昨日の夜は、笠岡から極上の鰆(さわら)※が送られてきたので、どこかで調理して欲しいという加納くんの願いを叶うべくガレタッソのご近所にあり、心の姉妹店である「のむら」さんにお願いして持ち込んで、S谷夫婦とともにささやかに加納くんにとって金沢では最後となる晩餐を。
(※ちなみに前にも書いたと思うけれど、金沢では「カジキマグロ」のことを何故か「さわら」と呼び、「さわら」のことは独自に「柳さわら」と呼んだりしているのです)
思えば、加納くんが「神楽」の宮本くんとともにガレタッソにはじめてきたのは3年前の春あたり。
以来、愛すべき VSOP (ベリー・スペシャル・オタク・パーソン)として、ガレタッソには欠かせない人物となり、その独特の存在感に心ならずとも(苦笑)惹かれてしまい、ついついいろんな人や店を紹介したものだった。
そういった意味では迂闊にもこれまで「のむら」さんを紹介するのを忘れていたけれど、最後の最後に案内することが出来、自分的には何よりだったのでした。
ちなみにこの日、瀬戸内海では春から初夏によく捕れるので、春告げ魚と呼ばれているけれど、実は寒くなると脂も乗ってきて寒サワラと呼ばれて今が一番美味しい時期だという(毎度お馴染みの)プチ情報を教えてもらいながら持ち込んだ「サワラ」は、刺身、酢の物、かぶら蒸し、といった具合に野村くんに調理してもらったのだけど、何れも本当にあきれるほど美味しくて、旨い分だけ何ともしみじみしてきたのでした。
それにしても自分でも好んで釣りをしていることは知っていたし、金沢でもよく釣りに出かけ、釣果を馴染みのお店に持って行くことも良くあったけれど、和竿まで手を出し、本格的カワハギ釣りまで楽しんでいたことは、昨日初めて知った。
そういった意味では、自ら「ラヲタ(ラーメンオタク)」と名乗るだけあって、アホみたいに豊富な経験や知識、そして鍛えられた味覚を背景に数あるラーメン店を辛辣にバッサリと評価する一方、遅れてきたロック少年とでも言うべきか、時代を遡って50代オヤジの自分と同等、もしくはそれ以上にロックも深く熱く語り、さらにもともと坊ちゃん育ちということもあって10代の頃にすでにアメフトや海外でのサーフィンの楽しみを知り、加えてイタリアに10年いたこともあってサッカーやクルマ、そして料理などにもそれなりに造詣が深いといった具合に、多趣多芸というか、何とも『おいしい』ひきだしを数多く持っていたものの、決してそれらをひけらかすわけではなく…、
なぁ~んて書いてしまうと、今さらながらめっちゃええやつに思えてきた(苦笑)
そう言えば金沢に来て新たに覚えたのが山菜採りで、いろんな人に教えを請いながら春に秋にいろんな山菜を採りまくり、さらに自分で調理して楽しむといった具合にまさに『嫁いらず』の生活をエンジョイしていたんだなあと思ってしまう。
ともあれ親のすねをかじりながら道楽の限りを尽くした10代、そしてその経験をもとにイタリアで会社員をしながらラテンなお気楽人生を謳歌した20代、その後友人たちと起業し現実の社会の悲喜こもごもを体感し、その流れで金沢に来た30代から今あるところまでと、普通の人ではなかなか経験し得ないヴァラエティ豊かな人生を歩んで来て、さらにこれからブータンという何が待っているか皆目見当のつかない地に最低でも3年赴任するという加納くん。
確かに独身だからこそ成せることかもしれないけれど、そんな「先が見えないからこそ人生は楽しい」を標榜し、実際長い間お気軽人生を過ごしてきたはずなのに徐々にままならぬ人生を歩み始めている者にとっちゃ、悔しいけれど、ちょっと羨ましかったりもするのだ。う~む…
まだ数日東京にいるようだし、ネットで繋がる分、彼の地に行ってもさほど寂しさは募らないだろうし、ここはひとつ、ブータンに行って新たな春を告げる男となって、是非ともブータン国王からダショー(最高の人)の称号を贈られて帰って来てちょうだいな!とむりくりな注文を付けてしまうのであります。エヘヘ
ということで、金沢で飲んだくれていた時みたいに酒に飲まれることなく(ウヒッ!)、ともかく元気で行っといで!!
今日の1曲 “ The Load Out / Stay ” : Jackson Browne
そう言えば一昨年ジャクソン・ブラウンの国際フォーラム公演の際、ずいぶんと前の席を用意してくれたこともありましたっけ(感謝!)。
ということで、何かあった時の愛唱歌である?この曲を
そして今日の1曲最高です!
行ってきま~す!
とっとと行っといで!