
世界的ベストセラーとなったスウェーデンのミステリー作家スティーグ・ラーソンの 『 ミレニアム 』 3部作の1作目である 『 ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 』 を、2009年のスウェーデン版に続きデヴィッド・フィンチャー監督の手によってアメリカ版としてリメイクされた話題作。
実は相当に面白いと前から評判だった原作は未読で、かつ「歓びを歌にのせて」のミカエル・ニクヴィストが主演しているというスウェーデン版も未見。
ということで、他との比較はしようがないのが少々残念だったりもするけれど、取り敢えずハリウッドでのリメイクで成功したものはほとんどない “ 伝統 ” を打ち破ることが出来るのかと、期待と不安相半ばで鑑賞。

結論から言うと原作の力に負うところ大なんだろうけれど、北欧の寒々しい雰囲気、橋1本だけで外の世界と繋がっている島で暮らす大富豪一族、そしてそこで起こったミステリアスな出来事、といった何とも猟奇的な雰囲気がぷんぷん臭う設定とストーリーそのものは確かに興味深く、思わず原作も読んでみたくなったし(実際、帰り道に本屋に寄って思わず買ってしまった!)、158分という上映時間を全く感じさせないテンポある演出にもそれなりに感心させられはした。

だけどそうした時間を持ってしても説明しきれてなく消化不良な印象もところどころ見受けられ、さらに言えばミステリーの謎解きの中に大きくかかわって来るタイトルクレジットにもなっているドラゴンタトゥーの女であるリスベット(ルーニー・マーラ)の背景が説明しきれていないので、縦軸としてあちこちで繰り返し描かれる歪んだ性的嗜好と(多分リンクするであろう)彼女自身の過去に関しては、12歳の時に云々といった会話があったのみで勝手に想像するしかなかったのも、いささか何なんだかなぁ~? だったのだ。

おかげで、最後の切なさたっぷりなラストシーンを見る限り、孤独な少女の叶わぬ初恋物語になってしまっていたのだけど、それでいいのかちょっと疑問に思ったりするのじゃが、果たして…?

ともあれ、以前紹介したトレント・レズナーによるツェッペリンの「移民の歌」カバーが流れるタイトルシークエンスはまさにこれから始まる何かを感じさせてくれる秀逸なものだったものの、例えばポランスキーの「ゴーストライター」みたいな荒涼感も、あるいは「ぼくのエリ 200歳の少女」みたいなヒリヒリ感にも欠け、そういった期待してた空気感を得られることなく、加えて話の展開的にもどちらかというと竜頭蛇尾になってしまっていると言ったら言い過ぎかなあ。

とか何とか言っているものの、アメリカではめっちゃ高評価だし、グラミーにノミネートされているルーニー・マーラの「ソーシャル・ネットワーク」とは全く別物のふっきれた演技を堪能するも良し、映画的面白さは十分堪能できると思うので、やはり映画館で是非!
今日の1曲 “ Is your love strong enough ” : Trent Reznor Atticus Ross
エンディングで流れるこの曲、オリジナルはもちろんブライアン・フェリー。
この曲と「イミグランド・ソング」はフィッシャー監督自らの選曲とのことなんだけど、こういったセンスはさすがやね。
それはさておき、アレンジも良くてかなり気に入ってしまった1曲であります。
またよろしくです♪
旦那が「面白い。あれはベストセラーになるわ」と言ってました。
そして「映画は見たいと思わんけど。。。」とも言ってました。
私は未読。
全巻購入されたのでなければ、そして続きが必要でしたら、お貸しします~。
ちなみにまだ第一部の上巻しか買っていません(苦笑)
厚かましいのは重々承知ですが、よろしくお願いします。ペコッ
『 ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 』 を、フィンチャー監督によってリメイクされたのですね。
なかなか巧く描かれ、見応えありました。
一人で行くんじゃなかった。
ルーニー・マーラが、好きになりました。
哀しみが全身から溢れていて、たまらなく
切なくなりました。
わたくしも、本買ってしまいました。
まねしんぼです。
ルーニー・マーラもかなり良かったですよね。
ここまでやるかという演技を見事にこなし、(原作の意図とは外れているかもしれないけれど)
エンディングの切なさが胸に染みました。
本を買うのは大いにオススメです。
こんなことならどんどん“真似しんぼ”しちゃってください(笑)