろうが、それは間違っている。また、指標として、保安林面積ではなく、水道原水の水質測定値がふさわしいのではないか。
●4/<施策展開の方向>/水源対策について述べているが、“本市に必要とされる水源水量確保”は増田川ダムの口実となるので削除すること。またゴミ処分場と水質との関係で、処分場禁止条例の設定について言及すること。さらに、水源対策のみならず、健全な土壌の回復として、セシウム等放射性汚染土壌やカドミウム等重金属汚染土壌の撲滅に向けた対応について記載すること。
●5/2.都市基盤の整備【1】道路整備<現況と課題>/課題として大型車両の市道や農道への進入について追記し、進入禁止条例などの対策措置の必要性について言及すること。あいかわらず、“南北の軸となる幹線道路が不足しており”などと20年前から同じ記載をしているが、見直すこと。道路網の整備は必要最小限にし、既存道路のメンテナンスに重点を置くこと。
また、道路の維持管理にあたって、道路里親制度について言及しているが、道路法違反の恐れが生じるため、道路法との関連についてきちんと明記すること。道路管理者以外は道路をいじれないためである。もし、危険で違法な道路清掃行事を住民に強いるのであれば、きちんと道路法との整合性について文書に記載し、市民に配布して理解を得たうえで要請すること。
●6/<施策の目標>/指標名として市道改良率を挙げているが、歩道の設置率だとか、あるいは古い舗装の更新率のほうが、指標としてふさわしいと思う。
●6/<施策展開の方向>/(1)国道や県道について言及しているが、市の行政外なので記載は不要なのではないか。また、広域幹線道路として、西毛広域幹線道路の安中工区の早期完了の促進を挙げているが、元職員タゴが血道をあげていた計画なので、ここで強調するのは市民感情に対してふさわしくないと思う。また(2)で幹線道路の整備として“必要性の高い道路”という表現があるが、抽象的過ぎて意味不明である。
安中市は政治力をもつ人物からの口利きに弱いので、例えばオサカベ自動車の進入道路として市道を整備してやった前例をもっと前面に押し出して、安中市に進出する業者にもっとアピールするとともに市民にも、二重基準について説明責任を果たす意向をここに明記すべきである。(3)では、相変わらず生活道路の整備として、「安中市道路里親制度実施要綱」なるものを引用しているが、道路法との整合性の観点からきちんと法的根拠について明記した文書を市民に公表して、理解を得ることが前提である。(4)では、“震災に耐えられるよう”橋梁補強とあるが、“震災”だけでは意味不明であり、きちんと震度等のレベルを明示する必要がある。
●7/【2】公共交通整備<現況と課題>/公共交通の必要性は高まっている、との記述があるが、本当にそうだろうか。交通弱者にたいする対策で十分だと思う。観光路線は、自転車の貸し出しや、散策コース、あるいは駐車場の整備で十分だと思う。公共交通は観光には不要と思う。
●8/<施策の目標>/指標として乗合バス・乗合タクシー利用者数とあるが、むしろ免許証返納数とか、運行距離×人数としたほうがわかりやすいのではないか。
●9/【3】市街地整備<現況と課題>/新幹線安中榛名駅周辺のことが記載してあるが、元職員タゴの置き土産で公社の塩漬け土地は市民の重しとなっているため、これについては触れないこと。それよりも安中市内のまちなみがどんどん葉抜けの状態になっている。それをどう対策するのか、のほうが大切なはずだ。さらに東電原発事故の影響や、東邦亜鉛安中製錬所による重金属汚染土壌対策など負の要素についても課題として言及する必要があるはず。いずれも早期の除染が最重要課題であるはず。
●10/<施策の目標>/指標として市街地人口の割合(用途地域)とあるが、単純な人口割合ではなく、若い世代に重点を置いた評価を目標値に掲げるべきだ。つまり、若い世代の人口動向を指標とすべきだ。
●10/<施策展開の報告>/(2)は、東邦亜鉛安中製錬所周辺の土壌汚染問題を避けては記載できないはず。
●11/【4】住宅対策<現況と課題>/公営住宅について詳しく記載しているが、本当に公営住宅の整備や立替がそんなにコストをかけてまでも重要なのか。民業圧迫という見方もある。今後、人口減少社会になるわけで、公営住宅の果たす役割を見直すことが必要。したがって、この項は、大幅に書きなおすべきである。
●12/<施策展開の報告>/(2)では、持家の取得促進云々とあるが、これは民間の仕事。元職員タゴの尻拭いのため、すこしでも公社のプロパー事業ができるようにしたいのだろうが、それは間違いである。また、空き家、空き地の発生による環境悪化とあるが、意味がわからない。それより住環境悪化として放射性セシウムや重金属汚染問題を重視すべきだ。
●13/3.生活環境の整備【上水道の整備】<現況と課題>/生活用水及び工場用水などの水需要に対応するためとして、県営増田川ダムについて言及しているが、これは間違いである。今後の人口減少や、節水や水のリサイクル技術の浸透により生活用水・工場用水ともに需要は大幅に下がる。増田川ダムに固執するのはいい加減にやめてもらいたい。
●14/<施策の目標>/指標名として、石綿セメント管残存距離を挙げているが、安中市は他市に比べてこの分野では先進しているはず。もっと別な指標にすべきだ。
