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映画「21グラム」(03年)

2005-03-28 12:49:56 | 映画
 心臓提供者を待っている余命1ヶ月の数学教授ポール(ショーン・ペン)、多くの前科を持ち、首の刺青が原因でゴルフ場のキャディの仕事を失いながら、神を信じる二人の子持ちのジャック(ベニチオ・デル・トロ)。二人の娘と最愛の夫を持つ主婦のクリスティーナ(ナオミ・ワッツ)。

 悲劇は突然訪れる。ジャックの運転する車がクリスティーナの夫と二人の娘を奪い去る。クリスティーナの夫の心臓をもらったポールは、提供者を知りたい一心で私立探偵を雇い突き止める。3人が運命の糸にからめられて、それぞれの答えが得られる。
悲しみや失意の場で「それでも人生は続く」というセリフが三回ほど出てくる。自身に納得させる言葉なのだろう。

 私にとってナオミ・ワッツ、シャルロット・ゲンズデール、ベニチオ・デル・トロは初めて見る顔で、その中でもデル・トロは存在感を感じさせる。作品自体は、話が前後して分かりづらい点が多い。それでも、2003年アカデミー賞主演女優賞ナオミ・ワッツ、助演男優賞ベニチオ・デル・トロがノミネートされ、ヴェネチア国際映画祭では男優賞にショーン・ペンが受賞している。同様にLA批評家協会賞をナオミ・ワッツが受賞していて、英国アカデミー賞ほかにもノミネートされている。かなり評価は高いようで、玄人好みの作品といえなくもない。賞に絡んでいないが、助演のシャルロット・ゲンズデールやデル・トロの妻役のメリッサ・レオは、1980年代中ごろから映画やテレビに出ていて、堅実な演技で遜色がないように思う。特にシャルロット・ゲンズデールに好感も持つ。

 題名の21グラムは、ハチドリの体重でありチョコ・バー1個の重さで、人が死ぬと21グラムだけ体重が減るという。「21グラムの重さとは?」と問いかけて映画は終わる。死を意味しているとすれば、この21グラムは計り知れない重さということになる。
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