以前少し書いたことのあるアルゼンチンに住む遠い親戚のマリアから聞いた話。
彼女が日本に来るとき、例えトランジットであっても南米に国籍のある人にとって米国に寄る許可を得るのは甚だ難しくて、来るときはロンドン経由で、帰るときはフランクフルト経由にせざるを得なかったと半ば諦め口調で話していたことをこの映画を観て思い出した。
舞台は南米コロンビア。17歳にして家族の支えとなっている主人公マリア。妊娠をきっかけにそれまでの仕事を辞め、恋人とも別れ、新たなる世界を見出そうとする彼女に与えられる選択肢は決して多くなく、結局、後先を考えずヘロインの運び屋へなってしまう現実。
しかもその運ぶ手段が袋詰めされた繭玉大のヘロインを自分で飲み込んで胃の中に入れて運ぶという過酷さ。
映画そのものはその後、そんなマリアがニューヨークへ向かうあたりから俄然サスペンス的要素も加わる。
そしてそうした中、入国審査官とのやり取りでのマリアの精一杯の毅然とした物言いに感心させられたり、言葉の通じない異国の地に来て初めて自分のおなかの中に宿った新しい生命に対する17歳なりの自覚する様子に納得させられたりと、単なる社会は映画にとどまらず、一人の少女の成長物語として女性の持つとても大きなチカラを感じさせてくれる映画でもあった。
そして誰に組するでもなく淡々とそこにおかれた現実をあたかもドキュメンタリー作品のように映し出される演出はどこか60、70年代あたりの自主映画の映像を彷彿させつつ、破綻のない見事な仕上がりで、マリア役のカタリーナ・サンディーノ・モレノの存在感溢れる演技と相まって観るものの心を、大きく大きく動かす。
そして原題の下に書かれていた" Based on 1,000 true stories " という言葉が全てを物語っているんだろうなと思ってしまった。
とにかく、外から見たアメリカのもうひとつの姿がここでは確実に、そして見事に描かれていた。
「そして、ひと粒のひかり」---久しぶりにちゃんと意訳された邦題とおりの力作。すでにDVDになっているので見逃していた人は是非。
今日の1曲 “ No Woman No Cry ” : Bob Marley & the Wailers
実は以前、軽装でニューヨークからジャマイカに遊びに行って戻ってきたときのこと、JFK空港の入国審査で持っていた荷物を徹底的に調べられたことがありました。
そして日本にお土産にと買ったジャメイカン・シガー(葉巻)を見つけるとJFKのイミグレ職員は有無も言わさず箱をこじ開け、中に入っていた葉巻をナイフでズタズタにするといった暴挙に!オイオイ!
そんな理不尽な扱いを受けたこともありましたぜ。。
ということで、ジャメイカといえばレゲエ、レゲエといえばボブ・マーリィ&ザ・ウエイラーズ、そしてボブ・マーリィといえば(名曲が山ほどある中)やはりこの曲。
1975年7月18日ロンドンにあるダンス・ホール、レイシアムでのライヴが収められているこのアルバム、レゲエファンならずとも聴けばうっとりココロはレゲエになること必至です。
そんなライヴの映像はコチラでなんと18曲連続で観ることが出来ます('I Shot The Sheriff' もありまっせ!)。
それにしても ♪ 泣く女はいない と訳するか ♪ 女よ、泣くな と訳するかで意見が分かれた曲だったりもしましたっけ。
彼女が日本に来るとき、例えトランジットであっても南米に国籍のある人にとって米国に寄る許可を得るのは甚だ難しくて、来るときはロンドン経由で、帰るときはフランクフルト経由にせざるを得なかったと半ば諦め口調で話していたことをこの映画を観て思い出した。
舞台は南米コロンビア。17歳にして家族の支えとなっている主人公マリア。妊娠をきっかけにそれまでの仕事を辞め、恋人とも別れ、新たなる世界を見出そうとする彼女に与えられる選択肢は決して多くなく、結局、後先を考えずヘロインの運び屋へなってしまう現実。
しかもその運ぶ手段が袋詰めされた繭玉大のヘロインを自分で飲み込んで胃の中に入れて運ぶという過酷さ。
映画そのものはその後、そんなマリアがニューヨークへ向かうあたりから俄然サスペンス的要素も加わる。
そしてそうした中、入国審査官とのやり取りでのマリアの精一杯の毅然とした物言いに感心させられたり、言葉の通じない異国の地に来て初めて自分のおなかの中に宿った新しい生命に対する17歳なりの自覚する様子に納得させられたりと、単なる社会は映画にとどまらず、一人の少女の成長物語として女性の持つとても大きなチカラを感じさせてくれる映画でもあった。
そして誰に組するでもなく淡々とそこにおかれた現実をあたかもドキュメンタリー作品のように映し出される演出はどこか60、70年代あたりの自主映画の映像を彷彿させつつ、破綻のない見事な仕上がりで、マリア役のカタリーナ・サンディーノ・モレノの存在感溢れる演技と相まって観るものの心を、大きく大きく動かす。
そして原題の下に書かれていた" Based on 1,000 true stories " という言葉が全てを物語っているんだろうなと思ってしまった。
とにかく、外から見たアメリカのもうひとつの姿がここでは確実に、そして見事に描かれていた。
「そして、ひと粒のひかり」---久しぶりにちゃんと意訳された邦題とおりの力作。すでにDVDになっているので見逃していた人は是非。
今日の1曲 “ No Woman No Cry ” : Bob Marley & the Wailers
実は以前、軽装でニューヨークからジャマイカに遊びに行って戻ってきたときのこと、JFK空港の入国審査で持っていた荷物を徹底的に調べられたことがありました。
そして日本にお土産にと買ったジャメイカン・シガー(葉巻)を見つけるとJFKのイミグレ職員は有無も言わさず箱をこじ開け、中に入っていた葉巻をナイフでズタズタにするといった暴挙に!オイオイ!
そんな理不尽な扱いを受けたこともありましたぜ。。
ということで、ジャメイカといえばレゲエ、レゲエといえばボブ・マーリィ&ザ・ウエイラーズ、そしてボブ・マーリィといえば(名曲が山ほどある中)やはりこの曲。
1975年7月18日ロンドンにあるダンス・ホール、レイシアムでのライヴが収められているこのアルバム、レゲエファンならずとも聴けばうっとりココロはレゲエになること必至です。
そんなライヴの映像はコチラでなんと18曲連続で観ることが出来ます('I Shot The Sheriff' もありまっせ!)。
それにしても ♪ 泣く女はいない と訳するか ♪ 女よ、泣くな と訳するかで意見が分かれた曲だったりもしましたっけ。
コロンビア出身のひとたちのコミュニティもあるようでしたし、マリアの未来はきっと故郷にいるよりも明るいと信じたいです。
実は友人の中にマリアのお姉さんのごとく、
妊娠したあと米国に渡って出産した女性がいました。
いくら子供に米国籍が与えられるとは言え、
それってどうなんと思ったものでしたが、
日本人であるお気楽な友人と違い、
彼女たちにとってはまさに切実なものだと
実感でした。
『三年身籠る』、頑張ります。
世界のいろんな街に中華街やインド街があるようように、
いろんな国のコミュニティがいろんな街にあって、
そこでは見事なほど下町人情に溢れているように思えます。
そうした意味では確かにマリアには明るい未来が待っていそうですが、
残された家族はどうなるのかといったことも
気になってしまいました。