市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

高圧ガス導管敷設を住民に内緒で許可した安中市が、東京ガス災害防止協定に係る公開質問状に回答

2015-03-31 23:46:00 | 東京ガス高圧パイプライン問題
■東京電力と同様に、上から目線体質で知られる東京ガスですが、安中市には、直径50センチ、圧力70気圧もの天然ガスの高圧導管が東西に敷設されています。とくに岩野谷丘陵地の上にある北野殿地区には、「安中バルブステーション」という施設があり、ここに高さ30mの「放散塔」と呼ばれるタワー設備が聳え立っています。この設備は有事の際、高圧の天然ガスを緊急に大気中に放出するための施設ですが、実際には有事でもないのに、自社の従業員の作業手順ミスで、臭いを付け忘れた未付臭ガスの処分に困り果て、周辺住民に内緒で、数万立方メートルもの可燃性の温暖化ガスを大気中に放出しました。

 東京ガスでは、この未付臭ガス供給事件について、同社HPでプレスリリースしていますが、そこには都市ガスの利用もさせてもらえず、当時の市長が東京ガスと密約して住民の知らないうちに村の通学路や生活道路の直下に高圧ガス導管敷設を決定されてしまった住民への謝罪の言葉は全く見当たりません。
※東京ガスのプレスリリース記事(平成25年10月9日)
@「9月19日に判明した群馬地区における臭いの付いていないガス送出の原因ならびに再発防止策について」↓
http://www.tokyo-gas.co.jp/important/20131009-01.html

 東京ガスの住民無視の横暴ぶりは、これに留まりませんでした。最初の事件から1年後の平成26年10月10日午前10時10分ごろ、東京ガスは、再び、北野殿にある安中バルブステーションで、住民に事前の連絡もなく、大きな噴出音や異臭、そして作業者らの慌てぶりを近隣にまき散らし、周辺住民に大きな不安を感じさせたのでした。

 にもかかわらず、東京ガスは、事情を尋ねた住民に対して「バルブの定期点検だから問題ではない」などと言い張る始末でした。

■やはり、地元住民としては、東京ガスとのガス災害防止協定を締結して、常に同社の体質を監視する必要を痛感しました。そこで、地元の集会で、東京ガスとの協定締結を提案したところ満場一致で賛同を受けました。以前、東京ガスでは、「自治体からの後押しもあれば、地元との協定締結をしてもよい」とする意向を示していたことから、当会は安中市に協定締結について支援を求めたいと考えて「要望書」のかたちで、文書で提出しました。

 その後、別の地元住民からも東京ガスや安中市に対して、高圧ガス導管施設管理面での安全を担保するために、協定の締結を促した経緯もあるようです。このなかで、安中市では、協定の締結に向けて検討を進めたいとする意向を示していることがわかりました。

■そこで、安中市の対応姿勢を質す必要が有ると考えた当会では、平成27年3月18日、公開質問状を安中市長あてに提出しました。
※参考ブログ↓
高圧ガス導管が生活道路の真下を通る安中市に東京ガスとの災害防止協定締結を促す公開質問状を提出
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1557.html#readmore

 しかし「1週間の猶予では稟議の時間が足りない」として、安中市から回答遅延通知が届きました。

**********

安中市役所 法制課 Fax 027-381-0503  2015年3月25日(水) 15:31 P001/001

事務連絡
平成 27年 3月25日(水)
あて先:安中市野殿980番地
    小川 賢   様
     FAX 027-381-0364
件名:公開質間状(東京ガスとの災害防止協定について)についての回答について

送付:本書・別紙( )枚=計  枚

内容:日頃より、大変お世話になります。
   標記について、現在、回答の準備が整いましたが、決裁までに時間を要する状況となっております。ご指定頂いた本日中の回答送付となりませんが、手続き終了後送付させていただくこととなりますので、まずはご連絡申し上げます。よろしくご了承お願い申し上げます。

安中市 市民部 安全安心課(危機管理室)担当:水澤祝彦
 〒379-0192 群馬県安中市安中一丁目23番13号
         電話 027-382-1111 内線1130
         FAX 027-381-7020(直通)
**********

