市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

安中市の公立碓氷病院で不正行為?・・・有給休暇の不正取得や診療報酬の不正受給に疑念

2017-07-31 23:17:00 | 安中市の行政問題
■市民オンブズマン群馬では身障者虐待や介護保険不正受給など福祉関連の活動も手掛けておりますが、この度、医療関連にも関わることになりそうです。最近、安中市の公立碓氷病院を利用する方から当会に寄せられた情報によりますと、診療技術部(吉田部長兼医師)の傘下にあるリハビリテーション室を巡り、リハビリ療法実施等を受けた覚えがないのに、施療を受けたことになっている可能性があるため、調べてほしいという依頼がありました。そのため、実態について極秘裏に調査を行っていたところ、次の事実が判明しました。

地域医療の拠点として先駆的な役割を果たしてきた公立碓氷病院。

(1) 療法士別リハビリ実施記録と実際の実施開始・終了時間の間に、明らかに矛盾のあるケースが多発していること。
(2) 勤怠簿への年休、時間給の未記載が多発していること


 このうち(1)については、最近の半ヵ月に限ってみても、次に示す矛盾事例のあることが判明しました。
●7月10日(月)16:00に療法士の待機室に戻っているにもかかわらず、16:07~17:07に内科3病棟の女性患者に対して運動器リハビリ料【3単位】+早期リハビリ加算【3単位】を施療したことになっています。
●7月11日(火)15:40に療法士の待機室に戻っているにもかかわらず、15:50~16:05に内科3病棟の男性患者に対して運動器リハビリ量【1単位】を施療したことになっています。さらに、16:07~16:48に内科3病棟の別の女性患者に対して運動器リハビリ料【1単位】+早期リハビリ加算【2単位】を施療したことになっています。
●7月13日(木)15:35に療法士の待機室に戻っているにもかかわらず、16:05~16:25に内科4病棟の男性患者に運動器リハビリ料【1単位】+早期リハビリ加算【1単位】+リハビリ総合計画評価料+目標設定等支援・管理料(初回)を施療したことになっています。さらに、16:28~16:49に内科3病棟の男性患者に対して廃用症候群リハビリ料【1単位】+早期リハビリ加算【1単位】を施療したことになっています。
●7月18日(火)9:25に午前の施療を開始し、11:20に療法士の待機室に戻っているにもかかわらず、11:05~11:45に内科3病棟の男性患者に対して運動器リハビリ料【2単位】を施療したことになっています。さらに、午後の場合、15:46に待機室に戻っているにもかかわらず、16:08~17:08に整形外科3病棟の男性患者に「運動器リハビリ料【3単位】を施療したことになっています。
●7月19日(水)11:40に午前の施療を終わって療法士の待機室に戻っているにもかかわらず、11:46-12:07に整形外科3病棟の男性患者に運動器リハビリ料【1単位】を施療していることになっています。
●7月20日(木)9:20に午前の施療を開始し、11:02に療法士の待機室に戻っているにもかかわらず、11:08~11:47に内科3病棟の女性患者に運動器リハビリ料【2単位】を施療していることになっています。なおこの時間内に、11:20頃待機室を出ましたが数分後に戻っています。さらに、午後の場合、15:55に待機室に戻っているにもかかわらず、16:07~16:47に内科4病棟の男性患者に運動器リハビリ料【2単位】+早期リハビリ加算【2単位】を施療したことになっています。なお、この時間内に、16:25に待機室を出て17:24に待機室に戻っています。施療時間との食い違いが顕著です。
●7月21日(金)9:46に午前の施療を開始し、10:45に療法士の待機室に戻っていますが、これについては09:24~10:45に内科3病棟の男性患者に廃用症候群リハビリ料【4単位】+早期リハビリ加算【2単位】を施療していることになっています。確かにこの男性患者に対するリハビリ施療そのものは他者による目撃で確認できていますが、20分ほど施療時間に食い違いが生じていることになります。さらに午後の場合、15:00過ぎには療法士の待機室の自席にいたにもかかわらず、16:10~16:32に内科4病棟の男性患者に運動器リハビリ料【1単位】+早期リハビリ加算【1単位】を施療したことになっています。16:20に内科4病棟の男性患者のところにいなかったことが、他者に目撃され確認されています。
●7月24日(月)15:25に療養病棟から療法士の待機室に戻っているにもかかわらず、15:25~16:25に内科3病棟の女性患者に運動器リハビリ料【3単位】を施療したことになっています。さらに当該職員は、そのあと、16:29~16:50に内科療養病棟2階の男性患者に運動器リハビリ料【1単位】+早期リハビリ加算【1単位】を施療したことになっています。
●7月25日(火)9:33に午前の施療を開始し、11:16に療法士の待機室に戻っているにもかかわらず、10:45~11:48に内科4病棟の女性患者に運動器リハビリ料【3単位】+早期リハビリ加算【3単位】を施療したことになっています。さらに、午後の場合、15:40に療法士の待機室に戻っているにもかかわらず、16:09~16:50に内科療養病棟2階の男性患者に運動器リハビリ料【2単位】+早期リハビリ加算【2単位】を施療したことになっています。
 以上の通り、僅か半ヵ月でこれほど多くの施療に関する虚偽記載が確認されております。
 虚偽記載による療法実施の単位数がどれほどの診療報酬を意味するのか分かりませんが、同病院の信用問題にも関わる深刻な問題であることは容易に理解できます。

