市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

職場のパワーハラスメントに耐えかねてゲイバー通いで覚醒剤に手を染めた元行員の末路と群銀の体質

2010-07-31 23:40:00 | 土地開発公社51億円横領事件
■平成22年5月27日に群馬銀行職員が、神奈川県警薬物銃器対策課に覚醒剤取締法違反容疑で逮捕された件については、当会でも報告しました。
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/469.html#readmore

 その後、警察の捜査でこの事件の関係者が次々に逮捕されるニュースが報じられました。

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薬剤師を覚醒剤所持容疑で逮捕 「好奇心から手を出した」
 神奈川県警薬物銃器対策課と鶴見署は6月8日、覚せい剤取締法違反(所持)の現行犯で、外資系医薬品メーカー社員で薬剤師、山口和宏容疑者(47)=東京都新宿区新宿=を逮捕し、注射器40本と吸引用のガラスパイプ1本を押収した。同課によると、「好奇心から手を出した」と容疑を認めている。
 同課の調べによると、山口容疑者は6月8日、自宅の居間に、覚醒剤約3.4グラム(末端価格約30万円)を所持していた。同課によると、「今年3月に都内で知り合いから買った。約5年前から常用している」と供述しているという。
 県警は先月、覚醒剤を所持していたとして、同法違反容疑で川崎信用金庫秘書室長らを逮捕、その後の関係者の供述から山口容疑者が浮上したという。

外資系投資顧問会社部長を覚醒剤所持容疑で逮捕
 神奈川県警薬物銃器対策課と鶴見署は6月24日、覚せい剤取締法違反(所持、譲り受け)の現行犯で、外資系投資顧問会社部長、鈴木豊容疑者(47)=東京都中央区東日本橋=を逮捕した。
 同課の調べによると、鈴木容疑者は同日、自宅でカプセル入り覚醒(かくせい)剤13個(約1グラム、末端価格約9万円)を所持していた。覚醒剤は同法違反(譲り受け)容疑で逮捕された知人の元会社員(44)=東京都港区、処分保留で釈放=から今年5月2日に自宅マンションで、10万円で譲り受け、冷蔵庫に所持していた、としている。
 同課によると、同容疑者は「自分で吸うために持っていた」と容疑を認めている。
 県警の調べでは、同容疑者に譲り渡した無職男は、密売人とみられる飲食店経営の丸山徹被告(52)=覚せい剤取締法違反罪で起訴=から覚せい剤を仕入れていた。この飲食店経営者の仲間の密売人からは、川崎信金や群馬銀行、コニカミノルタの幹部らが覚せい剤を購入していたことが、これまでの捜査で判明しており、川崎信用金庫秘書室長の男らが同法違反容疑で逮捕された事件の関係者の供述から、鈴木容疑者が浮上。同課によると、「覚醒剤は先月から興味本位で始めた」と供述している。

有名歌手の元バックダンサー、覚せい剤譲渡容疑
 神奈川県警薬物銃器対策課は、東京都目黒区青葉台、元ダンサー柴原邦彦容疑者(38)を覚せい剤取締法違反(所持、譲り渡し)容疑で、東京都新宿区西早稲田、IT企業社員志賀正典容疑者(44)を同法違反(所持、譲り渡し)と大麻取締法違反(所持、栽培)容疑でそれぞれ逮捕したと7月13日、発表した。同署によると、芝原容疑者は容疑を認めている。
 発表によると、柴原容疑者は5月上旬、自宅マンションで覚せい剤原料約2グラムを知人の元川崎信用金庫秘書室長、北山四郎被告(55)(覚せい剤取締法違反で起訴)に9万円で譲り渡し、6月30日に、自宅マンションで覚せい剤約0.2グラムが入ったポリ袋を所持した疑い。
 志賀容疑者は2月中旬、東京都内の薬剤師に覚せい剤約1グラムを6万4000円で譲り渡し、自宅に覚せい剤と乾燥大麻を所持していたほか、大麻を栽培していた疑い。
 県警が、北山被告ら企業関係者による同法違反事件を捜査する中で2人が浮上した。所属するグループのホームページによると、柴原容疑者はミュージシャンのGACKTのバックダンサーとしてルアーに同行したことがあるという。
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■そして、7月28日午後3時から5時にかけて、5月27日に関係者が一切逮捕された覚せい剤取締法違反事件(平成22年(わ)第1020号 )の判決公判が横浜地裁で行われ、群馬銀行職員らと密売人に実刑判決がでました。

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元川崎信金職員に有罪判決 覚せい剤取締法違反元群馬銀職員も
 覚せい剤取締法違反に問われた横浜市港北区、元川崎信用金庫秘書室長の北山四郎被告(55)(懲戒解雇)の判決が7月28日、横浜地裁であった。久我泰博裁判官は「『仕事のストレスで使用した』というのは理由にならず、刑事責任は軽くない」として懲役1年6月、執行猶予3年(求刑・懲役1年6月)を言い渡した。判決によると、北山被告は自宅で5月23日に覚せい剤を使用し、同27日には覚せい剤約0.66グラムを所持した。
 北山被告と同じルートで覚せい剤を入手したとされ、同法違反に問われた群馬県高崎市、元群馬銀行職員市川芳樹被告(45)(懲戒解雇)の初公判が7月28日、同地裁であり、被告は起訴事実を認めた。検察側は「覚せい剤への依存性、親和性がある」として懲役2年を求刑。弁護側は「職場でのパワーハラスメントに悩んで違法薬物に手を出したもので経緯に酌むべき点もある」として執行猶予付き判決を求めて即日結審した。小池勝雅裁判官は同日、懲役2年、執行猶予3年を言い渡した。判決によると、市川被告は自宅で5月18日頃、覚せい剤を使用し、同21日には覚せい剤約1.76グラムを所持した。
 また、この事件で密売人とされ同違反罪に問われた東京都港区、飲食店経営丸山徹被告(52)の初公判も同日横浜地裁で開かれ、検察側は懲役2年を求刑、弁護側は執行猶予を求め、即日結審した。横浜地方裁判所は被告に懲役2年執行猶予4年の判決を言い渡した。
 検察側は「自ら使用するだけではなく、インターネットの掲示板で仲間を募り、自ら経営するスナックで売るなど、覚せい剤への依存性が高い」などと指摘。弁護側は「仲間とはネット上のハンドルネームを呼びあうだけで本名も知らず、現在は連絡も絶っている」などと情状酌量を求めた。
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■ここまでは通常の薬物汚染事件ですが、ネット情報によると、密売人とされた丸山被告は、新橋でゲイバーの店長をしており、その関係で覚醒剤を所持し使用していたことから、同じ性行を持つ関係者間で覚醒剤の取引が行われていたため、芋づる式に摘発された経緯があります。

 この事件では、川崎信用金庫の秘書室長と群馬銀行の職員が逮捕され、ともに懲戒解雇されて、初犯が考慮されて判決では執行猶予付きとなっていますが、罰状からすると、川崎信用金庫の元秘書室長が懲役1年6カ月、執行猶予3年に比べると、群銀の元行員は懲役2年、執行猶予3年となっています。これは、現行犯逮捕時に所持していた覚醒剤が、秘書課長の場合0.66グラムだったのにくらべ、群銀元行員の場合、その3倍近い1.76グラムを所持していたことが理由かもしれません。

■また、密売人の元締めだったゲイバーの店長は、懲役2年執行猶予4年という判決ですが、所持量は77回分と大量でしたが、懲役年数は群銀元行員と同じになっています。

 報道記事で興味深いのは、群銀元行員の弁護側が「職場でのパワーハラスメントに悩んで違法薬物に手を出したもので経緯に酌むべき点もある」として執行猶予付き判決を求めたことです。覚醒剤に手を出したことは、もちろん本人に責任がありますが、それを誘発したとして職場の環境を理由に挙げ、裁判長もそれを斟酌して執行猶予付き判決を群銀元職員に出したことから、群馬銀行の人事管理に加えて、職場環境面でも問題があることが奇しくも明るみに出たことになります。

■タゴ51億円事件で、窓口の安中支店の融資担当職員はもちろんのこと、本店審査部の審査担当専門職員でさえ、タゴの幼稚な偽造書類を見抜けず、湯水のようにタゴに融資をして、事件発覚後には、偽造書類を見破れなかったとして、責任を安中市・公社に全てなすりつけようとした群馬銀行の体質は、パワーハラスメントに見られるような職場でのイジメや歪んだ上下関係が原因で、ひいてはイジメによって精神を病んだ職員が覚醒剤に手を染めて、社会問題を引き起こしたというのが今回の事件のパターンであり、群銀の企業風土に根差す問題が露呈した事件と言えるでしょう。

【ひらく会情報部】

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タゴ51億円横領金で購入した絵画等をタゴから預かった人の情報が黒塗りされた理由(その4)

2010-07-29 22:33:00 | 土地開発公社51億円横領事件
■三日目の午後は、タゴの配偶者が経営していた喫茶店の捜索でした。

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【喫茶店の捜査差押調書】
日時 平成七年六月二十一日 午後一時三十七分~午後六時二十五分
指押物件  コーヒーブレイク店舗
差押立会人 多胡春美 41歳 自営業  群馬県安中市1丁目1-12-11
差押立会人 小貫 達 52歳 美術商  栃木県足利市島田749