■その後、年度末の最終日となり、ようやく安中市長(市民部安全安心課)から次の内容で、回答のFAXが届きました。

**********
安中市役所 法制課 Fax 027-381-0503  2015年3月31日(火) 17:25 P002&003/003

事務連絡
平成 27年 3月31日(火)
あて先:  安中市野殿980番地
      小川 賢   様
       FAX 027-381-0364
件名:公開質間状(東京ガスとの災害防止協定について)についての回答について 2
送付:本書・別紙(2)枚=計3枚
内容:日頃より、大変お世話になります。
   標記について、先にご連絡させていただきました、回答の準備が整いましたので送信いたします。
   ご指定の期日後となり、申し訳ございません。まずは、ご査収いただきますようお願い申し上げます。

安中市 市民部 安全安心課(危機管理室)担当:水澤祝彦
 〒379-0192 群馬県安中市安中一丁目23番13号
         電話 027-382-1111 内線1130
         FAX 027-381-7020(直通)

**********
replyfaxfrommayorofannakaretokyogasdisasterprevention.pdf


安中市役所 法制課 Fax 027-381-0503  2015年3月31日(火) 17:25 P002&003/003
                    安安発第3292号
                    平成27年3月31日
 小川 賢 様
                    安中市長 茂木 芙子
                    (市民部安全安心課)
   「公開質問状(東京ガスとの災害防止協定について)」について(回答)
 貴殿より、平成27年3月18日付けで提出のありましたご質閤につきまして、下記のとおり回答いたします。
          記
質問1
 私が要請した地元地区と東京ガスとの間の「災害防止協定」について、現在、どのように検討されていますか。それとも、全く検討していませんか。

回答1
 検討しておりません。


質問2
 検討されている場合、災害防£協定の提案内容について、どのようにお考えでしようか。

回答2
 回答なし


質間3
 検討されている揚合、モの概略スケジュールを軟えてください。

回答3
 回答なし


質問4
 検討していない暑合、その理由を教えてください。

回答4
 現在、安中市と東京ガス株式会社との間で、緊急時における情報発信や災害防止の対応について、協鏃、検討を行っているためでございます。


質問5
 近隣の住民に答えた内容を見ると、安中市では東京ガスとの災害防止協定の締結について「検討をしています」と述べているようですが、そのスケジュールはどのように考えていますか。

回答6
 安中市では東京ガス株式会社と緊急時における情報発信や災害防止への対応について、協議を進めたい意向を、東京ガス株式会社へは伝えております。


質問6
 近隣の住民に答えた内容を見ると、安中市と東京ガスとの緊急時における情報発信に関する協定の締結について「検討を進めている」と述べているようですが、そのスケジュ-ルはどのように考えていますか。

回答6
 現在、東京ガス株式会社と協定の内容について協議を進めております。

**********

■どうやら、安中市は直接東京ガスとの協定の協議に乗り出した様子がうかがえます。しかし、肝心の「安中バルブステーション」を前市長との密約で東京ガスに設置されてしまった北野殿地区住民と東京ガスとの災害防止協定締結に向けた住民支援には、回答文を見る限り関心がないようです。

 やはり、東京ガスと直接交渉をしなければならないのかもしれません。

※参考:東京ガスと千葉市とのガス災害防止対策の業務に関する協定書(平成8年4月1日)↓
http://www.city.chiba.jp/somu/kikikanri/documents/2-11-63gasusaigaiboshi-kyotei.pdf

【ひらく会情報部】


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

安倍首相が手本とする経済優先・国民管理国家シンガポールの立役者リー・クアン・ユー死去と同国の光と影

2015-03-30 23:48:00 | 国内外からのトピックス

■3月23日未明にシンガポールの元首相であるリー・クアン・ユー(中国名:李光耀)が死去するというニュースが世界を駆け巡りました。91歳でした。シンガポールは、2014年10月のIMF発表資料によれば、「世界の一人当たりの名目GDP(USドル)ランキング」で、8位(355,182USドル)であり、アジアでトップの国です。因みに、アジアの国ではブルネイが22位(39,658ドル)、そして日本は24位(38,467ドル)です。