 次に、(2)については、平成28年1月~平成29年2月に限ってみても、年次休暇の取得申請において、次に示す勤怠簿への年休、時間休の未記載の疑い、もしく明らかな未記載が判明しました。
●2016年1月5日:2時間休の未記載の疑い
●2016年2月16日:2時間休の未記載の疑い
●2016年2月17日:2時間休の未記載の疑い
●2016年2月19日:2時間休の未記載の疑い
●2016年3月15日:2時間休の未記載の疑い
●2016年3月30日:2時間休の未記載の疑い
●2016年4月7日:2時間休の未記載の疑い
●2016年5月31日:2時間休の未記載の疑い
●2016年7月1日:4時間休の明らかな未記載
●2016年7月22日:2時間休の未記載の疑い
●2016年8月2日:4~5時間休の明らかな未記載
●2016年8月3日:2時間休の未記載の疑い
●2016年8月8日:2時間休の未記載の疑い
●2016年8月15日:2時間休の未記載の疑い
●2016年8月18日:4~5時間休の明らかな未記載
●2016年8月29日:2時間休の未記載の疑い
●2016年9月1日:2時間休の未記載の疑い
●2016年9月6日:2時間休の未記載の疑い
●2016年9月13日:2時間休の未記載の疑い
●2016年9月14日:2時間休の未記載の疑い
●2016年9月20日:2時間休の未記載の疑い
●2016年10月4日:2時間休の未記載の疑い
●2016年10月11日:2時間休の未記載の疑い
●2016年10月12日:2時間休の未記載の疑い
●2016年10月24日:2時間休の未記載の疑い
●2016年10月26日:2時間休の未記載の疑い
●2016年10月27日:2時間休の未記載の疑い
●2016年10月28日:4時間休の明らかな未記載
●2016年10月31日:2時間休の未記載の疑い
●2016年11月1日:1日年休の明らかな未記載
●2016年11月4日:2時間休の未記載の疑い
●2016年11月11日:2時間休の未記載の疑い
●2016年11月28日:2時間休の未記載の疑い
●2016年11月30日:2時間休の未記載の疑い
●2016年12月15日:4~5時間休の明らかな未記載
●2017年1月11日:4時間休の明らかな未記載
●2017年1月26日:1日年休の明らかな未記載
●2017年2月3日:2時間休の明らかな未記載
●2017年2月6日:6時間休の明らかな未記載
 以上の通り、1年2カ月の期間における有給休暇の不正取得は、合計で106~109時間にのぼり、1日当たりの労働時間を8時間と仮定すると、13日と2~5時間に相当します。

 平成18年3月18日制定の公立碓氷病院組織規則(安中市規則第152号)の第2条によれば、次のとおり定めがあります。

第2条 病院に病院長、副院長及び事務部長を置く。
2 病院長は、市長の命を受けて院務を総理し、職員を指揮監督して、病院の適正な運営を図らなければならない。
3 副院長は、病院長を補佐し、病院長に事故があるときは、副院長が病院長の職務を代行する。
4 事務部長は、病院長及び副院長を補佐し、関係事務を掌理し、その事務に従事する職員を指揮監督する。



公立碓氷病院の組織図。

 当会が7月28日の午後、同病院の事務部の神宮部長に電話で確認したところ、この問題については既に同病院内でも情報を把握していることを認めたうえで、「現在、院長や診療技術部長とこの件の対応を検討中」とのことで、未だに具体的な対策をとっていないことが判明しました。そこで、当会から同部長には「市長にも伝えておくので、早急に適切な措置をとることが何よりも大切である」旨をお伝えしました。

 かかる事態をこのまま放置しておけば、地元の伝統ある公立碓氷病院の信頼に計り知れないダメージを与えかねません。不祥事に対する安中市の毅然たる対応が最優先に必要な状況です。

■この問題への対応の甘さがこのまま続けば、きちんと業務を遂行している大多数の職員にとっても、職場のチームワークに亀裂を生じる懸念が増大するでしょう。碓氷病院の改革を公約に掲げて当選し、経営改善に尽力中の茂木市長にしてみれば、これまでの努力が水泡に帰しかねず、経営面で厳しい環境に追い込まれることになれば、市の一般会計からのさらなる血税投入の事態も懸念されます。

 そうした事態を招かないように、トップダウンでしかるべき指揮が発揮され、迅速かつ適切な対策が為されることがなにより重要です。

■そのような観点から、さっそく本日、茂木市長あてに要請書を出状しました。早急な対応を期待したいと思います。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

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記者クラブと県幹部との懇談会への参加職員らに社会参加費返還を求める住民訴訟第1回口頭弁論の模様

2017-07-27 23:58:00 | 県内の税金無駄使い実態
■かつて官官接待や出張費水増しを恒常的に行っていた群馬県ですが、オンブズマンの指摘を契機に一旦収まったかに見えても、やはり茹でガエル現象なのか、不正の温床となった会議費や食糧費について、群馬県は全国的にも他に例を見ない「社会参加費」という名称で、部長未満の職員らの公費による飲み食いに再び拍車がかかっています。

 当会では記者クラブ会員らと県知事ら幹部職員らとの間で毎年行われている懇談会と称する宴会に、部長クラスではない職員が、幹部と称して社会参加費を使って飲み食いのため参加していたことを突き止め、住民監査請求を行いましたが、群馬県監査委員は監査結果通知に、「問題なし」と「問題あり」の両論を併記しただけで、自ら判断を下そうとしないまま、当会に結果通知を2017年4月5日付で送ってきました。そこで5月2日に前橋地裁に提訴しました。

 その第1回の口頭弁論が、7月19日(水)の午前10時30分から前橋地裁2階21号法廷で開かれました。

■当日の朝、地裁に行ってみると、なんと10時半から4件もの裁判が並んでいました。当会が提起した事件が一番先に載っていましたが、書記官いわく、一番後回しなのだそうです。なお、第1回口頭弁論には被告群馬県は擬制陳述といって、欠席してもよいとのことで、傍聴席には誰もそれらしい職員の姿はありませんでした。

*****開廷表*****
第21号法廷(本館2階)開廷表
平成29年7月19日(水)
●開始/終了/予定 10:30/第1回弁論【4番目】
○事件番号/事件名 平成29年(行ウ)第8号/社会参加費不正使用損害賠償等請求事件
○当事者      小川賢/群馬県知事大澤正明
○代理人       ― /新井博
○担当       民事第1部合議係
          裁判長 塩田直也
          裁判官 高橋浩美
          裁判官 佐藤秀海
          書記官 森山ひとみ

