栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

ネオユニヴァース産駒(13)~外回りを克服したゴールスキーとネオヴァンドーム

2011-02-02 22:46:16 | 配合論
「灰色に染まる?今年のきさらぎ賞」でのyさんのコメント、「望田はネオユニ産駒は内回りで買って東京と外回りは買うなと言ってたのに、ネオヴァンドームはきさらぎ賞を勝ったし、ゴールスキーなんかどう見ても外回り向きやないか~!おら責任者出てこい!」にお答えします(んなこと言ってないか(^ ^;)

書いてるうちに話が拡がってしまって長編になったので別エントリにしました

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まずネオユニ産駒が内回り>外回りなのは、使える脚が短いというよりも、ジリ脚でパワーと粘りで走るので、東京や外回りによくみられる上がりの速い決着が苦手だからというべきです

だから京都外回りでもネオヴァンドームが勝ったきさらぎ賞ぐらいの上がり(11.7-12.1)ならば鋭さ負けはないわけです
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007102913/

またロジユニヴァースが勝ったダービーはご存じのように泥んこ馬場でしたが、これまでネオユニ産駒が東京と外回りで勝った重賞はこの二つだけです

ちなみにネオユニヴァース自身がきさらぎ賞を勝ったときのレース上がりは11.8-11.9でした

とはいえ、ネオユニ産駒ながら東京でいちょうSを勝ち東スポ杯でローズキングダムと叩き合ったトーセンファントムが母父トニービンだったことからも、ネオユニ×トニービンという配合は、ネオユニ産駒にしては長い直線向きの斬れを持ち合わせていることがある…とはいえるかもしれません

ゴールスキーはマイルCSと阪神Cのときに「この馬はネオユニ産駒だが外回り向き」と書いたんですが、母ニキーヤがNureyevの相似配合でそれをネオユニの母ポインテッドパスがまた継続していて、ようするにNureyevのNorthern DancerとNasrullahとHyperionとFair Trial(Son-in-Law)を代々増幅した配合になっていて、Nureyev的な持続力のある斬れでドーンドーンと伸び続ける感じで、ようするにキンカメ産駒なんかと似た伸び方斬れ方をするんですよね~
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007102676/

まとめると、

(1)ネオユニ産駒はパワーと粘りで走るので捲りのきくコースで買うのがセオリーには違いないが、上がりが速くならなければ外回りでも好走は可能

(2)ネオヴァンドームやトーセンファントムのようにトニービンをもってきたり、ロジユニヴァースやゴールスキーのようにNureyevをもってくると斬れのある産駒を出すことも可能

(2)について配合的に解説すると、ポインテッドパスとトニービンとNureyevがHyperionとFair TrialとNasrullahで脈絡するからだろう…と私は思います

yさんのおかげで久々にネオユニ産駒のお勉強をしたという感じで、しかも東京新聞杯のネタともかぶっていたのでなかなか有意義でした

ネオユニヴァース産駒(12)
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/5e10b9e47e8dd1e406727351eaed5da9
コメント (9)
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