3月29日午後、シンガポール国立大学の講堂で行われたリー・クアン・ユー元首相の国葬に出席した安倍首相。目を閉じている姿が中継画面で世界に報じられ、居眠りしていたのではないか、と話題になっている。

 太平洋戦争の開戦直後、1942年2月7日に日本軍による攻撃が始まり、シンガポールのイギリス極東軍は同2月15日に無条件降伏をした後、日本陸軍による軍政が敷かれ、配線までシンガポールは昭南島と呼ばれていました。筆者の先代も開戦直後に訓練航海で現地を訪問したことがあり、当時の話を良くしていました。

 筆者がシンガポールのことを最初に記憶したのは、1963年にマラヤ連邦、ボルネオ島のサバ・サラワク両州とともに、マレーシア連邦を結成した当時のニュースでした。米国の国旗をまねて、シンガポールを含めて14州から構成される意味の14本の赤と白の横方向のストライプと、イスラム教を象徴する月と星が左上に配置された国旗が、大きく掲載された子ども新聞のカラー写真をよく覚えています。

 共にマレー人、華人(福建省など中国南部から移民した華僑)、インド人から構成される多民族国家でしたが、マレーシア中央政府はマレー人優遇政策を採ろうとする一方で、イギリス植民地時代に移入した華人とマレー人の平等政策をとるシンガポール人民行動党の間で政策の違いが表面化し、マレー系と中国系住民との衝突から人種暴動に発展したため、1965年8月9日にシンガポールはマレーシア連邦から分離独立し、都市国家の道を歩み始めたのでした。

■筆者が最初にシンガポールを訪れたのは、1975年の夏でした。その後、10回以上訪れていますが、この40年間にシンガポールは大きく変貌しました。

 資源も人口も国土面積も少ないシンガポールを率いてきたリー・クアン・ユーは一つの信念を持っていました。それは「必要とされる国」になることです。

 リー・クアン・ユーは独立前のシンガポール自治州の首相時代から、外資誘致による工業化と、自由貿易政策による物流のハブ化を掲げて、各種の施策を推し進めました。特に、日本とヨーロッパの中間地点である地理的条件を利用して、空と海の交通の要衝になることを目指しました。

■航空業界で言えば、島国であるシンガポールの国土の1割を占めるチャンギ国際空港は、いまでは国際ハブ空港のパイオニアとして著名です。

 シンガポール島の最東端のチャンギに民間空港を建設することが決まったのが、筆者が初めてシンガポールを訪問した1975年でした。第1期工事は1981年に完成し、初年は年間約810万人の旅客利用数でしたが、その後大規模な埋立て工事により拡張され、現在では年間約5300万人に拡大しました。

 ところが、近年ドバイ国際空港の追い上げが激しく、2014年1月の月間利用者数は、とうとうドバイがシンガポールを抜いて世界1位になりました。シンガポールでは、現在巻き返しのために更なる戦略を計画し、実行しようとしています。

■一方、海事業界では我が国との関係において、より深い経緯をみることがあります。リー・クアン・ユーは、工業化の一環として、独立前には日本の造船会社を誘致し、1963年に政府合弁のジュロン造船所としてスタートしました。その後、シンガポールはシンガポールをアジアの船舶修繕と海洋構造物の中核として育成しました。

 貿易立国としては、旧宗主国である英国の自由貿易政策に則って自由貿易港として発展する方向性をとり、港湾整備を進めました。同時に、海運優遇政策を打ち出して海運業の拠点としての発展を促しました。

 シンガポール港は1980年には既に世界第6位のコンテナ取扱高を記録していましたが、その後、1980年代後半から世界に先がけて港湾業務のITインフラ化 を進め、利便性の高い港づくりに力を入れてきました。その結果、1990年から2009年まで、香港と並んで、世界トップの座を維持してきました。2010年以降は上海が第1位となっていますが、依然として僅差で第2位をキープしています。

■リー・クアン・ユーが力を入れ、シンガポール発展の礎のひとつになったのが、教育制度の充実でした。かつては、華人系は中国語(北京語と福建語)、マレー系はマレーシア語、インド系はヒンズー語又はタミール語しか話せなった国民の多くが、今や共通語として英語を操っています。