●14/<施策展開の方向>/(3)に表流水の濁りや有害物質流入について言及しているが、それだからこそゴミ処理施設禁止条例が必要。また、節水の観点から、現在の水道料金が、いくら一般家庭で使用水量を減らしても、水道料金が2カ月で40㎥までは一律同じという料金体系になっていることを直ぐに改めて、1㎥でも節約したら、それが水量料金に反映されるように料金設定を細分化することが重要である。
●15/【2】下水道の整備<現況と課題>/本市の下水道普及率が平均以下だというが、本市の地理的な状況等を勘案すればおのずと平均云々で比べて論ずるのはナンセンスであることがわかる。もっと目標値を実情に即して具体的に下げて設定すべきだ。さらに、下水管渠に不明水が流入しているというが、なぜ放置しているのか。原因究明に全力を挙げるべきであり。不法投棄者をきびしく罰するように最大限の努力をしなければならない。
●16/<施策の目標>/下水道普及率を採るようだが、むしろ下水道配管距離のほうが分かり易いのではないか。村落排水処理とか合併浄化槽についてはコスト面からどのように普及させるべきかあるいは見送るべきか、現実に即して判断すべきである。
●17/【3】公園・緑地の整備<現況と課題>/市街地区はともかく、村落部や中山間地では公園・緑地対策は不要だと思う。
●18/<施策の目標>/指標として都市計画地域内市民一人当たりの都市公園面積とあるが、ナンセンス。公園面積だけで十分だとおもう。1人当たりだと、村落部の住民も含まれてしまう。村落部の住民はわざわざ公園・緑地を整備しなくても恩恵がないからだ。
●19/【4】環境対策<現況と課題>/この項には、ゴミ処分場によるふるさとのサンパイ銀座化、東邦亜鉛安中製錬所による重金属汚染土壌・食品問題、東電による放射能汚染土壌・食品問題などが欠落しており、問題がある。
●20/<施策の目標>/指標名として住宅用太陽光発電システム設置補助金交付件数とあるが、金額ではく太陽光発電量の方が分かり易いと思う。あるいは、市役所における節電データの推移のほうが分かり易いと思う。
●20/<施策展開の方向>/地域清掃活動について言及しているが、道路法との絡みで違法性が問われないように、きちんと文書で住民に説明をして納得を得たうえで実施を要請すべきである。不法投棄については、群馬県のサンパイ110番が機能していないので、市独自で実施することを考えなければならないと思う。また公用車の買い替えについて記載があるが、これはきわめてナンセンスである。公用車そのものを限界まで廃止し費用の節約を測る方が有効だと思う。(3)に市営霊園墓地について触れているが、樹林墓地公園など時代のトレンドも考慮に入れた上で要不要を含め、判断していくべきだ。
●21/【5】衛生対策<現況と課題>/焼却灰の処理について言及しているが、タクマが談合で作った現在の施設には灰溶融システムがないため、処分場が必要になっているわけであり、それは安中市の先見性の欠如が原因である。現在サイボウ環境の処分場に埋め立てているが、焼却灰の溶融システムがあれば、そのような問題は起こり得なかった。その反省がここには記載されていない。
●23/4.安全な市民生活の確保【1】防犯対策<現況と課題>/安全なまちづくりを阻んでいるのは、元職員タゴによる事件の後遺症であり、まずは市役所内の規律改善と実践が第一と考える。そのためにも、タゴ事件の103年ローンは一刻も早く解消しなければならない。
●24/<施策展開の方向>/暴力団排除条例の制定もいいが、口利き防止条例の制定を真剣に検討し早期に導入すること。
●27/【2】交通安全対策<施策展開の報告>/(3)に交通安全環境の整備を挙げているが、市道や農道への大型車両の乗入禁止条例も早急に必要である。
●28/【3】防災対策<現況と課題>/ここには東京ガスとの高圧ガス導管にかかる災害防止協定、東邦亜鉛安中製錬所の廃棄物最終処分場にかかる災害防止協定と屋根架けについて記載がない。直ちに追記すること。
●33/【5】公害防止<現況と課題>/廃棄物処理施設禁止条例や東邦亜鉛安中製錬所周辺の重金属除染条例、セシウム除染条例などの制定が必要。公害防除特別土地改良事業はいつになっても実施に至らないため、土壌汚染防止法などの適用や条例化で一刻も早く東邦亜鉛に責任を取らせることが重要である。
●75/11.農林水産業の振興【1】農業の振興<現況と課題>/東邦亜鉛安中製錬所周辺の汚染土壌と、松井田地区を中心とするセシウム等による放射性物質汚染土壌問題について言及がないのはおかしい。
●91/16.効率的行財政運営【1】効率的な行政運営<現況と課題>/元職員タゴが起こした事件の尻拭いの103年ローン問題についての言及がないのはおかしい。この事件による負の遺産(事件関係者への課税不作為問題を含む)の早期解消に向けた決意を明記すべきだ。
●94/【2】健全な財政運営<現況と課題>/同上。
◆提出期限  平成24年11月28日(水) ※郵送の場合は募集期間内の消印有効
◆意見の提出方法  次のいずれかの方法でお願いします。
 ①下記のいずれかの場所へ提出
  本庁企画課、支所地域振興課、文化センター、文化会館、各地区公民館
  各地区生涯学習センター、学習の森
②郵送:〒379-0192 安中市安中1-23-13 安中市役所企画課企画調整係 宛
③FAX:027-381-0503
④電子メール:kikaku@city.annaka.gunma.jp
◆意見募集結果の公表の際には、ご意見以外の内容(住所、氏名等)は公表しません。
◆意見に対する個別の回答はいたしかねますので、あらかじめご了承ください。
**********

