畑のつぶやき

畑や田んぼの作物の生育や農作業の報告
農家の暮らしの日記
田畑を取り巻く自然の移ろいの描写
食、農への思い

日記

2011-04-30 19:59:51 | 農作業

4月30日(土)  のち 

田植。60aほど、3枚。田植機の移動。明日は、雨の予報だが、午前中ぐらいは、転記が持ちそうなので、植える予定。

日の出前くらいには、起きて、食事の支度や、洗濯、植える予定の苗のトラックへの積み込み、などをやっておく。母に朝食を食べさせ、食べ終わったお膳を下げてから、田んぼに出かける。ないやかやで、8時を回ってしまう。

機械が植えるのは早いが、苗の積み込みは、人力。軽トラのコンテナから降ろし、田植機まで運び、苗載せ台にセットする。一枚一枚運ばなければならず、ここに時間がかかる。ほとんどの田植え風景は、軽トラのコンテナの所に、苗運び係。機械が動いている間は、手持無沙汰、ただ待っていなければならない。稲作専業の、大規模農家なら、いかに短期に植えるかが能率。補助者も必要だろう。私たちのように、田んぼ、畑、ニワトリと、複合的にやっている場合、限られた人力は、分散する方が、効率的。

田植機を移動して、再び軽トラで、苗箱棟を片付けると、うす暗くなる。遠隔地に散らばる田んぼは、能率が悪い。今日は、最も大きな田んぼなので、作業能率がよく、面積をこなせた。

今日、もう一つ、歳をとった。田植、あと何回やれるのだろう。


田植日和

2011-04-29 20:10:58 | 農作業

4月29日(金) 

朝は冷える。気温は6℃くらい。日中も昨日ほどには、気温は上がらないが、暑くもなく、寒くもない。風も、そよと吹く位で、静かな一日。まさに田植日和だ。

今日は、となりの集落の田んぼで、依頼を受けている田植だ。植付と、刈り取りの依頼を受け、日常の管理は、依頼者が行う。収穫したコメも、依頼者のもので、私は、作業の代金をもらうことになる。肥料も、化学肥料だし、植付時に、苗に殺虫剤を散布しての田植えとなる。昨日、あまりの強風ゆえ、準備をやらなかったので、早朝から、苗運びや、殺虫剤の散布をやる。その後、食事の支度をし、コーヒーで一服してから、少し早めに田んぼに向かう。委託を受けた田んぼは、3枚で、20a強。午前中に終わり、引き続き、私の田植えに移る。同じ一角に田んぼはある。15aで3枚という、小さな田んぼだ。午前中には終わらない。

午後は、一時間ほどで、終わり、次の田んぼに、機械を移動する。こんな良い田植日和なのに、ままならない。こんな日に限って、母が、ショートステイから帰る日だ。4時ころには、家にいなくてはならない。時間がもったいないと思いながら、帰る。一時間近く早いが、苗を積んで、田んぼに行っても、30分弱で、再び帰らなくてはならない。諦めて、家で雑用。4時半ころに、母を迎え、、田んぼ回りをする。田植は、あす再開だ。


校外活動

2011-04-28 19:44:19 | 暮らし

4月28日(木) 

雨は日の出過ぎころまで降っていたが、その後は急速に回復して、快晴。雨上がりの青空は、すきとおり眩しいほどだ。しかし、今日も風が強く、田植には、あまり向かない日になりそうだ、と、恨めしく、太陽を見た。

子供たちが、「富士山が見える」と、にぎやかに話しながら、やってきた。当地域の小学校の三年生たちだ。

数日前、集落の区長に、学校から連絡が入った。校外活動を行うが、途中の休憩場所として、公会堂を使用させてほしい。気の利きすぎるほどの現区長。子供たちにジュースを用意しておこうと、会計係の私に連絡があった。また、昨日は、田植の終わった仲間何人かも頼み、公会堂周囲や、近くの道路わきの草刈もした。私には、「お前は、早く植えちゃえよ!」と、草刈は免除してくれた。

そんないきさつから、午前中は、田植は延期して、ジュースを冷やして、9時過ぎから、公会堂。9時半ころに到着の予定だというので、二人で、鍵を開けて待っていた。隣の集落との間の、ちょっと小高い丘を下りて、総勢30人ほどの集団が見えてきた。農村集落では、めったに見ることのない、まとまった子供たちの集団だ。西にまっすぐ伸びる田んぼの真ん中の道路は、真正面に、富士の山頂が、小さく見える。

30分ほどの、子供たちの滞在が過ぎ、私たちもお役御免。昨日の続きを始める。しかし、今日の風は尋常でない。10m以上もあるほどの強風。時折、風の叫ぶほどの音も聞こえてくるほどだ。だから、ゆっくりとしたペースでやる。浅水にしてあるから、波に目を取られることはないが、作業はやりにくい。3枚、25a強を植える。その後は、明日植える予定の箇所に田植機を移動しておく。


植始

2011-04-27 19:49:53 | 農作業

4月27日(水)   いちじ  のち 

田植を始める。3時過ぎに、家の近くの田んぼに田植機を運び、試運転を兼ねて、植え始める。

この植え初めまで、準備が大変だ。前もってやっておけばよいのだが、さあ植えようという段になって、田植機の点検を始める。かなり古い田植機なので、万一、田んぼの中で、具合が悪くなると大変なので、全体を良く点検しておく。機械は、オイルが重要な役割をする。高速で回転する部品類の潤滑剤として、作業する部分を上げ下げする油圧ポンプを作動させる、等、役割は多い。とくに農業機械は、過酷な条件の中で、仕事をする。田んぼ用の機械は、特にそうだ。水の中、泥水の中でな作業だ。オイルが漏れたり、水が入ったりしないように、オイルシールで防いでいる。しかし、可動部分なので、当然摩擦で、すり減るから、ときどきは交換しなくてはならない。しかし、機械も年数がたつと、オイルシールだけではなく、金具部分もわずかではあるだろうが、摩耗する。頻繁にシールを交換しても、わずかなオイル漏れがある。こうした部分からは、水中では、水が浸入するようになる。オイルの中に泥水が入り、油圧が効かなくなってしまう。この田植機がそうだ。