 国際都市国家に必須の条件は、単純ですが、英語社会であるかどうかです。英語社会であれば、人材採用を含めた意思疎通が円滑だからです。もっとも、シンガポールで一般使われている英語は訛りが強く、シンガポール独特の英語、即ち「シングリッシュ」と呼ばれているほどです。

 また、アクセスの良さも国際都市国家の絶対条件です。前述のように、リー・クアン・ユーは空港、港湾の分野でハブ化戦略を進めてきました。とくにチャンギ国際空港によりアジアの玄関口として交通インフラが発達しています。このため、関係者が集まりやすく、たくさんの国際会議が開催される中心地になり得たのです。

■旧宗主国の英国のロンドンも英語社会と交通の利便性などを梃子にして、存在感を示してきましたが、シンガポールはロンドンにない特色を2つ備えています。一つは徹底した規制緩和による外資誘致です。もうひとつが、汚職が無く、精度の透明性がきわめて高いことです。

 シンガポールでは会社設立が非常に簡単で、政府の役人には汚職がなく、ビジネスに対する理解度が非常に高いのです。進出した外資系会社が何か不具合を指摘すると、直ちに改善へと動いてくれるのです。聞く耳を持ち、柔軟で迅速な政府の対応は、日本では想像もつかないほどです。

 シンガポールの法人税率は17%と主要国では最も低水準となっており、このことも更に外資の進出を促してきましたが、その他にも、政治の安定、治安の安全、極端な政策変更リスクのない安心感という要素も重要な役割を果たしてきました。

■こうして、世界中から産業と企業が集積し、リー・クアン・ユーは、自分の描いた理想の国家の形がほぼ出来上がったのを見届けて旅立ったわけですが、勿論、負の側面も見逃してはなりません。

 その筆頭は、言論統制です。経済分野では規制の撤廃を進めてきましたが、報道や表現の自由については逆に規制を徹底させてきました。言論の自由度でいえば、シンガポールは世界でも最悪のグループにランクされています。

 これも、政府主導で高成長を維持するための便法ということなのかもしれませんが、政府への批判を封じることで、独裁国家と紙一重だという見方もされています。現に、リー・クアン・ユーの葬儀でそれが国民から大きな批判を招いていないのは、政府が経済政策で結果を出していることを国内外で協調しており、国民の不満を言論統制で巧みにコントロールして抑えているためだと考えられます。

 もちろん、経済分野のグローバル化で、言論の自由度の重要性に気付き始めたのか、最近、シンガポールで政府批判勢力が勢いを増しているのは、経済発展だけでなく様々な自由をも国民が求めるようになってきたことの表われとも言うことができます。

■今回、リー・クアン・ユーの葬儀に参加するため5時間の現地滞在で日本から往復した安倍首相は、「シンガポールを手本として日本の経済政策を革新していきたい」という話をこれまでにもシンガポール政府の要人らにしてきています。

 確かに、「特定秘密保護法」に見られるように、情報を操作することで、自らの政策の実現を強引に進めやすくする手法は、シンガポールに学んだ可能性があります。

 また、TPPや農協改革に見られるように、国政選挙で圧倒的な議席を獲得した自民党を率いる安倍首相としては「支持基盤という意味では農業は重要だが、農業分野の市場開放に強硬に反対している人の絶対数は少ない」と考えており、海外投資家へのアピールとして、農業分野の開放を戦略的に目指していることも、シンガポールを意識していると考えられなくもありません。

 また、冒頭で指摘したアジアトップの一人当たりGDPについて、実際には、格差が著しく、所得の二層化が進んでいるため、数字だけ見て同国の国民全員が豊かであるという判断をするのは間違いです。

■安倍首相は、日本国内では、保守的な現状維持派を装っていますが、海外では構造改革派としての顔を表に打ち出しており、ちゃっかりと2つ顔を使い分けてきました。この背景には、構造改革に突き進み挫折した前回、2006年の第一次安倍内閣の教訓が影響していると見られます。

 しかし、安中市の2.6倍の面積に、群馬県の2.7倍の人口が住むシンガポールと、面積で514倍、人口で23.4倍の我が国とは規模が異なり過ぎます。シンガポールを手本にするのであれば、汚職の絶滅など、行政システムの透明化を優先的に図るべきです。