■市政のスピード感を重視する岡田市長から、いつ上記の意見へのコメントが安中市のホームページ上に掲載されるのかは分かりませんが、重金属やセシウム等の除染問題と、タゴ事件による103年ローン問題への対応は、最優先課題として対処してほしいものです。

【ひらく会事務局】

※参考資料
安中市総合計画後期基本計画(素案)svifjh24.10h.doc
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首都高ローリー横転炎上事故の賠償を巡る首都高vs出光興産・ホクブ・多胡運輸の訴訟の行方を機構に問う

2012-11-28 22:42:00 | 首都高炎上とタゴ運輸
■今から4年と4ヶ月近く前、平成20年8月3日早朝、首都高5号池袋線の熊野町ジャンクション付近の下り線で多胡運輸のタンクローリーが横転して炎上し2か月半にわたって通行規制が行われるという首都高史上最大の事故が起きました。その後突貫工事で修復工事が進められ、同年10月14日に首都高は上下線とも開通しました。その際、首都高の佐々木社長(当時)は、事故発生から開通に至るまでに要した費用は約45億円について精査した上で、事故を起こした運送会社に請求する予定であることを記者会見で明らかにしていました。

独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構が7階に入っている住友不動産日比谷ビル。
 この内訳は、復旧工事費が20億円で、通行料金の減収額が25億円としており、通行料金は通行止めになっていた8~9月分の収入を、前年同期の額から差し引いた結果、25億円の減収となったとしていました。

 当時、首都高は、「燃料価格高騰による自動車の利用控えの影響も考慮して減収分を精査し、事故を起こした多胡運輸に請求していく予定」とし、「運送会社を利用していた荷主へも責任追及と請求を検討している」と発表し、平成20年度末までにすべての工事を終了し、全費用が確定した後に請求するはずでした。

 ところが、その後、首都高からは提訴の向けた動きが表面化せずに、3年の時効を迎えようとしていました。当会も毎年夏に、損害賠償の件で、首都高に情報開示を請求しましたが、いずれも開示されず、開示請求した情報の有無さえ明かされませんでした。

■こうした状況の下、平成23年10月8日にマスコミにより、首都高を運営する首都高速道路会社が「交通量が著しく減り損害を受けた」と主張してガソリンの運搬を委託していた出光興産を含めて、原因者に対して、34億円あまりの賠償を求める裁判を起こしました。

 報道によれば、この事故について、首都高速道路株式会社は、「復旧工事に多額の費用がかかった上、交通量が著しく減って損害を受けた」と主張して、ガソリンの運搬を継続的に委託していた出光興産のほか、元請の運送会社のホクブトランスポートとその下請の運送会社の多胡運輸に約34億5千万円の損害賠償を求める訴えを3年の時効が到来する直前の平成23年7月に起こし、平成23年10月7日に東京地方裁判所で初めての審理が開かれました。

 このとき、被告とされた出光興産は、首都高の訴えに対して、「今後、どのように対応するか検討していきたい」と話しています。

■しかし、その後、マスコミは沈黙したまま、1年以上経過しました。当会では、今夏もこの件で首都高に情報開示請求をしましたが、またもや不開示とされました。

 通常であれば、損害賠償の民事裁判では1年以上も経過すれば、裁判所から和解勧告が出されて、だいたい決着がつけられるはずです。おそらく、原因者である多胡運輸の素性から、和解交渉は密室で行なわれているものと推察されます。もしかしたら、先週あたり、和解条項が決着した可能性も無きにしも非ずです。

■これまで当会は、多胡運輸のタンクローリーの横転炎上事故による首都高史上最大の物損事故について、被害者は首都高速道路株式会社(首都高)だと考えてきました。そのため、何度も首都高に対して、横転炎上事故の事後処理に関する情報開示請求をトライしてきたのでした。

 しかし、いずれも開示請求は不調に終わり、何一つ開示された情報はありませんでした。

 先日も、出光興産・ホクブトランスポート・多胡運輸を相手取って東京地裁で係争中の裁判情報を首都高に請求しましたが、結果として、不開示とされてしまいました。

■そこで、当会は、首都高のHPに掲載されている「首都高速道路株式会社供用約款」を再度チェックしてみました。

この約款を見ると、第1条で、高速道路を通行し、利用する者はこの約款を承認して同意したものとするとあります。そのうえで、会社の責任と、利用者の責任が次のとおり明記してあります。

