東京11R 京王杯2歳S
◎18.ボールライトニング
○16.サイモンゼーレ
▲12.モーゼス
△4.シャドウアプローチ
×8.レッドラウダ
注14.トップライセンス
モーゼスはダイワメジャー産駒としては最高に近い配合で素質や将来性ならこれだろうが、全兄カレンブラックヒルと比較してもワイルドリスク的なストライドで悠然と加速するので、距離はもう少しあったほうがベターだろう。ボールライトニングはコパノリチャードと同じく母系にカーリアンとワードンが入る「ダイワメジャー黄金配合」。母がナスキロクロスなので脚長で体質はしなやかで、距離は1400mがベストだろうし、デビュー戦の反応と斬れ味ならばここも好位差しで勝ち負けとみた。母のナスキロ柔さも表現されていて、東京1400で更にパフォーマンスが上がりそうなサイモンゼーレを相手本線にとりたい。
京都11R みやこS
◎6.マイネルクロップ
○11.ダノンリバティ
△9.クリノスターオー
日曜の京都は雨量は大したことはないようだが一日雨予報。馬場が渋って時計勝負になればマイネルクロップが狙える。稍重の初夢Sが1.49.0の好時計で完勝。初重賞制覇の佐賀記念も稍重で、コテコテのパワー型ではなく脚捌きも軽さがあるので軽いダートが合っている。モンドとエーシンの先行をクリノが捲るとなると展開もこの馬向きだ。
京都11R ファンタジーS
◎7.ワントゥワン
○6.ブランボヌール
△3.メジェルダ
△10.タガノヴィアーレ
×9.メイショウスイヅキ
注4.アドマイヤリード
アドマイヤリードの前走の斬れ味はなかなかのものだが、アルコセニョーラのような1800mぐらいの斬れに見える。1400mのペースで同じように斬れるかどうかだ。となると、ここはディープ産駒◎○の斬れ勝負だろう。ともに母が短距離重賞の勝ち馬で、そこに父からしなやかな斬れが加わっていかにも京都外1400mで鋭く斬れそうなタイプ。メジェルダはどうもシーキングザゴールドの単調なところが見受けられるので、スピードで押し切れる内回りのほうがベターかもしれない。
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先週の芝重賞もスローのオンパレードで、アル共は雨の東京2500mなら持続力重視だろうと◎ゴールドアクター○レコンダイト▲スーパームーンと打ってみたんですが、賞味上がり3Fの競馬(11.1-11.2-11.9)になってメイショウカドマツが番手から抜け出してしまうと後ろからは何もこず、ゴールドアクターがゴール前で何とか捕まえたところへ大外からレーヴミストラルが上がり33.8で追い込んで3着
レコンダイトは目黒2着も大阪-ハンブルク2着もゴール前が12秒台の持続戦で、その後は2000mのスピード競馬と長距離の上がり勝負で凡走つづきですが、まあわかりやすいキャラではありますな
勝ち馬の血統についてはNETKEIBA「重賞の見どころ」より再掲しますが、スクリーンヒーローを少し脚長にして少し緩慢にしたような中距離馬で、父同様Tom Fool的な無駄のない脚捌きで走るので、字面の血統以上に長距離のスローで速い脚が使えるのがいいですね
ゴールドアクター
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011105266/
近親に目立った活躍馬はおらず、母ヘイロンシンは障害2勝。母父キョウワアリシバは5勝をあげ朝日チャレンジC3着、その父AlyshebaはAlydarの代表産駒でケンタッキーダービーやBCクラシックなどに勝った。Roberto系×Alydar系だから筋骨隆々でパワーでごり押しする中距離馬のイメージだが、意外に脚長でしなやかな体質で長い距離をゆったりとストライドで走る。これは母系に入るセダンやPalestineの柔らかさも受けているからだろうが、スクリーンヒーローの活躍産駒の中でも最も父に似た馬とも言えるだろう。ちなみにスクリーンヒーローは4歳秋にアルゼンチン共和国杯-ジャパンCを連勝している。