 一方、シンガポールは日本が抱える急激な高齢化と少子化については、以前から注目してきており、非常に詳しく分析をして、対策を進めてきました。この問題に手をこまねいてきた我が国の二の舞は演じないようにするためです。

■かつて、1990年代にシンガポールを訪れると、1970年代に見られた低層の住宅はほとんど姿を消して、高層アパート群に代わっていました。現在は更に人口密度が高くなり、さらに高層化が進んでいます。このため、公団住宅の価格は非常に高く、新婚夫婦にとって、マイホームを手に入れるのは至難の業で、当面はどちらかの親夫婦と同居しなければならず、政府は新婚夫婦のためにわざわざ短期型宿泊施設を整備しているほどです。チャンギ空港から市内に向かう道路の脇に、そうしたロッジ風の施設立ち並んでいるのを見て現地の人に聞いたら、その理由を教えてもらったことが有りました。

 インフラも完備し、治安の良さや暮らし易さは、一度シンガポールに住むと、日本に帰りたくなくなるとも言われています。これは、うわべだけを見れば確かにそうなのですが、シンガポールの政治体制や国民の監視体制の実態を見れば、前述のとおりの言論統制や国民総背番号制を実践しており、政府を批判するとすぐに目を付けられ、裁判もかなりいい加減だと言われています。

 このように安倍首相が目指す国家のイメージは、シンガポールのような管理国家を手本にしているのかもしれません。シンガポールでは男子国民には兵役義務を課しており、海軍力は、韓国よりも上で、アジアでは日本に次ぐと言われています。

■シンガポールでは、人口の4分の3を占める華人の大半は、かつて中国本土から移民として流れて来た華僑の子孫たちなので、中国語と福建語の両方をしゃべります。そのため、同じ福建語が通じる台湾との交流はさかんですが、今や経済大国となった中国との関係も極めて深くなっています。にもかかわらず、台湾とも中国大陸とも上手に付き合っているのは、そのようにしないと国が生き残れないことを熟知しているからです。

 リー・クラン・ユーの息子が首相の座を引き継いで、世襲を可能にしているのも、こうした言論統制や管理社会より可能になっていると考えられます。「明るい北朝鮮」とも言われるシンガポールが、今後どのような発展を示すのかどうか、一番関心をもっているのはほかならぬ我が国の首相かもしれません。

【ひらく会情報部】

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大同有害スラグ問題を斬る!…不法投棄実行犯を刑事告発せよ!「追及第5弾」更に更に更に崩壊進む上武国道

2015-03-29 23:41:00 | スラグ不法投棄問題
■既に報告したとおり、市民オンブズマン群馬が独自に調査した結果、極悪企業・佐藤建設工業が納入した建設資材すべてに、不法投棄された有害スラグが混じっていることが判明しています。 佐藤建設工業の試験表に添付された資材は、上層路盤材・下層路盤材・盛土材のすべてにおいて、有害スラグの不法投棄が疑われます。
 市民オンブズマン群馬の誇るプロジェクトチーム「リットン調査団」の団員が、たまたま通りかかった上武国道・前橋渋川バイパスで、またまた、不自然にヒビが入っているのに気が付いたのでご報告いたします。前橋渋川バイパスでは崩壊がジワジワ進行しており、いつ事故が起きるか恐くてなりません。
 それでは、リットン調査団のレポートを見てみましょう。

前橋渋川バイパスの渋川側の入り口が見えてきた。大きな立派な横断歩道だ。素晴らしい。

この場所はこちらです↓
<script type="'text/javascript'" charset="'UTF-8'" src="'" http://map.yahooapis.jp/MapsService/embedmap/V2/?zoom=16&lat=36.46425982&lon=139.02856822&cond=&pluginid=place&z=16&mode=map&active=true&layer=place&home=on&hlat=36.46698635518772&hlon=139.02683014855836&pointer=off&pan=off&ei=utf8&v=3&datum=wgs&width=480&height=360&device=pc&isleft='></script>


信号待ちの長い列に引っかかってしまった。しかし壁を見ると、随分茶色の水が流れた跡があるよね。ちょっと降りてみよう。↑


うわぁ~~!サビサビ~~。有害スラグから出たサビ水に違いない。あれ!?亀裂が入っている。


あちらこちら、ヒビだらけ。押し出されているんじゃないか?