**********
首都高速道路株式会社供用約款
(会社の責任)
第7条 高速道路の設置又は管理に瑕疵があったために利用者に損害を生じたときは、会社は、これを賠償する。
2 前項の場合において、利用者に過失があったときは、損害賠償額の算定に当たり、これを考慮することができる。
3 高速道路の設置又は管理に瑕疵がない場合を例示すると、おおむね次のとおりである。
一 利用者の故意
二 会社の責任によらない車両相互の接触若しくは衝突又は落下物等による事故
三 盗難その他第三者による危害
四 天災地変その他の不可抗力
4 次に掲げる事由により生じた損失については、会社は、補償する責任を負わない。
一  第5条の規定に基づく供用の拒絶その他通行の禁止又は制限のための必要な措置
二 渋滞による遅滞
5 前4項の場合において、会社の責任は、利用者がこの約款に従って、高速道路に進入したときに始まり、高速道路から退出したときに終わる。
(利用者の責任)
第8条 高速道路を損傷し、又は汚損した利用者は、当該損傷又は汚損により必要を生じた高速道路に関する工事又は道路の維持に要する費用について、法第40条第1 項の規定により読み替えて適用する道路法(昭和27年法律第180号)第58条第1項の規定に基づき、会社に対して負担金を支払わなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、高速道路を損傷し、又は汚損した利用者は、法第8条第1項第12号の規定により道路管理者の権限を代行する機構から道路法第22 条第1項の規定に基づき当該損傷又は汚損により必要を生じた道路に関する工事又は道路の維持の施行を命ぜられた場合は、機構から命ぜられた道路に関する工事又は道路の維持を施行しなければならない。
3 前2項に規定するもののほか、利用者は、故意又は過失により会社に損害を与えた場合は、その損害を賠償しなければならない。
**********

■これによると、会社の責任は「高速道路の設置又は管理に瑕疵があったために利用者に損害を生じたときは、会社は、これを賠償する」としていますが、「渋滞による遅滞」などは保証責任がないとしています。

■他方、利用者の責任としては第1項で、「高速道路を損傷したり汚損した利用者は、修理工事や道路維持に要する費用について、法令の規定に基づき、会社に対して負担金を支払わなければならない」と規定しています。

 ここでいう法令として、「道路整備特別措置法第40条第1 項」を読み替えた「道路法第58条第1項」というのが挙げられています。道路法第58条第1項は、原因者負担金を定めており、「道路管理者は、他の工事又は他の行為により必要を生じた道路に関する工事又は道路の維持の費用については、その必要を生じた限度において、他の工事又は他の行為につき費用を負担する者にその全部又は一部を負担させるものとする。」とあります。

■利用者の責任として、もうひとつ第2項が規定されています。そこでは、首都高ではなく、その元締めの独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構も利用者の責任を問えることになっています。第2項は「前項の規定にかかわらず、高速道路を損傷し、又は汚損した利用者は、法令により、補修工事又は道路の維持施行を命ぜられた場合は、機構から命ぜられた道路に関する工事又は道路の維持を施行しなければならない」と定めています。


 当会はこの規定に着目し、首都高がこの首都高史上最大の物損事故とそれにかかる原因者らとの争訴関連にかかる情報を不開示し続けているので、これまで対象としていた首都高ではなく、約款に明記された規定に基いて利用者=原因者である多胡運輸の責任を問える立場にある独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構(JEHDRA:Japan Expressway Holding and Debt Repayment Agency)に対して、情報開示請求を行うことにしました。