ボールライトニングは母のナスキロクロス(SecretariatとCaerleon経由)由来の体質の柔らかさがありストライドをきれいに伸ばして走るので、ダイワメジャー産駒でいうとダイワマッジョーレやエクセラントカーヴのような斬れ方をするので、内回りより外回りのほうがパフォーマンスは上がるだろうという読みもできました
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013109022/
とはいえノーザンテーストが強い伸びのないマイラー体型で、エクセラントカーヴの1400版というイメージではあるので、朝日杯となるとアストラエンブレムのほうに重い印を打ちたい
シャドウアプローチはジャングルポケット産駒でHyperion的にしつこいのが取り柄みたいなところはあるので、東京でこれだけ上がりが速くなるとあんまり持ち味は活きないかなと
モーゼスはカレンブラックヒルよりも加速が中距離向きというか悠然としていて、柴田善臣は悠然と後方を追走して悠然と追い込んでましたが(^ ^;)、これはもう少し長いところで悠然と先行させてみたい
ファンタジーはルメールのキャンディバローズが好発からスローの4番手につけ、直線でナスキロ柔くしなって抜け出したところがゴールでした
母アフレタータは全4勝を芝1200mで上げたタイキシャトルのスプリンター、そこにディープインパクトが配されて生まれた娘は、母よりは少し体型に伸びが出て体質が柔らかくなって1400寄りのマイラーに出たのは順当
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013103606/
こういうナスキロ柔いディープを京都外回りで料理させたらやっぱりフレンチの鉄人が最強で、キャンディバローズ(ファンタジー)は母系にCaerleonとSeattle Slew、エキストラエンド(京都金杯)は母系にMill Reef、ダノンシャーク(京都金杯)は母系にCaerleonとMill Reef、サトノアラジンもレッドオーヴァルも実にソツなく斬れ味を引き出してます
ワントゥワンは血統のイメージどおり、ワンカラットを少し細身で脚長でしなやか体質にしたような1400m寄りのマイラーで、今日は位置取りの差だけで届きませんでしたが、同じメンツでJFをやったらこれが最先着とみたい
日曜の京都ダートは久々の超高速馬場で、8Rも9Rもスイスイ逃げ切り、そして差し馬で圏内にきたのはマヤノオントロジーにマルケサスにヨヨギマックと内枠のイン差しばかりで、高速すぎて外を回ったらまず届かない馬場でもありました
というわけでみやこSは、インベタ馬場のときはインベタに固執する岩田ローマンレジェンドが最内から抜け出し、それにインベタでついて回ったロワジャルダンがゴール前で差し切り、3角までロワジャルの後を追走し4角手前から外に持ち出したカゼノコが追い込んで2着
私の◎○はともに道中外々を回ったのが敗因とみたいですが、まず凡走はないだろうと思われたダノンリバティでも道中外を回ると掲示板にも載れないバイアスではあったのです
「ロワジャルダンはキングカメハメハ×サンデーサイレンスで母系にTudor Minstrelが入ってNureyevとLyphardのFair TrialっぽさLady JurorっぽさがONになった短足曲飛ピッチ走法なので、小回りを捲るような競馬が合っている」(ブラジルCボツ予想)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011104144/
「カゼノコはなかなかFair Trial的な体質やということがパドックでも再確認できたし、あの感じならむしろピッチで捲ってナンボという印象で、たとえば函館1700mとか、自ら捲りにかからざるをえない条件に出てきたときに狙ってみたいかなあ…」(フェブラリーS回顧)
終わってみれば「Fair Trial的なピッチ走法で東京では割り引き」と書いてきた2頭がブラジルCから一変、ロワジャルダンの全兄ゴールデンチケットもダートでオープンを張った馬ですが東京では勝ち鞍なしで、キンカメ×サンデーってほんとに配合に素直でしょう?
