「運命じゃない人」「アフタースクール」の内田けんじ監督が、人生が入れ替わってしまった売れない役者と凄腕の殺し屋が巻き込まれる騒動を、堺雅人主演で描く喜劇。35歳でオンボロアパート暮らしの売れない役者・桜井は、銭湯で出会った羽振りのよい男・コンドウが転倒して記憶を失ってしまったことから、出来心で自分とコンドウの荷物をすり替え、そのままコンドウになりすます。しかし、コンドウの正体は伝説の殺し屋で、桜井は恐ろしい殺しの依頼を引き受けなくてはならなくなる。一方、自分が売れない貧乏役者だと思い込んでいるコンドウは、役者として成功するため真面目に働き始め、徐々に事態は好転していくが……。共演に香川照之、広末涼子。(映画.comより)
久しぶりに邦画を見ました。いかにもおもしろそうだったのと、香川照之が結構好きなのとで。
以前「ゆれる」を見たときに、香川さんの演技のうまさに驚き、それからはがんばっていくつか見ているのですが(「鬼が来た!」も見た)、最近はあまりにたくさん出演されてて、追いつきません。
(ちなみに「鬼が来た!」の逸話。撮影のため中国へ、マネージャーも連れずに単身出向いたのだそうです。そしたら、撮影中「その麻袋に入って」と言われたから入っていれば、皆が上に座るわ、蹴るわ、あげくに放っておかれるわ。それで、ホテルに帰ってみれば、荷物は全部かっぱらわれているわ、散々な目にあった。・・・と、パンフレットに書かれていました。)
さて、「鍵泥棒・・・」です。とてもおもしろかったとは言うものの、突っ込みどころは多々あり、「そんなわけ、ねぇだろ!」って何度か心の中で叫びました。
だってね、婚活中の女性編集長(広末涼子)にしても、根は真面目なんだろうけど、ありえない人物像だし(これならまだ「悪人」の満島ひかりのほうがいそうなキャラだった)、堺雅人もがんばっていたし、もちろん香川さんはため息が出るほどうまかった。
でも、話が全体にゆるい。もともとあり得ない話をコメディにしてあるんだから当たり前だ、と言われればそうなのですが、コンドウにしても”誰も顔を見たことが無い伝説の・・・”というわりには、死体がなぜ出て来ないかの理由は簡単。そんなはずないだろ!アメリカのマフィア映画ばりの渋さをちょっぴり期待していた私は、総スカンをくらわされたような感じ。悪役も甘いんだな、ツメが。
まぁ、コメディですからね、そんなこと言う方がヤボなんですけど。
基本的にはおもしろいです。腹を抱えて大笑い、というほどのことはありませんが、ストレス解消くらいにはなると思います。
それにしても、婚活中の女性の名が「水嶋香苗」だったのは、わざと??
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