●開始/終了/予定 10:30/第1回弁論【2番目】
○事件番号/事件名 平成29年(レ)第15号/損害賠償請求控訴事件
○当事者      片山直嗣/櫻井恒亮 外
○代理人      足立進/根岸茂
○担当       民事第1部合議係
          裁判長 塩田直也
          裁判官 高橋浩美
          裁判官 佐藤秀海
          書記官 森山ひとみ
●開始/終了/予定 10:30/第1回弁論【1番目】
○事件番号/事件名 平成29年(レ)第19号/損害賠償請求控訴事件
○当事者      林富雄/国
○代理人       ― / ―
○担当       民事第1部合議係
          裁判長 塩田直也
          裁判官 高橋浩美
          裁判官 佐藤秀海
          書記官 森山ひとみ
●開始/終了/予定 10:30/10:40/弁論【3番目】
○事件番号/事件名 平成29年(行ウ)第4号/前橋市による預金差押処分取消等請求事件
○当事者      中村春枝/前橋市
○代理人      吉野晶/関夕三郎
○担当       民事第1部合議係
          裁判長 塩田直也
          裁判官 高橋浩美
          裁判官 佐藤秀海
          書記官 森山ひとみ
●開始/終了/予定 13:45/16:30/
○事件番号/事件名 平成26年(行ウ)第16号/群馬の森追悼碑設置期間更新不許可処分取消等請求事件
○当事者      「記憶反省そして友好」の追悼碑を守る会 外/群馬県
○代理人      角田義一/紺正行
○担当       民事第1部合議係
          裁判長 塩田直也
          裁判官 高橋浩美
          裁判官 佐藤秀海
          書記官 森山ひとみ
**********

■10時半から始まった裁判は、上記の表に書かれた順番で進行しました。前の3つの事件の審理が終わり、ようやく順番が巡ってきた頃には10時50分になろうとしていました。

 書記官が事件番号と事件名を告げるとさっそく裁判長が口を開きました。以下は概ねのやりとりです。

**********
裁判長:小川さんね?

原告:はい、本人です。

裁判長:まず原告のほうから出ている訴状。これをこのとおり陳述でよろしいね?

原告:はい陳述します。

裁判長:で、被告のほうから答弁書が出てきているので、これを擬制陳述とする。

原告:はい。

裁判長:甲号証は原本があるようなので、回答が出てきたときに提出手続きをやることにする。乙号証も出てきているが、事実上写しを(原告も)見たと思うが、任意に(社会参加費を)返還してもらったようだが、どうしますかね?

原告:えーと、ただ返せばいいというわけでもないので、なんで返したのかよくわからないことと、法定利息がどうなっているのかもはっきり書いてない。一応これについては準備書面で、「そこはどうなっているのか」と主張したほうがよろしいのですかね?それからすいません。証拠説明書で被告側から「甲の5号証で内容が違う」として、監査結果通知について、間違いの指摘があった。確かにそのとおりなので、それをいま差替えとして持参しているが、それを今陳述してよいでしょうか?

裁判長: 今日は提出手続きをやらないから、あとで出してください。

原告:はい。

裁判長:では、その辺準備書面でさらに確認したいということだね?

原告:そうです。

裁判長:えーとね、訴状のほうで請求の趣旨の第6項を見ると、当該支出に相当すると4万および延滞金利と書いてある。この年5分というのを起算日、いつからというのを書いてないので、これを補充しておいてください。だいたいこういう趣旨だということは分かるが・・・。

原告:はい。

裁判長:それから損害賠償の相手が誰なのか。総務部長さん? 今回の答弁書だとフカシロさんかな、フカダイさんかな。これ間違いないか確認してもらえるかな?

原告:わかりました。確認します。

裁判長:はい。じゃあその辺のところ、事前に書面を出してもらえるとありがたい。そうすれば相手方もそれに対してどう対応するか。それを準備してほしい。

原告:分かりました。

裁判長:えー、次回期日だが、9月13日午前10時30分はいかがでしょうか?

原告:すいません。差し支えます。

裁判長:9月20日の午前10時30分は?

原告:大丈夫です。

裁判長:それでは、午前10時30分。弁論期日を指定すると。はい、それではこれで。
*********

■このように、社会参加費不正使用を巡る第1回口頭弁論期日では、被告が欠席のまま、答弁書の擬制陳述の形で開かれました。同じ時間で開かれた4件の裁判のうち、一番最後になったため、10時50分過ぎから約5分程度でおしまいになりました。

 答弁書の擬制陳述というのは、 被告が最初にすべき口頭弁論期日に出頭せず、または出頭しても本案の弁論をしないときは、裁判所は被告が提出した答弁書に記載した事項を陳述したものとみなして、出頭した原告に弁論をさせることができる制度です(民訴法158条)。

 いつもは公務時間中にもかかわらず、ぞろぞろと何人もの県庁職員が徒党を組んで裁判所にやってきて、法廷内や傍聴席に陣取るのですが、本日、今回の法廷内は原告のみだったため、なんだか拍子抜けした感じでした。

 次回の第2回口頭弁論期日は、2017年9月20日(水)午前10時30分と決まりました。記者クラブとの懇談会に、課長クラス以下の職員7名が自主的に社会参加費を返納していたことは、自らの非を認めたことになります。このことを指摘しつつ、社会参加費の杜撰な使われ方を徹底的に追及してまいりたいと存じます。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

※訴状: PDF ⇒ 20170502iilnukjpdf.pdf
 証拠説明書(甲1~22) PDF ⇒ 20170502ilnukj.pdf
 甲号証(甲1~22)PDF ⇒ 20170502bilnukjpdf.pdf
※答弁書: PDF ⇒ 201707081.pdf
 証拠説明書PDF ⇒ 201707082.pdf
 乙号証(乙1~3) PDF ⇒ 201707083i13j.pdf
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一般県民の相談者を専門に盗聴・盗撮する群馬県庁の実態のビデオ録画映像で分析継続

2017-07-26 23:52:00 | 県内の税金無駄使い実態

■5月29日(月)15時に当会の大河原宗平・副代表のもと、総勢4名の会員で、県庁14階にある介護高齢課を訪問した際、介護高齢課の職員らと協議中に、隣の部屋(ブース)で、マイクを胸に仕込んだ県職員らが、こっそりと盗聴していることが発覚しました。その際に当会副代表が録画した映像を見ていたかたから、次の情報がありました。「映像の11分23秒から11分25秒のところを一時停止してみてください。別のマスク職員が覗き見や盗み聞きをしている様子が確認できます」というものです。さっそく、皆さんも確認してみてください。
○2017年5月29日撮影。当会副代表ら会員4名が群馬県庁健康福祉部介護高齢課を訪問し打合せをしようとした際に、隣の会議ブースで学事法制課行政対象暴力対策係の職員ら3名が盗聴していた様子を収めた映像です。
https://youtu.be/CqIbgp2Z5-g
 確認いただけましたでしょうか。


