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精神を病んだハリウッドのセレブたち……何のこっちゃ??「マップ・トゥ・ザ・スターズ’14」

2015-05-25 17:27:35 | 映画

               
 この映画の監督デヴィッド・クローネンバーグは「『マップ・トゥ・ザ・スターズ』は人を選ぶ作品だ。明らかに、大ヒットが狙える映画ではないし、インディペンデント映画として製作するのも難しいだろう。『コズモポリス』より難解な映画だということは間違いない。でも、『マップ・トゥ・ザ・スターズ』は辛辣で皮肉めいている。興行収入を稼ぐことは難しいだろうが」と語る。(ウィキペディアより引用)

 ここにある「コズモポリス」も最初の十数分でギブアップした。難解というより退屈で、感情移入が出来なかったからだ。この映画もまさに「何だこりゃ!」で、皮肉な映画であっても大した刺激は受けなかった。

 精神を病んだアガサ・ワイス(ミア・ワシコウスカ)がフロリダからロスアンゼルスに舞い戻ってくるところから始まる。セラピー療法で有名な父親スタッフォード・ワイス(ジョン・キューザック)と知らなかったとはいえ結婚したスタッフォードの妹クリスティーナ・ワイス(オリヴィア・ウィリアムズ)、近親相姦のためかアガサの変調は。アガサの弟ベンジー・ワイス(エヴァン・バード)は、子役でかなり稼いでいる。
 こういう一家が豪壮な屋敷を構えている。しかし、過去の忌まわしいことがあったがために父親はアガサを迎え入れようとしない。

 スタッフォードの顧客に、もうとうの立った女優ハヴァナ・セグランド(ジュリアン・ムーア)がいた。なかなか役をもらえないし、過去の因縁で悩んでもいた。こういう普通でない人々の日常を描いて観る者を煙に巻く。

 スタッフォードの豪壮な屋敷といっても、まるで博物館のような落ち着かないたたずまいだ。母親のクリスティーナと息子のベンジーが昼食をとる場面があるが、庭に面した天井の高いガラス張りの広い部屋で、大きなテーブルでなにやらフランス料理風のものを食べている。まるで広いレストランで、客が二人っきりという風景を連想させた。

 これ以外にもいろいろあるが、きりがないので割愛する。この作品でジュリアン・ムーアが’14カンヌ国際映画祭の女優賞を受賞したが、それほどの演技だったのか。さして感動もしなかったが。

 ただ、俳優というのは自分の役柄について、深い洞察を求められることは確かなようだ。ジュリアン・ムーアはハヴァナを「私の知り合いや見たことのある人をアマルガム(アマルガム (amalgam) は、水銀と他の金属との合金の総称である。広義では、混合物一般を指す。ギリシャ語で「やわらかいかたまり」を意味する malagma を語源とする。水銀は他の金属との合金をつくりやすい性質があり、常温で液体になる合金も多い)のように混ぜ合わせたような人。ハヴァナは虚構の中で孤独に生きている女性。本当の家族はいないし、母親に虐げられたと思って、自分の母親を恨んでいる。だからハヴァナの心の中には母親の影がいる。ジークムント・フロイトが主張したような、無意識の中にある雑多なものが混ざり合っている」と分析している。

 また、ミア・ワシコウスカは「私はアガサが大好きだ。心の中に闇を抱えていながら、多くの点で非常に楽観的な見通しを持っている。アガサという女の子には甘く切ない何かがある。セレブで強迫神経症的な両親のもとに生まれ、複雑な過去を抱える一方、両親とつながっていたいと思っている。両親はアガサを拒絶するが、ある意味では自暴自棄になって両親の生き方を真似しようとしているようだ。アガサは命がけで自分自身のアイデンティティを求めている。火傷した手を隠すための手袋、顔の火傷、服用している鎮痛剤、詩を用いた儀式、こうしたすべてのものがアガサが何者なのかをはっきりさせている」と語っている。(ウィキペディアより引用)劇場公開2014年12月
          
          
          
   
監督
デヴィッド・クローネンバーグ1943年3月カナダ、トロント生まれ。

キャスト
ジュリアン・ムーア1960年12月ノース・キャロライナ州うまれ。
ミア・ワシコウスカ1989年10月オーストラリア、キャンベラ生まれ。
オリヴィア・ウィリアムズ1968年7月イギリス・ロンドン生まれ。
サラ・ガドン1987年4月カナダ、トロント生まれ。
ジョン・キューザック1966年6月イリノイ州生まれ。
ロバート・パティンソン1986年5月イギリス、ロンドン生まれ。
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