俺の明日はどっちだ

50歳を迎えてなお、クルマ、映画、小説、コンサート、酒、興味は尽きない。そんな日常をほぼ日替わりで描写

「インファナル・アフェアⅠ」 無間道 INFERNAL AFFAIRS

2005年04月12日 20時43分07秒 | 時系列でご覧ください
香港警察へ入隊し、マフィアにその内部情報を流す潜入員となった、マフィア組員のラウ。そして、マフィアの潜入捜査官となるために、警察を去ったヤン・・・。そして舞台は10年後のある夜。大きな麻薬取引が行われた際、組織と警察は互いに”情報漏れ”に気付いた。警察はラウに、組織はヤンに、それぞれ内通者を探すよう命じた。内部調査課長に昇進し、恋人との結婚を控えているラウと、長年の潜入捜査に疲れきっているヤン。時を同じくして、同じ使命を背負った2人を、時は確実に対決へと導いていた。

ツイ・ハーク制作、ジョン・ウー監督作品「男たちの挽歌」が1986年に公開された当時、これこそ香港ノワール=悪漢映画の傑作だと仲間内でえらく盛り上がっていたものだった。

あれからほぼ20年(!)。もうすぐ三部作の三作目が公開されることもあって、ようやく、本当にようやく観た「インファナル・アフェア」。この作品のあまりの素晴らしさに、思わず何故公開当時にすぐに観なかったのだろうと強く後悔してしまった。

とにかく練りこまれた脚本が秀逸。張り詰めた1本の糸のように畳み掛けて展開されるストーリー、そしてあまりに切ない結末。組織に対して常に孤独を強いられる男たちの心情がここには見事に描かれている。

そしてけれんみたっぷりの演出も単にスタイリッシュなだけではなく、例えば麻薬取引での警察と密売組織との水面下での丁々発止のやり取りのスピ-ディかつ緊張感溢れる描き方には思わず仰け反ってしまうほど魅せられてしまった。(少なくとも「ボーン・プレマシー」は負けです、このシーンの前では)
こんな感じで画面に見入ったのは本当に久しぶりだ。

加えて主演のトニー・レオン、アンディ・ラウはもちろん、アンソニー・ウォンやエリック・ツァンといった脇の役者の演技も、あたかもかつての日活アクション映画や東映やくざ映画に登場していたバイプレイヤーたちを彷彿させる好演ぶりで、結果、登場してくるそれぞれのキャラクターが大いに魅力的だったのもこの映画の素晴らしい点だろう。

ハリウッドでトニー・レオンの役にレオナルド・ディカプリオ、アンディー・ラウの役にマット・デーモン、そして監督マーティン・スコセッシでリメイクするとのことだけど、本家を観てしまうと、かなり心配になってきた。

とにかく「男たちの挽歌」で盛り上がっていたオヤジたちには特に是非是非おすすめだ。
明日は絶対なんとしても2作目を観るぞ!



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