上記YouTube画像の11分23秒から同25秒の間の瞬間画像。

 ストップモーションの画像を見ると、確かに、4人目の覗き見職員のマスク顔が一瞬写り込んでいます。

 これまでの当会および当会サポーターの方々の情報をまとめてみますと、隣のブースで声を潜めて盗み聞き録音をしていた学事法制課の関係者のかたがたは、概ね次のかたと思われます。

●マスク男・・・・・・・学事法制課の金子次長か。【未確認】
●画板男・・・・・・・・学事法制課行政対象暴力対策係の今泉係長。【確認済】
●フェイスブック男・・・行政対象暴力対策の若林担当。【確認済】




行政対象暴力対策係という部署は県庁9階にある。
JPEG ⇒ w.jpg

 このビデオ映像をみた県民の方から「我々の血税の購入した無線装備を身に付けて、こっそり覗き見したり、盗み聞きしたりするこのようなお歴々に我々の税金から給料が出てると思うと、腹が立ちます」との感想もよせられています。

 当会では引き続き、この問題を追及していく考えです。

【市民オンブズマン群馬・県庁盗聴疑惑調査特別チームからの報告】


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東電の毒牙から赤城山と県土を守れ!…7月18日に第3回弁論準備として開かれた前橋バイオマス補助金訴訟

2017-07-25 23:56:00 | 前橋Biomass発電問題・東電福一事故・東日本大震災

■情報によると、東電グループの関電工を事業主体とする前橋バイオマス発電施設は、群馬県が定めた環境アセスメントを行わないまま、今年内に竣工し、来年1月から運転開始を予定しているといわれています。放射能汚染木材を毎年8万4千トンも集めて燃焼させることから、県民の間からは放射能二次汚染に伴う懸念や不安の声が起きていますが、肝心の群馬県や前橋市の行政は関電工ら事業者らと癒着して、環境アセスメントを免除したうえに多額の補助金までつけてやるという、とんでもない非常識ぶりを平然と行っています。そうした背景のもとで、当会は地元住民団体とともに、発電施設に隣接する木質チップ製造施設に対する補助金交付の「差止」もしくは「処分の取消」を求めて訴訟を2016年7月15日に提起しました。

 その後、裁判所から補助金の一部は既に支払われていることから、支払の有無で峻別してはどうか、と訴訟指揮があり、結局、2016年12月26日に、新たな住民訴訟の訴状を裁判所に提出したところ、今度は、同じ事件で2つの訴状が出ていると被告からイチャモンがつきました。そのため、2017年3月10日の第4回口頭弁論で、最初の訴状を取り下げる羽目になりました。

 そして、2017年3月15日に、出直し裁判の第1回口頭弁論が開かれ、同5月10日に第2回口頭弁論が行われましたが、また裁判所からイチャモンがつけられてしまい、法定外の受任裁判の形で、同5月22日に第1回弁論準備が行われ、6月15日に第2回弁論準備が行われ、7月18日(木)午後4時から第3回弁論準備が前橋地裁3階31号法廷で開かれました。これまでの裁判の経緯は次のブログをご覧ください。
〇2017年6月11日:東電の毒牙から赤城山と県土を守れ!…前橋バイオマス補助金訴訟6.15弁論準備に向け原告準備書面(2)を提出
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2341.html#readmore
〇2017年6月18日:東電の毒牙から赤城山と県土を守れ!…6月15日に第2回弁論準備として開かれた前橋バイオマス補助金訴訟
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2345.html#readmore
〇2017年7月7日:東電の毒牙から赤城山と県土を守れ!…前橋バイオマス補助金訴訟で7月7日に原告が差止⇒返還に訴えの変更申立
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2360.html#readmore

■それでは第3回弁論準備の模様をレポートします。

 午後4時になり受命裁判官の佐藤裁判官が入室してきて、さっそく第3回弁論準備手続きが開始されました。

裁判官:原告のほうから訴えの変更申立書を7月7日付に出してもらった。4億8000万円およびそれに対する補助金の支払い時から支払い済みまで5分の割合の請求をするというかたち損害賠償の義務付けという形にしてもらった。これが訴えの変更になり、民訴法上の訴えの変更なのか、行政法上の行政事件訴訟法上の訴えの変更なのか、ちょっとこちらで検討しているところであり、少しこちらで検討させていただくが・・・。

原告:すみません。どこが違うのでしょうか?

裁判官:要件がちょっと違う。

原告:行政法も民事のひとつというふうに聞いていますが。

裁判官:そう。いくつかあり、民事訴訟法の143条の訴えの変更なのか、行政事件訴訟法の19条もしくは21条の訴えの変更なのか、もう少しこちらで今検討中。そこはもう少し時間をいただきたい。いずれにしても(原告の)訴えの変更について、なにか被告のほうで変更自体について意見はあるのか?

被告:ございません。

裁判官:よろしいですか。それでは、こちらのほうは、陳述のかたちでよいか?

原告:はい。

裁判官:で、従前の準備書面(2)だが、主位的請求としていままでの請求を維持する。あとは予備的請求として差し止めと返還請求をあわせて請求すると、こちらは今まで陳述を留保されていたということだったが、こちらは陳述しないという形でよいか?

原告:はい。

裁判官:で、これに関連して、被告のほうの第2準備書面、29年6月14日付の準備書面、こちらは(補助金の)全部について支出が完了したということだが、こちらに関しては陳述扱いでよろしいかなと思うが?

被告:はい。

裁判官:で、被告のほうの第2準備書面と原告のほうからの訴えの変更を今回陳述ということにする。で、まあ、合議体なので話し合っているところであるが、一応請求の形式的なところが整ったということで、中身の判断についても整理していこうという話になっているので、原告のほうで今回詳しく中身についても準備書面を通じて立証するというような主張はあるのか?