名古屋遠征初日は名古屋コーチン三昧からの大衆中華、二日目のランチは「千力」の塩かき揚げ丼でこれも絶品
しかしちょっとヘビーなメニューがつづいたので、夜は和食でアッサリと、栄の小料理「ひだ」にてはぜの刺身と唐揚げなどをつまみながら、GKさんと旧交をあたためてきました
東海公営の裏話もいろいろ聞かせてもらいましたが、とてもここでは書けないです(^ ^;)
アースライズは母ライジングクロスが英オークス2着馬で、母系の奥にはBustinoやExburyなどの重厚なスタミナが入り、持続力だけなら3歳牝馬でも上位にランクされる馬
だから桜花賞や紫苑Sのような上がりの競馬だと絶好位にいても鋭さ負けしてしまう一方、秋華賞やオークスのように持続戦ロンスパ戦になるとついていけないように見えてもジワジワ差を詰めてくる
1800m以上でゴール前1Fが12秒以上かかる持続戦では、秋華賞5着、オークス4着、フラワーC2着、先着を許したのはミッキークイーンとクイーンズリングとマキシマムドパリとアンドリエッテとルージュバックとクルミナルとアルビアーノだけ
この上がり12秒持続戦においてアースライズに1馬身以上先着したのは、ミッキークイーン(オークス3馬身1/4、秋華賞1馬身1/4)、ルージュバック(2馬身1/2)、クルミナル(2馬身)、アルビアーノ(1馬身1/2)、クイーンズリング(1馬身1/4)の5頭だけで、中距離の持続戦における格をはかるにはまずまず精度の高いモノサシといえるのではないかと
ミッキークイーンは浜中の好騎乗とオークス馬の持続力で秋華賞も勝ちきったけれど、アースライズをモノサシにした単純比較では内回りのぶんオークスよりパフォーマンスは落としているとみることも可能で、Riverman的なナスキロ斬れで差す馬ですからやはり本来は外回りがベターだろうと
本日18時更新のNETKEIBA「重賞の見どころ」ではエリザベス女王杯とデイリー杯と福島記念の上位人気馬の血統解説を書いていますので、今週もよろしくお願いします
さてこれから4重賞の回顧を書いて、ウイニングポストとNETKEIBAのコラボ企画の選考、それから次号のキャロット会報「血は水よりも濃し 拡大版」の原稿、明日夜のさっさん会までに全部やっつけますよ(・∀・)
■『一口馬主好配合馬ピックアップ(2014)』で望田潤が推奨したボールライトニング(牡2歳)が土曜東京11R京王杯2歳S(G2・芝1400m)を勝ちました。
★グリーンファーム愛馬会
父ダイワメジャー
母デフィニット(デヒア)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013109022/
牡 募集価格:1500万円
3連勝で小倉2歳Sを制したデグラーティア(父フジキセキ)の3/4弟。母デフィニットはNorthern Dancer4×4、Bold Ruler4×5、Princequillo5×5・6などをクロスする父母相似配合で、そこへNorthern Dancerもナスキロもクロスしないダイワメジャーを配したのはセオリーどおり。母父デヒアはDeputy Minister産駒で母系にBold RulerとPrincequilloが入るという点でフレンチデピュティと似ていますが、ダイワメジャー×フレンチデピュティはサンブルエミューズやガイヤーズヴェルトなどが出ています。またダイワメジャー産駒で母系にCaerleonを持つパターンもコパノリチャードやゴールデンナンバーなどが出て成功しています。そして本馬の場合は母系の奥に入るグランディ(英ダービー)もポイントで、グランディはGreat Nephew×WordenなのでPretty Pollyの全姉妹クロスを持ち、Great Nephewの母はNearcticと3/4同血で、カレンブラックヒルの母系にも入るようにLady Angelaの頑強さや底力を引き出すには有効な血。ダイワメジャー産駒としてはかなりの高得点の配合といえます。パワーの勝ったマイラー。(望田)
■『ディープインパクト好配合リスト(2015)』で望田潤と栗山求がダブル推奨したサトノダイヤモンド(牡2歳)が日曜京都5R新馬戦(芝2000m)を勝ちました。
◎サトノダイヤモンド(牡・母マルペンサ)
母マルペンサはR.V.マンシリャ大賞典(亜G1・芝2000m)勝ち馬で、Halo4×3、Northern Dancer4×4、Natalma4×5・5、血統表の3/4でAlmahmoudの血を何重にもクロスしている。自身はHalo≒Sir Ivor3・5×4・5。母父Orpenは名マイラーLureの代表産駒でモルニ賞(仏G1・芝1200m)勝ち。中距離で奥行きがあるかとなると疑問もあるが、速攻系マイラーとして有望でPOG向きだ。(望田)
