俺の明日はどっちだ

50歳を迎えてなお、クルマ、映画、小説、コンサート、酒、興味は尽きない。そんな日常をほぼ日替わりで描写

「レッド、ホワイト&ブルース」

2004年12月24日 03時17分07秒 | 時系列でご覧ください
マーティン・スコセッシ製作総指揮による“ザ・ブルース・ムーヴィー・プロジェクト”7部作の1本である「レッド、ホワイト&ブルース」。イギリスのロックミュージシャンたちにブルースがどう受け止められたか、そして彼らによってアメリカでも見放されかけていたブルースを世界中が再確認するのにどんなに大きな力になったかを伝える映画だ。

エリック・クラプトン、ジェフ・ベック、トム・ジョーンズ、ヴァン・モリソン、ジョン・メイオール、ルルなど次々と登場してくる英国のミュージシャンが語ってくれる話しの中には、例えばクラプトンがザ・バンドの「ミュージック・フローム・ビッグピンク」を高く評価していたこととか、マディ・ウォーターズがいかに彼らにとっての凄い存在であったのかとか、知らなかったことがたくさんあって、それだけでもとても興味深かった。
それにしても彼らのブルースに対しての傾倒ぶりは本当にハンパじゃなかったことがよく伝えられていた。

ただ、どうしても映画の進行上、語りが中心となってしまうのはやむをえないのかもしれないけれど、例えば再三話に出てくるジョン・リー・フッカーは是非映像で見てみたかったし、的確なコメントを何度も披露していたジョン・メイオールにしても、あそこまで話させておきながら、当時の姿を見せてくれないということに対しては、いささか不満が残った。

例えばこの映画の中で個人的に一番心動かされたのは、シスター・ロゼッタ・サープ だったわけで、ギターを弾きながらシャウトする彼女のヴォーカルスタイルには、すっかりやられたし、そんな意味でもT・ボーン・ウォーカーとか他のミュージシャンの姿も是非見せて欲しかったな。
と、ついつい贅沢なことを思ってしまった。

それにしても上映開始早々右のほうの席の往年のロックミュージシャン(かな?)が結構激しいいびきとともに熟睡していたかと思うと、それにつられてか後ろのほうの席のほうからも、それなりの寝息が聞こえてきたのにはまいった。
と言いつつ、そうした時間が彼らにとって、とても気持ちいいひと時なんだろうな、ということが何となく伝わってきて、それはそれでOKだったんだけどね。


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