原告:ええ。今までの従前の主張をなぞって、プラスアルファも、検討次第ですが、それも含めてもう一回まとめてみたいと思います。

裁判官:裁判所からのお願いとして、返還請求ということなので、交付決定が・・・1回為された交付決定が違法であるから取消すべきだという主張なのか、そもそも無効だという主張なのか、そこを明らかにしてもらいたいと思う。わかるかな?既に補助金を支払い・・・

原告:無効確認をするわけでしょうか?

裁判官:いや、違う。確認ではなくて、まあ補助金4億8000万円が出されたわけだが、その行為が無効である、法律的な効果を生じないので、その4億8000万円を返すべきだと、いう主張なのか、それとも無効とまでは言えないが、違法だということで、取り消すべき、その交付決定を取り消したうえで返還請求をするのか。その、法律上のその辺に申請のチェックで、それについての根拠条文などを出してもらって、法律的にどういう主張なのかというのを分かるようにしていただければと思うが、よろしいか?

原告:はい。

裁判官:それを踏まえて被告のほうで反論するということでよいか?

被告:はい

原告のほうはそれでよろしいか?

原告:はい。

裁判官:よろしいね。合議体のほうは検討させていただいているが、もう少し主張整理のほうを私のほうで進めさせていただいてよろしいか?

原告・被告:はい。

裁判官:次回期日については、原告のほうはいつまで?

原告:1か月・・・夏休みがあるんですよね?

裁判官:はい。8月10日まで裁判所は夏季休廷なのでそれ以降、まあ、いずれにせよ、8月25日ぐらいまでは大丈夫か?

原告:はい、わかりました。

裁判官:では9月の4、5日あたりでどうか?

被告:差し支えます。

裁判官:9月の1日はどうか。

被告:別の案件が入っている。

裁判官:あとは・・・、7日は?

原告:金曜日ですか?

裁判官:木曜日。

原告:7日でいいです。

裁判官:時間は?

原告:7日であればいつでもいいです。

被告:3時以降であれば。

裁判官:はい・・・4時でどうか?

被告:はい。

裁判官:では、9月7日で。8月25日までに原告は書類を出してください。すいません、被告側川の反論というのは原告の主張を待ってからでのほうがよろしいか?

被告:はいそうですね。

裁判官:はい。では出していただきます。では今日はこれで。

■以上の通り、約9分間足らずで第3回弁論準備が終わりました。次回の第4回弁論準備は9月7日(木)午後4時から前橋地裁3階の31号法廷(ラウンドテーブル法廷)で開かれます。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

※当会注1:民事訴訟法における訴えの変更
 訴えの変更とは、民事訴訟において、原告が請求又は請求の原因を変更することをいう(民事訴訟法143条)。民事訴訟における審判対象の決定は原告の専権事項と考えられているところ、訴訟の進行に従い、原告が従来の請求のほかに新たな請求を追加し、あるいは従来の請求に代えて新たな請求を行うことが紛争の解決のために必要となることは十分に考えられる。このような場合に常に新しい訴訟を提起しなければならないとすると、従来の請求に関する訴訟資料を流用することはできないので訴訟経済上も無駄が大きい。そこで訴えの変更という制度が認められている。なお、ここにいう請求原因とは攻撃防御方法としてのものではなく、訴訟物の特定のために必要とされるものである。
(訴えの変更)
第143条
1. 原告は、請求の基礎に変更がない限り、口頭弁論の終結に至るまで、請求又は請求の原因を変更することができる。ただし、これにより著しく訴訟手続を遅滞させることとなるときは、この限りでない。
2. 請求の変更は、書面でしなければならない。
3. 前項の書面は、相手方に送達しなければならない。
4. 裁判所は、請求又は請求の原因の変更を不当であると認めるときは、申立てにより又は職権で、その変更を許さない旨の決定をしなければならない。


※当会注2:行政事件訴訟法における訴えの変更
 行政事件訴訟法19条(原告による請求の追加的併合)1項は取消訴訟が提起された後に、原告による主観的併合と客観的併合を認めた規定。民事訴訟法上の訴えの変更(民事訴訟法143条)によっても、原告による追加的併合と同様の効果をあげることができる。そして行政事件訴訟法19条1項の要件と民事訴訟法143条の要件が異なるため、行政事件訴訟法の原告による追加的併合の規定は、民事訴訟法上の訴えの変更の適用を排除する趣旨かについて疑義が生じるのを解消するために19条2項が設けられている。つまり併合状態を作出するのに、行政事件訴訟法19条1項と民事訴訟法143条1項のどちらを用いてもよい。又さらに19条1項と同様の効果をあげることのできる規定として行政事件訴訟法21条があり、21条の要件は19条1項の要件とも民事訴訟法143条1項の要件とも異なる。
(原告による請求の追加的併合)
第19条
1. 原告は、取消訴訟の口頭弁論の終結に至るまで、関連請求に係る訴えをこれに併合して提起することができる。この場合において、当該取消訴訟が高等裁判所に係属しているときは、第16条第2項の規定を準用する。
2. 前項の規定は、取消訴訟について民事訴訟法第143条の規定の例によることを妨げない。
 取消訴訟が係属中に、訴えの利益を欠く場合がある。ここで訴えの変更を認めることで、既に取消訴訟で形成された訴訟資料を損害賠償その他の請求の裁判に利用することが可能となり、一から裁判をやり直さずに済み訴訟経済に資し、原告の訴訟追行上の負担を軽減することができる。