★サトノダイヤモンド(牡・母マルペンサ)
セレクトセール当歳で落札価格2億3000万円。母マルペンサはアルゼンチン産で、コパデプラタ大賞(亜G1・芝2000m)、クリアドレス大賞(亜G1・ダ2000m)、ジルベルトレレナ大賞(亜G1・ダ2000m)を制覇。Northern Dancer4×4の片方がDanzigを経ているという好パターン。母の父Orpenはデインヒルと配合構成が似ており、その父LureはBertolini(ジェンティルドンナの母の父)と同じDanzig×Alydarという組み合わせ。初子だけに手探りの部分もあるが、まともなら走ってくる。(栗山)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013106101/
■土曜京都11RファンタジーS2着 メジェルダ(ディープ・望田&栗山)
■日曜福島9R500万下 ウインアキレア(一口・栗山)
■日曜東京11RAR共和国杯3着 レーヴミストラル(POG・望田)
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今日も老人たちのよくわからん集会によって居間が占拠されており、テレビが観れないので重賞回顧は夜になります…
ボールライトニングは1400mベストで早期回収というのはほぼ描いたイメージどおり、外マイルのG1となるとアストラエンブレムのほうが上だと思うので、そういう意味でもここを勝てたのはよかったよかった(・∀・)
①「ナスキロ+Tom Fool」的な血を経由するHaloのニアリークロス、②「Hyperion+Donatello」やWorden≒Le FabuleuxによるLady AngelaのPretty Pollyいじり、これが私の言う「ダイワメジャー黄金配合」で、①②を好形かつ質の高い血を経由して満たしているのがモーゼスとアストラエンブレムとボールライトニングで、2歳のダイワメジャーを配合だけで選ぶとこの3頭が◎○▲
ちなみに昨年の「一口馬主好配合ピック」でピックした馬はここまで9頭が出走し、以下のような成績です(セルデュークはアフリート魂逆噴射、というよりも周りに馬がいるとパニック状態で、まずはレース慣れが先決かと…)
ボールライトニング[2.0.0.0]
ケルフロイデ[2.0.0.0]
アストラエンブレム[1.1.1.0]
マイネルボールド[1.0.0.4]
ウインムート[1.0.0.2]
レッドリュンヌ[1.0.0.0]
ピッツィカート[0.1.0.0]
ウインミモザ[0.0.0.2]
セルデューク[0.0.0.1]
サトノダイヤモンドはパドックで実馬を見てももちろんいい馬なんですが、一言でいうと欠点がなく出来上がっているという体つき
レースはゲートをポンと出て番手につけ、前半64秒台の超スローをちゃんと抜いて走れていて、途中で外から2回つっかけられても涼しい顔でマイペース、浜中に一気に捲りきられたときも意に介さず、直線で型どおりに追い出されるとHalo的な無駄のない脚捌きでフワリと加速
HaloとNatalmaのお化けが、大人びたレースでデビュー戦を完勝楽勝、今のところはセンスと完成度が図抜けている印象です
メジェルダはハナからファンタジー狙いの指名だっただけに、そして好配合が多い村田牧場(キングヘイロー黄金配合でおなじみ)さんちの生産馬だけに、あそこまでいったら勝ってもらいたかった
これもだいたい血統表の第一印象そのままの馬で、強いていうとSeeking the Goldのパワーまかせの単調なところが思った以上に表現されているかな、メジェルダのファンタジーとディサイファの札幌記念は重なる部分があると思います
今年の「ディープインパクト好配合リスト」で推奨した馬は、ここまで9頭が出走し以下のような成績(◎はベスト10、○は10~20位、▲は爆弾3頭)
○プロディガルサン[2.0.0.0]
◎メジェルダ[1.3.0.1]
◎サトノダイヤモンド[1.0.0.0]
◎ダノンシャルマン[1.0.0.0]
○ポルトフォイユ[1.0.0.0]
◎ラベンダーヴァレイ[1.0.0.0]
○レヴィンインパクト[1.1.0.0]
◎ヴィブロス[0.1.0.0]
▲ヴァンキッシュラン[0.1.1.0]