*差押物件
コーヒーカップ
1.英国製アインズレー1940年¥55,000正札付き、ばら柄受け皿2枚  1組
2.英国製アインズレー1940年¥55,000正札付き、鳥柄受け皿2枚   1組
3.英国製ウースター 1940年 ¥8,000正札付き、竹柄受け皿1枚   1組
4.英国製アインズレー1940年\55,000止札付き、花柄受け皿2枚   1組
5.英国製アインズレー     \60,000正札付き、花柄受け皿1枚   1組
6.                烏に花柄 角と丸の受け皿2枚   1組
7.                ばら柄 受け皿1枚      1組
8.                 鳥柄 受け皿1枚      1組
9.                山水柄 受け皿1枚      1組
腕時計
1.ローレックスK9 1930年代 \580,000の正札付き、二針式黒皮バンドNo.35197 1点
2.ローレックスK14金縁   \ 750, 000の正札付き、三針式黒皮バンド     1点
3.ローレックス1930年    \440.000の正札付き、角型黒皮バンドNo.0360261 1点
4.パティックプリック1937年 \980.000の正札付き、二針式ケース入り      1点
5.バセロンK188      \670,000の正札付き、二針式           1点
6.ティファニー       \780,000の正札付き、茶色皮バンド        1点
7.シャガールクルト丸型   ¥550,000の正札付き、二針式No.500017      1点
8.ゴローバK14      ¥270,000の正札付き、三針式茶色皮バンドケース入り 1点
置時計  シャガールクルト金色角型裏面にスイス564と記載           1台
ライター ロンソンK14   ¥280,000の正札付き、金色ガスライターケース入り  1個
絵画1. 藤田嗣治 作 『女給』額入り                     1点
  2. 額入り人物油絵 縦23センチ、横20センチ              1点
  3. 東山魁夷 作 風景画                         1点
  4. 脇 作 『季節の鳥』                         1点
置時計  ドイツ製茶色木箱型                          1台
花瓶   ガラス製草柄 高さ26センチ                     1個
コーヒーカップ チェコスロバキア製1950年\550,000大小2枚の受け皿付き、人物柄 1個
ワイングラス コブレット カップ縁緑                      1個
コーヒーカップ 英国製ミントン1910年¥770,000 大小2枚の受け皿付き     1組
     英国製ウースター 1940年  \50,000 大小2枚の受け肌付き 花柄  1組
     英国製アインズレー1940年  \60,000 大小2枚の受け肌付き 花柄  1組
     英国製ミントン  1910年  ¥70,000 大小2枚の受け皿付き 鳥花柄 1組
     英国製インズレー 1940年  ¥60,000 大小2枚の受け皿付き ばら柄 1組
グラス  ボヘミアングラス製17世紀              樹木と鹿柄   1組
スプーンセット カルティエ 金色ティースプーン 12本 ケース入り       1個
サイドボード 焦茶色木製飾り金具付き、ガラス三枚戸               1台
壷    伊万里焼 柿右エ門 色絵 菊花模様                  1個
香合   伊万里焼染め付け ツバメ型                      1点
鉢    はけ目 藍色どん型                          1個
版画   棟方志功 作 墨絵 人物像 額入り                  1点
徳利   伊万里焼染め付け 角徳利 草花紋                   1個
香炉   伊万里焼 瑠璃色                           1点
版画   捕方志功 作 観音様の彩色版画                    1点
徳利   伊万里焼染め付け                           1個
掛軸   清水郭一郎 作 『雪月花』の書                    1点
壷    伊万里焼染め付け 角型壷 山水柄                   1個
皿    柿石エ門 色絵小皿 菊柄                       1枚
花瓶   黄色ガラスに茶色の花模様入り                     1個
花瓶   黄色丸型ガラス瓶で花模様入り                     1個
腕時計  ローレックス 男性用 二針式                     1点
万年筆  三角錘のショーケース内に展示                     6本
置時計  ティファニー製二針式大型 リング状の台付 No.8238276         1台
ライター ダンヒル製ベンジンライター ニ針式時計付               1個
腕時計  ブルガリ製二針式茶皮バンド                      1個
     バロン製三針式黒皮バンド                       1個
     パティッククリップ製角型二針式女性用黒皮バンド            1個
     ローレックスオイスターカチオール大型二針式茶皮バンド         1個
万年筆  紺色セーム皮ケース入り                        1本
     黒皮ペンケース入り                          1本
     金色万年筆とボールペンのセット『WATERMAN』記載ケース入り     1本
壷    清水郭一郎 作 大型白地に黒筋入り                  1個
香炉   銅製の物                               1個
花瓶   竹を型取った茶色もの                         1個
額皿   金の額入り ヨーロッパ製 女性像の絵皿                1枚
コーヒーカップ
     英国製ウェツジウッド製 黒と金 受け皿1枚              1組
     英国製 金のすじ柄受け肌1枚                     1組
     ヨーロッパコレクション 花と鳥模様 受け皿1枚            1組
     英国製ローヤルクラウン 花模様   受け皿1枚            1組
     ヘレンド製 白地緑 草花模様   受け皿1枚             1組
グラス  バカラ製コブレット 金縁                       1個
     レドックス製コブレット                        1個
版画   小山 作 額入りの風景両                       1点
皿    柿石エ門 作 色絵皿 虎に梅柄                    1枚
     伊万里焼古九谷 変形小皿 花模様                   1枚
小鉢   伊万里焼青磁 色絵 鶏柄                       1個
     伊万里焼 柿右エ門 色絵 花柄                    1枚
ちょこ  伊万里焼 染め付け ぼたん柄                     1枚
壷    伊万里焼 柿右エ門 色絵蓋付 草花紋                 1個
版画   加東一 作 『暁富士』額入り 紙箱入り                1点
**********

■一品堂の店主が言うように、タゴ自慢の骨董倉庫とタゴ配偶者が経営の喫茶店「珈琲ぶれいく」で3日掛かりで差し押さえた上記の差押リストは、タゴが収集した骨董品の全てのはずでした。この中には、林武作「妻の像」「風景画」それに浅井忠「漁村の風景画」が含まれていました。しかし、今回、突如として絵画等6点をタゴから預かっていたという人物が現れたのです。

 上記の一覧表を見るとお分かりのとおり、警察が骨董倉庫を家宅捜査したのは、平成7年6月19日から3日間でした。タゴ事件が発覚したのはその1ヶ月前の5月18日でした。(5月17日にはまだ一部の関係者のみが事件を知った段階)

 このため、6月3日に出頭し、6月6日に逮捕されたタゴが、知人に、数ある骨董品の中から目ぼしい絵画等を預けておくことは、時間的に十分可能だったと思われます。

■また、500点近くに上る上記の一覧表では、圧倒的に陶磁器が多く、絵画類はそのうち80点程度であることがわかります。おそらく、タゴは真っ当な価値のある絵画類を予め選別して、それを知人に預けたおいた可能性があります。

 しかし、タゴ本人は、骨董知識がありません。タゴが購入した骨董品は、全て仲介者が関与していたと、一品堂店主が告白しました。

 公社理事長印や安中市長印が自由に使えて、まさに打ち出の小槌を持っていたタゴには、膨大な絵画類を見ても、どれが価値のあるものか、そうでないかをタゴ自身が見極めることは不可能でした。それを可能にしたのは、目利きの能力を持っていた仲介者がいたからです。

となると、今回のタゴの配偶者が、安中市・公社に持ちかけた現物支給による損害賠償の話の中で、「この絵画等は平成22年4月12日、■■■■様より、『■■■■さんから預かったものであるのでお返しする。』として預かっているものであり、■■■■の資産では無く、■■■■の資産であることを申し添えます」と述べているところから、■■■■様は、①タゴ一族と親しいこと、②タゴの信頼が厚いこと、③絵画等の保管に慣れていることが分かります。

■しかも、共産党の見立てでは、これらの絵画等6点を換価すると総額4億円にもなるというのです。平成7年6月19日~21日にかけて、群馬県警と一品堂の店主が差し押さえた上記の数百点にのぼる膨大な骨董品を、一品堂の手引きで東京の笹塚会でオークションにかけて売り払った合計が、4億円にも満たなかったのですから、いかに、これら絵画等6点の価値が群を抜くものであったのかがよくわかります(もっともタゴの配偶者は「本物かどうかはわからない」といっていますが)。

 いかに、■■■■様の鑑定眼が優れているかがお分かりいただけたことと思います。

 この■■■■様とは一体誰なのか。知らぬは市民ばかりであり、岡田市長をはじめ、市役所の幹部は全て承知しているにもかかわらず、情報公開で黒塗りにした文書を出してくる安中市の体質は、15年経過しても、全く変わっていないと言えるでしょう。

【ひらく会情報部・この項おわり】

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タゴ51億円横領金で購入した絵画等をタゴから預かった人の情報が黒塗りされた理由(その3)

2010-07-28 23:30:00 | 土地開発公社51億円横領事件
■タゴ51億円事件を巡っては、これまでに大きな謎がたくさん出てきました。警察の発表でも14億円余、当会の推算では20億円を遥かに超える巨額の使途不明金、長年に亘る公社理事監事らとタゴとの癒着、タゴのことを「オレの舎弟」と呼んでいたタゴの上司、タゴが「オヤジ」と呼んでいたゴルフ三昧の当時の市長との関係、古物商の免許を持ちタゴに全ての骨董品を買い与えていた古物商の免許を持つ金融機関勤めのタゴの親友、タゴの実弟が市会議員や税理士らと設立した不動産会社などなど、数え上げたらキリがありません。

 さて、このうち注目されるのは、タゴに骨董品を売りつけていた古物商の免許を持つ甘楽信金の職員の存在です。

■タゴ51億事件が発覚して、初めて市民の間に公表された平成7年6月3日。このとき、既に、甘楽信金の職員は、甘楽信金を退職していました。この職員の存在を始めて安中市民が知ったのは、平成7年8月21日に行われたタゴの刑事裁判の初公判における検察の冒頭陳述でした。その時、冒頭陳述の内容を傍聴席から必死にメモしながら聴き取った当会の会員らの努力の結晶を、当会の会報に掲載したところ、直ちに裁判所からクレームが付いたのでした。裁判所にとってはよほど衝撃的な出来事だったのでしょう。

 当初、当会ではいったい何のことか分かりませんでした。なぜなら、個人名は全てアルファベット1文字で表していたので、個人は特定できないようにしていたからです。にもかかわらず、裁判所は、「どうやって冒頭陳述を記録したのか?録音したのではないか?」などと執拗にクレームしてきたのです。当会では20名に及ぶ会員が手分けして聴取したメモをつき合わせた結果であると釈明したのですが、裁判所のクレームは尋常ではありませんでした。やがて、時間の経過とともに、タゴの無二の親友とされたこの人物のことは、次第に忘れられていきました。