ロビーの案内板。日本高速道路保有・債務返済機構は7階にある。

 そこで、本日、次の内容の開示請求書を同機構に提出しました。

**********
                    平成24年11月28日
独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構 殿
          氏名又は名称:(法人その他の団体にあってはその名称及び代表者の氏名)
          住所又は居所:(法人その他の団体にあっては主たる事務所等の所在地)〒379-0114群馬県安中市野殿980番地
          TEL ( )
          連絡先:(連絡先が上記の本人以外の場合は、連絡担当者の住所・氏名・電話番号)
     法 人 文 書 開 示 請 求 書
独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律第4条第1項の規定に基づき、下記のとおり法人文書の開示を請求します。
        記
1 請求する法人文書の名称等
(請求する法人文書が特定できるよう、法人文書の名称、請求する文書の内容等をできるだけ具体的に記載して下さい。)別紙記載のとおり
2 求める開示の実施の方法等(本欄の記載は任意です。)
ア又はイに○印を付して下さい。アを選択された場合は、その具体的な方法等を記載してください。
ア 事務所における開示の実施を希望する。
<実施の方法> ①閲覧 ②写しの交付 ③その他( )
<実施の希望日>
○イ 写しの送付を希望する。
開示請求手数料(1件300円)
納付方法:○現金・銀行振込・郵便振替
※ 郵便にて開示請求されます際には、当機構の情報公開窓口に御一報くださいますようお
願いします。
                    以 上
※以下の欄は記入しないで下さい。
主務課
備考
「法人文書開示請求書」(裏面又は別添)
<記載に当たっての注意事項>
1 「氏名又は名称」「住所又は居所」
個人で開示請求をする場合は、あなたの氏名、住所又は居所を、法人その他の団体の場合にあっては、その名称と代表者の氏名及び所在地を記載してください。
ここに記載された住所及び氏名により、開示決定通知等を行うことになりますので、正確に記入願います。
連絡等を行う際に必要になりますので、電話番号も記載してください。
なお、記載に際しては自筆に限らず印刷、ワープロ等による記載も可能です。
2 「連絡先」
連絡等を行う場合に、「氏名又は名称」欄に記載された本人と異なる方に行う必要があるときは、連絡担当者の氏名、住所及び電話番号を記載してください。
3 「請求する法人文書の名称等」
開示を請求する法人文書について、その名称、お知りになりたい情報の内容等をできる限り具体的に記載してください。
4 「求める開示の実施の方法等」
請求される法人文書について開示決定がされた場合に、開示の実施の方法、事務所(情報公開窓口)における開示を希望される場合の希望日について御希望がありましたら、記載してください。
なお、開示の実施の方法等については、開示決定後に提出していただく「法人文書の開示の実施方法等申出書」により申し出ることができます。
※ 「求める開示の実施の方法等」は、任意の記載事項です。また、記載された場合でも、記載どおりの方法による開示の実施ができないこともあります。
<開示請求手数料の納付について>
開示請求を行う場合には、1 件の法人文書について300 円を納付していただくこととなっています。該当する納付方法に○をして下さい。
※ 国の行政機関の場合と異なり、手数料の納付について、収入印紙による納付はできませんので、ご注意願います。
※ 郵送による開示請求を行う場合には、手数料の納付方法について、当機構情報公開窓口にお問い合わせください。
※ 手数料の納付の際は、おつりがでないようにお願いします。
※ 銀行振込により手数料の納付をされる場合は、お振込み名義をお知らせください。
**********
(別紙)
1.請求する法人文書の名称等
平成20年(2008年)8月3日早朝、首都高速道路5号池袋線熊野町ジャンクション付近の下り線で、荷主である出光興産㈱(東京都千代田区)のマークをつけ、元請業者であるホクブトランスポート㈱(高崎市)の下請業者である多胡運輸㈱(高崎市)(以上まとめて「利用者」という)のタンクローリーが横転して炎上した事故で、道路管理者の首都高速道路株式会社が被った損害について、①法令により道路管理者の権限を代行する貴機構が、当該利用者の過失で損傷又は汚損により必要を生じた道路に関する工事又は道路の維持の施行を利用者に命じた経緯を示す文書、及び、②利用者の過失により道路管理者の首都高速道路株式会社が被った損害の賠償に関して貴機構が作成もしくは入手した情報のうち、平成20年度以降の法人文書ファイル管理簿に掲げられている次の情報。ただし、いずれも関係情報記載部分のみ。なお、2011年7月に利用者を相手取って首都高速株式会社が計約34億5千万円の損害賠償を求め、東京地裁に提訴した事件にかかる情報も含む。
・役員会の議事録
・監事監査関係
・記者発表
・特殊車輌通行受理・許可一覧
・特殊車輌通行許可番号
・争議関係
・警告書等
・措置命令書管理簿
・措置命令書(控)等
・原因者負担督促状(控)等
・債務引受契約書
・道路資産の現地確認関係
・その他、もしあれば
**********

■同機構も首都高の上部組織であることから、開示請求書の様式も類似していますが、首都高が株式会社化されているのにくらべると、より一層政府機関の色合いを濃くしていることから、首都高とは異なり、もっと積極的な対応をしてもらえるのではないかと期待しつつ、開示請求書を提出した次第です。

 30日以内になんらかの通知があるはずですので、新たな情報が入り次第報告いたします。

エレベータ内の各階表示板。

7階フロア案内図。

【ひらく会情報部・首都高ローリー横転炎上事故調査班】
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不倫騒動に見る日米の違い

2012-11-27 23:54:00 | 政治とカネ
■米軍高官の不倫問題が国際ニュース欄を度々騒がせています。一方、我らが日本国の群馬県でも、昨年7月13日以降、大澤知事の不倫問題で県民を驚かせましたが、なぜか同じ県議仲間や県庁職員らには、問題視する姿勢が欠落しているようです。

 米国では、昨年9月にアフガン駐留軍司令官からCIA(中央情報局)長官に異動したデービッド・ペトレイアス氏(60)と、同長官のアフガン司令官時代に同氏の伝記を執筆し今年1月「ALL IN」というタイトルで出版したこともある既婚の女性ジャーナリストのポーラ・ブロードウェルさん(40)との不倫が今年11月初めに発覚し、11月9日、ペトレイアス氏がCIA長官を辞任しました。

 同氏は、軍事力で武装勢力を一掃し住民と協力関係を築いて治安を維持する「反政府武装勢力鎮圧(COIN)戦略」の理論構築者で、ブッシュ前大統領に抜擢されてイラク駐留米軍司令官に就任し、持論のCOIN戦略を実践してイラク情勢を好転させ、アフガン駐留米軍司令官を経て、昨年9月にCIA長官に就任していました。共和党の大統領候補や再選したオバマ大統領の重要閣僚候補に名が挙がるなど、米国の英雄として国民の敬意を集めてきましたが、それだけに不倫発覚報道は米国に衝撃を拡げています。また、オバマ大統領が再選された大統領選の終了を待って辞任した可能性も指摘されています。後任が決まるまでCIAのモレル副長官が代行を務めています。