 行政事件訴訟法21条(国又は公共団体に対する請求への訴えの変更)1項と19条1項、民事訴訟法143条1項の要件の違いは次のようになる。19条1項との違いとして、被告を変更することができること。民事訴訟法143条1項との違いとして、異種の訴訟手続きになる場合でも訴えの変更が可能なこと。民事訴訟法143条1項による訴えの変更の場合は、併合について定めた民事訴訟法136条の要件を満たす必要があり異種の訴訟手続き間で訴えの変更はできない。(21条1項による場合は。行政事件訴訟から民事訴訟への訴えの変更が可能だが、民事訴訟法143条1項による場合はそのような訴えの変更はできない。)民事訴訟法136条が異種の訴訟手続き間で併合を認めないのは、それぞれの訴訟手続きで重視される考えが違うため(例えば弁論主義、職権探知主義のどちらが重視されるか等)、審理に混乱をきたすからである。
(国又は公共団体に対する請求への訴えの変更)
第21条
1. 裁判所は、取消訴訟の目的たる請求を当該処分又は裁決に係る事務の帰属する国又は公共団体に対する損害賠償その他の請求に変更することが相当であると認めるときは、請求の基礎に変更がない限り、口頭弁論の終結に至るまで、原告の申立てにより、決定をもって、訴えの変更を許すことができる。
2. 前項の決定には、第15条第2項の規定を準用する。
3. 裁判所は、第1項の規定により訴えの変更を許す決定をするには、あらかじめ、当事者及び損害賠償その他の請求に係る訴えの被告の意見をきかなければならない。
4. 訴えの変更を許す決定に対しては、即時抗告をすることができる。
5. 訴えの変更を許さない決定に対しては、不服を申し立てることができない。


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若宮苑不正給付事件…一向に打開策を示さぬ高崎市・県の対応を当会会員が社会保障審議会へ公開書簡で報告

2017-07-24 23:09:00 | 高崎市の行政問題
■高齢化社会を迎えて介護保険制度の重要性はますます認識されてきています。ところが、偽造されたケアプランを提出しても行政が税金から介護報酬を支払われるとしたら、介護保険制度の信頼性は根幹から瓦解してしますでしょう。当会会員は実際に自らの親族の介護を通じでそうした事実に直面しました。そのため、何とかこの事実を行政に認めてもらい、介護保険制度の健全な維持管理を確かなものにするために、現在前橋地裁で高崎市と若宮苑を相手取って民事訴訟を係争中です。

20170725njql.jpg
本事件で被害に遭ったご高齢者からの、ケアプランを正しく作成してほしいと願うメッセージ。

 一方、介護保険制度では、都道府県知事にも責務があることを定めています。つまり、群馬県知事には県内の介護保険が健全かつ円滑に行われるよう、公費(12.5%)を拠出する立場からと、制度の信頼維持及び利用者保護の観点から、厳正に保険者(高崎市)に対し、必要な助言を実施しなければならないと、規定しているのです。

 ところが、高崎市に続いて、頼りの群馬県知事においても、偽造文書の問題性を認識するよりも、当会会員が当会副代表らとともに5月29日に県庁を訪問した際、行政対象暴力対策課に隣室で盗聴を依頼する始末で、オンブズマン活動に対して正しい理解をしていないことが判明しました。

 こうした県内の一連の行政対応に一旦区切りをつけて、当会会員は上級機関に対してこの事件の問題性を訴えることにし、厚労省に設置されている社会保障審議会の委員の皆さんに直訴状をしたためることにし、2017年7月24日に特定記録郵便で出状しました。内容は次のとおりです。

*****公開書簡*****PDF ⇒ kkkwekkk.pdf
                         平成29年7月24日
〒102-0093
東京都千代田区平河町2丁目6番3号     
都道府県会館6階 全国知事会
社会保障審議会介護保険部会委員
全国知事会社会保障常任委員会委員
神奈川県知事   黒岩祐治 殿

〒102-8635
東京都千代田区平河町2-4-2
全国都市会館4階 全国市長会
社会保障審議会介護保険部会委員
全国市長会介護保険対策特別委員会委員長
高松市長     大西秀人 殿

CC:総務大臣 高市早苗  殿
CC:群馬県 監査委員   殿

CC:安中市長    茂木英子  殿
CC:藤岡市長    新井利明  殿
CC:前橋市長    山本 龍  殿
CC:群馬県知事   大澤正明  殿
CC:大阪府知事   松井一郎  殿
CC:東京都知事   小池百合子 殿

CC:国民健康保険中央会 高野敬司 殿

CC:高崎市指定介護事業者  (会員) 各位
CC:安中市指定介護事業者  (会員) 各位
CC:藤岡市指定介護事業者  (会員) 各位
CC:前橋市指定介護事業者  (一部) 各位
                           要介護者の尊厳を守る会
                           副会長    岩崎 優

         公  開  書  簡
      お年寄りを欺く介護保険の不正請求
件名:偽造ケアプランを容認する高崎市長と公金流用を黙認する群馬県知事
 平素より、介護保険制度の適正な運用維持に尽力されている皆様方におかれましては、高齢者を尊重し、当会の活動にご協力を頂き誠に有難うございます。
 さて、高齢となり介護を必要とする身体になっても人間として認められたい。人間は意思を持った存在であり、意思を実現するために行動を積み重ねることが人間です。
 そして、自分自身の望みを実現することに幸福を感じるものです。年老いてからも自分の意志で決定し、自分が望む介護サービスを受けることは、誰にとっても重要なことです。
そのために必須なのは信頼に足る〝ケアプラン〟です。

 この観点からすると高崎市が隠蔽した〝偽造のケアプラン〟などというものは、要介護者には百害あって一利なしの代物なのです。

 『できることなら、いつまでも健康でいたかった。』

 『介護を受けなければならない身体になりたくなかった。』

 このような要介護者の心を受け入れ、理解しようとする姿勢は介護保険制度に係るすべての関係者にとって常に認識しておかなければならない大切なことだと思います。
 さて、介護保険法第三条に次の規定があります。

 介護保険法(保険者)第三条
 『市町村及び特別区は、この法律の定めるところにより、介護保険を行うものとする。』


 この条文は、介護保険法の地方分権での制度推進を定めています。
 国が作った法律の運用を市町村が行うという地方分権制度の結果、高崎市においては、施設の偽造ケアプランに介護報酬を与えるという驚愕の不正給付事件が露呈しました。(※注2参照)
 介護事業者側の不正受給というニュースは頻繁に新聞等で報道されますが、保険者による〝行政側の不正給付〟という事件は前代未聞ではないでしょうか。