こちらにもヒビ。何やら石灰のような白いものが滲み出ている。


こちらの亀裂はひどい!完全に押し出されて、耐え切れなくなって出来た亀裂だ!しかもチョークで「No208」と描いた調査の痕跡がある。国土交通省様は、現況を把握しているのか?だったら、死亡事故が起きなければ対策は取らないのか!


よく見ると、こちらにも石灰のようなものがにじみ出ている。確か有害スラグには、石灰成分が含まれていたよね。


↑3102 下の段より、上の段が押し出されている。大変危険だ。ここを車で走るのはやめよう!


■平成26年3月28日(金)に、国土交通省関東地方整備局より、「鉄鋼スラグを含む砕石の分析試験結果について」の記者発表がありました。内容はこちらをご覧ください↓
www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000101962.pdf

 この内容を見ると、別添1の「H20 高崎河川国道事務所半田改良その4工事」という現場で、別添4の分析試験結果が示すとおり「4.4mg/L」という、とても高い有害物質が検出されています。ちなみに、環境安全品質基準値は0.8mg/L以下です。

 この試験採取箇所は「補強土壁」、 用途は「置換工」 となっています。「置換工」とは、工事関係者に聞いてみると、「盛り土」のことだそうです。

 国土交通省は平成26年3月の段階で「盛り土」の中に有害スラグが不法投棄されたことを知っていたのです。しかし、その後現在まで1年近く経過しますが、「盛り土」のことについて、何らかの対策をとったのでしょうか?

 「盛り土」は天然石であるべきです。国土交通省は、「なぜフッ素が検出されたのか?」と、疑問に思わなかったのでしょうか?まさか、「佐藤建設工業を庇うため、気が付かないフリをした」と言うのでしょうか?刑事告発が遅れる理由もこのあたりにあるのでしょうか?・・・など、一般市民としては、疑念が湧いてくるのを禁じ得ません。

 「半田改良その4」の現状と解説については、こちらも参照してください↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1383.html

■「半田改良その4工事」は、佐藤建設工業と組んで、有害スラグを多用した池原工業が施工した現場です。この現場は、大同特殊鋼渋川工場から車で、ほんの5分程度の距離にあります。本来、渋川工場から東吾妻町箱島の有害スラグ混合所に向かうはずのスラグ運搬車が、白いスラグを工場から直接、現場に不法投棄している様子が、目撃情報として当会にも寄せられています。この「補強土壁」という巨大な壁の中身は、有害スラグばかりなのです。したがって、フッ素の値も他の場所より高く、「4.4mg/L」もの値を叩き出しているのです。池原工業のスラグ利活用についてはこちらを参照してください↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1475.html

 大同特殊鋼と佐藤建設工業は、大同特殊鋼の子会社の大同エコメットと何度も3者協議を行っています。スラグを天然砕石と混合することについて何度も協議を重ねていますが、ブラック企業の佐藤建設工業は、コストがかさむ「運搬」や「混合」を勝手に省略し、現場に直接不法投棄しています。

 その現場には、「混合比率」などという概念は存在せず、有害スラグ100%の場所が多数あるようです。しかしその場所を特定するためには、直接不法投棄した張本人である佐藤建設工業でなければ分かりません。一刻も早く佐藤建設工業を刑事告発し取り調べ、危険な有害スラグ100%の場所を調べ出し、安全対策を講じなければなりません。なぜならば、有害スラグは有毒物質を含んでいるばかりか、膨張現象によって構造物を破壊する不良建設資材だからです。

 国や県、渋川市など行政は、いったいいつになったら、その重い腰を上げて不法投棄実行犯を告訴するつもりなのでしょうか?このまま幕引きを図る魂胆だとしたら、納税者である住民への裏切り行為となります。

【市民オンブズマン群馬・大同有毒スラグ不法投棄特別調査チーム・この項続く】
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