 ペトレイアス氏はCIA職員宛ての声明で、「不倫を理由にオバマ大統領に辞表を提出した」と述べ、不倫は「夫としても組織のリーダーとしても容認されない」としました。ペトレイアス氏と妻のホリーさんは結婚38年で、ホリーさんは政府高官として米兵が抱える金銭問題などの解決を担当していました。

■その4日後の11月13日、ペトレイアス氏の後任としてアフガン駐留軍司令官になったジョン・アレン氏(58。海兵隊大将)が米軍のボランティア職員の女性(37)に不適切なメールを送っていたことが発覚したとして、バネッタ米国防長官が声明を発表し、アレン氏による機密漏洩の有無の調査を開始したことを明らかにしました。ペトレイアス前CIA長官の辞任につながったFBIの捜査の過程でアレン氏の疑惑も浮上したのでした。

 アレン氏は北大西洋条約機構(NATO)欧州連合軍の次期最高司令官に指名されていましたが、パネッタ氏はこの人事案承認に関する審議を当面は見合わせるよう、米議会に要請しました。アレン氏はペトレイアス氏の後任として昨年7月にアフガン駐留軍司令官として就任し、2014年末以降の米軍のアフガン撤退戦略について、オバマ大統領に進言する立場にあります。アレン氏は捜査結果が出るまで、現職に留まるようですが、撤退戦略の策定にも影響が出かねない状況にあります。

■こうした事態を受けて、レオン・パネッタ米国防長官(74)は11月14日付で、米軍高官の倫理規範の見直しをマーティン・デンプシー統合参謀本部議長(60)への覚書で指示しました。パネッタ国防長官は「高官の大半は責任ある行動を取っているが、“過ち”が起きると、公共の信頼を失い、米国民を守るという任務の妨げにもなる」と述べ、11月中の報告を求めています。

 ところが、パネッタ長官の覚書にある“過ち”はペトレイアス氏の不倫などを指すものではなく、米国のメディアによりますと、それ以前にもいくつもの不祥事があり、国防総省は対応を迫られていたというのです。

 例えば、アフガン駐留軍のジェフリー・シンクレア陸軍准将は27年の軍暦を持っていましたが、部下の女性に対するセクハラの疑いが持ち上がり、今年5月に帰国を命じられました。先日、軍法会議に起訴するかどうかの審問が開かれ、駐留軍の上官が、被害者の女性兵士に代わって証言しました。既婚者である准将と米国やドイツ、イラク、アフガンで3年間関係を持ち、別れようとしたが聞き入れられず、駐留軍のこの上官に訴え出たのだそうです。この上官は、准将の求めに応じて、この女性兵士を准将の部下にしたと証言しました。

 米アフリカ軍司令官のウィリアム・ウォード氏は、妻の買物やスパ通いに軍用車両を使わせたり、給油地のバミューダで妻や部下とともに高級ホテルに泊まったり、業者に金を出させてニューヨークでミュージカル観賞や食事をしたりしました。ウォード氏は既に退役していますが、国防総省は先ごろ、ウォード氏の退役時の階級を大将から中将とする降格処分を下し、年金を減額するとともに、私用に使った8万2000ドル(約656万円)の返却を命じました。

■CIA長官を辞任したペトレイアス氏はイラク戦争を好転させた「米軍の英雄」ですが、女性問題に絡んで軍の高官がフロリダ州の高級住宅街でセレブな生活をしている実態も判明しました。不倫の発覚が大統領選直後だったことから、連邦捜査局(FBI)によるオバマ政権への政治的配慮ではないかとの臆測がされており、議会から真相究明を求める声も上がっています。

 メディアの報道によると、同氏と不倫相手のポーラさんが知り合ったのは2006年当時で、同氏がハーバード大で講演した際、学生だったポーラさんが自らの研究への助言を求めたのがきっかけでした。

 ポーラさんは、ウェストポイント陸軍士官学校出身で、軍や安全保障政策に詳しく、民間人として軍の指揮系統を研究していましたが、ペトレイアス氏がいるアフガニスタンを何度も取材に訪れ、関係を深めていきました。2人が「教師と生徒」の一線を越えたのは、同氏が帰国し、CIA長官に就任してから2カ月後の2011年11月ごろでした。陸軍を退役し、不慣れな役職で孤独を感じた同氏が「魅力的で、共通の話題もある」ポーラさんに魅かれたと関係者はCNNテレビに証言しています。

 2人の交際は約8カ月で破局しましたが、今回、不倫関係が表沙汰になったのは、ポーラさんの嫉妬が原因と言われています。ペトレイアス氏が家族ぐるみで付き合っているジル・ケリーさん(37)と同氏の交際を疑って、嫌がらせの匿名メールを双方に送りつけたため、ケリーさんがFBIに通報して、捜査の端緒となったのでした。

■報道によると、ケリーさんは既婚者で子どももいる社交界の著名人で、かつてペトレイアス氏が司令官を務めたフロリダ州タンパ市にある中央軍司令部に出入りしていました。中央軍はアフガンや中東を管轄し、マスコミにも頻繁に報じられていて、50カ国以上の駐在武官が基地の周辺に住んでおり、タンパ市は軍人と地元名士の交流の場でした。