 そこで「施設ケアマネジメント」と「居宅ケアマネジメント」の違いとは何なのか、に
ついて考えてみました。両者とも利用者に対し適切なサービスを提供するためにケアプランを作成するという、基本ルールにおいては何ら変わりはないと思います。
 2000年に誕生したわが国の介護保険制度においては、居宅サービスの分野で、新たに居宅介護支援というサービスを創設しています。しかし、高崎市は制度に特化したケアプラン作成と給付管理の方法論を「ケアマネジメント」と称して、あたかも「居宅サービス計画」のみケアマネジメントのスタンダードの如く厳しく指導しており「施設サービス計画」については蔑ろにしているのが実情です。
 その結果、介護老人保健施設・若宮苑が〝施設ケアプランを偽造〟したにも拘わらずに、これを容認し介護報酬を与えてしまいました。

 言い換えると、高崎市長は私文書偽造の犯罪実行行為者らに対し、公金(介護保険の財源)を流用していることを意味しているのです。

 そのため当会は、高崎市長を相手取り前橋地方裁判所において訴訟係争中(※注3参照)でありますが、驚くべきことに高崎市は『サービスを提供したのだから介護報酬は適正である。』などと、公権力を嵩に懸け無責任きわまりない暴論を法廷で繰り返し主張しています。
 裁判で訴訟代理人を使って何を主張させようが自由でありますが、いやしくも介護保険事業の指導監督責任を有する保険者としての言動であり、このような高崎市の公金流用は決して許されず、要介護者の声を重んじない高崎市の主張は、お年寄りに不信感を抱かせるだけでなく、日々の厳しい環境で適正な事業運営に真面目に取り組んでいる多くの介護事業者や従業者を裏切る行為でもあります。
 このことは中核市として更なる発展を目指す高崎市の将来に重大なダメージを与えるリスクを孕んでいますが、同市はこうした損失リスクを全く考慮しようとせず、目先だけの判断で福祉に名を借りた不正発覚による公務員の怠慢を隠蔽しようとする悪しき体質を露呈し続けています。このような有様では、次世代に大きな禍根を残すことになるでしょう。

 未だ係争中の事件ではありますが、現段階で一つの意見として当会の考えを伝えるために、公開書簡の形でご説明させていただきます。

 本訴訟において、仮に高崎市が勝訴した場合には、介護保険制度の施行と同時に導入されたケアマネジメント業務を担うケアマネジャーが、ケアプランを偽造した場合でも介護報酬が支給されることとなりますが、これは司法判断という絶対的なものであり、たとえ、全国のお年寄りが、どの様な反論をしたとしても判決が覆るものではありません。
 つまり、高崎市が勝訴すれば、真にサービスを必要とする要介護者が〝偽造ケアプラン〟を無理やり押しつれられ〝偽りのサービス〟を提供された場合でも給付算定が可能になるということです。
 まるで姥捨て山を彷彿させるような、何とも悲しい社会福祉ではないでしょうか。

 次に介護保険法第5条を提示します。

 介護保険法第五条
 『都道府県は、介護保険事業の運営が健全かつ円滑に行われるように、必要な助言及び適切な援助をしなければならない。』


 この条文は、都道府県知事の責務を定めており、群馬県知事は県内の介護保険が健全かつ円滑に行われるよう、公費(12.5%)を拠出する立場から、制度の信頼維持及び利用者保護の観点から、厳正に保険者(高崎市)に対し、必要な助言を実施しなければならないと、規定しています。
 ところが、群馬県においても介護保険法第五条に著しく反するものであり、群馬県が高
崎市に拠出した公費(12.5%)が流用されている証拠として、東京高等裁判所等の全国の裁判所から選任鑑定人として指定を受けた筆跡鑑定人により〝偽造と鑑定された筆跡鑑定書〟を提示し高崎市長に必要な助言を行っていただくために、当会は、平成29年5月29日(月)に介護高齢課を訪庁させていただきました。
しかし、〝公金を流用する高崎市長〟について報告をしている最中に、隣の打ち合わせスペースに潜んでおられた行政対象暴力対策係の職員に「警察を呼ぶぞ」と大声で脅されてしまい退室を余儀なくされてしまいました。(※注1参照)
以上のように、介護保険制度において市町村を監督する立場にあるはずの群馬県ですが、適正な介護サービスのお願いに出向いたお年寄りの声を、こともあろうに行政に対しての暴力行為であると独自判断した上で事前に対策を講じて、問題提起をしようとした当会の行動を封殺しようとしました。高崎市長に必要な勧告を怠るだけでなく、ついには、要介護者の訴えを蔑ろにし、公金流用の回収まで妨害し始めていることをうかがわせます。

 群馬県知事においては、高崎市の介護保険事業の運営が健全かつ円滑に行われるように必要な助言を行い、公金流用を回収する気概を持ってほしいものです。今回の事件ではこうした制度運営上に瑕疵があるのですから、事件に関する証言・証拠は多くあればあるほど、目的達成が容易になるはずです。ところが群馬県では、証言をもっと引き出そうとする姿勢は見当たらず、介護保険法第五条に反する非常識な態度を取り続けていることは、誠に遺憾に存じます。
その結果、未だに第5条に基づく高崎市長に対しての必要な助言は全く行われておりません。高崎市による前代未聞の公金流用に対して群馬県による勧告が行われることもなく、要介護者が偽造ケアプランの横行による不信感に日々、悩まされているのが実情です。
 群馬県知事は、介護を必要とする者が、尊厳を保持し、必要な福祉サービスに係る保険給付に関して必要な事項が定められている介護保険法について直ちに再確認するべきでないでしょうか。

 次に老人福祉法を引用します。

 老人福祉法第一条(目的)
 『この法律は、老人の福祉に関する原理を明らかにするとともに、老人に対し、その心身の健康の保持及び生活の安定のために必要な措置を講じ、もつて老人の福祉を図ることを目的とする。』
 老人福祉法第二条(基本的理念)
 『老人は、多年にわたり社会の進展に寄与してきた者として、かつ、豊富な知識と経験を有する者として敬愛されるとともに、生きがいを持てる健全で安らかな生活を保障されるものとする。』
 老人福祉法第四条(老人福祉増進の責務)
 『国及び地方公共団体は、老人の福祉を増進する責務を有する。』


