江戸時代、日本人の清潔さ礼儀正しさに外国人が感嘆し
たと聞く。このことを藤沢周平作品を読みいつも思い出す。端正な文体で精神が清められる。キオスクで買い車中で。「山桜」の一篇、隣りあわせの客車の身、目頭熱くなり涙の始末に困った。
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北の地の少年時代がみずみずしく描かれる短編小説集。全編に「遠別」が。エッセーだと思って読んでいた。汽車の窓の雪世界で目を休めながらの再読。自分と通底する風景が。北の冬がこんなふうに描けるんだ。湯本香樹実の解説も嬉しい。同年齢、遠別出身。遠別農高の先生が最近書いた小説の装丁もしている。
先週の土日、生まれ故郷へ。駅前百貨店にあった親しみある本屋が1月末移転。寂しい。駅前本屋は文化の指標、街づくりの要諦ではないか…と思う波風であった。