 ケリーさんは、タンパ湾が目の前に広がる豪邸で「ビュッフェにシャンパン、葉巻付きのパーティー」(米紙ニューヨーク・タイムズ)を頻繁に開催。ペトレイアス氏の部下だったアレン氏(58)=現アフガン駐留米軍司令官=と親しくなった。

 アレン氏とケリーさんは2010~12年にかけ、Eメールなどで2万~3万ページも交信していましたが、一部に不適切な内容のやりとりが含まれている疑いがあるとして、国防総省が捜査を進める異例の展開となっています。
 一方、ケリーさん夫婦には200万ドル(約1億6000万円)の借金があったとの報道もあり、派手な生活を維持するのも楽ではなかったようです。

 FBIの対応にも批判が出ています。ペトレイアス氏を数カ月も捜査しながら、ホワイトハウスや上下両院の情報委員会への報告が一切なかったことや、発覚が大統領選直後になったことなど、タイミング的に見て、オバマ政権への政治的配慮とする声も出ています。FBIはかつてフーバー初代長官時代の1935~1972年、不法収集した政治家らの情報を武器に政界への影響力を拡大させた“闇の歴史”があるからです。さっそく、ホルダー司法長官は刑事事件の情報を事前伝達する必要はなく、不倫によって国家機密が脅威にさらされたこともなかったという声明を出して、判断の正当性を強調しています。

■米国の情報当局や米軍高官は、敵国の情報当局による脅迫や懐柔の材料になることもあるため、不倫が内規で禁じられています。不倫が処罰の対象になるのは、軍の規律や軍の社会的評価を守るためでもあります。ペトレアス氏の不倫は軍を退いてから始まっており、処罰の対象ではなかったが、ペトレアス氏は「CIA長官としても夫としても容認されない」と非を潔く認め、辞任しました。

 ペトレアス氏からアフガニスタン駐留米軍司令官を引き継いだアレン大将は軍人で、不倫が認定されれば軍規を乱したかどで処罰される恐れもあるため、慎重に調査が進められているのです。

 「英雄色を好む」と言われるように、社会的地位の高い人には昔から性的スキャンダルがつきまといます。歴代米大統領ではフランクリン・ルーズベルト、ドワイト・アイゼンハワー、米女優マリリン・モンローと浮名を流したジョン・F・ケネディ、実習生モニカ・ルインスキーさんとの不倫スキャンダルが発覚したビル・クリントン氏らが有名です。

 さらに、少女買春疑惑が発覚したイタリアのシルビオ・ベルルスコーニ前首相、性的暴行容疑で逮捕された国際通貨基金(IMF)のドミニク・ストロスカーン前専務理事を見てもわかるように、最近の世界の政界は性的スキャンダルが頻繁です。スポーツ界では米プロゴルファーのタイガー・ウッズ選手の例もあります。

 英BBCは性的スキャンダルで受けるダメージを少しでも軽減させる方法として次の心得を挙げています。
(1)否定するより、できるだけ早く非を認めて謝る
 性的スキャンダルを否定してウソがばれた場合、今度はウソつきの烙印が押され、失地回復が困難になる。
(2)政治と私生活は別という昔の不文律は適用されない
 アイゼンハワー元米大統領と戦時中、親密な関係にあったお抱え英国人女性運転手は、元大統領が亡くなり、自分も末期がんで余命わずかになって初めて2人の関係を自伝で公表した。米国では社会的に地位の高い人にはより高い社会規範が求められる。
(3)スキャンダルが発覚する時期次第では生き残れる
 ペトレアス氏の場合、リビアのベンガジで米外交官4人がテロで死亡した後に不倫が発覚。米社会の批判を集める恐れが強かったため、先手を打って辞任した。米共和党のデービッド・ヴィッター上院議員は2007年、売春組織「D.C.マダム」スキャンダルに巻き込まれたが、次の上院選挙まで3年あったので、妻と共同会見し、非を全面的に認めて謝罪し、生き残った。

■我が国でもひと昔前、週刊誌を騒がせた山崎拓元自民党幹事長がいますが、我らが群馬県のトップリーダーである大澤知事がまさか、20年来の愛人と不倫を重ねていたとは、週刊誌で報じられるまでは一般の群馬県民は全く予想だにしていませんでした。

 大澤知事の不倫の場合、不倫相手の女性は、現在は合併で中之条町に編入された旧・六合村の出身で、独身。卒業後、前橋の群馬銀行に勤務したあと、事情で退職し、その後、群馬県の嘱託職員として県議会事務局に採用されていました。彼女は、新町選出の別の県議との関係も取りざたされていましたが、1991年に大澤知事が県議として初当選してから、彼女と知り合いました。大澤知事(当時県議)から彼女に声をかけ、まもなく男女の関係になりました。その後、大澤知事が理事長を務める社会福祉法人明光会の職員として勤務しています。大澤知事は県議を4期16年務め、知事が2期目ですから、不倫関係は20年以上続いていたことになります。

 しかも、この件でオンブズマンが住民監査請求をしたら、群馬県監査委員のひとりの狩野 浩志(かのう ひろし)県議も不倫をしていたことが判明し、案の定、大澤知事の公社妾宅化にかかる公費の無駄遣いの監査はしてもらえませんでした。

