
ウーン、困った、困った。 とにかくニコール・キッドマン(その美しさはただならぬものがあったけどね)そしてショーン・ペンというオスカー俳優二人の芸達者ぶりは垣間見れたのだけど、如何せん、ストーリーがいささか陳腐すぎた。
オープニングのサッカー場のシーンから国連本部へ繋がる展開、あるいは後半の山場である思わず息が詰まりそうになる緊迫したバスのシーンなど、サスペンス映画として、さすが老練シドニー・ポラック監督、手堅い演出でみせてくれる。
ただ、言葉での平和的解決を信じようとするシルヴィアと、力による解決しか信じないケラー、そんな二人を互いに同じような心の痛みを持つ者同士ということで結び付けようとしたことには、多少無理があったと言わざるを得ないし、それよりも何よりもシルヴィアのアフリカの母国でのアイデンティティがあまりに伝わらなかったのが致命的だ。
だからそうした存在感の希薄さによって、唐突に母国の誰それが私の恋人だったと言われても、あまりに現実味がなさ過ぎた。
そして加えるならば、ある意味ステロタイプ的とも言える、アフリカの国の捉え方も相変わらずのアメリカからの視点でしかなく、劇中、相容れない平行線上にいる二人のあたかも川の対岸にいるような関係を“ カペラ ”という言葉で表現していたけれど、まさしくアメリカにとって他の国との立ち位置はまさしく“ カペラ ”でしかないんだろうなあと、思わず思ってしまった。
安易に主人公が恋愛関係とならないところなど納得するところもあるけれど、あえて辛口に言い切ってしまうと、社会派映画にもなり切れず、かといって娯楽映画にも徹し切れていない中途半端な映画だったというところか。
国連本部に国連通訳として勤務するシルヴィア(ニコール・キッドマン)はある日、彼女の母国の大統領暗殺を企てる会話を偶然聞いてしまう。そして忍び寄る影・・・。事件の真偽のほどを調べ始めるシ-クレットサービスのケラー。と、予告編を観る限り相当期待してしまったのだけど・・・・。
オープニングのサッカー場のシーンから国連本部へ繋がる展開、あるいは後半の山場である思わず息が詰まりそうになる緊迫したバスのシーンなど、サスペンス映画として、さすが老練シドニー・ポラック監督、手堅い演出でみせてくれる。
ただ、言葉での平和的解決を信じようとするシルヴィアと、力による解決しか信じないケラー、そんな二人を互いに同じような心の痛みを持つ者同士ということで結び付けようとしたことには、多少無理があったと言わざるを得ないし、それよりも何よりもシルヴィアのアフリカの母国でのアイデンティティがあまりに伝わらなかったのが致命的だ。
だからそうした存在感の希薄さによって、唐突に母国の誰それが私の恋人だったと言われても、あまりに現実味がなさ過ぎた。
そして加えるならば、ある意味ステロタイプ的とも言える、アフリカの国の捉え方も相変わらずのアメリカからの視点でしかなく、劇中、相容れない平行線上にいる二人のあたかも川の対岸にいるような関係を“ カペラ ”という言葉で表現していたけれど、まさしくアメリカにとって他の国との立ち位置はまさしく“ カペラ ”でしかないんだろうなあと、思わず思ってしまった。
安易に主人公が恋愛関係とならないところなど納得するところもあるけれど、あえて辛口に言い切ってしまうと、社会派映画にもなり切れず、かといって娯楽映画にも徹し切れていない中途半端な映画だったというところか。
ちかごろあまりこういうサスペンスを見ていなかったので単純に楽しめてしまいました。
ニコールは必ずチェックする女優さんだし、ショーンはあの昔の悪ガキのようだった頃を思い出すと感慨深いです。
お褒め頂き光栄です。
OASISのアルバム、さすがというべき出来、彼らの傲慢さからは想像できない傑作です。
南北問題によって今も世界のどこかで悲劇が起こっている。「インタープリター」はそれを説教臭くなくエンターテイメントに仕上げたのはハリウッドの持つ底力だと思いました。