■次に、この人物の存在が再び浮上したのは、当会が、平成9年5月25日に、足利市にある古伊万里のコレクションで有名な栗田美術館に、タゴ事件の関連情報調査のためのバス旅行をした際、帰りがけに足利市にある一品堂に立ち寄ったときのことです。いきなり30名ほどの安中市民が、タゴ事件の舞台となった骨董店の前で記念写真を撮っていると、中から店主が恐る恐る顔を出したのです。そこで、素性を名乗り、来訪の目的を告げたところ、快く事件の説明をしてくれたのでした。(この時の一品堂店主の詳しい説明内容は、http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/480.html#readmore をご覧ください)

 その中で、古物商の免許を持つ甘楽信金の元職員の話も出ました。また、店主自ら、タゴには骨董品を一つも売っておらず、全て甘楽信金の元職員が仲介していたこと、このことは警察からは硬く口止めされていること、などが事実関係として判明したのでした。

■その後、前橋地検からタゴ事件の刑事記録を閲覧謄写しましたが、一品堂店主のいうように、平成7年6月19日から21日にかけて、タゴの喫茶店の裏にある骨董倉庫などを警察と一緒に家宅捜査して、全ての骨董品を3日間かけてリストアップしていたことが分かったのです。一品堂店主いわく、自分が売った骨董品以外にも沢山の骨董があったが、中には真贋のはっきりしないものもかなりあったと言っていました。

 では、当会が入手したその時の捜査記録を見てみましょう。最初に捜査したのは、1億円掛けて、湿気を嫌う骨董品を保管するために、内部を総桐で内張りをした通称「骨董倉庫」と呼ばれる2階建ての建物でした。タゴの配偶者を立ち会わせて、県警から派遣された3名の刑事と一緒に一品堂店主が3日がかりで膨大な骨董品を整理したことが窺えます。


タゴ自慢の骨董倉庫。

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【骨董倉庫の捜査差押調書】
日時 平成七年六月十九日午前九時十二分より平成七年六月二十一日午後一時二十分まで
指押物件  コーヒーブレイク店舗裏の倉庫
差押立会人 多胡春美 41歳 自営業  群馬県安中市1丁目1-12-11
差押立会人 小貫 達 52歳 美術商  栃木県足利市島田749