 このように米国に比べると、日本ではまだまだ政治家の不倫には寛容なところがあることを痛感させられます。しかし、知事公舎で政務ならぬ性務を行うため、公金をふんだんに投入したことについて、殆どの群馬県民は寛容にはなれないと思います。

【ひらく会情報部】

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やはり放射線レベルが高めに出る群馬県北部

2012-11-26 23:39:00 | 前橋Biomass発電問題・東電福一事故・東日本大震災

■11月中旬に水上方面に1泊2日のバス旅行をする機会がありました。ホットスポットとして知られた場所のため、線量計を持参して計測しながらの旅となりました。
 今回使用したのは、空間線量と併せて、食材や水、飲料品の放射能汚染レベルも計測可能なベラルーシ製の線量計です。

 出発地は都内のため、高崎駅を新幹線で出発し一旦都内へと向かいました。高崎駅での計測値は0.05~0.06μSv/hでした。



 新幹線では本庄早稲田付近が最も高く0.08μSv/h。



 大宮駅付近は0.05μSv/h。


 上野駅は地下なので、秋葉原で地表に出る前は02μSv/hまで下がりました。


 東京駅は0.05μSv/h、新宿付近は0.08μSv/hと少し高めでした。


 バスに乗り関越高速道路を再び北上し、渋川伊香保インターで降りて、グリーン牧場でBBQをしたあと、谷川岳ロープウェーに向かいました。

 土合口のロープウェー乗り場の建物内では0.07~0.08μSv/hでしたが、降り場の天神平駅では0.10μSv/hとなり、駅舎の外では0.13μSv/hありました。





 地表面では0.17μSv/hでした。


 水上温泉の老舗旅館にチェックインし、部屋で計測すると0.11μSv/hでした。夕食のなべ料理の食材のベータ線量を計測したところ、シイタケだけが0にならず、0.78/min.cm2を維持したままでした。シイタケだけは鍋に入れませんでした。




 翌朝はまだ昨日来の雨の影響で山の上の方は霧に隠れていましたが、11月中旬にはいったばかりの水上の山々は既に紅葉が真っ盛りでした。


 月夜野のびいどろパークは0.07μSv/hでした。


 その次に川場村の著名な酒蔵を訪れたところ、案内所のある建物の中で0.13μSv/hを記録しました。



 原料の酒米である山田錦の稲穂のベータ線量は0でした。


 案内所前の屋外の空間線量は0.14μSv/hありました。また、酒の原水にしているという湧水が案内所前にも引かれていましたが、竹製の樋を流れる湧水を計測すると6.96/min.cm2を記録しました。


 念の為、そこにあった金属製の柄杓に汲んで計測してみると、3.94/min.cm2ありました。やはり、ホットスポットと言われる場所だけに、気になる数値です。




 湧水を汲んだ場所のすぐ近くにあるつき山の苔の生えた石の表面を計測すると0.25μSv/hあり、その脇の落ち葉で覆われた地表を測ると0.29μSv/hでした。



 この場所のバックグラウンド値は0.18/sでした。また、ここで買ったリンゴを測ると、0.35/min.cm2で、やはり0にはなりませんでした。



 それから南に下り、太田市内の郷土料理店で計測すると屋内で0.06μSv/h、屋外で0.08μSv/hでした。




 その後、草木ダムに行き、展望台脇の駐車場の植え込みで計測すると0.13μSv/hでした。ここも原発事故直後はホットスポットと言われていましたが、交通量が激しい為道路付近はだいぶ下がってきたのかもしれません。駐車場の街路樹の表面のベータ線量を測ると2.49/min.cm2ありました。




 さらに渡良瀬川沿いを北上すると足尾銅山に出ました。足尾銅山の駐車場では0.12μSv/hでした。名物のトロッコ列車の乗り場前は0.14μSv/hで、入口の看板のあるところでは0.21μSv/hありました。さらに世界遺産登録推進の看板の下のコンクリート表面を計測すると0.28μSv/hありました。やはりこのあたりも割合高めに出ているようです。




 翌日は長野方面に行くことにしました。高崎市内は0.06μSv/hですが、国道18号線を西に進むと安中市内の東邦亜鉛前あたりでは0.08μSv/hとなり、次第にじわじわと上がって、郷原付近で0.11μSv/hくらいになり、松井田インターくらいまで0.10μSv/hが続きます。

 上信越高速道路に入ると0.08μSv/hに下がり、佐久のサービスエリアでは0.07μSv/hでした。


 小布施付近のスマートICでおりて小布施の東町駐車場に入ると0.06μSv/hまでさがりました。小布施の界隈は0.07~0.08μSv/hで北斎館の前の屋外ベンチの表面で0.10μSv/hありました。やはり微量ながら長野にもセシウムが降り積もった可能性を窺わせます。






 最後に豊岡のダルマ店の店内で計測すると0.06μSv/hでした。


 以上のように、群馬県北部では、まだ線量の高い場所が残っており、交通の頻繁な道路沿いでは、昨年よりも下がっているようですが、落ち葉やそこを通って湧きだす湧水は比較的高い線量が検出されています。

【ひらく会情報部】

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