市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

【安中市庁舎移転に待った!】安高跡地から古代の遺跡発掘・・・古代人からのメッセージを真摯に受け止めるか岩井市長

2023-06-22 13:27:51 | 安中市庁舎建替えに伴う予算過大問題

■タゴ事件発覚から28年が経過したのに、まだあと群銀への和解金として79年間のローンを抱える安中市ですが、タゴから毎月1万円ずつ返済を受けていた安中市・土地開発公社はタゴ死亡により残高およそ22億円分を1万8400年間かけて受け取る権利を棒に振りかけています。そうした最中に、安中市は58億円をかけて、安中高校跡地に新庁舎を建設しようとしています。

 その事前手続きとして、埋蔵文化財発掘作業が行われていた新庁舎移転先の安中高校跡地のグランドで、古代の東山道と見られる遺跡が発掘されたことが、報じられました。

 今回の遺跡発掘調査で東山道およびその関連施設の存在が確定すれば、ただちに保存をすべきであることは明らかです。なぜなら、この場所に新庁舎が建設されてしまえば、せっかく古代人からのかけがえのない遺産が破壊されてしまい、我々は後世に取り返しのつかない愚行を犯してしまうからです。

**********上毛新聞2032年6月20日06:00
古代の幹線道路 東山道か 旧安中高校庭で発見周辺から柱跡や瓦

文化財発掘調査が進められている旧安中高校庭
 7~8世紀に整備された古代の幹線道路、東山道駅路とみられる道路跡が、旧安中高校庭(群馬県安中市安中)で見つかったことが19日、分かった。周辺から柱跡や瓦などが出土したことも判明。古代の役人が執務を行った郡衙(ぐんが)など当時の公的施設が近くにあった可能性もあり、専門家は「同時発見は画期的」としている。
 東山道は畿内にあった都と地方を結ぶ幹線道路。情報を伝えたり、税を運んだり、軍事などの目的で重要な役割を果たしたとされる。県南部を東西に横断したとされ、太田市や高崎市、玉村町などで道路跡が確認されているが、安中市内では見つかっていなかった。
 市の新庁舎建設に向けた文化財発掘調査で出土した。道路跡は幅10メートルほどで両側に溝があり、校庭を東西にまっすぐ伸びている。直線的な構造や規模、方角などから東山道跡の可能性が高いという。
 東山道跡と確認されれば、高崎市内の道路跡との位置関係などから、高崎以西のルート解明の手掛かりとなることが期待される。
 また、近くの植松遺跡(安中市安中)で2001年に大規模な掘立柱(ほったてばしら)建物の柱跡が見つかり、宿泊や馬の乗り換えに使われた駅など古代の公的施設の一部だった可能性が指摘されており、今回出土した柱跡や瓦などの関連も注目される。
 現地を訪れた専門家の1人は「東山道の可能性が極めて高い道路跡と、公的施設と思われる遺構が一緒に見つかったことは画期的」と指摘している。
 旧安中高跡地に建設予定の新庁舎は本年度中に実施設計を終え、24年度に着工、26年度の業務開始を目指している。
**********

 記事の中にある植松遺跡については、2001年にヤマダ電機の新店舗建設に先立って行われた埋蔵文化財発掘調査で判明したもので、記事にあるように、大規模な掘立柱建物の柱跡が見つかり、宿泊や馬の乗り換えに使われた駅など古代の公的施設の一部だった可能性が指摘されました。しかし、民間の店舗建設事業という背景のため、文化財保護法により、発掘調査費用は土地購入者である事業者が負担しました。

「植松・地尻遺跡―店舗建設に伴う埋蔵文化財発掘調査報告書―」(2005年安中市埋蔵文化財発掘調査団)

https://sitereports.nabunken.go.jp/ja/60938

■今回は、行政が所有する土地であり、しかもこのような貴重な遺跡が出土したわけですから、このまま、この上に、新庁舎を建設することで、遺跡が失われることは安中市にとって取り返しのつかない文化的損失となります。しっかりと後世に残すための方策をとる必要があります。

 たとえば、この発掘されたエリアを避けて、新庁舎のレイアウトをただちに見直す必要があるでしょう。しかし、それは現実的ではありません。今回の遺跡調査で東山道跡と判明したのであれば、直ちに建設を中止して丁寧に埋め戻して保存するか、若しくは復元公開をすべきでしょう。そして、その一環として、旧安中高校跡地を市役所移転先ではなく、文化的な施設や災害時の避難先として整備し直したほうがよいと思います。

 例えば、簗瀬二子塚古墳など市内各所にある古墳と紐付けて、市内の名所としてアピールするなど、現代の私たちには、古代人が遺してくれた素晴らしい財産を後世に継承する義務があるのではないでしょうか。

 タゴ事件の負の遺産や、豪華な新庁舎に建て替えることで、後世に無用な負担をかけようとする安中市には、この機会に思考を変えて決断し行動してもらいたいものです。

 

【6/26追記】

 何が何でも現在地の市庁舎を安中高校跡地に移転新築して、現在地を特定の法人に売り飛ばそうという魂胆が見え見えの安中市ですが、早ければ今年9月にも解体工事を始めたいとしている旧安中高校の校舎を一日限りで開放するとして、6月25日にイベントが行われました。

 筆者にとって安中高校は母校ではありませんが、中学生の頃、安中高校の文化祭に行ったことがあり、この機会に校舎内部を見学しようと、田圃の草刈りをする前に当日朝9時半に安中市役所に出向きました。しかし、当日はスポーツセンターでバルーンフェスの開催と重なったこともあり、既に市役所の駐車場は満杯で、やむなくギブアップして終日草刈りに勤しみました。

 すると、その日の夕方に群テレでさっそく記事が報じられました。

**********群馬テレビ2023年6月25日19:02
旧安中高校解体前の最後の一般開放 群馬・安中市

 (写真:群馬テレビ)※動画⇒ https://www.youtube.com/watch?v=0fnzxG6-tco

 今年秋に解体が予定されている旧安中高校で、校内を自由に見学できる催しが開かれ、多くの来場者で賑わいました。
 旧安中高校は、2008年の廃校後、映画やドラマのロケ地として活用されていましたが、安中市役所の新庁舎を建てるため、今年9月に解体が予定されています。
 25日は、解体前の最後の一般開放としてイベントが開かれ多くの来場者で賑わいました。
 メインイベントは、約50年前から校舎の定礎箱に保管されていたというタイムカプセルのお披露目で、岩井市長や卒業生などが見守る中、開封されました。中には、当時の校内新聞や、学校のあゆみをまとめた冊子などあわせて17点が入っていました。
 このほか、ロケ地として活用されたスポットを巡るツアーや、地元の高校生が考案したロケ弁の販売などが行われ、訪れた人は、校内に入れる最後の機会を楽しんでいました。
**********

 翌日、校舎一般開放の見学会に参加した方々から感想をうかがいました。それによると、校舎の柱や壁、床にヒビ割れが見られないかどうか、念入りにチェックしたところ、まったく問題ない状況にあったそうです。定礎箱に50年前の同窓会報などが保管されていたということから、築50年が経過していることになりますが、2008年の廃校後、使われてこなかったとはいえ、昭和30年代に造られた市役所の旧庁舎や中庁舎よりも、かなり良い状態にあり、コンクリートの劣化も遥かにこちらのほうが程度が良いと感じたそうです。これを再利用しないで、わざわざ血税を使ってガレキにしてしまうのは誠にもったいなく、SDGsの理念にも反しているとつくづく思います。

5月17日の市民全体説明会で示された概算事業費と財源

 ところで新庁舎建設に関して、令和5年5月22日に市文化センター大ホールで開催された安中市新庁舎建設基本設計に関する住民説明会において、現庁舎及び安高校舎等の解体費に関する市側の説明の中で、アスベスト対策費が話題となりました。しかし、市側の説明でいくつか気になったことがあるため、当会は、6月6日付で次の項目について安中市長あてに行政文書開示請求書を提出していました。

*****6/6安中市長あて情報開示請求項目*****
①群馬県から安高跡地を買い取る際に、校舎の解体に伴うアスベスト対策に要する金額分を値引きした経緯があるとの説明でした。ついては、このとき外壁などで存在が確認されたアスベスト対策費がいくらだったか、そしてその根拠としてどの程度のアスベストが残置しているのかが分かる情報。ちなみに、当会の調査では、令和元年6月14日付安企発516号「旧安中高等学校跡地売買価格について」と題する安中市長から群馬県教育委員会教育長あての書面によると、「旧安中高等学校跡地売却価格224,351千円は、平成29年12月26日に県が提示した売却価格232,667千円から、安中市要望のとおりアスベスト除去工事費相当額8,316千円を控除したもの」と記されています。

②市側の説明によると、「その後、アスベスト対策が厳格になり、新たにアスベストを含む建材等の使用もわかったので、再度アスベスト調査を実施したところ対策費がアップした結果、総事業費が7.5億円となった」という趣旨であると理解されます。ついては、安高跡地の校舎に関して、この「再度実施した」というアスベスト調査の報告内容(報告書等を含む)が分かる情報。

③市側の説明によると、「その後、アスベスト対策が厳格になり、新たにアスベストを含む建材等の使用もわかったので、再度アスベスト調査を実施したところ対策費がアップした結果、総事業費が7.5億円となり、このなかには現庁舎の解体分として1.2億円を含む」ということです。ついては、耐震化されていない現庁舎等の解体に1.2億円かかるとする経費の根拠と内訳。とりわけ、アスベスト対策費はこのうちいくらか分かる情報(この「再度実施した」というアスベスト調査の報告内容があれば、それを含む)。
**********

 この結果、6月20日に市役所2階で情報開示がありました。しかし、①は、アスベスト調査結果でアスベストが発見された部室棟のみのアスベスト除去費用見積が税込みで8打1.6万円ということで、②については、再度のアスベスト調査したところ、①のときより多くの場所(北校舎、南校舎、渡り廊下・便所棟、その他付属施設)でアスベストがあらたに検出されたとする証明書が開示されましたが、肝心のアスベスト対策費の根拠となる見積は見当たりませんでした。理由を聞くと、「ない」のだそうです。なぜなら「石本設計事務所に発注した設計・積算等業務以外の、解体工事を含めたその他業務を前橋にある勝山工務所に見積もらせたが、アスベスト費用を切り出した内訳はもらっていないので、分からない」の一点張りです。

 そして③については、不存在情報という説明でした。不存在理由のところに「原調査の解体費用1.2億円については、総務省の資料を基に算定した単価に解体する建物(旧庁舎・中庁舎・保険センター・西庁舎)の面積をかけて算出したものであり、経費の根拠と内訳が分かる行政文書としては保有していないため」と記されていたので、「現庁舎の解体費用について、総務省の資料というのは何か?」と聞くと、予め用意していたと思しき資料を「情報提供だ」として私にくれました。それには、解体費用の単価として1㎡あたり24,456円とあり、これを採用したのだということでした。「ではアスベスト除去対策費は総務省のこの数値の中に含まれるのか?」と訊くと、「よくわからない」とのこと。

 しつこく聞いても、埒が明かず、私から「これでは、説明会で示した概算事業費と財源の表はデタラメだらけと見られても仕方がないね」とコメントすると、担当の大野職員が「私のメモでは、精査時の安高校舎解体費用が1.93725億円でこれは、安高校舎の床面積7,733㎡に総務省資料による単価25,000円をかけて算出したもの。これが今回の試算では、3.29億円となり、この差額訳1.4億円が主にアスベスト対策費と考えてよい。なぜなら、前回市が測定したアスベスト調査の時点から、検査が厳しくなり、あらたに、アスベスト含有材料が加わったので、コストがアップしたからだ」と説明しました。

担当職員のメモ

 ということで安中市の対応は、こちらの質問をはぐらかしまくり、また、アスベスト対策費の分だけを切り分けて、いったいいくらになるのか、教えてほしいとなんと頼んでも、ノラリクラリで結局返事がもらえませんでした。

 なお、3月31日付の群馬県建設新聞によると、解体工事の入札は4月に既に実施されたことが分かります。

**********群馬県設新聞2023年03月31日
旧安中高校舎等の解体 4月早々一般競争
 安中市は、新庁舎建設に向けた旧安中高校(安中2-2926-1)校舎等の解体工事について、4月早々に一般競争入札を公告する。工事着手は2023年度に計画する文化財発掘調査完了後となる。23年度当初予算で解体工事費として3億4664万3000円を確保している。
 解体する建物は◇(仮称)北棟=RC造4階建て、延べ床面積2789㎡◇(仮称)南棟=RC造一部S造4階建て、延べ床面積4521㎡◇部室棟=S造平屋、床面積172㎡◇弓道場=S造平屋、床面積27㎡-などとなっている。安中体育館や格技場は解体しない方針。解体設計は勝山工務所(前橋市)が受注した。
 約1万2700㎡の跡地に建設する新庁舎の延べ床面積は7200㎡とし、解体工事費などを除いた本体工事費は約37億8000万円。敷地内南側に新庁舎を建設し、北側には駐車場を配置する計画としている。23~25年度を期間とする3カ年実施計画には、24年度からの庁舎本体工事着手が位置付けられている。
 23年度に予定する実施設計は、基本計画・基本設計業務を受注した石本建築事務所(東京都千代田区)に委託する見通し。23年度当初予算で委託料1億8898万円を確保した。
**********

 誰が考えても、貴重な遺構が出土した安中高校跡地は、そのままにして、旧校舎も程度がよいので解体せず利活用し、新市庁舎は現在の場所に、新館はそのままで、その他の老朽化した耐震不足の建物のみ立て替えるのが、環境にも市の懐にも優しい方策であることは、明らかです。

 

【6/27追記】

 6月20日付けの上毛新聞に東山道等と思われる遺跡等が安中高校跡地の校庭で出土したという記事が報じられてから、本日で1週間が経過します。不思議なことに、安中市の岩井均市長をはじめ、市内の話題を発信するのを得意とする市議会議員のお歴々の誰一人として、この素晴らしいトピックスをフェイスブックやツイッターで取り上げる風情がありません。どうやら、よほど不都合な事情を慮っている様子が垣間見えるようです。

 当会が市役所関係者から入手した情報によると、6月20日に上毛新聞に記事が掲載される数日前に、市役所内部で、「本件にどう対処すべきか、市としての方針が決まっていないので口外を控えるように」とする緘口令が敷かれていたことがわかりました。当然、市議会に対しても、安中市議会6月定例会最終日の6月26日に、市としての方針について説明があるまで、固く口留めするようにお達しが出ていたようです。このことからも、安中市の隠ぺい体質が、遺憾なく発揮されていることがわかります。

 そして、本日の上毛新聞に次の記事が掲載されました。

**********上毛新聞2023年6月27日6:00

新庁舎ずらして保存 古代の道路発見で群馬・安中市

 群馬県安中市は26日、新庁舎を建設する旧安中高校庭(同市安中)で見つかった古代の幹線道路、東山道駅路とみられる道路跡などの遺構について、現状保存する方針を固めた。新庁舎は遺構と重ならないよう北東にずらして建設する。建設スケジュールに変更はないという。

 同日の市議会全員協議会で明らかにした。

 新庁舎は今回確認された遺構の上に建設を予定している。このため市は新庁舎の建設場所を北側に16メートル、東側に4.5メートルずらし、遺構を現状保存する。市は「遺構の歴史的価値を鑑み、できる限りの現状保存を検討している」と説明した。

 市議からは市民への説明の機会や、観光資源としての活用について質問があった。市は8月末まで遺構の調査を進め、7月30日に市民向けの現地説明会を予定していることを明らかにした。遺構は保存のため埋め戻して盛り土をし、場所を表記することなどを検討している。

 旧安中高跡地に建設予定の新庁舎は本年度中に実施設計を終え、2024年度に着工、26年度の業務開始を目指している。現在、同高の校庭跡地で文化財発掘調査が進められている。

**********

5月17日の市民全体説明会で示された新庁舎パース

おなじく新庁舎の配置計画図

 安中市がどのような説明を市議会全員協議会でしたのか、市のホームページにも何も掲載されていないので、分かりませんが、記事の内容から、今回確認された遺構の真上に新庁舎の建設が計画されていたようです。そのため、新庁舎の建設場所を、北側に16m、東側に4.5m移動せざるを得ないことになったようです。そして、出土した遺構は保存するため埋め戻して盛り土をし、遺構の存在を表示した銘板を設置するようです。

 しかし、このような付け焼刃の対応と説明で果たしてよいのでしょうか。少なくとも、出土した遺構が占める面積は、そのまま保全しなければなりませんから、駐車場にしたくてもできないはずです。そうすると、現在地で建替えるより、安中高校跡に移転新築したほうが駐車場のスペースが広くとれるなど、市民への説明会で、あれこれ思い付きで適当にごまかしてきた経緯は、いったいどう考えているのでしょうか。

5月17日の市民全体説明会で示された計画スケジュール表

 上に示した事業スケジュール表は5月17日の市民全体を対象とした基本設計結果に関する説明会で、市が配布した資料です。これを見ると、文化財発掘調査の試掘は令和4年10月に実施し、本掘は今年5月から8月まで4か月間で計画されていることがわかります。

 となると、昨年10月の試掘はもとより、5月17日の市民全体説明会の時点ではまだ、「お宝」の遺構の存在は未確認だったということになります。本来であれば、試掘の時点で、遺構の存在を確認して、さっさと安中高校跡地での新庁舎建設はギブアップして、現在地での建設のための基本設計に切り替えれば、実施設計に着手する前に、事業計画を見直せたことになります。

 しかし、今年度4月から実施設計を開始してしまい、途中でやめることができない状況に追い込まれた為、何が何でも安中高校跡地での新庁舎建設にこだわるあまり、市議会全員協議会に対して、後先踏まえることなく、ほぼ北北東方向へ16.7mそのまま移動するという姑息な修正計画を発表したようです。

 いったいどこまでも、融通の利かない組織なのでしょうか。それもこれも血税の浪費になんのためらいもない体質になりさがってしまっているからです。タゴ事件の教訓は、もはや忘却の彼方なのでしょうか。

 

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

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【統一地方選第2ラウンド】安中市議選の告示まであと10日に迫るなか、立候補予定者にアンケート発送

2023-04-06 22:33:15 | 安中市庁舎建替えに伴う予算過大問題

■令和5年4月30日に任期満了を迎える安中市議会議員の選挙が4月16日(日)に告示され、同23日(日)午前7時~午後6時にかけて投票が行われ、即日開票されます。これに先立ち、2月13日に立候補予定者説明会が市役所本庁舎で開かれ、定数20に対して24陣営(現職16、元職1、新人7)が出席しました。

 出席者は、高橋由信、池島利明、松本次男、長嶋陽子、吉岡完司、巽久男、桜井喜久江、佐藤貴雄、今井敏博、罍次雄、金井登美雄、小林克行、武者葉子、宇佐美誠、小川剛、原田大、過に阿久雄、上原貴之、佐俣祐次、柳沢浩之、田中伸一、柳沢吉保、青佐貴志、有坂剛の各氏です。(以下、敬称は略させていただきます)


 その後、実際に立候補に向けて事前審査を受けた候補者は、同じく24名の方々ですが、古参の田中伸一の名が見当たらないのと、視察研修旅行中に不祥事を起こした小林訂史が掲載されていることが分かります。

■さて、旧態依然の体質を引きずる古参議員が牛耳る新政会がのさばる安中市議会の現状ですが、前回選挙以降、これまで4年間にわたり市議会での活動ぶりを振り返り、何か指標がないかと検討しましたが、結局、一般質問の回数を目安にすることにしました。安中市議会のHPや、議会事務局に問い合わせた結果、以下のとおりとなりました。



 質問内容の質はともかく、回数的に10回以上の議員を見てみましょう。

 櫻井ひろ江(共産党)、長嶋陽子(公明党)、柳沢浩之(清風クラブ)が16回で毎回質問しています。
 続いて、金井久男(共産党)、小林克行(民声クラブ)、小川剛(清風クラブ)が15回とほぼ毎回質問しています。
 次に、12回質問したのは、佐藤貴雄(民声クラブ)、11回質問が松本次男(無所属)、10回質問が武者葉子(公明党)です。

■では、回数的に10回未満の議員を見てみましょう。

 8回(つまり平均で定例会2回につき1回)質問したのが、金井登美雄(新政会)と罍次雄(新政会)です。
 7回質問したのが、小林訂史(無所属)です。
 6回が昨年10月に県議選出馬表明して今年2月に市議を辞職した遠間大和(新政会)です。
 4回(つまり平均1年に1回)質問したのが高橋由信(無所属)と田中伸一(無所属)です。
 2回(つまり平均2年に1回)質問したのが一昨年6月から議長をしている吉岡完司(新政会)です。議長は質問できないので、仮に同じペースで質問した場合、吉岡完司は4回に相当します。
 1回しか質問しなかったのは巽久男(新政会)と今井敏博(新政会)です。今井敏博は、令和元年6月から2年間議長だったため、仮に同じペースで質問した場合は2回に相当します。
 そして4年間の任期中、ただの一度も質問しなかった議員が二人います。柳沢吉保(新政会)と奥原賢一(新政会)です。

 質問が少ない、あるいはまったく質問をしない議員の所属会派を見ると、新政会がほとんどです。回数の少ない順に、柳沢吉保、奥原賢一、巽久男、今井敏博、吉岡完司、遠間大和、金井登美雄、罍次雄です。田中伸一も公選法違反を取りざたされるまでは新政会でした。

■果たして、こうしたメンバーが市議会で幅を利かせている現状は、有権者市民にとって望ましいことでしょうか。

 今回、新人として立候補を予定されている7名のかたがたは、ぜひ、市民の代表として執行部のお目付け役であることの自覚をお持ちいただき、市政を巡る様々なテーマで、疑問点、不明点、改善点、提案など積極的に発言を行っていただき、新政会のような数だけを誇る派閥を構成しないようにしていただきたいものです。

■そこで、市議選を前に、当会では、立候補予定者の皆様を対象に、次の内容のアンケートを送り、それぞれの見解についてお伺いすることにしました。

*****4/6安中市議出馬予定者の意識調査*****
市議会議員候補者の意識調査アンケート             令和5年4月6日
「2023年 安中市市議会議員選挙の候補者様へ」
                        市政をひらく安中市民の会
                        事務局長 小川 賢
                        TEL 090-5302-8312
                        FAX 027-381-0364
 市民のために安中市をより良くしようと名乗りを上げた皆様に敬意を表します。現在、安中市では市庁舎建設の問題、道の駅建設の問題、人口減の問題、インフラの老朽化の問題など、多くの予算を必要とする問題を抱えております。つきましては、これらの問題に関する市議会議員候補者の皆さまの考えや意見を把握することで、より的確な候補者選択を市民にアピールする機会として、次のとおり「市議会議員候補者の意識調査アンケート」を実施することにしました。この機会に、あらためて市議会議員候補の皆様の今のご意見をうかがいたく存じます。本アンケートの趣旨をご理解いただき、多忙の折、誠に恐縮でございますが、令和5年4月11日(火)までに同封の返信用封筒にて投函して下さいますようご回答を賜りたくお願い申し上げます。アンケートの結果は公開させていただきます。

質問1.【仮設庁舎について】
 安中市の議場は、本庁の旧庁舎3Fにあります。昭和34年竣工(築64年)の旧庁舎は耐震診断でDクラスと判定され、大きな地震で損壊や倒壊の虞があります。安中市は新たな市庁舎建設に際して仮設庁舎を使用しない方針を打ち出しています。旧庁舎に勤務する職員や来訪者の安全を無視して人命軽視も甚だしい判断です。貴方は、市議に当選後、このような庁舎で議員活動をしたいと思いますか?
 既存の市有施設を活用すれば容易に仮設庁舎は実現できます。例えば、松井田庁舎2Fの議場は空いています。
 市庁舎建設に際し、仮設庁舎を使用しない方針に賛成でしょうか?
① 賛成      ② 反対     ③ わからない
QRコード※耐震診断結

質問2.【市庁舎建設場所について】 
 安中市は、市庁舎建設について令和2年に4000人の市民を対象に市民アンケートを実施しました。
 アンケートの結果、市庁舎建設場所は市役所現在地が1位になりました。2位の安高跡地に7%の差をつけたにもかかわらず、市は安高跡地へ市役所移転を決定しました。市議会は、14:5で市役所移転に賛成しました。
 貴方は、市議会の多数派の出した市役所移転の判断に賛成でしょうか?
①  賛成      ② 反対     ③ わからない
QRコード:市民アンケート結果

質問3.【既存庁舎の活用について】
 市役所本庁の現在の新庁舎は、平成13年竣工で耐震性の問題は無く、壁や間仕切りの無いオープンオフィス型庁舎です。この庁舎を活用して、足りない部分のみを建設すれば新たに建設する建物の延べ床面積は、4800㎡程度で済み、総事業費は30億円台で住みます。安高跡地に移転して全面的に新築した場合は、総事業費は、約54億円と試算されています。現在地での建て替えと安高跡地に移転する場合の差額は、20億円以上になります。20億円以上も余分に費用をかけるメリットの説明はありません。
 貴方は、議員として最小の経費で最大の効果をあげるように努めることに賛成でしょうか?
①  賛成    ② 反対     ③ わからない
QRコード※わかりやすい市庁舎建設の話

質問4.【新庁舎建設の総事業費について】
 市役所を安高跡地に移転する場合は、2022年の精査資料では、総事業費は約54億円と見積もられています、しかし、昨今の世界の情勢を鑑みると建築資材や人件費の値上がりで、この金額では収まらないと考えられます。もし、3割アップした場合は、総事業費は、65億円を超えると見込まれます。現在地建替えとの差額は30億円くらいになることが予測されます。土地開発公社を巡る不祥事件で群銀への和解金支払いがあと79年間で15億9千万円残っており、債務者の元職員の死去で22億円余りが回収不能の危機に直面している安中市の財政状況を考慮して、貴方は、総事業費65億円以上になっても市役所移転で進めることに賛成でしょうか?
① 賛成      ② 反対     ③ わからない

質問5.【道の駅と広域住民避難所の請願について】
 令和2年6月議会に、原市地区代表区長他2名から[国道18号線沿いの道の駅設置および災害時等の広域住民避難場所」確保に関する請願〕が出されて市議会で採択されました。しかし、市は議会での採択に関わらず、請願で出された場所を工業団地にすることを決定しました。
 国道18号線に面した郷原のこの場所は、集客施設で賑わいの創出が期待できる一等地です。5千世帯を擁する原市地区や松井田地区の地元需要も見込める道の駅の経営条件にも適した立地であり、妙義山、浅間山、荒船山などが遠望できる場所です。災害時の避難所としても使えるメリットも国土強靭化に役立つと考えられます。このような場所を工業団地にしてしまうのはもったいないと思いませんか?
 雇用を増やすために工場誘致が重要なことは理解できますが、あなたは、郷原の道の駅候補地を工業団地にすり替えることに賛成でしょうか?
① 賛成      ② 反対     ③ わからない
QRコード※会議録の13項目目参照

質問6.【道の駅の建設場所について】
 安中市には道路施設として板鼻パーキングがあります。東西に長い安中市では、市の端部である横川地区に道の駅を造るより令和2年6月議会に請願で出された国道18号線沿いの郷原の方が、安中市全域から出品しやすい、地元需要での黒字化も見込める、などのメリットがあります。
 大雪等峠での災害時の待機場所としては横川地区に道の駅ではなくパーキングを設置すれば用は足りると思われます。東西に長い安中市は、中央部に近い辺りに「道の駅」を。東西に「パーキング」を配置するのが摘記していると考えられます。安中市民の生産者の出品が不便で、多くの市民の利用にも不便です。あなたは、横川地区への道の駅設置に賛成でしょうか?
① 賛成       ② 反対     ③ わからない

質問7.【小学校の統廃合について】
 この2年間で松井田地区では、中学校2校、小学校3校が廃校になりました。安中地区でも、児童数100人以下の後閑小学校、秋間小学校、200人に満たない、磯部小学校、東横野小学校があります。日本では、小学校区は自治の最小単位のようなものでコミュニティ形成に役立ってきました。小学校の廃校は地域の活力を奪います。地域に学校が無くては都会からの移住者にも敬遠されてしまいます。移住者を呼び込むための先行投資と考えて100人以上の規模の小学校は存続させるべきだと思います。
 あなたは、児童数何人以上であれば小学校を存続させるべきだと思いますか?
① 50人   ② 70人  ③ 100人   ④ 150人   ⑤ 170人  ⑥200人
QRコード※細野小、北中は廃校になりました

質問8.【自由意見】
 安中市の市議会は、代々に亘り市長に阿る翼賛勢力が幅を利かせており、科学的、客観的視点で市民の側に立った議論が欠如しているように思われます。また、市当局が出す方向性についても同様に翼賛会に陥っており市から出された方針を論破できる能力を備えた議員が居りません。このような市議会の現状についてあなたのご意見をお聞かせください。
(スペースが足りない場合は、別紙を追加してください。)

[回答用紙のほうへ記入してください.]

ご芳名    
メアド(任意)
※メアドをご記入していただければ、アンケートの結果をお知らせいたします。 

ご協力ありがとうございました。
■なるべく市議候補の皆さんの記入のための労力の負担を軽くするために、回答は単純化しました。
 お手間は取らせないよう配慮しましたのでご回答下さいますようお願いいたします。
 アンケート用紙は、同封した返信用封筒に入れて投函して下さい。ご負担無きように切手は貼ってあります。尚、返信いただけない場合、及び無記入で返送していただいた場合は、その旨を公開させていただきます。
**********

■4月5日、市議選出馬予定者の皆さんに上記アンケートを発送しました。新政会の4人のメンバーを除く20名です。新政会所属市議でも、会派を離脱させられそうな金井登美雄候補と道の駅請願の紹介議員になった罍次雄候補にはアンケートを発送しました。

 また、最新の情報によると、有坂剛候補が実際に立候補されるかどうか熟慮されているらしいとのことですが、安実から慶応の政経学部というユニークな経歴をお持ちなので、ぜひ有権者の選択肢を深めるためにも出馬を促す意味で送らせていただきました。

 告示前には、アンケート結果をご報告できると思います。

【4月8日追記】お詫びと訂正
 本日、当会の上記の記事の内容について、事実誤認の指摘が寄せられました。
*****4/8現職市議からの投稿*****
Twitter:ANNAKA CITY 安中市議会議員 さとう貴雄
https://twitter.com/itrenchtown

お世話になります。安中市議会議員の佐藤貴雄です。 市民オンブズマン群馬の皆さまにおかれましては、日頃より行政や議会を監視・検証し、市民の立場に立ったご活躍をなさっていることに敬意を表します。 さて、今回貴会の行なった調査に誤り等がありましたので、お知らせいたします。
安中市議会にてこの4年間に行なった一般質問ですが、私は令和元年6月議会に一般質問を行っていないことになっていますが、実際には行なっております。 また、安中市議会では議長だけではなく、副議長や監査委員、議会運営委員長も一般質問を控えるような風潮があります。
令和元年5月から3年5月まで私は副議長をつとめさせていただきましたが、その間も(いつもの半分になってしまいましたが)6月と12月には一般質問をいたしました。 議長でなければ可能なのだから、それをあえて主張する必要があるのか?とのご意見もあるでしょう。
しかしながら議会の閉鎖性や前例踏襲主義は貴会もご存じの通りです。議会改革は私の大事な思いでもあり、市民に開かれた議会を目指すためにも、なんやかや言われながら副議長として一般質問を行いました。 との内部事情がありながらのこと、是非とも正確な情報を広く市民の皆さまにお伝えください。
**********
 さっそく添付して送付頂いた安中市議会のHPの平成元年6月定例会の会議録を確認したところ、佐藤貴雄候補の指摘通りでした。この場をお借りして深くお詫び申し上げますとともに、さっそく訂正いたしました。
 なお、他にも事実誤認等の個所にお気づきのかたがいらっしゃれば、遠慮なくご連絡をお願いします。併せて、当会のブログ記事について、感想や批評などあればご遠慮なくどうぞ。

【4月14日追記】

 本日までに寄せられた候補者のかたがたからの回答は以下のとおりです。

          【高橋よしのぶ】↓

          【小川剛】↓

          【原田大】↓

          【宇佐美誠】↓

          【金井久男】↓

          【佐藤貴雄】↓

          【佐俣祐次】↓

          【櫻井喜久江】↓

          【青佐貴志】↓

 以上のかたがたからご回答をいただきました。このほか、有坂剛候補から電話で「3択のアンケートでは思うところを伝えられない」とコメントをいただきました。

【4月15日追記】

 本日寄せられた回答はありませんでした。本日時点でのアンケート集計結果と市政に関する自由意見、そして本アンケートに関する意見を以下に示します。

 

 以上のとおり、本アンケートに関して貴重なご示唆やご指摘をいただきました。当会事務局から以下のとおりコメントを差し上げます。

■高橋由信様
 ご意見ありがとうございます。
 現在、市が発行する選挙公報が有権者が候補者を比較選択する唯一の資料になっておりますが、行政の重要な事案についての候補者の意見や見識が読み取れる資料にはなっておりません。そこで、有権者が候補者を容易に選択できるよう、また、候補者が有権者にアピールできるように用意したのがこのアンケートの主旨です。
 有権者には、いろいろな階層の人が居ります。どなたにでもわかりやすいように、「賛成」、「反対」、「わからない」の三択の形式をとらせていただいてます。自由にご意見を書く欄も設けております。
 アンケートの趣旨をご理解の上、ご協力願えればと思っております・

■佐藤貴雄様
 ご意見ありがとうございます。
〇質問1について
 安中市と同様に庁舎の耐震診断で危険と判定された自治体があります。それらの自治体の中では迅速に仮設庁舎に移った自治体があります。例えば、能代市、習志野市、志木市などの例があります。能代市の例では、廃校になった小学校を利用、志木市の例では、市有施設等計5カ所に分かれて仮設庁舎に移っています。議会と執行部の関係で仮設庁舎に移れないというのは、大変硬直した発想からではないかと思われます。人命第一、安全第一で考えていただきたいと存じます。
〇質問3について
 4800㎡の総事業費30億円台の件、市が公開している「市役所新庁舎建設問題の精査」に関する報告書をご存じでしょうか?
 大変良くできている報告書です。報告書の10頁、11頁の新庁舎建設事業費の試算をご覧ください。
 項目⑱で旧庁舎と中庁舎計3800㎡を合併特例債を使用して建て替える事例が載っています。総事業費は、25.7億円と書いてあります。
 4800㎡の例は、載ってませんが保健センターも含めて立て直した方が使い勝手が良いでしょう。市のデータを元に単位面積当たりの建設単価で計算すれば、4800㎡で32.46億円になります。なお、資料等で30億円と断定した数値は今まで使っていないと思います。概算ですので30億円台という表現をしているはずです。
〇質問4について
 市民の不安を徒に煽りかねないフェイクニュースまがいというご指摘について、土地開発公社は、経営状況、財政的なリスクの現状で総務省から経営健全化方針の通知を受けている団体です。いつ潰れてもおかしくありません。裁判所が103年にわたるローンで返済してはどうかと和解条項を示したのも、そうしたことが背景になっています。潰れれば連帯保証人である安中市が全債務を引き継ぐことになります。
 ちなみに、28年前に発覚し旧安中市を震撼させた巨額詐欺横領事件を受けて、当会は当時の市長が椅子を投げ出したため急遽実施された出直し市長選に候補を擁立しました。
 その際、貴殿のご尊父の紹介で、自民党県連の重鎮だった戸塚一二氏と面談し、この史上空前の不祥事件に対する当会の取組み方針として、真相解明、責任所在の明確化、そして再発防止策の徹底を説明したことが昨日のように思い出されます。
 貴殿はご存じないかもしれませんが、当時、公社と安中市は不可分であることから、安中市が潰れるかもしれないと、貴殿のご尊父も含め、市民の誰もが(元職員の関係者を除いて)憂いていました。
 公社と市は別法人だという論法は、当会が元職員をはじめ市・公社の歴代幹部24名を相手取って損害賠償請求訴訟を提起した過程で、当時の小川勝寿市長兼公社理事長のツテで公社が東京から連れて来た弁護士らが主張し始めて、新島出身の市の訴訟代理人弁護士がそれを援用し、その結果、裁判所もそれを認めて、「公社は市とは別法人だから、市には損害がないので、住民には訴訟資格がない」という理屈で門前払いの判決が言い渡されたのでした。
 総事業費について、いい加減な予測でしかない数値というのは、元になっている市の「市役所新庁舎建設問題の精査」に関する報告書の作成者や岩井市長に失礼だと思います。
 アンケートの3択形式採用には、有権者の誰でもが候補者の考えを容易に判断できるように配慮しております。
〇質問7について
 長いURLなので老眼の身にはなかなか誤読が多くてサイトにたどり着けず苦慮しております。できましたらQRコードか検索キーワードでお願いしたいと思います。
〇質問8について
 矜恃をもって行動する議員さんは安中市にとって貴重な財産です。ぜひ市民の立場に立って50年後、100年後の安中市の姿を考えていただきたいと思います。

**********

 16日からいよいよ選挙戦が始まりますが、選挙告示前の慌ただしい時間を割いて、回答にご協力くださった皆様にこの場をもって厚く御礼申し上げます。なお、まだ回答されていない候補者の皆さんにおかれましても、お忙しい最中のところ誠に恐縮ですが、ぜひご回答賜りたく、引続きお待ち申し上げております。

【4月18日追記】

 選挙戦も3日目に突入し、普段、陳情をお願いしても誠意ある対応をしてくれない古参の現職議員も、この1週間ばかりは平身低頭「しっかり働きます。お願いします。どうか市議会に皆さんのお力で送り出してください」と連呼して回っています。

 こうした中、新人候補のかたから、アンケートの回答をお寄せいただきましたのでご紹介します。質問用紙にもコメントをいただきましたので、回答用紙とあわせて掲載します。選挙戦の中の貴重な時間を割いて、当会にご回答くださり誠にありがとうございます。

          【有坂剛】↓

 

【市政をひらく安中市民の会事務局からの報告】


※参考情報「新人候補のプロフィール」
 これまでに事前審査を終えたことが確認されている新人候補について、ネット情報や巷間情報に基づき簡単にまとめてみました。順不同。敬称略。内容に誤りがあればご指摘ください。

【池島利明】
原市の酒屋(池田屋)経営。
〇有限会社池田屋:群馬県安中市原市3-3-19、Tel 027-385-8621
 http://park21.wakwak.com/~ikedaya/
〇政治団体の名称/代表者の氏名/会計責任者の氏名/主たる事務所の所在地/届出年月日
池島としあき後援会/池島利明/半田国明/安中市原市3-3-19/令和4年8月2日

【宇佐美誠】


市職員(2023年1月退職)、安総同窓会長、上後閑地区。
〇2023年4月1日付安中市人事:保健福祉部福祉課主任=昇格(高崎市・安中市消防組合・派遺終了主事)宇佐美誠
〇FB:宇佐美誠↓
https://www.facebook.com/makoto.usami1213/?locale=ja_JP
 
【原田大】

共産党桜井ひろえ市議の後継者、元共産党市議の原田求氏の次男、秋間地区
〇HP:日本共産党↓
https://www.jcp.or.jp/list/member/1021132
自治体:群馬県安中市
選挙区:安中市
生まれ:1968年5月
荒廃した地元農地の現状打開のため地元に戻り農業を起業。地域を動かすワンマイルスマイル活動を展開中!
地区連絡先:西毛地区委員会
事務所連絡先:群馬県安中市中秋間1522-1
dai.harada@proton.me
〇政治団体の名称/代表者の氏名/会計責任者の氏名/主たる事務所の所在地/届出年月日
原田大後援会/桜井ひろ江/中嶋昇太郎/安中市安中954-1/令和4年11月22日

【上原貴之】

1975年生、元会社員。
〇上原貴之後援会:URL↓
https://ueharatakayuki.crayonsite.com/
安中市立安中小学校→安中市立第一中学校→新島学園高等学校→早稲田大学政治経済学部政治学科卒業
「地元安中市の活性化を目指して、全力で頑張ります!」
379-0116群馬県安中市安中4520番地1
Tel:027-382-6365
E-mail:officeueh@gmail.com

【佐俣祐次】

松井田人見地区、建設業、高工同窓の伊藤県議支援。
〇佐俣祐次FB↓
https://www.facebook.com/people/%E4%BD%90%E4%BF%A3-%E7%A5%90%E6%AC%A1/100004324950901/?locale=ja_JP
〇政治団体の名称/代表者の氏名/会計責任者の氏名/主たる事務所の所在地/届出年月日
佐俣祐次後援会/佐俣祐次/佐俣祐次/安中市松井田町人見49-4/令和4年10月21日

【青佐貴志】

松井田地区、建設業、参政党、大分県出身。
〇青佐貴志FB↓
https://www.facebook.com/aosa.talashi/
〇政治団体の名称/代表者の氏名/会計責任者の氏名/主たる事務所の所在地/届出年月日
青佐たかし後援会/青佐貴志/相川建次/安中市松井田町松井田596-1/令和4年12月20日

【有坂剛】

安実→慶応経済学部卒、自動車修理販売業。
〇有坂自動車整備工場GO GO MOTORのHP↓
https://arisaka-seibi.wpro.work/
㈲有坂自動車整備工場代表取締役
https://arisakajidosya.wixsite.com/site/blank-5
〇西毛三田会(群馬県西毛地区の慶應義塾大学OB会)のHP↓
https://seimomitakai.com/2020/10/03/go-arisaka/
2020.10.03 有坂 剛(平成25年・経済)

 

 

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【岩井市長の裏切り】安中市長選の争点だったはずの市庁舎移転建替え問題が、事実上、なかったことに?

2022-08-31 17:46:49 | 安中市庁舎建替えに伴う予算過大問題

■あれほど安中市長選で熱気を帯びた争点の市庁舎移転建替え問題。市幹部職員らの言うなりに、安中高校跡地に、防災センター機能併設の1点集中型の新市庁舎を建設すべく、しゃにむに突っ走った茂木前市長でした。それに待ったをかけて、予断なく精査することを公約に掲げた岩井候補に、多くの有権者市民は期待を込めて票を投じました。

 ところが、その後、岩井市長が監修をしたとする「安中市新庁舎建設基本構想」が改訂版として8月15日頃安中市のHPに掲載されました。
※改訂版「安中市新庁舎建設基本構想
https://www.city.annaka.lg.jp/gyousei/kikaku_keiei/files/kihonkousou_kaitei.pdf

 これを見ると、相変わらず、安中高校跡地を建替え先の候補地として選定したままとなっており、延床面積も8000㎡以下としているだけで、松井田庁舎にある一部市役所機能も全部集めた1点集中型の新市庁舎を目指しています。7月26日と27日に、開催された市民説明会で、あれほど多数の市民から、現在の庁舎の位置で建替えるべきだとする意見が噴出したのに、いったい岩井市長はどういうふうに考えているのでしょうか。

 そうした中、安中高校跡地周辺の住民らの間で、「岩井市長には裏切られた」とする聞き捨てならない声があがっています。いったい、どういうことなのでしょうか。

■安中高校跡地周辺でも、とくに南側では、住宅に混じって、明治、大正時代から続く建物がいまだに残っており、老舗の店舗も営業しており、閑静な道路の両側ではレトロな雰囲気が醸し出されています。

 この地区の住民の間では、市役所の新庁舎が安中高校跡地に移転した場合、アクセスの便宜を向上させるために、現在の道路を拡幅することになるのではないか、そうすると、道路の両側で居住したり、営業したりする住民の敷地が削られてしまうのではないか、あるいは、曳家(ひきや)や立ち退きを余儀なくされてしまうのではないか、など不安が募っていました。

 そこで、たまたま安中市によるアンケート調査もあり、安高跡地周辺の住民のかたがたは、市庁舎移転建替えについて反対の意見を送ったとのことです。そうした中で4月に執行された安中市長選において、市民の声に耳を傾けようとしないし、安中市の幹部職員の言うなり同然の茂木候補ではなく、市庁舎建設計画の見直しを掲げた岩井候補に期待する声が票として投じられました。市長選の結果、多くの市民の期待を背負って、岩井新市長が実現しました。

 ところが、その後の市庁舎建て替えに関する動きをみると、茂木前市長と同じく、安高跡地での立地計画のままとなっており、周辺住民の不満と心配はふたたび現実のものになりつつあり、「岩井市長には失望した」「岩井市長に裏切られた」などの声が、周辺の地元で高まっています。

■このことで、周辺住民が、市役所建替え計画を担当する資産活用課にヒヤリングしたところ、以下の説明がありました。

(1)市庁舎移転建替え先候補地の安中高校跡地において、新庁舎は、現在のグランドのある南側の敷地境界側に近い位置で、建設することになる。

(2)したがって、現在の校舎建物を取り壊した後は、更地になり、ここを駐車場や広場にする予定。

(3)安高跡地の北側の現在2車線の道路は、上毛広幹道となる道との交差点から150mほど、道路の両側をそれぞれ3mずつ拡幅することになろう。

(4)安高跡地の南側の現在1車線の道路は、まだ計画が煮詰まっていないので何とも言えないが、今のところ、有田屋の煙突など構造物もあり、道路を拡幅する予定はない。ただし、以前の校門に、旧中山道の2車線の市道から通じる道路は、拡幅する可能性がある。

(5)安高跡地の東側の現在1車線(軽自動車がやっと通れる程度)の道路は、安高跡地の法を削って拡幅することになろう。その場合、現在の道路幅の3倍程度となる。

 以上のとおり、安高跡地に新庁舎を移転して建てる場合、アクセスの利便性の観点から、ほんとうに跡地の南側にある1車線の道路を現状のままにしておくのでしょうか?市長選で岩井候補の市庁舎建替え見直しの公約に期待していた安高跡地周辺の住民は、岩井市長になってからも、引き続き精査の結果、安高跡地を移転先候補地としている状況に不安を募らせています。

 とくに旧中山道(旧国道18号)と、安高跡地の南側を東西に走る市道に挟まれた住民は、既に旧中山道と西毛広幹道の交差部分から150mの間は、1車線増えるため3m敷地を削られ、さらに市役所移転に伴い、安高跡地前の市道を拡幅となれば、こちらも3m敷地が削られかねず、前後3mずつ、トータル6mも敷地を減らすことになります。しかし、安中市からの説明は何もありません。一体なぜなのでしょうか?

■こうした市側の説明は、これまでしっかりと関係する周辺住民のかたがたに為されたのでしょうか。すくなくとも当会は、初めて知る情報です。

 そのため、当会では、8月1日付で、岩井市長が自身のSNS(FB)に「部長連絡会議、政策調整会議、そして市の最高意思決定機関である庁議を開きました。部長連絡会議では佐久弁の豪雨のこと、JR東日本が発表した不採算の地域路線のこと、係長と市長との懇談会のことを取り上げました。誠意策調整会議では9月市議会への提出議案の調整。そして、庁議は『安中市新庁舎建設基本構想の改訂(案)』を示し、決定しました。今後基本計画の策定作業に入りますが、随時、市民の皆様のご意見をお聞きしながら、手続きを進めていきたいと存じます」と記したことから、さっそく、初めに安中市に行政文書開示請求書を提出し、当該庁議の会議録の開示請求を行いました。

 8月9日に開示された会議録を見ると、7月26日、27日に実施した市民説明会のことは一言も触れられていません。
 そこで、情報開示に併せて、市資産活用課の大溝課長に、新庁舎の計画延床面積と建築費用について、新聞報道が報告書類と食い違っているのではないか、と指摘して、質問してみました。

 なぜなら最初に上毛新聞に7200㎡、49億8千万円と報道されましたが、朝日と読売では8000㎡以下と書かれており、8月9日の朝日新聞では8000㎡(「以下」は書いてない)と書かれているからです。

 かたや、市側の精査報告書や説明会資料では、「8000㎡以下を目指します」と書いてあります。ということは、7200㎡をなし崩しにして8000㎡を目指しているということになります。

 この800㎡の違いは少なくありません。費用で4億円以上もアップするのはもとより、松井田庁舎から行政機能を引き上げて支所機能だけにしてしまうということで、茂木前市長の構想と変わらなくなってしまいます。何のために岩井候補を支援したのかわからなくなってしまいます。

 大溝課長は、岩井市長は7200㎡に近づけるようにとする意向を示していている、としながらも、あくまで現状では8000㎡以下ということで、検討中という見解を示しています。仮に、7200㎡で妥結するなら松井田庁舎に教育委員会と産業環境部は残るので、現状と同じになると思います。

■安中市の言うことは、昔から信用できないため、今後も注意深く見守り、その本音を探りつつ、我々の税金を有効に使わせるよう、誘導してまいりたいと思います。また、市民に対してウソをつくようなことは許してはならないと考えております。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

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安中市庁舎建設に係る精査結果の全住民説明会・・・噴出した鋭い質問や指摘にしどろもどろの市側答弁

2022-07-28 23:49:27 | 安中市庁舎建替えに伴う予算過大問題

■安中市は、新庁舎建設に関する精査を実施したとして、その結果を市民に直接、報告するための住民説明会を2回にわたり開催しました。そのうち1回目は建設場所周辺の住民を対象として、7月26日(火)午後6時から市役所3階の305会議室で行われ、2回目は全市民を対象として、7月27日(水)午後6時から安中市文化センターの800人収容のホールで開かれました。

 当会は、午前5時28分に会場についたところ、既に3つある記帳場所で参加市民のかたがたが入場者名簿に住所と氏名を記載しており、体温測定と手指消毒を済ませてさっそく名簿に記載し、配布資料を受け取ると、右手の階段を下りて会場に入りました。
※配布資料:「市役所新庁舎建設の精査」↓
https://www.city.annaka.lg.jp/gyousei/kikaku_keiei/files/setumeisiryou.pdf

 会場に入ると、最前列から2列目の右袖にある座席には、YouTubeによるライブ配信用の編集機材としてモニター用のPCが3台ほど並べられており、会場内の複数個所に固定カメラが設置されていました。

 同じく前から2列目の中央部にはプロジェクターが置いてあったため、当会は当初、3列目の中央部の右端に着座しました。しかし、角度的にいまひとつしっくりこないため、その後、3列目中央部分の左端に変更しました。

 すると、着座してまもなく情報戦略課の課長である齊藤勝彦参事がやってきて、「この場所だと後姿が動画に映し出されてしまいます」と後ろから声を掛けられました。当会は、「えっ」と思わず振り返り「私の後頭部が反射するので動画に影響を与えるのでしょうか」と心配になり質問したところ、課長は「いいえ、そうではなく、動画に映り込むため、個人の特定がされてしまうおそれがあります」と丁寧にコメントしてくれました。当会は「大丈夫です。お心遣いありがとうございます」とお礼を述べました。

 定刻の午後6時近くになるとガラガラだった会場に、80名ほどの市民が集まりました。まもなく、手話通訳の女性が右袖から現れ、ウォームアップをはじめると、次にやはり右袖から事務局の企画経営部の町田博幸部長と同部資産活用課の大溝康彦課長、同課庁舎建設室の大野祐司課長補佐の3名が登場しました。

 安中市の令和3年度と令和4年度の組織図を見比べると、企画経営部のうち、令和3年度に「資産活用係」は財政課にある3つの係のうちの1つでした。しかし、令和4年度に「資産活用課」に昇格し、その下に「資産活用係」と「庁舎建設室」が新たに設けられましたことがわかります。それと同時に、大溝係長は課長に昇進しました。なんとしてでも、新庁舎を安中高校跡地に移転新築させたかった茂木英子前市長の意向が強くにじみ出ています。

■まもなく左袖から4月23日に就任した岩井均市長と、6月に就任したばかりの清水昭芳副市長がマスク姿で、職員に導かれながら登場し、向かって左側の席に着きました。

 定刻の午後6時になり、全体の市民を対象とした説明会が始まりました。詳しい様子は、安中市公式YouTubeチャンネルで配信中の次の動画をご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=fN_D0v8ltic&t=420s


 このなかで、当会が発言した箇所は、2つあります。

■最初に発言した箇所は1:33:50~1:40:30です。このときは、市庁舎移転建替え問題で最も重要な要素である「財源確保」について、市当局に質問しました。

 なぜなら27年前に安中市役所内で発覚した巨額詐欺横領事件で、安中市と同土地開発公社は連帯して群馬銀行に対して、総額24億5千万円を103年かけて返済することを和解条項で合意して、現在まで8億5千万円を群銀に支払い、あと残り15億9000円を80年かけて、つまり西暦2013年まで群銀に支払い続けなければなりませんが、他方、タゴを相手取った民事裁判で、安中市・公社は、総額22億2309万2000円の損害賠償請求権を勝ち取り、さらに、遅延損害金として、毎年、約1億1千万円ずつ積み上がっているので、平成11年以降現在までに23年が経過しているため、約25億円が加算されています。

 そのため、元金と遅延損害金を合わせると、安中市・公社はタゴに対して合計47億円余りの債権があるわけで、これを行使して、タゴから債権を回収すれば、市民の負担が劇的に軽減することは明白です。

■こうした背景から、当会は以下の資料をもとに、市当局に質問したものです。

**********R3.12.28市からタゴ宛の領収書・債務承認書の送付書*****


                         安土開発第19号
                        令和3年12月28日
債務者
■■■■■■■■■■■■■
 ■ ■ ■ ■ 様

                   債権者 安中市安中一丁目23番13号
                        安中市役所内
                       安中市士地開発公社
                        理事長  粟 野 好 映

         領収書及び債務承認書の送付について

 標記の件について、前橋地方裁判所平成11年(ワ)第165号損害賠償請求事件に係る平成11年5月31日付判決により確定した損害賠償債務額の一部として、貴殿より令和3年12月27日に金10,000円受領しましたので、別紙領収書をご査収ください。
 また上記により債権元金残額が金2,206,641;500円となりましたので、「債務承認書」に住所氏名を記名し、押印のうえ安中市土地開発公社宛ご提出ください。

●債権金額の現在までの経緯
平成11年 5月31日 損害賠償請求訴訟判決     2,223,092,000円
平成11年11月26日 債権差押命令申立(市税還付金) △■■■■■円
平成18年12月 6日 不動産強制競売配当       △3,808,300円
平成29年 1月16日 一部納付              △30,000円
平成29年 5月16日 絵画一点売却           △100,000円
平成29年12月25日 一部納付              △50,000円
平成30年 3月 5日 一部納付              △50,000円
平成30年12月17日 一部納付              △50,000円
令和 元年12月13日 一部納付              △50,000円
令和 2年 1月27日 一部納付              △10,000円
令和 2年 2月27日 一部納付              △10,000円
令和 2年 3月30日 一部納付              △10,000円
令和 2年 4月27日 一部納付              △10,000円
令和 2年 5月27日 一部納付              △10,000円
令和 2年 6月26日 一部納付              △40,000円
令和 2年 7月27日 一部納付              △10,000円
令和 2年 8月26日 一部納付              △10,000円
令和 2年 9月25日 一部納付              △10,000円
令和 2年10月26日 一部納付              △10,000円
令和 2年11月26日 一部納付              △10,000円
令和 2年12月28日 一部納付              △10,000円
令和 3年 1月26日 一部納付              △10,000円
令和 3年 2月26日 一部納付              △10,000円
令和 3年 3月26日 一部納付              △10,000円
令和 3年 4月26日 一部納付              △10,000円
令和 3年 5月26日 一部納付              △10,000円
令和 3年 8月24日 一部納付            △1,000,000円
令和 3年 9月27日 一部納付              △10,000円
令和 3年10月27日 一部納付              △10,000円
令和 3年11月26日 一部納付              △10,000円
令和 3年12月27日 一部納付              △10,000円

        連絡先 安中市土地開発公社(安中市役所都市整備課内)
        担当:中里見、水口
        Tel:027-382-1111(内線1217、1218)

*****R3.12.27市からタゴあての領収書*****

            領 収 書

                             令和3年12月27日

■■■■ 様

           金10,000円

(但し;前橋地方裁判所平成11年(ワ)第165号損害賠償請求事件に係る平成11年5月31日付判決により確定した損害賠償債務額の一部として)

                       安中市安中一丁目23番13号
                        安中市役所内
                        安中市土地開発公社
                         理事長 粟野好映

*****R3.12.31タゴから市あての債務承認書*****

            債務承認書
                        令和3年12月31日
債権者 安中市安中1-23-13 安中市役所内
     安中市土地開発公社
      理事長 粟野 好映 様

                    ■■■■■■■■■■■■■■■
            債務者 住 所 ■■■■■■■■■■■■
                氏 名 ■ ■ ■ ■  印

 私は、貴公社に対し下記債務を負担していることを承認いたします。

              記

 前橋地方裁判所平成11年(ワ)第165号損害賠償請求事件に係る平成11年5月31日付判決により確定した損害賠償債務

(1)残元金2,206,641,500円

(2)平成10年12月9日から完済まで年5分の割合による遅延損害賠償金

                 収受第 号4-1,-4 安中市土地開発公社
**********

 しかし、動画をチェックしていただければ相変わらず安中市は、「これは市とは別法人の土地開発公社の話であって、今回の事業とは関係ない」という趣旨の答弁を繰り返すのみでした。

■今回の説明会では冒頭に質問された原市の方を皮切りに、なぜ前市長の公約と同じく安中高校跡地への移転建替え方針にしたのか、その妥当性が、岩井市長の公約の精査の過程と結果から理解できないという趣旨の質問が、終始ぶつけられました。

 ところが、市当局の事務局である町田部長と大溝課長の説明は「ご理解賜りたい」と繰り返すだけで、参加市民の真剣な質問や意見に対して、初めから結論ありきの答弁に終始しました。これでは、説明会といっても、単に「市民に説明したので、市民の意見はただ聞き置いた」というのが市当局の思惑であり目的であるとみなされても仕方がありません。タゴ事件に対してきちんと反省をしない安中市の体質そのものが、今回の説明会でも市民に対して示された形です。

■冒頭の45分の市側の概要説明のあと、2時間を超えて参加した市民の皆さんの質問や意見表明に対する市当局の説明を聞いているうちに、ひとつ重要なことが判りました。それは、市庁舎移転建替えの場合の、移転先として「その他の場所」についてです。

 町田部長の冒頭の説明の中で、西毛広域幹線道路が令和11年に開通予定であり、まちの賑わいの創出をこの西毛広幹道の開通を起爆剤として期待している意向が示されたからです。

 当会は、27年前に発覚した51億巨額詐欺横領事件で、当時、主犯のタゴが、北陸新幹線の安中榛名駅周辺の開発を口実に、群銀からの架空目的の借り入れを繰り返していましたが、当時、その次の新たな事業の名目として、この西毛広幹道に狙いをつけていたからです。

 そのことを確信したのは、事件が発覚してからまもなく、1995年7月ごろ、群馬県庁の企業局を訪れて、タゴ事件関連で企業局が造成した板鼻の古城団地や、企業局の関係者がタゴの配偶者が当時経営していた国道18号線沿いの喫茶店「珈琲ぶれいく」で頻繁にタゴから接待を受けていたという情報の確認のため関係者にヒヤリングを行ったことが有ります。すると、事件発覚直後だったこともあり、企業局の担当者が、こちらが頼みもしないのに、西毛広幹道の計画地図を持ち出し、詳しく説明してくれました。

 その計画図は今でも脳裏に焼き付いていますが、安中市役所前の道路をそのまま南に向けて延伸させ、安中市の南地区を通過して、信越線と交差する場所に安中駅と磯部駅の中間駅をあらたに設置し、駅前広場を核として、当時まだ存在していた石田デパートなどをはじめとする新たなショッピング街を整備し、そこに市役所も移転して、新市街地を造る構想が描かれていました。

 その他、企業局の計画として、1600戸規模の住宅団地を、中間駅から、安中土木事務所の間のエリアに新設し、中間駅から磯部側には産業団地を形成するという壮大な構想が載っていました。

 今回の市長選の公約で岩井市長が信越線中間駅構想を6つの公約のひとつに挙げていたことから、長年県議会議員を務めていた岩井市長は、こうした群馬県の構想について、当然熟知しているはずです。

 であれば、今、合併特例債に間に合わせる必要があるとして、性急に安中高校跡地に市役所を移転しても、令和11年に西毛広幹道が開通すれば、人やものの動きが劇的に変化するのは、間違いありません。実際、すでに南地区や信越線の南側にひろがる磯部土地改良区の水田の沿線には、ベイシアなど大型量販店などが土地を手当てしているという情報もずいぶん前から囁かれています。

 その観点から、むしろ現在地で、老朽化して耐震構造に不備があることが以前より判っている旧庁舎や中庁舎のみを直ちに建て替える方が、理にかなっているではないかと、説明会で町田部長や大溝課長の答弁を聞いているうちに思うようになりました。

 市民サービスへの影響や市財政への負担を最小限に抑えつつ、さらに10~20年後を見据えて、どうせ移るのであれば、西毛広幹道が開通し、やがて信越線中間駅が実現したあかつきに、そちらに移れるよう、将来を見据えたまちづくりのプランの一環として市役所移転建て替えを計画したほうが、長期的な観点から合理的なのではないか…岩井市長の公約にも叶うはず、という思いが次第に強くなり、最後にこのことを質問しました(上記YouTube動画の時間表示で、3:17:20~3:19:00にかけて視聴ください)。しかし、もう答弁の時間がないとして、市当局の事務局からは「意見として承りました」という返事しか聞けませんでした。

■今回の市当局の説明会は、安中高校跡地に市庁舎を移転建替えする計画の一環として、既成事実を積み重ねるためのショータイム、言い換えれば「茶番」だったような気がします。

 なぜなら、本来であれば、参加した80名ほどの市民に対して、最後に開催した市当局の立場として、「最後に会場の皆さんに質問です。本日市側が丁寧に説明したわけですが、その説明を聞いて納得して理解した人は何人くらい居るでしょうか?挙手をお願いします」と、説明会の感想を確認しておくのが常識だからです。それが、貴重な一家団欒のひと時よりも優先させて、午後9時15分過ぎまで熱心に市の説明を聞きに来た参加市民への礼儀のはずです。しかし、そうしたことは全く為されませんでした。

■実は、当会は7月27日の午前9時に、市庁舎移転建替えに関する市内全戸配布チラシの編集に関する情報開示請求に基づく資料の開示手続きを市役所で行いました。その際、資産活用課の大溝課長と大野担当に立ち会っていただきました。以下はその時の内容です。

・編集会議を都度行ったが、議事録自体はない。
・全戸チラシは初稿、2稿、3稿、最終稿と出した。
・精査報告書(市HP掲載済)は6月20日に議会全員協議会に提示し、その後、その内容をもとに全戸チラシの初稿を6月27日に上にあげて協議し、翌28日第2稿、翌29日第3稿、そして翌30日に最終稿をまとめ校了とし、6月30日に印刷業者に印刷着手連絡を入れ、7月6日午前の納期締切りの前日の7月5日に印刷したものが納品さて、検品の上、7月15日に広報お知らせ版と一緒に全戸配布した。
・6月20日の全協に出して市HPに掲載した精査報告書(16ページ)と本日の全体説明会資料用として資産活用課が作った「市役所新庁舎建設の精査について」と題して今週HPにも掲げた文書(9ページ)は、基本的に内容を本日の説明会用に調整したもので、内容自体は変えていない。
・開示したのは、6月20日の全協用に同15日に起案した時の文書で、それぞれの面積のもとになる試算資料と事業費の算出資料、および全戸チラシの初稿から校了までの4つの原稿案。チラシの修正は見やすさやQRコード追加など。タイトなスケジュールだったので、内部協議はしたが、議事録は残していない。もちろん市長も参加していた。
・今後のスケジュールは、基本計画策定後、10月ごろ、あらためて市民に対する説明会の開催を考えている。やり方については、先行している桐生市の場合を参考にしている。
・現在基本計画作りを依頼している石本設計には、当初想定していたプランが変更となったので、本日の説明会を踏まえて、業務内容の変更にともない、作業時間を増加させたかたちでの契約変更を行うことになる。

■開示された57ページの資料は持ち帰ってチェックすることにしました。そしてふと思いついて、大溝課長と大野担当に、前日の7月26日に、安中高校跡地周辺の地区の住民を対象に開催された説明会の様子を聴取してみました。両職員から聞いた7月26日の地元説明会の様子については以下のとおりです。

・参加者は30名程度だった。304・305号室をあらかじめ手配していたが、実際には305号室だけの使用で済んだ。
・説明者は、企画経営部の町田部長と資産活用課の大溝課長と大野担当で、市長と副市長は出席しなかった。
・参加者からの質問は8件まではなかった。そのうちのおひとかたが、ずいぶん長く質問したが、質問が出尽くすまで質疑は打ち切らなかった。
・参加者からタゴ事件の負債16億円の質問も出たが、「市ではなくて公社の負債です」と答えて突っぱねた。
・時間的には40分ほど市側から説明し、質疑応答が済むまで合わせて1時間20分くらい。市民全体を対象として説明会では冒頭の説明はもう少し長くする予定。
・今晩の文化センターでの市民全体の説明会への来場数は100名前後と予想している。ライブでWEBによるYouTube発信をする。30分前に受付を開始する。

■そして、帰宅して開示資料に目を通してみました。すると、開示された資料の中に、各種費用を算出した数値が載っていましたが、不可思議な内容がみつかりました。

 それは、安中高校の校舎解体費用が、1.98億円/7733㎡とあることです。ところが、現在地の庁舎(旧庁舎・中庁舎・保険センター)解体費用は、3.0億円/5055㎡(4518㎡)となっています。

 以上のとおり、延床面積の少ない現在地のほうが、解体費が高く見積もられています。これは安中高校跡地の総事業費を安く見せ、現在地を高く見せかけるための市当局の策略だということがうかがわれました。

 一人でも多くの市民の皆さんが、タゴ事件発覚後27年を経過した今日、安中市役所の体質が、当時の市民不在の体たらくをそのまま引き継いでいることに思いを寄せていただければ幸いです。

【ひらく会事務局からの報告】

※説明会に関するマスコミの報道状況
**********群テレ2022年07月28日
群馬・安中市 新庁舎建設で住民説明会 当初の計画通り旧安中高校跡地に 延べ床面積を削減・事業費10億円減(22/07/28)
https://www.youtube.com/watch?v=7kIvD4i7Nag

群馬テレビ・群テレ チャンネル登録者数 2.71万人
 市役所の新庁舎建設を見直し計画の精査を進めてきた群馬県安中市は、今月27日に市民向けの説明会を開きました。
 市庁舎建設に関する説明会は今月26日は移転先となる旧安中高校周辺の住民を対象に開かれ、27日は、すべての市民向けに開かれ、説明会でユーチューブの市公式チャンネルでも生配信されました。
 説明会では、現在の同じ場所と旧安中高校跡地、それ以外の場所を比較し、コストやスケジュール、まちづくりなど、さまざまな面で精査した結果が報告されました。現在地に建設する場合、土地の用途変更に時間がかかり「合併特例債の期限に間に合わない可能性があること」や、「現在地が西毛広幹道に接していてにぎわい創出に生かしたい」などを理由に、当初の計画通り、建設地は旧安中高校跡地にしたと解説しました。その上で、延床面積を8000平方メートル以下にし、総事業費は、基本構想より約10億円削減する計画です。
 会場には、約70人の市民が集まり、「これまでの案とあまり変わらない」「現在地に建てた方が安い」など、さまざまな意見や質問が出されました。岩井市長や市の職員は「安中市のまちづくりの計画として判断しました」と説明していました。
**********

コメント
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安中市長選の争点の庁舎移転問題…アンケート費用の無駄を指摘した住民監査請求を門前払いした市監査委員

2022-04-08 23:01:00 | 安中市庁舎建替えに伴う予算過大問題
■まもなく火ぶたが切られる安中市長選挙ですが、昨年、市庁舎建て替えについて安中市が行った市民アンケートの結果、現在地での建て替えを望む市民が過半数を占めたにも関わらず、アクセスの悪い安中高校跡地に移転立替えを決意した執行部と、それを認めた現市長に対して、市民アンケートにかかった費用の返還を求める住民監査請求書を2月18日に安中市監査委員に提出しておりました。
 その後2月28日に請求書の内容に誤記があることを指摘され、3月9日に修正版を監査委員事務局に手渡していたところ、1か月もしないうちに配達証明で留守中に通知がきました。4月8日に郵便局で受け取ってみると、なんと「本請求を却下する」という内容でした。


配達証明付きで4月7日に届いた市監査委員からの通知が入った封筒
■当会が2月18日に市監査委員あてに提出した住民監査請求書は以下のとおりです。

*****2/18住民監査請求書*****PDF ⇒ 20220218zisapgpjl.zip
           安中市職員措置請求書

安中市長に関する措置請求の要旨

1 請求の要旨
 (1) 請求の対象となる機関、職員
   安中市長茂木英子
 (2) いつ行われた、どのような財務会計行為か
   対象となる財務会計行為は、安中市長が令和4年4月5日から30日までの期間に実施した「安中市役所の庁舎整備等に関する市民アンケート」に係る公金の支出です。
 (3) その行為が、違法または不当であるとする理由。
   安中市長は、市庁舎建設についての市民の意向を確認するためのアンケート調査を実施しました。その結果、現在の場所における市庁舎建設を望む市民が最も多くを閉めました。
   それにもかかわらず安中市長は、安中高校跡地に市庁舎を建設するという方針を決定しました。
   すなわち、市の幹部職員らが当初から企てていた安中高校跡地での市庁舎建設を追認したことで、市民の意向(民意)がないがしろにされたことになりました。
   そうであるため、市民を対象とした当該アンケート調査に要した費用の支出は、地方自治法第2条第14項の「地方公共団体は、その事務を処理するに当っては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない」とする規定に違反します。
 (4) どのような損害を与え、または与えるおそれがあるか
   20億円程度の予算で必要最小限の耐震化を図れる現在地における市庁舎建設を望む意見が最も多いという結果を示したアンケートは、市民の民意でもあります。その民意に反して、安中高校跡地に50億円を超えるとも目される巨額の市庁舎を建設することは、これまでことあるごとに安中市の厳しい財政状況を公言していた市長の説明とは真逆の決定です。
   さらに平成7年度に安中市役所を舞台に発生した地方自治体では空前絶後の巨額詐欺横領事件においては、現在もなお、元職員の尻ぬぐいを安中市が連帯保証人となって、群馬銀行に市土地開発公社が公金から24億5000万円を平成10年以降、最大103年間にわたり支出し続けている現状が厳然として存在しています。
   その一方で、市土地開発公社の連帯保証人の安中市長は、原因者の元職員に対して、毎月末に1万円の返済、それも元職員の任意の支払いに委ねている市土地開発公社の債権回収履行の怠慢ぶりを黙認しています。その結果、依然として安中市は、元職員に対する債権元金2,223,092,000円のうち、令和3年12月1日現在、2,207,741,500円の残高、及び、これに加えて元職員への遅延損害金の累計約25億円余りを、未回収債権として抱え込み、その金額は減少するどころか、日々積み増されています。
   こうした事情を承知しながら安中市長は、地方自治法と地方財政法が定める「最少の経費で最大の効果」を無視した事務処理により、無駄な市民アンケート調査を行い、以下の損害を安中市に与えました。(
①直接的支出(内部経費:160,320円、外部経費:958,430円。これらの合計=)                  1,118,750円
②間接的支出(労務経費:職員一人当たり労務費年額720万円と仮定。月額60万円×4か月=)                2,400,000円
③①+②の総計                   3,518,750円
   なお、上記の元職員に対する巨額の債権(公金)の賦課・徴収を怠る事実については、すでに今年度未までの債権回収に向けた是正措置を安中市に要請しており、その動向を見据えてから別途住民監査請求を行うことにしています。
 (5) どのような措置を請求するのか。
   現在、民意を無視して強行している市庁舎建設計画を白紙に戻し、前項に記した違法不当に支出した公金を安中市長に損害賠償請求として求めるなど、必要な措置を講ずるよう勧告されることを求める。

2 請求者

  住 所   群馬県安中市野殿980

  氏 名   小川 賢(自署)

 地方自治法第242条第1項の規定により、別紙事実証明書を添え、必要な措置を請求します。

 令和4年2月18日

 安中市監査委員 (あて)

※ 添付書類

事実証明書1 【情報提供・補足資料】市民アンケートに関連して市が支出した費用に関する一切の情報
**********

■その後、2月28日に監査委員事務局から合計額に誤記があるとして、補正命令が来たので、補正版の住民監査請求書を3月9日に提出しました。この補正に要した期間は、60日の審査期間としてカウントされないことになっています。

*****3/9補正した住民監査請求書*****
          安中市職員措置請求書

安中市長に関する措置請求の要旨

1 請求の要旨
 (1) 請求の対象となる機関、職員
   安中市長茂木英子
 (2) いつ行われた、どのような財務会計行為か
   対象となる財務会計行為は、安中市長が令和3年4月5日から30日までの期間に実施した「安中市役所の庁舎整備等に関する市民アンケート」に係る公金の支出です。
 (3) その行為が、違法または不当であるとする理由。
   安中市長は、市庁舎建設についての市民の意向を確認するためのアンケート調査を実施しました。その結果、現在の場所における市庁舎建設を望む市民が最も多くを占めました。
   それにもかかわらず安中市長は、安中高校跡地に市庁舎を建設するという方針を決定しました。
   すなわち、市の幹部職員らが当初から企てていた安中高校跡地での市庁舎建設を追認したことで、市民の意向(民意)がないがしろにされたことになりました。
   そうであるため、市民を対象とした当該アンケート調査に要した費用の支出は、地方自治法第2条第14項の「地方公共団体は、その事務を処理するに当っては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない」とする規定に違反します。
 (4) どのような損害を与え、または与えるおそれがあるか
   20億円程度の予算で必要最小限の耐震化を図れる現在地における市庁舎建設を望む意見が最も多いという結果を示したアンケートは、市民の民意でもあります。その民意に反して、安中高校跡地に50億円を超えるとも目される巨額の市庁舎を建設することは、これまでことあるごとに安中市の厳しい財政状況を公言していた市長の説明とは真逆の決定です。
   さらに平成7年度に安中市役所を舞台に発生した地方自治体では空前絶後の巨額詐欺横領事件においては、現在もなお、元職員の尻ぬぐいを安中市が連帯保証人となって、群馬銀行に市土地開発公社が公金から24億5000万円を平成10年以降、最大103年間にわたり支出し続けている現状が厳然として存在しています。
   その一方で、市土地開発公社の連帯保証人の安中市長は、原因者の元職員に対して、毎月末に1万円の返済、それも元職員の任意の支払いに委ねている市土地開発公社の債権回収履行の怠慢ぶりを黙認しています。その結果、依然として安中市は、元職員に対する債権元金2,223,092,000円のうち、令和3年12月1日現在、2,207,741,500円の残高、及び、これに加えて元職員への遅延損害金の累計約25億円余りを、未回収債権として抱え込み、その金額は減少するどころか、日々積み増されています。
   こうした事情を承知しながら安中市長は、地方自治法と地方財政法が定める「最少の経費で最大の効果」を無視した事務処理により、無駄な市民アンケート調査を行い、以下の損害を安中市に与えました。(
①直接的支出(内部経費:170,320円、外部経費:958,460円。これらの合計=)                  1,128,780円
②間接的支出(労務経費:職員一人当たり労務費年額720万円と仮定。月額60万円×3.5か月=)              2,100,000円
③①+②の総計                   3,228,780円
   なお、上記の元職員に対する巨額の債権(公金)の賦課・徴収を怠る事実については、すでに今年度未までの債権回収に向けた是正措置を安中市に要請しており、その動向を見据えてから別途住民監査請求を行うことにしています。
 (5) どのような措置を請求するのか。
   現在、民意を無視して強行している市庁舎建設計画を白紙に戻し、前項に記した違法不当に支出した公金を安中市長に損害賠償請求として求めるなど、必要な措置を講ずるよう勧告されることを求める。

2 請求者

  住 所   群馬県安中市野殿980

  氏 名   小川 賢(自署)

 地方自治法第242条第1項の規定により、別紙事実証明書を添え、必要な措置を請求します。

 令和4年2月18日(当会注:補正版は3月9日に直接事務局長に手渡しました)

 安中市監査委員 (あて)

※ 添付書類

事実証明書1 【情報提供・補足資料】市民アンケートに関連して市が支出した費用に関する一切の情報
**********

■そして、冒頭の報告のとおり4月7日に監査委員事務局から配達証明で郵送されたのですが不在のため、4月8日に安中郵便局の窓口で受領しました。その場で開封してみると、案の定、却下通知でした。

*****4/7監査結果通知*****PDF ⇒ 20220408zm.zip
                       安監発第1943号
                        令和4年4月6日
請求人 安中市野殿980番地
     小 川  賢 様

                安中市監査委員 田 島 龍 一

                安中市監査委員 今 井 敏 博

        安中市職員措置請求書について(通知)

 令和4年2月18日付けで提出のあった措置請求について、監査した結果を下記のとおり通知します。

                記

1 監査の結果
   本請求を却下する。

2 理由
   住民監査請求は、安中市の長若しくは職員による違法・不当な公金支出等により、安中市が被害を被ったと認められることが請求の要件である。
   請求人が問題としている庁舎建設に関する市民アンケートについては、アンケート自体、広く市民の様々な意見・意向を集約し、市政に反映するための有効な方策である。
   また、新庁舎建設の方向性については、請求人が本請求書において問題提起する市民アンケートのほか、安中市庁舎に関する懇談会、市議会庁舎建設等特別委員会からの要望書等、総合的に判断したものと解する。
   以上のとおり、庁舎建設に関する市民アンケートについて、安中市に損害を及ぼしたとは認められない。
**********

 さっそくその足で、市役所の監査委員事務局を訪れ、事務局長と面談し、どのような経緯で今回の通知が発出されたのかヒヤリングをしました。その結果、「本件は2月25日の監査委員による定期監査で審議され、同じく3月25日の定期監査でも審議され、4月6日に本件のために料監査委員に来庁してもらって、却下通知を請求人に通知する手続きを取った」ということが判明しました。

 今回の監査結果理由によれば、市民アンケートの取り扱いは、「その結果について、何ら担保されることもなく、単なる市民の意見・以降の集約に過ぎない」ことになります。当然、市長によって最終的に、市民の過半数が望む現在地ではなく安高跡地での建て替えを決断したわめですから、その責任は市長にあるわけですので、アンケートに投じた公費が結果的に無駄になったも同然です。なので、市長に対して費用の返還を求めた今回の住民監査ですが、市民アンケートのもつ意義というのが、理由を読んでもその根拠が記されていません。

 そのため、市民アンケートに市民として回答しても時間と費用の無駄であれば、今後、安中市が行う市民アンケートに回答する意味がなく、最初から執行部で事業計画を進めればよいわけです。もちろんそんなことは中国政府ではあるまいし、民主主義国家であり法治国家である我が国の地方公共団体としては、許されるものではありません。

■本来、この住民監査請求の監査結果は60日以内と決められています。たいてい60日の監査期間を目いっぱい使い、途中で意見陳述の機会も設けられるのですが、今回は、どのような監査をしたのかもわかりません。ですので、監査の経緯が判る会議録や内部手続き書類を別途情報開示してもらう必要を感じております。

 また、2月18日に住民監査請求をし、その後10日間の補正期間が追加されたため、本来であれば、4月28日ごろに審査結果の回答が得られると予想しておりました。そうすれば、この審査期間中に行われる安中市長選の結果も反映されるからです。

 この監査結果を市長選前に通知してくるとは思ってもみませんでした。ですが、このような監査結果通知が公式に出されたため、市長選直前ではありますが公表することにいたしました。読者の皆様の参考になれば幸いです。

【市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬事務局より】

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