 1.徳利  伊万里焼 錆ゆ               木箱入り       1個
 2.ちょこ 蕎麦ちょこ 草花柄             木箱入り       5個
 3.皿   伊万里焼 瑠璃色              木箱入り       1枚
 4.徳利  伊万里焼 青染め付け 草花柄        木箱入り       1個
 5.大皿  美濃焼 笛模様               木箱入り       1枚
 6.皿   初期伊万里焼 染め付け山水柄        木箱入り       1枚
 7.土瓶  伊万里焼 瑠璃色              木箱入り       1個
 8.壷   伊万里焼 染め付け 草花柄         木箱入り       1個
 9.壷   伊万里焼 染め付け 丸紋柄         木箱入り       1個
10.皿   伊万里焼 青磁皿              木箱入り       1枚
11.皿   伊万里焼 菊花模様             木箱入り       5枚
12.皿   伊万里焼 人物模様             木箱入り       1枚
13.皿   小皿青磁陽刻セット             木箱入り       1枚
14.小皿  伊万里焼 色絵 柿右エ門          木箱入り       1枚
15.皿   伊万里焼 染め付け 山水柄         木箱入り       1枚
16.徳利  伊万里焼 染め付け 梅紋柄         木箱入り       1枚
17.皿   初期伊万里焼 染め付け菊紋柄        木箱入り       1枚
18.皿   伊万里焼 染め付け 草花柄の変形      木箱入り       1枚
19.皿   初期伊万里焼 鳥柄             木箱入り       1枚
20.ポット 伊万里焼 染め付け 山水柄         木箱入り       1個
21.徳利  伊万里焼 白磁               木箱入り       1個
22.皿   伊万里焼 青磁菊柄             木箱入り       1枚
23.大皿  伊万里焼 染め付け 草花紋         木箱入り       1枚
24.鉢   伊万里焼 染め付け 草花紋         木箱入り       1枚
25.碗   伊万里焼 染め付け 草花紋         木箱入り       1枚
26.皿   鍋島焼 青磁火根葉模様           木箱入り       1枚
27.皿   伊万里焼 色絵 柿右エ門 桐模様      木箱入り       1枚
28.皿   初期伊万里焼 染め付け 草花紋       木箱入り       1枚
29.皿   初期伊万里焼 染め付け 滝模様       木箱入り       1枚
30.皿   初期伊万里焼 染め付け 芦に干鳥模様    木箱入り       1枚
31.皿   伊万里焼 吸坂の鶴模様           木箱入り       1枚
32.皿   伊万里焼 角皿 梅模様五段重ね       木箱入り       5枚
33.皿   伊万里焼 染め付け 鳥に盆栽模様      木箱入り       1枚
34.壷   初期伊万里焼 染め付け 唐草模様      木箱入り       1点
35.ポット 伊万里焼 色絵 柿右エ門          木箱入り       1点
36.壷   伊万里焼 染め付け 山水柄         木箱入り       1点
37.徳利  伊万里焼 唐草模様             木箱入り       1点
38.徳利  初期伊万里焼 菊花模様           木箱入り       1点
39.徳利  伊万里焼 草花模様             木箱入り       1点
40.茶入れ 伊万里焼 角型松竹梅栖           木箱入り       1点
41.小皿  伊万里焼 染め付け 鳥に花模様       木箱入り       1枚
42.皿   伊万里焼 藍九谷 淵にぼたん柄       木箱入り       1枚
43.皿   伊万里焼 染め付け 虎模様         木箱入り       1枚
44.小皿  伊万里焼 古九谷 うずら模様        木箱入り       1枚
45.小皿  伊万里焼 錆ゆ 八角 獅子ぼたん模様    木箱入り       1枚
46.皿   伊万里焼 古九谷 変型 船に人物画     木箱入り       1枚
47.皿   伊万里焼 古九谷 芦に鳥模様        木箱入り       1枚
48.皿   伊万里焼 染め付け 竹に鳥柄        木箱入り       1枚
49.皿   伊万里焼 古九谷 山水に鳥柄        木箱入り       1枚
50.皿   伊万里焼 古九谷 波に鮎柄         木箱入り       1枚
51.皿   伊万里焼 古九谷 竹に虎栖         木箱入り       1枚
52.皿   伊万里焼 瑠璃色角皿 山水柄        木箱入り       1枚
53.皿   伊万里焼 染め付け うずら柄        木箱入り       1枚
54.皿   伊万里焼 染め付け 盆栽柄         木箱入り       1枚
55.皿   伊万里焼 藍九谷 けし柄          木箱入り       1枚
56.皿   伊万里焼 古九谷 椿柄           木箱入り       1枚
57.皿   伊万里焼 柿右エ門 小皿 梅に虎豹     木箱入り       1枚
58.皿   伊万里焼 絵皿 竹に鳥柄          木箱入り       1枚
59.皿   伊万里焼 藍九谷 虎柄           木箱入り       1枚
60.皿   初期伊万里焼 染め付け 草花紋       木箱入り       1枚
61.皿   伊万里焼 古九谷 小皿 鳥にぼたん     木箱入り       1枚
62.皿   伊万里焼 藍九谷 竹に雀柄         木箱入り       1枚
63.皿   伊万里焼 藍九谷 山水栖 蓋付       木箱入り       1枚
64.皿   伊万里焼 古九谷 小皿 植木鉢柄      木箱入り       1枚
65.壷   伊万里焼 古九谷 山水と丸紋        木箱入り       1点
66.徳利  伊万里焼 古九谷 瑠璃と錆びに竹柄     木箱入り       1点
67.鉢   伊万里焼 柿右エ門 梅に竹柄        木箱入り       1点
68.大皿  伊万里焼 古九谷 船と人物柄        木箱入り       1枚
69.大皿  伊万里焼 染め付け 竹に梅柄        木箱入り       1枚
70.皿   伊万里焼 藍九谷 山水柄          木箱入り       1枚
71.皿   伊万里焼 藍九谷 鷺柄           木箱入り       1枚
72.皿   初期伊万里焼 染め付け 花びら柄      木箱入り       1枚
73.皿   初期伊万里焼 藍九谷 千編柄        木箱入り       1枚
74.皿   初期伊万里焼 藍九谷 瓢丹柄                   1枚
75.皿   初期伊万里焼 染め付け 草花紋                  1枚
76.鉢   初期伊万里焼 染め付け すかし草花紋               1枚
77.大皿  初期伊万里焼 柿右エ門 芙蓉手柄                 1枚
78.皿   初期伊万里焼 染め付け 孔雀柄                  1枚
79.大皿  初期伊万里焼 色絵 鷺柄                     1枚
80.皿   初期伊万里焼 色絵 角皿 山水柄                 1枚
81.皿   初期伊万里焼 染め付け 滝柄                   1枚
82.蓋物  初期伊万里焼 染め付け 山水柄                  1枚
83.徳利  伊万里焼 古九谷 菊柄                      1枚
84.皿   伊万里焼 藍九谷 変型魚酌セット                 5枚
85.皿   伊万里焼 色絵 寿柄                       1枚
86.皿   伊万里焼 古九谷 小皿 丸柄                   1枚
87.皿   伊万里焼 藍九谷 瑠璃小皿 蝶柄                 1枚
88.皿   伊万里焼 古九谷 小皿 桐紋                   1枚
89.皿   伊万里焼 古九谷 鳥に花柄                    1枚
90.皿   伊万里焼 松ケ谷 雲紋に鰻柄                   1枚
91.皿   伊万里焼 古九谷 小皿 波に鳥柄                 1枚
92.皿   伊万里焼 古九谷 小皿 丸紋                   1枚
93.香合  伊万里焼 藍九谷 角香合 草花紋                 1枚
94.香炉  伊万里焼 古九谷 桐柄                      1枚
95.ちょこ 伊万里焼 染め付け 砥草柄                    1枚
96.徳利  伊万里焼 藍九谷 ひょう型 梅柄                 1枚
97.水注  伊万里焼 柿右エ門 鳥柄                     1枚
98.大皿  初期伊万里焼 染め付け 草花柄                  1枚
99.正月飾り ばら飾り 和紙包装                       1点
100.湯呑み 一二代柿右エ門 夫婦茶碗                     2点
101.壷   伊万里焼き 藍九谷 柳と竹柄                   1点
102.壷   初期伊万里焼 青磁染め付け 菊花びら柄              1点
103.壷   初期伊万里焼 染め付け 鞘紋                   1点
104.皿   伊万里焼 藍九谷 椿柄                      1枚
105.皿   初期伊万里焼 染め付け 竹に渦巻柄                1枚
106.皿   初期伊万里焼 吹墨 鷺柄                     1枚
107.皿   初期伊万里焼 染め付け 小皿 船と人物柄             1枚
108.皿   初期伊万里焼 染め付け 山水柄                  1枚
109.皿   初期伊万里焼 染め付け 扇柄                   1枚
110.皿   初期伊万里焼 染め付け 小皿 雲柄                1枚
111.皿   初期伊万里焼 染め付け 分銅柄                  1枚
112.皿   伊万里焼 一二代柿右エ門 魚に海藻柄セット            1組
113.蓋物  伊万里焼 色絵蓋付 元禄美人柄セット               1組
114.ちょこ 伊万里焼 柿右エ門 松竹梅柄セット                1組
115.徳利  初期伊万里焼 染め付け 梅と竹柄                 1点
116.壷   初期伊万里焼 白磁                        1点
117.大皿  中国製様青磁 双魚柄                       .1枚
118.大皿  伊万里焼 染め付け 芙蓉紋                    1枚
119.盃台  伊万里焼 柿右エ門 草花紋と受け皿セット             2組
120.皿   伊万里焼 藍九谷 鳥と竹柄                    1枚
121.皿   伊万里焼 色絵 山水柄                      1枚
122.皿   初期伊万里焼 染め付け小皿 山水柄セット             5組
123.水注  初期伊万里焼 古九谷 取手付 雲柄                1枚
124.皿   伊万里焼 藍久谷 草花柄                     1枚
125.蓋物  伊万里焼 染め付け蓋付 草花柄                  1枚
126.蓋物  伊万里焼 染め付け蓋付 草花柄                  1枚
127.画集  平山郁夫 仏画集(株)ぎょうせい発行 全三巻           1組
128.水注  伊万里焼 色取手蛇口付 うずら柄                 1点
129.置時計 べっ甲製様 二針式                        1台
130.鉢   伊万里焼 藍九谷 鳳凰柄                     1点
131.壷   伊万里焼 色絵蓋付 山水草花柄                  1点
132.壷   伊万里焼 染め付け 角壷 唐草柄                 1点
133.徳利  伊万里焼 藍九谷 瓢丹型草花柄                  1点
134.徳利  伊万里焼 藍九谷 ぼたん柄                    1点
135.壷   伊万里焼 染め付け 鳳凰柄                    1点
136.壷   伊万里焼 染め付け 菊柄                     1点
137.皿   伊万里焼 瑠璃角皿 菊柄                     1枚
138.皿   伊万里焼 藍九谷 鳥と地紋                    1枚
139.皿   伊万里焼 藍九谷 鷺柄                      1枚
140.皿   伊万里焼 瑠璃三足皿 砥草柄                   1枚
141.皿   伊万里焼 染め付け 兎紋                     1枚
142.皿   初期伊万里焼 染め付け 芦と雁柄                 1枚
143.大皿  伊万里焼 染め付け 梅と人物柄                  1枚
144.皿   伊万里焼 藍九谷 蟹柄                      1枚
145.皿   初期伊万里焼 波に兎柄                      1枚
146.皿   伊万里焼 色絵 桃柄                       1枚
147.皿   伊万里焼 色鍋島 流水柄                     1枚
148.皿   伊万里焼 鍋島青磁三足                      1枚
149.皿   伊万里焼 青磁染め付け 三足高紋                 1枚
150.大皿  初期伊万里焼 山水紋                       1枚
151.壷   須恵器焼 (弥生時代)                      1点
152.水指  備前焼 色絵蓋付                         1点
153.皿   伊万里焼 染め付け 竹に燕柄                   1枚
154.皿   初期伊万里焼 千鳥柄                       1枚
155.壷   初期伊万里焼 染め付け 龍柄                   1点
156.ちょこ 伊万里焼 藍九谷 丸紋                      1点
157.徳利  伊万里焼き 藍九谷 貝と海藻柄                  1点
158.バック ルイヴィトン(ベージュ色皮)                   1個
159.カメラ キャノン製型番No.98340                      1台
160.カメラ  ライカ製 型番N0.199375                    1台
161.バック エルメス製黒色皮                         1個
162.腕時計 FRANK MULLER 男性用 紺色ケース付             1個
163.ライター 銀製ベンジン式 茶色 ASPREY ケース付           1個
164.万年筆 金と熊色 灰色のケース付                    1組
165.万年筆 オレンジ色の紙箱入り                      5本
166.万年筆 パイロット製14K 桐箱入り                  1組
167.万年筆 黒色製ペンケース入り                      1本
168.万年筆 箱入り、束ねたもの2ケ
169.万年筆 ペン立て 黒地に黄色のセット                  1組
170.ボールペン 黒色 ダンヒルの説明書付                  1本
171.カメラ HASSELBLAD製 型番 10EP2547            1台
172.掛軸  翠雲   作 山水画 春夏秋冬の組               4組
173.掛軸  秀邦誌  作 春夏の山水の2本組                2組
174.掛軸  横山大観 作 たんぽぽの絵入り                 1組
175.掛軸  葛飾北斎 作 『達磨』                     1組
176.掛軸  北大地魯山迅 作『遊魚濁自連』                 1組
177.掛軸  按間青  作 山水画                      1組
178.掛軸  渡辺華山 作 山水画                      1点
179.掛軸  竹内栖原 作 カラスの絵                    1点
180.掛軸  春学   作 落葉の絵                     1点
181.掛軸  雪晦   作 山水画                      1点
182.掛軸  作者不明   潮汲みの画                    1点
183.掛軸  渡辺華山 作 風景画                      1点
184.掛軸  下村観山 作 『常盤御前』                   1点
185.掛軸  福沢一郎 作 風物詩                      1点
186.掛軸  横山大観 作 『雪峰春色』                   1点