前橋市議会の政務調査費問題に係る被疑者不起訴理由確認請求について前橋地検から嫌疑不十分との回答

2015-03-27 23:39:00 | オンブズマン活動
■政務調査費の使途について、支出の事実がないのにウソの報告をして公金をネコババした前橋市議会の議員の面々のうち、時効にかからない事案のみを群馬県警捜査2課に告発していた件で、群馬県警は捜査の上、前橋地検に送検したにもかかわらず、前橋地検では不起訴処分にしたことから、市民オンブズマン群馬としては、その不起訴処分理由について。3月23日付で地検に不起訴理由の確認請求を提出していたところ、3月24日付で前橋地検から次の内容の不起訴処分理由告知書が届きました。





**********

様式第119号(刑訴法第261条,規程第76条)
       不起訴処分理由告知書
                    平成27年3月24日
小川 賢 殿
           前橋地方検察庁
             検察官 検事  隄  良 行
 貴殿の請求により下記のとおり告知します。
          記
 貴殿から平成26年9月18日告発のあった 横山勝彦 に対する 虚偽有印公文書作
成・同行使 被疑事件の不起訴処分の理由は,次のとおりです。

(不起訴処分の理由) 嫌疑不十分
               平成27年検第539号
************

■これで議員の皆さんは、政務調査費(現・政務活動費)をネコババするために、実態のない支出について、あたかも支出したかのように収支報告書にいい加減に記載しても、刑事罰を受ける心配は無用であることが確認されました。

 来月の統一地方選で目出度く当選された暁には、議員の皆さんとして、第2の給与である政務活動費を自由に自分のものにできる環境が保障されることになりました。ぜひ、選挙に勝ち抜いて、この特典を享受してみてください。

■しかし、どう考えても腑に落ちません。ほんとうにウソの支出報告で、我々の税金由来の政務活動費を議員の皆さんがネコババできるのかどうか、市民オンブズマン群馬としては、最後の最後に、念のため、検察審査会に確認してみる必要があると考えています。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大同有毒スラグ問題でオンブズマン公開質問状に対しコンプライアンス委員会から返事をしない大同特殊鋼本社

2015-03-26 23:19:00 | スラグ不法投棄問題
■大同特殊鋼渋川工場から長年にわたり大量に排出されてきた有毒な鉄鋼スラグの不法投棄問題に取り組んでいる市民オンブズマン群馬では、この問題の全貌を把握するには、どこにどんなスラグがどれくらい投棄されてきたのかを排出者に確認する必要があると痛感しています。そこで、同社渋川工場長宛に公開質問状を出しましたが、顧客情報を理由に開示を拒否されました。
 そのため、今度は同社の本社リスクマネジメント・コンプライアンス委員会宛に、あらためて、「顧客情報については黒塗りで構わないので、スラグの種類、量、出荷日、出荷先の場所だけでも出荷記録の開示について、ぜひ再検討ください」とする公開質問状を3月19日付で提出していたところ、同26日付で、同社総務部長名で次の内容の回答FAXが送られてきました。
**********


15-03-26;17:15 ;大同特殊鋼(株)  ;052 963 4386 #1/2
          FAX送信
市民オンブズマン群馬         平成27年3月26日
 事務局 鈴木 庸 様
               大同特殊鋼株式会社
                〒461-8581
                愛知県名古屋市東区東桜1丁目1番10号
                (アーバンネット名古屋ビル)
                TEL:052-963-7501 FAX:052-963-4386
いつもお世話になっております。
以下の通りFAXを送付致しますので、ご査収のほどお願い申し上げます。
FAX:027-224-6624     送付枚数   1枚
3月19日付で送付頂きました公開質問状に対し、添付のとおりご回答させて頂きますので、ご査収よろしくお願い申し上げます。
                   以上

