写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

予約でいっぱいの店

2015年10月14日 | 食事・食べ物・飲み物

 奥さんが出かけた日のお昼、買い置いてあるレトルト食品で昼食を作ることにした。「予約でいっぱいの店のラ・ベットラ流ナポリタン」と書いてある箱に入ったパスタソースがあった。

 裏には「予約でいっぱいの店として有名な東京・銀座『ラ・ベットラ』。落合務シェフの自信作が予約なしで味わえる一品です。完熟トマトの旨みにバターとチーズの深いコクを加え香ばしく仕上げた、パセリと黒コショウが彩りと香りを演出するラ・ベットラ流のナポリタンです(SB食品)」と説明してある。

 今まで何度かレトルトのパスタソースを使ってパスタを作って食べたことはあったが、この商品は初めてであった。値段は今までのものの約2倍するといっても1人前が250円である。80グラムのパスタをたっぷりのお湯で7分茹でる。これを皿に乗せて温めたソースをかけて食べてもいいが、「ひと手間かけた召し上がり方、さらに濃厚なおいしさに」といって、こだわりのラ・ベットラ流のレシピが書いてある。

 このこだわりのレシピで作ってみることにした。ソースをフライパンにあけて、オリーブオイルを小さじ1杯加え、弱火で約1分温める。火を止めて、茹でたてのパスタとよく混ぜ合わせ、トッピングとして同封されているコショウとパセリの入った粉チーズを振りかければ完成である。

 早速皿に盛って食べてみた。「うまい」としか言いようがないほど旨い。今までいろいろなイタリアンレストランでパスタを食べたことがあるが、こんなにおいしいナポリタンを食べたのは初めてであった。何よりも値段がレストランの5分の1でこのうまさ。書いてある通りに、ひと手間かけたからだろうか、コクがあって味もよい。

 インターネットで調べてみると、このメーカーのもので他にもボロネーゼとか、ボンゴレ、カルボナーラ、いかすみソース、バジルクリームなど合わせて13種類ものソースが売り出されている。落合務シェフといえば、イタリアで4年間修行し、東京・銀座の「ラ・ベットラ」のオーナー兼シェフとなり、店は「日本一予約のとれないレストラン」の名で知られ、現在、日本イタリア料理協会の会長に就任している一流料理人。岩国にいながらにして、銀座の一流の味がかくも簡単に味わえるとは。今13種類すべて制覇する積りになっている。このレトルトのパスタソース、あなどることなく是非お試しあれ。