187.皿   伊万里焼 藍九谷 雪渓柄                    1枚
188.皿   伊万里焼 松ケ谷 色絵変形皿 蔦柄               1枚
189.皿   伊万里焼 青磁変形皿                      1枚
190.皿   伊万里焼 松ケ谷 色絵変形皿 唐草柄              1枚
191.皿   伊万里焼 瑠璃青磁 変形皿 松葉柄               1枚
192.皿   伊万里焼 鍋島八角皿 唐草柄                  1枚
193.皿   伊万里焼 鍋島青磁染め付け 大根柄               1枚
194.香炉  伊万里焼 染め付け     桐紋                1枚
195.ちょこ 伊万里焼 染め付け     井桁柄               1個
196.徳利  伊万里焼 藍九谷      山水柄               1個
197.壷   初期伊万里焼 白磁                       1個
198.皿   伊万里焼 鍋島染め付け   雲に木柄              1枚
199.皿   伊万里焼 鍋島色絵     バラ柄               1枚
200.皿   伊万里焼 染め付け 角皿  松柄                1枚
201.皿   伊万里焼 鍋島色絵     松竹梅柄              1枚
202.皿   伊万里焼 松ケ谷錆ゆ    雪渓柄               1枚
203.ちょこ 伊万里焼 鍋島染め付け   唐草柄               2個
204.ちょこ 伊万里焼 鍋島色絵 角ちょこ                  1個
205.香炉  伊万里焼 瑠璃すかし    椿柄                1個
206.ちょこ 伊万里焼 染め付け 角ちょこ                  1個
207.皿   伊万里焼 松ケ谷 瑠璃変形皿                  1枚
208.皿   初期伊万里焼 染め付け   山水柄               1枚
209.徳利  初期伊万里焼 染め付け   宝字柄               1個
210.皿   伊万里焼 鍋島染め付け変形皿 松の形              1枚
211.皿   伊万里焼 染め付け 角小皿 孔雀柄               1枚
212.皿   伊万里焼 鍋島染め付け   唐草柄               1枚
213.皿   伊万里焼 鍋島染め付け   桃柄               1枚
214.皿   伊万里焼 瑠璃青磁変形皿                   1枚
215.皿   伊万里焼 鍋島青磁染め付け 芦柄               1枚
216.皿   伊万里焼 色絵       水葵柄              1枚
217.皿   伊万里焼 色絵       龍に桜柄             1枚
218.ちょこ 伊万里焼 松ケ谷色絵    すじ柄              1個
219.皿   伊万里焼 松ケ谷色絵 変形皿 唐草柄             1枚
220.ちょこ 伊万里焼 青磁蓋付     すじ柄              1個
221.皿   伊万埋蔵 鍋島染め付け   ぼたん柄             1枚
222.皿   伊万里焼 鍋島柿右エ門絵皿 桜に御所車柄           1枚
223.ちょこ 伊万里焼 染め付け     網柄               1個
224.皿   初期伊万里焼 染め付け   草花紋              1枚
225.皿   伊万里焼鍋島 染め付け   樫木柄              1枚
226.皿   伊万里焼 松ケ谷色絵    花柄               1枚
227.皿   伊万里焼 松ケ谷色絵    紫陽花柄             1枚
228.皿   伊万里焼 染め付け小皿   花弁柄セット           5枚
229.皿   伊万里焼 鍋島染め付け   雲に桐柄             1枚
230.皿   伊万里焼 松ケ谷色絵変形皿 ぼたん柄             1枚
231.水指し 伊万里焼 染め付け蓋付   滝模様              1点
232.皿   伊万里焼 鍋島染め付け   唐花柄              1枚
233.大皿  伊万里焼 鍋島染め付け   松柄               1枚
234.絵画  川合誠司  作       『雲韻』             1点
235.絵画  作者不明 渦巻き様の額入り                  1点
236.うちわ 棟方志功  作 額及び箱入り                 1点
237.絵画  福沢一郎  作 花の油絵                   1点
238.絵画  川島理一郎 作 港の風景画                  1点
239.絵画  宮永岳彦  作 女性肖像画                  1点
240.絵画  小林古径  作       『柿』              1点
241.絵画  作者不明          『裸婦』             1点
242.絵画  藤田嗣治  作       『ねこ』             1点
243.絵画  梅原龍三朗 作       『花を持つ裸婦』         1点
244.絵画  長谷川利行 作 裸婦画                    1点
245.絵画  林  武  作       『妻の像』            1点
246.絵画  松井桂月  作       『湖村帰漁』           1点
247.絵画  杉山 寧  作 人物画   『比朝伸』            1点
248.絵画  加山又造  作 裸婦の絵                   1点
249.絵画  伊東深水  作       『夜祭り』            1点
250.絵画  梅原龍三朗         『宣徳赤絵島曾の図』       1点
251.絵画  安井曾太郎 作       『 せる裸女』          1点
252.絵画  小磯良平  作       『裸婦』             1点
253.絵画  伊東心水  作       『羽子の春』           1点
254.絵画  楠木清方  作       『ききょうの花』         1点
255.絵画  高晶達四朗 作       『モンテカルロ』         1点
256.絵画  棟方志功  作       『立山頂上卯観図』        1点
257.絵画  梅原龍三朗 作 バラの花の絵                 1点
258.絵画  熊谷守一  作       『種蒔』             1点
259.絵画  長谷川利行 作       『花』              1点
260.絵画  藤田嗣治  作       『横たわる裸婦』         1点
261.絵画  浅井 忠  作 漁村の風景画                 1点
262.絵画  安井曾太郎 作 デッサン                   1点
263.絵画  梅原龍三朗         『花を持つ裸婦』         1点
264.絵画  作者不明    裸婦像                    1点
265.版画  棟方志功  作 仏像様                    1点
266.絵画  藤田嗣治  作 人物画                    1点
267.絵画  青木 繁  作 風景画                    1点
268.絵画  林  武  作 風景画                    1点
269.絵画  藤田嗣治  作 人物画                    1点
270.絵画  平山郁夫  作 仏 画                    1点
271.絵画  藤田嗣治  作       『水着』             1点
272.絵画  坂本繁三朗 作 炉台の絵                   1点
273.絵画  東山魁夷  作       『不士』             1点
274.版画  棟方志功  作       『額の棚』            1点
275.絵画  川島理一郎 作       『鎌倉』             1点
276.額皿  金縁額の絵皿                         1点
Z77.絵画  華岳 作    山の絵                    1点
278.絵画  川島理一朗 作       『フレンチカンカン』       1点
279.絵画  川島理一郎 作       『アフリカのデッサン』      1点
280.絵画  横山大観  作 鑑定書付  『富士』             1点
281.絵画  東山魁夷  作       『曙』              1点
282.絵画  作者不明    漁村の風景画                 1点
283.絵画  作者不明    水仙の絵                   1点
284.絵画  作者不明    風景画                    1点
285.版画  棟方志功  作 草の絵                    1点
286.版画  棟方志功  作 草の絵                    1点
287.版画  棟方志功  作 仏の絵                    1点
288.版画  棟方志功  作       『鳥女御合点の棚』        1点
289.版画  葛飾北斎  作       『奇橋』   (山城)      1点
290.版画  葛飾北斎  作       『諸国名橋奇覧』(富士)     1点
291.版画  葛飾北斎  作       『諸国名橋奇覧』(越前)      1点
292.版画  葛飾北斎  作       『諸国名橋奇覧』         1点
293.版画  葛飾北斎  作       『奇橋j              1点
294.版画  葛飾北斎  作       『奇橋』(足利)          1点
295.版画  葛飾北斎  作       『奇橋』             1点
296.版画  安藤広重  作       『山伏谷』            1点
297.版画  池上壮豊  作 森林の絵                   1点
298.盆   漆盆セット                          5枚
299.壷   古備前焼 素焼品                       1点
300.壷   須恵焼(弥生時代様)                     1点
301.香炉  舞子型香炉                          1点
302.壷   李朝(朝鮮)の染め付け 龍柄                 1点
303.すずり 中国製すずり蓋付                       1点
304.額皿  北大路魯山迅 作 染め付け福字                1枚
305.版画  岡本太郎  作                        1点
306.花入れ 北大路魯山迅 作 瀬戸焼 竹型                1点
307.土瓶  伊万里焼 染め付け 鳳凰柄                  1点
308.鉢   北大路魯山迅 作 どん                    1点
309.向付  北大路魯山迅 作 湯みセット                 1点
310.皿   北大路魯山迅 作 絵唐津焼                  1枚
311.額皿  北大路魯山迅 作 染め付け福字小皿              1枚
312.額皿  北大路魯山迅 作 染め付け福字皿               1枚
313.額皿  北大路魯山迅 作 瀬戸焼 鷺柄                1点
314.皿   定大路魯山迅 作 志野角皿                  1点
315.コーヒーセット 島田達三 作 益子焼カップセット           1組
316.皿   伊万里焼 鍋島青磁染め付け     笹柄           1枚
317.皿   北大路魯山迅 作 絵唐津      芦柄           1枚
318.茶碗  木箱入り                           1点
319.茶碗  志野焼茶碗                          1点
320.徳利  北大路魯山迅 作 備前焼                   1点
321.ぐい呑 北大路魯山迅 作 志野焼                   1点
322.花入れ 北大路魯山迅 作 伊賀花山                  1点
323.壷   清水卯一   作                       1点
324.コーヒーセット 今右エ門 作                     6組
325.徳利  北大路魯山迅 作 志野焼                   1点
326.皿   十二代柿右エ門 作 鳳凰花紋                 1枚
327.鉢   織部焼 三足付き菓子入れ                   1点
328.コーヒーカップ 浜田晋作 作 益子焼                 1組
329.ぐい呑 松井康成   作 益子焼                   1点
330.ぐい呑 松井康成作益子荒                       1点
331.ぐい呑 北大路魯山迅 作 粉引焼                   1点
332.鉢   北大路魯山迅 作 織歩焼 菓子器               1点
333.皿   北大鈴魯山迅 作 志野焼 角皿                1枚
334.鉢   北大路魯山迅 作 染め付け                  1点
335.皿   北大路魯山迅 作 備前焼 角皿                1枚
336.鉢   北大路魯山迅 作 銀彩焼 角皿                1点
337.皿   北大路魯山迅 作 今右エ門 たんぽぽ柄絵皿          1枚
338.鉢   北大路魯山迅 作 織歩焼 角型 菓子器            1点
339.小箱  蒔絵香箱                           1点
340.壷   須直焼                            1点
341.風鎮  瑠璃色の石付き                        1点
342.すずり箱 蒔絵 御所車模様                      1点
343.鉢   志野焼 菓子器                        1点
344.壷   備前焼                            1点
345.釜   鉄製三足                           1点
346.壷   須恵焼                            1点
347.壷   須恵焼の台付き                        1点
348.水指  唐津焼 蓋付                         1点
349.向付  竹泉 作 銀欄手模様蓋付セット                5点
350.花瓶  新開寛山 作                         1点
351.まが玉 古墳出度品                          8個
352.徳利  織部焼 笛紋                         1点
353.鉢   赤丸谷焼 菊花交手付菓子鉢 鑑定書              1点
354.鉢   織部焼 菓子器           草花柄          1点
355.皿   作者不明 京焼  菜の花柄                  5枚
356.水指  鍋島焼 色絵            宝尽し柄         1点
357.茶碗  光悦 作     茶碗名 『福寿』              1点
358.鉢   北大路魯山迅 作 金欄手模様のどん型             1点
359.皿   中国製古染め付け 変形皿足付セット              5組
360.茶入れ 瀬戸焼 蓋付 喜祥 作                    1点
361.茶碗  志野焼 草花紋漆箱 巾着袋付                 1点
362.茶碗  楽焼 黒色の楽茶碗                      1点
363.まが玉 ヒスイの大まが玉                       1個
364.壷   信楽焼                            1点
365.しゃもじ 治良衛 作 利体系しゃもじ                 1点
366.なつめ 蒔絵金泊塗り 景翠 作       菊御紋          1点
367.湯呑  湯呑茶碗                           1点
368.水滴  今右エ門 作 鍋島染め付け絵皿                1点
369.重箱  輪島塗り 五段重箱         竹雀柄          1組
370.壷   有田焼 飾り壷 高さ 107センチ 鳳凰柄          1点
371.置物  白狼の剥製 高 140 巾 180 奥行き 107          1点
372.絵画  速水御舟 作様 金額入り梅の絵                1点
373.ゴルフクラブセット ベンホーガン.アイアンセット(9本入)      1組
374.ゴルフクラブセット ダンロップ型アイアンセット(10本入)      1組
375.普通乗用車     メルセデス・ベンツ製280SL型
             No.群 33 ち 77 43          1台
**********

【ひらく会情報部・この項つづく】


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タゴ51億円横領金で購入した絵画等をタゴから預かった人の情報が黒塗りされた理由(その2)

2010-07-27 23:08:00 | 土地開発公社51億円横領事件
■ところで、今回のタゴ一族から安中市土地開発公社に唐突に寄附の申し入れがあり、あっさりと岡田市長らが受け入れた絵画等6点についても、検討してみましょう。

 たまたま、7月25日(日)に安中市内で新聞折込された共産党のチラシに、この件に関連して、次の記事が掲載されています。

**********
本物なら数億円になる?
 土地開発公社詐欺事件
 六月議会全員協議会で、土地開発公社から五十一億円をだまし取った元職員の妻が、このほど弁償の一部に当てて欲しいと絵画六点を市に持ち込んだことが報告されました。
 これらの絵画が、なぜ今まで隠されていたのか、また、弁償というなら本人がお金に換えてから公社に弁済すべきですが問題は残ります。
 もしも本物ならば約四億円(日本共産党安中市議団試算)の価値があるようですが、総務部では偽者かどうか鑑定が必要としています。作者の名前は、東洲斎写楽、高橋由一、浅井忠(ちゆう)、萬鉄五郎、林武、立川広巳などとなっており、立川氏は現存する現代洋画家ですが他は全て故人です。
(出典:新あんなか民報 第18号 2010年7月25日発行)
**********

 共産党が約4億円の価値があるとした根拠は不明ですが、タゴ一族からの絵画等6点寄贈で4億円?換価できたとしても、群馬銀行への100年ローン返済の原資としては焼け石に水です。

■ところで、タゴの配偶者から現物支給された絵画等6点とは一体どんなものなのでしょうか。今回開示された情報では、絵画等の写真が含まれていないため、どのような絵柄なのかは分かりません。そこで、さっそく、ネット情報でこれらの絵画等の作者を調べてみました。

 今回、タゴの配偶者から損害賠償の一部に充当のため、安中市・公社に寄附された絵画等は、次のとおりです。

1/絵画/作者:立川広巳 作品名:薔薇の中で/価格不明
2/絵画/作者:浅井忠 作品名:山間の部落/価格不明
3/絵画/作者:萬鉄五郎 ※サイン有り、その他黒字有り/価格不明
4/絵画/作者:高橋由一 作品名:風景/価格不明
5/絵画/作者:林武 ※日動画廊社長サイン有り/価格不明
6/版画/作者:東洲斉写楽/価格不明

◆立川広巳(たちかわ・ひろみ)作品名「薔薇の中で」(1949~  )
 東京生まれ。自由美術協会会員、日本美術家連盟会員。経歴は、1972年、武蔵野美術大学卒業。1985年、上野の森絵画大賞佳作賞、上野の森美術館「時の停止」F80号が買上げとなる。フジテレビ「朝のテレビ美術館」作品紹介。1990年、自由美術展佳作賞。1991年、現代洋画精鋭選抜展第20回記念大展金賞。1993年、安井賞展出品。1994年、全国花の大賞展招待出品。1995年、「華宴」(F150号)が通産省に買上げられる。ヨーロッパ、北京など取材旅行5回、新宿伊勢丹他全国主要デパートにて個展多数。
 華麗な花々をメインモチーフとして描き続けてきた画家。薔薇、ミモザ、桜など花の絵を中心に、風や光を表現した風景作品が人気を博している。「一枚の絵」という月刊美術誌や各地デパート画廊などの個展で知られる。ただし、タゴが購入後、横領事件発覚で知人に預けた1995年当時も、売れっ子画家だったのかは定かでない。



◆浅井忠(あさい・ちゅう)作品名「山間の部落」(1856~1907)
 佐倉藩の江戸屋敷生まれ。明治期の洋画家。日本近代洋画の先駆者として極めて大きな功績を残した。教育者としても貢献した。
 浅井自身は明治40年(1907)に志半ばで病没したが、彼はその晩年に第一回文展の審査員を務め、自ら『武士山狩図』(京都工芸繊維大学蔵)を出品。また、自らのデザインした図案を使った陶器類を扱う「九雲堂」も開くなど、最期まで精力的な活動を行った。
 出身地の千葉県立美術館では、昭和49年の開館以来、浅井忠について重点的な調査研究と作品収集を行い、現在までに油彩、水彩、日本画、工芸などの作品約180点をはじめ、下絵や書簡などの資料も数多く収蔵し、名実ともに日本有数の浅井忠コレクションを形成している。
 代表作は「春畝」「収穫」「グレーの秋」など抒情的な作品が多く残されている。



◆萬鉄五郎(よろず・てつごろう)(1885~1927)
 1885年11月17日、岩手県花巻市生まれ。大正~昭和初期の画家。フォーヴィスム、キュビスムの日本美術史上重要な作品を残し、新しい独自の美術を目指した。
 明治40年(1907年)、東京美術学校(現・東京藝術大学)に入学。明治45年(1912年)、岸田劉生や高村光太郎らの結成したフュウザン会に参加している。萬は、その頃日本に紹介されつつあった、ポスト印象派やフォーヴィスムの絵画にいち早く共鳴した。特にフィンセント・ファン・ゴッホやアンリ・マティスらの影響が顕著である。黒田清輝らのアカデミックな画風が支配的であった日本洋画界に、当時の前衛絵画であったフォーヴィスムを導入した先駆者として、萬の功績は大きい。晩年は日本画の制作や南画の研究も行った。
 代表作は、「裸体美人」(1912年)東京国立近代美術館、重要文化財。「もたれて立つ人」東京国立近代美術館。「赤い目の自画像」(1912~13年)岩手県立美術館。「雲のある自画像」(1912~13年)岩手県立博物館。「落曙・荷車ひきのいる風景」(1914年)桜地人館。「目のない自画像」(1915年)岩手県立博物館。「猿ヶ石川当楽図」(1918年)桜地人館。
 生家の花巻市に萬鉄五郎記念美術館がある。


◆高橋由一(たかはし・ゆいち)作品「風景」(1828~1894)
 江戸生まれの日本の洋画家。幼名は猪之助、名は浩、明治維新後に由一を名乗る。近世にも洋画や洋風画を試みた日本人画家は数多くいたが、由一は本格的な油絵技法を習得し江戸後期から明治中頃まで活躍した、日本で最初の「洋画家」といえる。
 父は新陰流剣術師範の佐野藩(佐倉堀田藩の支藩)士で、由一は江戸藩邸に生まれた。幼児の頃から日本画(狩野派、北宗画)を学ぶが、石版画に接して強い衝撃を受けて洋画の研究を決意。文久2年(1862年)に蕃書調所の画学局に入局し、川上冬崖に師事した。本格的に油彩を学ぶことができたのは、慶応2年(1866年)、当時横浜に住んでいたイギリス人ワーグマンに師事したときで翌年にはパリ万国博覧会へ出展している。
 明治時代に入り民部省の吏生や大学南校の画学教官など官職を務めるが明治6年(1873年)には官職を辞して画塾である天絵舎を創設し、原田直次郎や高橋源吉ら多くの弟子を養成する。1876年には工部美術学校教師として来日したイタリア人画家アントニオ・フォンタネージに師事する。
 1879年に金刀比羅宮で開かれた第2回琴平山博覧会では天絵舎に資金援助してもらうため作品を出品し、会期終了後に全作品を金刀比羅宮に奉納した。そのため金刀比羅宮は由一の作品を27点収蔵しており、現在は高橋由一館に展示されている。
 人物、風景などの作品もあるが代表作として筆頭に挙げるべきは『鮭』であろう。極端に縦長の画面に縄で吊るされ、なかば身を欠き取られた鮭のみを描いたこの作品は西洋の模倣ではない文字通り日本人の油絵になっていると評されている。1879年には元老院の依頼で明治天皇の肖像も描いた。
 1881年より山形県令であった三島通庸の要請により、三島の行った数々の土木工事の記録画を描いている。代表的なものとして『栗子山隧道図西洞門』がある。回想記に『高橋由一履歴』がある。洋画家の安藤仲太郎は甥。
 その他代表作は「花魁」(1872年)(東京芸術大学、重要文化財)。「不忍池」(1880年頃)(愛知県美術館)。



◆林武(はやし・たけし)(1896~1975)
 日本の洋画家。東京都出身。本名は武臣(たけおみ)。大正末期から画家として活動を始め戦後には原色を多用し絵具を盛り上げた手法で女性や花、風景などを描き人気を得た。林武の絵画には岸田劉生、セザンヌ、モディリアーニ、ピカソ、マティス、ビュッフェなどの影響が見られる。晩年には国語問題審議会の会長も務めている。孫は前衆議院議員の林潤。
 サインは「Takeshi・H」、「Take・H」と記すことが多い。林が戦後に獲得した豪華絢爛な作風は多くのファン層を取り込み、1950年代から1960年代にかけて起こった投機的絵画ブームに乗ったこともあり、一時期は号あたり20万という高値で取引されるようになった。彼が晩年に多く描いたバラや富士山の絵画は今も人気が高いが、一方で代表作とされる「梳る女」(1949年)や「静物」(1948年)などが描かれた1940年代から50年代にかけての時期が林の黄金期であったとする見方もある。林武の作品は「大原美術館」や「東京国立近代美術館」などで鑑賞することができる。
 代表作は「裸婦」(1930年)兵庫県立美術館。「鰯と人参」(1930年)倉吉博物館。「コワヒューズ」(1935年)東京国立近代美術館。「裸婦」(1935年)東京藝術大学大学美術館。「梳る女」(1949年)大原美術館。「星女嬢」(1950年)宮城県美術館。「十和田湖」(1953年)国立公園協会。「ノートルダム」(1960年)愛知県美術館。「赤富士」(1967年)箱根彫刻の森美術館。「薔薇」(1971年)セキ美術館ほか。




◆東洲斎写楽(とうしゅうさい しゃらく)(生没年不詳)
 江戸時代の浮世絵師。寛政6年(1794年)から翌年にかけて、およそ10ヶ月の期間内に約140点の錦絵作品を出版した後、浮世絵の分野から姿を消した。特に第1期と言われる寛政6年5月作の28枚が秀逸である。その正体については様々な推測がなされてきたが、現在では阿波の能役者斎藤十郎兵衛(1761,2-1820年?)だとする説が有力となっている。
 寛政6年5月に刊行された役者の大首絵は、大胆かつ巧みにデフォルメを駆使し、目の皺や鷲鼻、受け口など顔の特徴を誇張してその役者が持つ個性をありのままに描き、また表情やポーズもダイナミックに描いたそれまでになかったユニークな作品であった。描かれた役者(画中に家紋がある)・役柄から芝居の上演時期が検証されており、これが現在の写楽研究の主流を為している。
 作品総数は役者絵が134枚。役者追善絵が2枚。相撲絵が7枚。武者絵が2枚。恵比寿絵が1枚。及び役者版下絵が9枚。相撲版下絵が10枚存在する。2008年にほぼ確実とみられる肉筆の役者絵も確認された。
 ドイツの美術研究家ユリウス・クルトがレンブラント、ベラスケスと並ぶ世界三大肖像画家と激賞したことがきっかけで("Sharaku" 1910年)、大正時代頃から日本でもその評価が高まった。

■また、林武の絵画に日動画廊社長のサインがあるとされています。この日動画廊は、銀座のソニービルの近くにある有名な画廊です。

◆日動画廊
 日動画廊は1928年に創業、日本で最も歴史のある洋画商とされる。最初の画廊は日本橋の高島屋の近くでしたが、立ち退きをせまられ、旧日本動産火災保険会社の粟津社長の好意で敷金、家賃なしで西銀座の新築ビルの1階に日動画廊を出すことになる。日本動産火災が日動火災と呼ぶようになるのは、その後のこと。展示は主に洋画、版画、彫刻である。系列に茨城県の笠間日動美術館がある。ギャラリーは銀座にあり、毎年作家の個展を開催している。取り扱い作家は油彩、彫刻、版画を主に、内外の物故・現役作家あわせて数百名になる。
油彩、彫刻、版画を主に、 内外の物故・現存あわせてその取り扱い作家は数百名に及ぶ。国内において財団を設立し美術館を運営している数少ない画廊。1942年には熊谷守一画集、次いで藤島武二、藤田嗣治などの画集を出版、以降数多くのカタログや大型画集などを出版。1966年には昭和会展をスタートし、若手作家の育成にも注力。さらに2002年には現代美術を専門に扱う画廊としてnichido contemporary art(nca)を設立。現在、社長を務める長谷川徳七は元全国美術商連合会会長、及び元全国洋画商連盟会長を歴任し、また副社長を務める長谷川智恵子は日本洋画商協同組合の理事長を14年間勤めた。両名ともフランス政府より日仏文化交流に貢献したことで勲章を授与されている。
 責任ある作品の供給を果たすことを目的に、美術品登録委員会を設置。東京・銀座の本店をはじめとして、名古屋、福岡、パリに日動画廊の支店を持ち、国内外を問わず現代の美術界の最新動向を幅広く収集しコレクターの信頼できるパートナーとして活動している。
 銀座ギャラリー:東京都中央区銀座5-3-16 Tel:03-3571-2553 Fax:03-3289-4446 営業時間:平日10時-19時 土日祝11時-18時 最終日は16時まで。

■こうしてみると、それなりの高名な画家の作品であることが分かりますが、タゴの配偶者は、X氏から「タゴから預かっていたので返す」といわれた絵画等6点を、「公社で引き取って処分し、夫(タゴ)の損害賠償金に充ててほしい。ただし本物かどうか不明」などと言って、公社に押し付けてきており、非常に無責任です。

 さらに無責任なのは、安中市土地開発公社の3役(岡田理事長、鳥越副理事長、大沢常務理事)らです。なぜなら、タゴの配偶者からの現物支給の電話を受けて、本物かどうか分からない代物を二つ返事で「引き取る」などと返事をしたうえに、絵画等を引き取るための準備として、タゴ配偶者宅を訪問し、絵画等を預かる際に提出していただきたい書類について懇切丁寧に説明したうえ、タゴとタゴ配偶者の署名・押印を依頼したからです。

 なぜなら、タゴの配偶者が岡田市長あてに出した文書というのは、予め岡田理事長らが文案を作成して、それにタゴとタゴ配偶者の署名・押印をさせるためだったからです。その文案の中には「金額については不明であり、換価方法については一任する」という記載があります。初めから、タゴ事件の真相を隠蔽するために、絵画等6点でお茶を濁そうとする意図がありありとうかがえます。

 しかも、極めつけは「この絵画等は平成22年4月12日、X様より、『A(タゴ)さんから預かったものであるのでお返しする。」として預かっているものであり、B(タゴ配偶者)の資産では無く、A(タゴ)の資産であることを申し添えます』とあることです(括弧内は当会の推測)。つまり、今回のタゴ夫妻からの現物支給の申し入れやそれに対する安中市・公社側の対応は、従前に練られたシナリオに基づいて行われている可能性が高いことを示しています。

■それにしても、群馬県警捜査二課があれほど総力を挙げて調べ、タゴの隠し財産はひとつもないはずだというところまで捜査したはずでした。しかし、事件発覚から15年経過し、タゴが晴れてシャバに出るやいなや、こうした不思議な現象が起きるのはなぜでしょうか。

 しかも、安中市の言い草は、「タゴはムショでの務めを果たしてきたのだから、一人の市民として人格が復権したのだから、個人情報として黒塗りにした」というのです。さらに、X氏についても、黒塗りにしています。

 警察が、まだタゴの隠し財産があったことを知ったらどう思うでしょうか。タゴは警察の調べに対しても、横領金で買ったものは全て供述しているはずで、タゴの配偶者も、全財産をなげうっても償いたい、と裁判所で裁判長に殊勝に陳述していました。

■しかし、実際には、そうではなかったのです。タゴの配偶者がいうように、X氏がタゴから絵画等を預かっていたのが事実であるとすれば、共犯の疑いもあります。タゴ一族も安中市・公社も口を揃えて「本件はもう既に時効」と言い張るのでしょうが、警察がいくら調べてもわからなかった使途不明金の部分が今回、ごく一部ながら明るみに出たと考えれば、事は重大です。

 安中市・公社は、このX氏の情報も市民に公開すべきです。もちろん、刑事責任は時効のため争えないでしょうが、道義的に、なぜタゴから絵画等を預かっていたのか、なぜ警察に届けなかったのか。それらの説明をしていただく必要があるからです。

【ひらく会情報部・この項つづく】

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タゴ51億円横領金で購入した絵画等をタゴから預かった人の情報が黒塗りされた理由(その1)

2010-07-26 22:53:00 | 土地開発公社51億円横領事件
■先月の6月22日付上毛新聞に、タゴの配偶者から「夫が所有していたと思われる絵画6点を損害賠償の債務履行の一部にしたい」と岡田市長が理事長をしている安中市土地開発公社に今年4月に申し出があった、という記事が掲載されました。

 当会では、さっそく事の真意を確かめるために、6月25日付で岡田義弘市長に対して次の内容で行政文書開示請求を出していたところ、先日7月23日に情報開示がありましたので、報告します。

■平成22年6月25日付で提出した行政文書開示請求の内容は次の通りです。

**********
平成22年6月22日付上毛新聞に掲載された“安中・巨額詐欺事件「債務履行の一部に」 元職員の妻 絵6点、公社に提出”と題する記事で「安中市の元職員による巨題詐欺事件に絡み、元職員の妻が『夫所有と思われる絵画6点を損害賠償の債務履行の一部にしたい』として、市土地開発公社(理事長・岡田義弘市長)に提出していたことを、市が6月21日の市議会全員協議会で報告した」「元職員の妻からは4月に申し出があり、公社の理事に諮った上で5月に受け入れた。6点の中には東洲斎写楽作とされる版画、高橋由一作とされる油彩画「風景」などが含まれている」とあるが、このことに関係する一切の情報。(公社から安中市長に報告された情報のほか、土地開発公社そのものが保有する情報も含む)
**********

■開示されたのは次の3件の情報でした。

開示対象となる行政文書名/開示の別/不開示とした部分/不開示とした理由/適用条文/送付枚数
●安中市土地開発公社への損害賠償債務履行用資産について(報告)【平成22年6月16日付 市長決済文書 文書番号第6255号】/部分開示/個人の住所、氏名、個人が特定できる情報、個人の印影/個人に関する情報/安中市情報公開条例第7条第2号/5
●損害賠償債務履行担保用資産の任意提出について【平成22年5月14目 安中市土地開発公社理事長決裁文書】/部分開示/個人の住所、氏名、個人が特定できる情報、個人の印影/個人に関する情報/安中市情報公開条例第7条第2号/3
●議会全員協議会報告事項/全部開示/なし/-/-/1

■開示情報によると、タゴの配偶者から絵画6点の寄附について、打診があったのは今年の5月連休の直前の4月27日でした。同日、岡田理事長(=市長)、鳥越副理事長(=総務部長)、大沢常務理事(=建設部長)と事務局の都市整備課?で協議し、その日に、タゴの配偶者に引取りをOKしたようです。

 そして、連休明けの5月7日にタゴの配偶者宅を訪れ、書類にタゴとタゴの配偶者の署名と押印をするよう説明し、5月11日に、タゴの配偶者から書類に署名と押印ができたと連絡があり、5月14日(金)にタゴの配偶者の家に赴いて、絵画6点を受け取ったことがわかります。

■その状況を示す開示資料を見て見ましょう。

**********
【安中市役所の回議用紙】
年度    平成22年度
文書種類  収
文書番号  第6255号
保存年限  10年
受付年月日 平成22年6月11日
保存期限  平成33年6月1日
起案年月日 平成22年6月11日
廃棄年度  平成33年度
決裁年月日 平成22年6月16日
分類番号  大0 中1 小0 簿冊番号6 分冊番号1
完・未完別 完結
簿冊名称  土地開発公社関係書類
完結年月日 平成23年5月31日
分冊名称  土地開発公社庶務書類
施行区分  重要
公開    1 非公開 時限秘( 年)部分秘 全部秘 2 公開
起案者   総務部企画課企画調整係 職名 主任 氏名 須藤 陽一  内線(1022)
決裁区分  市長
印欄    市長・岡田 部長・鳥越 課長・中田 係長・富田 係 須藤 公印・-
関係部課合議 財務部長・嶋田 建設部長・大沢 会計管理者・田中
宛先    安中市長  岡田 義弘
差出人   安中市土地開発公社 理事長 岡田 義弘
件名 安中市土地開発公社への損害賠償債務履行用資産について(報告)
 別紙のとおり、安中市土地開発公社より通知がありましたので、報告いたします。

【公社からの市への報告】安中市企画課収受22.6.11
安土開発22号
平成22年6月11日
安中市長 岡田義弘 様(総務部企画課)
       安中市土地開発公社 理事長 岡田義弘
安中市土地開発公社への損害賠償債務履行用資産(絵画等)の提出について(報告)
 このことについて、前橋地方裁判所平成11年(ワ)第165号損害賠償請求事件に係る平成11年5月31日付判決により確定した債務者(■■■■)の損害賠償債務残額(2,208,211,500円)の一部履行の担保として、絵画等6点について債務者に代わって妻である■■■■様から任意提出を受けましたので報告いたします。
     記
1.経過       別紙のとおり
2.提出された絵画等 別紙のとおり
3.今後の課題    別紙のとおり

【別  紙】
1.損害賠償債務履行用資産(絵画等)の提出の経過
○平成22年4月27日(火)
 債務者:■■■■の妻、■■■■様より電話有り。
 ■■■■■■様から4月12日に、「■■■■さんから預かっていたのでお返しする。」とのことで、絵画等6点を保管している。土地開発公社で引き取って処分していただき、■■■■の損害賠償金に充ててもらえないか。ただし、本物がどうかは不明である。という内容であった。
 同日、土地開発公社3役及び事務局で協議し、引き取る方向付けが出されたため、■■■■様へ「引き取る」旨電話連絡を行う。
※絵画等を引き取るための準備を進める。
○平成22年5月7日(金)
 ■■■■様宅へ訪問し、絵画等を預かる際に提出していただきたい書類について説明し理解を得る。債務者である■■■■の署名・押印、及び提出者である妻■■■■様の署名・押印をお願いする。
○平成22年5月11日(火)
 ■■■■様から書類の準備ができた旨電話有り。日程調整の結果、5月14日(金)に引き取りに伺うこととなった。
○平成22年5月14日(金)
 ■■■■様宅訪問。「提出書」を確認後、絵画等6点を確認し引き取る。持ち帰り保管する。
○平成22年5月21日(金)
 安中市土地開発公社理事会に報告。
2.提出された絵画等
番号/種類/補足説明事項/備考
1/絵画/作者:立川広巳 作品名:薔薇の中で/価格不明
2/絵画/作者:浅井忠 作品名・山間の部落/価格不明
3/絵画/作者:萬鉄五郎 ※サイン有り、その他黒字有り/価格不明
4/絵画/作者:高橋由一 作品名:風景/価格不明
5/絵画/作者:林武 ※日動画廊社長サイン有り/価格不明
6/版画/作者:東洲斉写楽/価格不明
3.今後の課題
 現在、債務者:■■■■所有の家屋2棟について、再度強制競売に付しておりその経過を見守っているところである。
 また、預かった絵画等については、本物かどうかが不明であることから、絵画等の鑑定評価が必要となってくると思われるが、その方法について、今後、研究・検討を十分に重ねてから、その対応について決めていくこととしたい。

【タゴの配偶者が岡田市長あてに出した文書】※原本は会計課にて保管
平成22年5月14日
債権者 安中市安中1-23-13 安中市役所内
    安中市土地開発公社
    理事長 岡田 義弘   様
                     ■■■■■■■■■■■■
           債 務 者 住 所 ■■■■■■■■■■■■
                 氏 名 ■■■■■■■■
           資産提出者 住 所 ■■■■■■■■
                 氏 名 ■■■■■■■■
損害賠償債務履行担保用資産(絵画等)提出書
 前橋地方裁判所平成11年(ワ)第165号損害賠償請求事件に係る平成11年5月31日付判決により確定した債務者(■■■■)の損害賠償債務残額(2,208,211,500円)の一部履行の担保として、絵画等6点について■■■■に代わって■■■■が任意提出しますので、受納されるようお願いします。
 なお、金額については不明であり、適法な手続により換価処分された金額が、絵画等6点の有する価格であることを認め、これを損害賠償残債務の一部に充当することを承諾するとともに、換価方法についてはおまかせします。
 また、この絵画等は平成22年4月12日、■■■■様より、「■■■■さんから預かったものであるのでお返しする。」として預かっているものであり、■■■■の資産では無く、■■■■の資産であることを申し添えます。
     記
提出する絵画等目録
番号/種類/補足説明事項/備考
1/絵画/作者:立川広巳 作品名:薔薇の中で/価格不明
2/絵画/作者:浅井忠 作品名・山間の部落/価格不明
3/絵画/作者:萬鉄五郎 ※サイン有り、その他黒字有り/価格不明
4/絵画/作者:高橋由一 作品名:風景/価格不明
5/絵画/作者:林武 ※日動画廊社長サイン有り/価格不明
6/版画/作者:東洲斉写楽/価格不明
(安中市土地開発公社収受22.5.14)

【安中市土地開発公社の回議用紙】
決済印   決済22.5.14
決済区分  理事長
発議年月日 平成22年5月14日
文書番号  第  号
施工区分  -
浄書    -
校合    -
公印   -
編纂項目 -
完結   平成  年  月  日
起案者  島田亮一
保存期間 ― 年
理事長・岡田 副理事長・鳥越 常務理事・大沢 事務局長・角井 事務局次長・大塚 係員・金田・井上・中里見
損害賠償履行担保用資産の任意提出について
 損害賠償請求事件の債務者である■■■■の妻■■■■氏から損害賠償残債務の一部に充当するために、■■■■の資産である絵画等(6点)と「損害賠償債務履行担保用資産(絵画等)提出書」の提出がありました。つきましては、絵画等を預かる証として、別紙「預かり証」を交付してよろしいか伺います。

【預かり証】(案)
平成22年5月  日
債 務 者 住 所 ■■■■■■■■■■■■■■■■
          ■■■■■■■■■■■■■■■■
      氏 名 ■■■■■■■■ 様
資産提出者 住 所 ■■■■■■■■■■■■■■■■
      氏 名 ■■■■■■■■ 様
              債権者 安中市安中1-23-13
                  安中市役所内
                  安中市土地開発公社
                  理事長 岡田 義弘
 前橋地方裁判所平成11年(ワ)第165号損害賠償請求事件に係る平成11年5月31日付判決により確定した債務者(■■■■様)の損害賠償債務残額(2,208,211,500円)の一部履行の担保として、■■■■様に代わって■■■■様が任意提出した絵画等6点をお預かりいたします。
 なお、金額については不明であり、適法な手続により換価処分された金額が、絵画等6点の有する価格とし、これを損害賠償残債務の一部に充当するとともに、換価方法については安中市土地開発公社で決定いたします。
    記
提出する絵画等目録
番号/種類/補足説明事項/備考
1/絵画/作者:立川広巳 作品名:薔薇の中で/価格不明
2/絵画/作者:浅井忠 作品名・山間の部落/価格不明
3/絵画/作者:萬鉄五郎 ※サイン有り、その他黒字有り/価格不明
4/絵画/作者:高橋由一 作品名:風景/価格不明
5/絵画/作者:林武 ※日動画廊社長サイン有り/価格不明
6/版画/作者:東洲斉写楽/価格不明

<損害賠償債務履行担保用資産(絵画等)提出書>(省略)

【議会全員協議会報告事項】
日 時:平成22年6月21日(月)
    議会最終日 本会議閉会後
場 所:市役所本庁3階 委員会室
番号/報 告 事 項/資料の有無/担当課
1/土地開発公社に係る損害賠償債務履行担保用資産(絵画等)提出について/無/総務部企画課
2/公立碓氷病院における感染性胃腸炎発生状況について/無/公立碓氷病院事務部
**********

■タゴの配偶者から絵画6点の寄附の申し出があった今年の5月連休前後には、タゴの自宅の競売が行われました。競売入札の公告が4月15日で、入札期間が5月11日から同18日、開札が5月25日で、特別売却期間が5月28日~6月10日だったことから、奇しくも時期的にほぼ一致します。

 このことを裏付けるように、公社の岡田理事長から岡田市長あてに提出された報告書にも、「現在、債務者:■■■■所有の家屋2棟について、再度強制競売に付しておりその経過を見守っているところである」と記載があります。

■それにしても、驚くべきことは、タゴ一族と安中市・公社が、既に親密に連絡を取り合っているという事実です。

 岡田市長(=理事長)にしてみれば、タゴ事件発覚以前から、タゴとは親密な関係だったことから特段、違和感などないにしても、鳥越総務部長や、大沢建設部長、それに公社事務局の建設部の職員らは、違和感があったに違いありません。でも、岡田市長による独裁体制下の市役所にあっては、ノーと言える雰囲気ではありません。

 しかし、タゴ51億円事件にこの15年間翻弄されてきた安中市民としては、今回の唐突なタゴの配偶者からの絵画6点の寄附と、それに対して、引取りを即日快諾した安中市幹部らの行動に不自然さを感じざるを得ません。

■安中市民が首を傾げたくなるのは次の事項です。

(1)この絵画等6点は、タゴの配偶者によると、「4月12日に、X様より『タゴさんから預かったものであるのでお返しする』として預かっているものであり、Xの資産では無く、タゴの資産である」との説明だが、「既にタゴは14年の実刑を満了し、個人の人権があるので個人情報の観点から名前を黒塗りにしてある」として、なぜ安中市がタゴ一族のみならずX氏の名前まで黒塗りにしたのか。
(2)もともと、事件発覚後、タゴが横領した金で購入した骨董品は、栃木県足利市の骨董商の一品堂の小貫達の協力を得て、全て警察が家宅捜査してリストアップし、一品堂の手引きで、中島誠之助も関係する東京の笹塚会で競売に掛けて換価済みであるはずなのに、なぜ今頃になって、6点もの絵画等をタゴが密かにX氏に預けることができたのか。
(3)本来、タゴ一族は、この絵画等6点を換価したうえで、安中市・公社に損害賠償の一部として充当しなければならないのに、なぜ、岡田理事長らは、即日、絵画等6点の引取りを承諾したのか。

 市民の抱くこれらの疑問を明らかにすることが、タゴ事件をとりまく黒い霧を吹き払うために不可欠であることを岡田市長ら安中市の幹部は分かっていないようです。

【ひらく会情報部・この項つづく】

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