市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

51億円事件から12年経過して初めて事件に言及した岡田義弘市長

2007-07-06 05:38:23 | 土地開発公社51億円横領事件
私たち安中市民が「51億円事件」と呼ぶ安中市土地開発公社を舞台にした巨額横領事件の発覚から12年を経過した2007年6月28日。単独犯とされた安中市役所都市計画課職員を兼務していた同公社職員のタゴ邦夫と一緒に、当時、土地開発公社の監事や理事として、決算報告や土地の先行取得など、土地開発公社の事業に深く関与した人物が、現安中市長として、記者会見を行った。その記者会見の内容が、先週6月29日に新聞各紙で報道された。報道内容の一例を次に引用する。

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【読売新聞】<安中市 公社取得用地購入拒む 13年塩漬け 当時の議決なし>
安中市土地開発公社が公園用地として先行取得した土地が、13年間も着工されず、市議会の議決もないことから市が買い取りを拒否していることがわかった。公社の理事長でもある岡田義弘市長が、6月28日の定例記者会見で明らかにした。
岡田市長などによると、この土地は、同市東上秋間の約1万3000平方メートルの山林。1994年、「みどりのふれあい広場」建設のため市が公社に先行取得を依頼したとされる。依頼に基づき公社が約2945万円で取得したが、着工されないまま長期間が経過した。契約の起案者は、公社の事業費約32億円の詐欺などの罪に問われ、96年に実刑判決を受けた元公社主査だった。
岡田市長は2006年4月の市長就任後に土地の存在を知り、同年11月までに、市と公社の間で、依頼書と受託書は存在しているが、契約に必要な市議会の議決がないことを確認した。今年5月には公社理事長に就き、契約当時の公社理事長(当時の市長)らに事情を聞いて調査を進めているという。
同市は同公社の早期解散を目指しており、岡田市長は「今のままでは、利用目的もない土地に公費を投じることはできない。こうなった原因を徹底的に調べる」としている。
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岡田義弘市長は、51億円事件の単独犯とされているタゴとは、公社設立直後の昭和56~57年度に、市議の立場で公社の「監事」として土地の先行取得事業等で一緒に仕事をしており、その後も市議の立場で平成3~4年度に「理事」に就任するなど、公社の運営に深く関与していた。事件発覚直後には、タゴが何度も岡田義弘氏の自宅に駆け込んだという目撃情報もあった。しかし、事件発覚当時、直前に県議に鞍替えしていたにもかかわらず、この事件の背景や経緯、真相について有権者に説明をしてこなかった。
その岡田義弘氏が、県議から市長になって1年2ヶ月経過した2007年6月28日に記者会見で突然「こうなった原因を徹底的に調べる」などと発言したことに、安中市民は驚きを禁じえない。
事件発覚から12年。岡田氏が市議に当選した直後に設立され、事件発覚直前まで、タゴと親密に情報交換をしてきた岡田義弘市長が、いったいどのような手法で、今回の問題を調査するのか、市民の多くは醒めた目で見ている。
【ひらく会事務局】


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タゴ51億円事件の歯医者が不正請求!

2007-07-01 23:46:30 | 土地開発公社51億円横領事件
6月26日(火)の朝刊群馬版をごらんになりましたか?
読んでいない方のために、東京新聞の記事を引用します。
【東京新聞の記事】“診療報酬を不正請求 高崎 2歯科医院指定取り消し”
群馬社会保険事務局は26日、診療報酬を不正に請求したなどとして、高崎市飯塚町の医療法人「石倉歯科医院」=井汲(いくみ)憲治理事長(47)=と、井汲理事長の父の勝行歯科医師(80)が経営する同町の「同医院第二診療所」の保険利用機関の指定を取り消した。井汲理事長の弟で同法人勤務の周治歯科医師(45)を加えた計三人の保険医登録も取り消した。同事務所によると、同医療機関は2002年4月~06年10月までに、少なくとも約320件、約182万円の診療報酬を不正に受給していた。
実際には診療していないのにカルテに記載する架空請求や、保険外治療なのに保険治療をしたように装う二重請求などを繰り返していた。同事務局は両医療機関に過去5年間の不正受給の精査を明示、国などへ返還するように求める。
同事務局は患者からの情報を受け、昨年7、9月に監査を実施。監査による不正判明額はごく一部で、不正受給が「常態化」していたという。井汲理事長らは約10年前から同様の不正をしていたといい、「赤字経営だったので」などと話しているという。
両医療機関は同じビル内にある。

この歯科医師は、タゴにインプラント治療をした歯医者として安中市民の間では知られています。事件発覚直前の平成7年(1995年)3月の時点で、タゴは井汲歯科で800万円をかけてインプラント治療を行っていました。事件発覚時点で治療が完了したのかどうかは定かでありませんが、警察の捜査資料では既に800万円を支払っていたため、インプラント治療は一応終わっていたものと見られます。しかし、インプラント治療は、治療後のメインテナンスが重要で、定期的に治療後の状況をチェックしておかないと、かえって逆効果になるといわれています。
タゴは千葉刑務所で14年の懲役刑に服していますが(当会では既に仮出所したことを確認していますが、安中市役所はタゴの出所について否定)、千葉刑務所内には歯医者が無いため、おそらく井汲歯科で定期的に診てもらっている可能性が高いと思われます。
引き続き、同歯科の付近でタゴが目撃できるかどうか、安中市民の協力を得てモニターしてゆきます。
インプラントは保険が適用になりませんが、井汲歯科では、なぜ安中市役所のヒラ職員が800万円も使って歯の治療をしたのか、疑問を抱いたはずです。この疑問について、警察も当時、井汲憲治理事長にも事情聴取をしました。しかし、その刑事調書が存在するにもかかわらず、当会が提起した損害賠償請求訴訟の証拠資料として再三にわたる当会の要請に対して、裁判所は頑なに開示を拒んでいます。井汲理事長は「10年前から赤字経営だった」と述べていますが、タゴがつかまってまもなく赤字経営になったことになります。井汲歯科では、保険医指定取消期間中の5年間を、タゴに再度通院してもらいたいと念じているに違いありません。
【ひらく会情報班】
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