田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

ローマ環状線、めぐりゆく人生たち(Sacro GRA)

2014年08月21日 22時16分49秒 | 日記

 

2013年・第70回ベネチア国際映画祭で、ドキュメンタリーとしては史上初となる金獅子賞を受賞した作品。イタリアの首都ローマを囲む環状高速道路GRAに沿って建てられたモダンなアパートに住む老紳士とその娘、シュロの木に寄生した害虫の世界に没頭する植物学者、果てしない交通事故の知らせに休む間もない救急隊員、後継者がいないことに悩むウナギ漁師、年老いたソープオペラの俳優、夢と名声を追う若者など、GRA周辺部に住む人々の暮らしをとらえ、その風景の中からイタリアの光と影や欲望と混沌、そこに生きる人々の息づかいを伝える。ジャンフランコ・ロージ監督がイタロ・カルビーノの名著「見えない都市」にインスパイアされて製作した。

 

 

わりと評判もよかったようですね。車がビュンビュン行き交う首都高と、その周りに住む庶民、どちらかというと都市計画からこぼれ落ちたような人々、を描いた映画です。

大仰ではない、本当に「そこに居る人」たちに密着して撮った映像は、普段の生活を淡々と映しただけのもので、物語があるわけではなく、ただ羅列してあるのみ。ひっきりなしに車が行き交う首都高との対比や、俯瞰で撮った映像を挟み込んではあるものの、基本は市井の人々のなんてことのない生活。

ここをどう捉えるかだと思います。例えば、同じような環境に住んでいて、「映画館を出たら、古びた高速道路が頭上に見えて、”ああ人々って、こうやって生きてるんだよな”などと感慨にふける」ことができれば名作となるでしょうし、起承転結どころか物語の起伏さえない映画に、眠気を催す人もいるでしょう。凡人な私は、残念ながら後者でした。

だって、自分と寸分違わぬしみったれた(?)日々の営みを延々見せられても、おもしろいこともなんともない(笑)。事実、左隣の男性も、一つ空けて右隣にお座りの男性も、みんな眠ってました。寝息が聞こえてましたもん(笑)。

これがベネチアで金獅子賞かぁ・・・。審査員の方々は、余程にセレブばかりだったのではないでしょうか。いや、確かにドキュメンタリーとしては優れているのかも。

ともかく、人を選ぶと思います。

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