**********

15-03-26;17:15 ;大同特殊鋼(株)  ;052 963 4386 #2/2
                    2015年3月26日
市民オンブズマン群馬
 代表 小川 賢 様
                    大同特殊鋼株式会社
                     総務部長 東 真一郎
拝啓 この度の鉄鋼スラグに関わる事案につきまして、市民の皆様に多大なるご心配をおかけしていますことを、重ね重ねお詫び申し上げます。
さて、3月19日付公開質問状を拝受し内容を確認させて頂きました。
内容につきましては、前回の弊社渋川工場長宛に送付頂きました公開質問状と同様のご要望と理解いたしましたが、前回の弊社からのご回答は本社を含めた全社としての結果です。
従いまして、今回の公開質問状に対しては、前回同様、貴団体のご要望にはお応えしかねますので、何卒ご理解頂きますことをお願い申し上げます。
敬具
**********

■今回の公開質問状は、大同特殊鋼のリスクマネジメント・コンプライアンス委員会宛に提出したのですが、なぜか本社からの回答は総務部長からとなっていました。

 大同特殊鋼のホームページには、コーポレート・ガバナンス(企業統制)に関して充実した記載が掲載されています↓
http://www.daido.co.jp/csr/system/riskmanagement.html
http://www.daido.co.jp/ir/policy/governance.html
http://www.daido.co.jp/ir/pdf/governance.pdf

 市民オンブズマンとしては、これらの記事に基づいて、コンプライアンスの相談・通報者として同社の窓口に公開質問状を提出しました。

 同社のコーポレート・ガバナンスの規程によれば、当会の公開質問状は、リスクマネジメント・コンプライアンス担当役員のもとに届けられて、臨時の取締役会を経たうえで本社管理部門・事業部に届けられ、しかるべき調査と判断が行われてから、リスクマネジメント・コンプライアンス担当役員を通じて、公開質問状への回答が行われることになっていると考えられます。

 ところが、今回の回答は本社総務部長からでした。

■もういちど大同特殊鋼のHPにある、2014年6月27日現在とされる「コーポレート・ガバナンスの状況(最終更新日 2014年11月20日 PDF:426KB)」を見直してみました。

そこには、次のように書かれています。

・・・リスクマネジメントおよびコンプライアンス重視の経営を実践しております。具体的には、リスクマネジメントに関する基本的な事項を「リスクマネジメント規程」にて定めているほか、当社グループにおいて近い将来に発生が予想されるリスクおよび潜在的リスクのマネジメントについて審議し、当社常勤役員会および当社取締役会の諮問に答申する機関として、当社代表取締役社長を委員長とする「リスクマネジメント委員会」を設置し、リスクマネジメントおよびコンプライアンスの全社統括責任者としてリスクマネジメント・コンプライアンス担当役員を選定しております。

また、コンプライアンスの相談・通報窓口として、リスクマネジメント・コンプライアンス担当役員、担当部門および社外の弁護士へのホットラインを設置しております。さらに、「大同特殊鋼企業倫理憲章」および「大同特殊鋼の行動基準」を制定し、全従業員およびグループ各社に周知徹底しております。併せて、重大事故が発生した場合に備え、関係者のいち早い情報の共有化、スピーディーでかつスムーズな対応処置、および企業活動への影響の最小化を目的として「重大事故発生時の緊急対応体制規程」を定め、全従業員およびグループ各社に周知しております。・・・

■なかでも注目されるのが次の「3.ステークホルダーの立場の尊重に係る取組状況」についてです。

 ・・・ステークホルダーに対する情報提供に 係る方針等の策定 『大同特殊鋼企業倫理憲章』のなかで、「株主をはじめ、社会と広くコミュニケーションを行い、企業情報を積極的かつ公正に開示する」ことをうたっており、これに基づいて定めた『大同特殊 鋼の行動基準』の冊子を経営者をはじめ全社員に配布し、その徹底を図っております。・・・

■どうやら当会のような市民団体は、大同特殊鋼にとっては「ステークホルダー」とは認識されないようです。そのため、コミュニケーションを図って企業情報を積極的にかつ公正に開示することが、できないもかもしれません。

 ということは、同社のコーポレート・ガバナンスやCSR(企業の社会的責任)に対する姿勢に疑問符が付く、ということになります。

 どうやらこれ以上、大同特殊鋼の良識に期待しても、時間の無駄のようです。大同有毒スラグの不法投棄の全貌が分かる情報の入手は、別の方法を考える必要がありそうです。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする