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5年前に始めた岩国検定も、この1年間は週2回の定例会を積み重ねた結果、第3回の検定試験を先日無事終えることができた。誰が評価してくれるわけではないが、やり終えたという自己満足感は十分にある。
今日3日の地元紙「日刊いわくに」の3面には、1面トップ記事の見出し「注目の山口2区は自・民・共対決」と同じくらい大きな文字で「如水釜など出題 岩国検定 40人中19人が合格」と、検定の日の様子が記事にしてあった。
今日からは頭を切り替えて、同好会「岩国エッセイサロン」の年初に発刊する同人誌の作成準備に入った。まずは、この1年間、18人の会員が新聞に投稿した約80編のエッセイを、本の形に編集した。メールを使ってそれを会員に送付し、各人に自分が書いた作品の校閲をしてもらう。
毎年同じことをしているが、今年は検定が終わった直後から慌ただしくその作業を始めた。メールを読んだ会員の一人から電話があった。「検定が終わったと思ったら、休む間もなく今度は同人誌の仕事ですね」という。「休む間もなく」という言葉を聞いた時、ある歌詞を思い出して言った。「そうですよ。まさに『村の鍛冶屋』さんですね。『しばしも休まず槌打つ響き』状態ですよ」と言って大笑いをした。
電話を切ったあと、久しぶりに「村の鍛冶屋」を口ずさんでみた。歌詞の1番しか歌えない。ネットで歌詞を調べてみた。作詞者・作曲者とも不詳。1912年(大正元年)、尋常小学校歌として作られた。
1.暫時(しばし)も止まずに槌打つ響 飛び散る火の花 はしる湯玉
ふゐごの風さへ息をもつがず 仕事に精出す村の鍛冶屋
2.あるじは名高きいつこく老爺(おやぢ) 早起き早寝の病知らず
鐵より堅しと誇れる腕に 勝りて堅きは彼が心
3.刀はうたねど大鎌小鎌 馬鍬に作鍬(さくぐは) 鋤よ鉈よ
平和の打ち物休まずうちて 日毎に戰ふ 懶惰(らんだ)の敵と
4.稼ぐにおひつく貧乏なくて 名物鍛冶屋は日日に繁昌
あたりに類なき仕事のほまれ 槌うつ響にまして高し
大正元年の歌詞だけあって、児童ならず今の大人にとっても難しい言葉が多いが、中でも「懶惰」は難しい。辞書を引くと「めんどうくさがり、怠けること」とある。毎日、怠慢にならないよう努力していたことが読み取れる。今の私への甘い自己評価に、似ていないこともないか。「ねっ、村の鍛冶屋さん!」