 この様にお年寄りには、健全で安らかな生活が保障されています。
 群馬県知事においては、高齢者を尊重し社会全体が共同して支える仕組みであるという介護保険制度の公的な性格を十分に踏まえて頂きたいと思います。さらに介護保険の持続可能な制度運営のために必要な節度とモラルが求められているのです。
 しかしながら、行政の裁量というものを「公権力による違法な権限」と勘違いしている行政職員が多すぎないでしょうか。
 そもそも群馬県知事は要介護者の声を重んじず、不正給付を隠蔽する高崎市長に対し、助言等を怠ることによって、一体どんな地域社会を創ろうとしているのでしょうか。
 偽造と鑑定された筆跡鑑定書を蔑ろにして、刑事罰に抵触する行為者に介護報酬と称して公金を流用したことを指摘されたら不問に付すという非常識な態度をとり続けている高崎市長に対して、いまさら「第3期介護給付適正化計画」を適用するよう指導できるのでしょうか。
 全国的に介護保険制度における介護事業者の不正受給の被害額は、年間20億円以上に上るとされておりますが、本来の行政の使命とは不正受給をさせないように、施設等に対し指導監督を徹底し、万一、不正請求や不当サービスが発覚した場合には、お年寄りはもとより、市民・県民の利益のために不正受給された公金をきっちりと回収することではないでしょうか。
 このことに思いを巡らすにつけ、何とも暇な行政職員であると痛感させられました。

 繰り返し、社会保障審議会委員にご報告させていただきます。
 若宮苑が作成したケアプランは、東京高等裁判所・大阪高等裁判所等から選任鑑定人として指定を受けた筆跡鑑定人により、偽造された文書であると鑑定されています。
 しかし、高崎市長は公権力を嵩に懸け偽造ケアプランを容認し介護報酬を与えています。
この介護報酬は明らかな不正給付であり、公金の流用ですが群馬県知事は、不問に付すという無責任きわまりない態度をとり続けています。
 しかし、私たちは介護保険制度の維持向上を目指し、また、老人の健全で安らかな生活のために〝偽造ケアプラン〟に給付算定が可能な根拠法令を示させる権利があります。
 高崎市長が流用した〝お金〟の原資は、この暑い夏にアイスキャンデーも食べずに、わずかな年金でつつましく暮らす高齢者の年金から強制的に徴収した介護保険料です。
 その貴重な原資から介護報酬を装い偽造ケアプランに対し公金を流用している事件が高崎市で発生していますが、この双方の首長のかたがたは一票を投じたお年寄りに対して申し訳ないという気持ちをお持ちでないのでしょうか。
 介護保険行政に責任ある首長のかたがたに対しては、不正に支払われた公金は必ず回収しなければならないという認識と責務のもとに、秩序と常識のある地方行政を実践して頂きたいものです。

 84歳・要介護4の私の母のことで介護保険制度を利用させていただいている者として、まことに僭越ではありますが、介護保険制度の適正な運用にご尽力いただいている関係各位におかれましては、是非ともこの『偽造ケアプラン裁判』及び『介護保険法第五条』の規定を蔑ろにする群馬県知事の対応の実態について、ご注目していただけましたら幸いです。

         〒370-0883 高崎市剣崎町906番地
                 要介護者の尊厳を守る会
                 副会長    岩崎 優
              携 帯:090-9839-8702
              事務局: 027-343-2610

【当会注】
※注1:群馬県庁職員が「警察を呼ぶぞ」と大声で発言した動画が配信されています。
    【検索:20170529群馬県庁健康福祉部介護高齢課 訪問打ち合わせ映像】

※注2:「筆跡鑑定書」に関する情報については次のURLからご覧いただけます。
      http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2327.html

※注3:【平成28年・行ウ・第7号・不当利得等請求住民訴訟事件】
    次回の公判期日・第7回口頭弁論 平成29年9月14日(木)
    於:前橋地方裁判所・第21号法廷・11時30分開廷です。
 なおその他関連情報については「高崎市デタラメ行政」とWeb検索して頂ければご覧いただけます。
**********

■社会保障審議会とは、厚生労働省に設置されている審議会等のひとつで、2001年(平成13年)の中央省庁再編に伴い、厚生労働省設置法第6条第1項に基づき設置されました。

 その責務は、厚生労働大臣の諮問に応じて、社会保障制度横断的な基本事項、各種社会保障制度や人口問題等に関する事項を調査審議することです(厚生労働省設置法7条)。

 委員は、学識経験のある者のうちから厚生労働大臣が任命し、30人以内で構成されています(社会保障審議会第1,3条)。任期は2年で、必要に応じて臨時委員、専門委員を置くことができるとされています。現会長は、2011年から西村周三氏(医療経済研究機構所長)が務めています。

 審議会には分野ごとに次の分科会が置かれています・
   統計分科会
   医療分科会
   福祉文化分科会
   介護給付費分科会
   医療保険保険料率分科会
   年金記録訂正分科会

 そして審議会及び分科会には次の部会を置くことができるとされています。
 福祉部会、生活保護基準部会、生活困窮者の生活支援の在り方に関する特別部会、人口部会、人口構造の変化に関する特別部会、医療保険部会、児童部会、医療部会、年金数理部会、年金部会、企業年金部会、年金事業管理部会、日本年金機構評価部会、第3号被保険者不整合記録問題対策特別部会、短時間労働者への社会保険適用等に関する特別部会、障害者部会、医療観察法部会、介護保険部会、後期高齢者医療の在り方に関する特別部会、少子化対策特別部会

 今回、このうちの介護保険部会の委員であり、全国知事会の社会保障常任委員会委員でもある神奈川県の黒岩祐治知事と、同じく介護保険部会の委員で、全国市長会の介護保険対策特別委員会委員長でもある高松市の大西秀人市長に対して公開書簡を郵送しました。あわせて、県内外の関係機関に対しても写しを発出しました。

 何とかこの問題に対して、上級機関に注目していただき、介護保険制度への信頼性を取り戻せるよう、迅速かつ的確な対応を期待したいと願っているのは、当会会員だけではないはずです。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

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