水混じりのオイルを抜いて、室内を洗浄し、新しいオイルを入れ直す。グリスアップや、オイル射しなどをして、機械が正常に作動しているかをチェックする。そんな作業に時間がかかる。植え始めが、夕方になるわけである。

軽トラックに、苗コンテナを積み、苗を積み込む。水を吸っている苗は重く、60箱も積みこむと、一休みだ。田んぼでは、機械に苗を積み込む。初めは12箱積む。これも足場の悪いところでの作業。実際に植え始めるのは、4時を回るころ。一枚目の田んぼは、8aほどの田んぼで、もち米を植える。2枚目からは、コシヒカリ。やはり、最初だから、12箱。以後は、田植機に、残り苗が乗っているから、減った分だけ足してゆけばよい。3枚目にかかった時には、6時を過ぎていたが、この田んぼまでは、ポンプ揚水の田んぼ。浅水で、植付作業をするから、今夜の雨を溜めたいと、薄暗い中でも、続ける。途中、霧雨も降り始めてきたが、7時前に、完了。

30a弱、3枚完了。


青嵐

2011-04-26 20:01:17 | 農作業

4月26日(火)  

早朝は、6℃。昼は良く晴れて暖かい。昼近くなると、風が強くなる。南西の風なので、冷たくはないが、まともに風に当たっていると、やはり寒く感じる。と、こんな天気が最近は多い。うっとうしい風で、農作業の邪魔だ。田植に着手する気持ちにもならない。そんな気分のせいではないが、今日は、トラクターの洗浄。グリスアップをした後、トラックの荷台を修理する。

主に、大型機械の運搬専用といってよいトラックだ。年間の走行距離はわずかなもので、車検、税金、自動車保険と、経費ばかりかかるが、ないと不自由。極力他の出費は掛けないようにしていたが、ついに荷台がボコボコになってきた。合板の床のトラックで、何年か前、同じような合板を張り、補強して、使っていた。しかし、運搬するのは農作業に使う車両だ。土で汚れた機械をのせる。特に、田んぼ作業では、ドロドロの土が、一杯の機械を運ぶ訳だから、非情に過酷な状況にしてしまう。こまめに掃除をすればよいのに、それもしない。その上、青空駐車。合板は、水分をたっぷり吸うことになる。最悪の状況だ。トラクターなどは、なんとか運搬できたが、田植機は無理のようだ。

田植機の車輪は、空気のはいらない固いゴム製だ。床にかかる力はかなりになる。荷台をぶち破る可能性がある。ホームセンターから、輸入品の外材の板を購入。合板よりは丈夫だろう。接着剤を使っていないから、水にも強いはずだ。出来上がりはきれいだ。無垢の白木の床の用で、部屋の床の様。泥だらけの機械をのせるのはもったいないほど。と、思っているのは今のうちだけ。一日二日走らせると、様子は一変するはず。それが仕事なのだから。

歳時記カレンダーより

五月の項目に、「青嵐」というのがあった。  (草原や森の木々を渡る風は心地よい。ことに若葉のころは、風も青く染まったようにさわやかだ。嵐といってもやや強い風である。同じころの「薫風」はこれより穏やかな響きで、文字通り、薫るようなな風) とある。

この季節、やや強い風が、多いということだろう。気圧配置の関係で吹く、このころの風は、冬の風と違う。そんな、初夏の強い風を、「青嵐」といって楽しんだのだろう。しかし、最近は、その風が、もう少し強まったのか、農作業には邪魔な、「青嵐」である。


日の出

2011-04-25 19:41:54 | 農作業

4月25日(月) 

日中は良く晴れて、暖かだが、朝晩の空気の冷たさは相変わらずだ。今朝も、日の出ころは、5℃くらいだった。夕方も、日が陰るころには、上着が一枚余分に欲しくなるほどだ。

朝、明るくなるのが早くなった。春分の日ころは、5時はまだ真っ暗だった。5時過ぎに起床すると、電灯が必要で、「早起きした」という気持ちになった。それから、一月。5時に起床しても、「あっ!寝坊してしまった!」という感じで、時計を見てしまう。今日の日の出は、4時56分。雲の無い日は、東の空から、真っ赤な太陽が、顔を出す。だから、4時30分ころには、明るくなり始めている。春は、朝明るくなるのがどんどん早まるのが、実感できる。春分の日から一月ほどで、45分も日の出は早くなる。一日に1分以上も早くなる計算だ。ちょっと布団から出るのを躊躇していると、あっという間に、太陽は高くなってしまう。

日の出の速さは、春の様々な生命の誕生や、成長を促す。太陽のありがたさを実感する季節だ。農作業が集中しても、大変さより、作物の生育や、周りの草木の芽吹きに、喜びを感じる。同じ忙しさでも、秋の収穫の時とは違う。天気を気にしながら、あせって収穫する秋。日ごとに生育する命から喜びをもらいながら、植え付ける春。

この季節の朝は、よい。

作業  代かき 30a強  4枚  代かきを終える。代かき用のハローを洗浄。トラクターから取り外す。


日記

2011-04-24 19:32:43 | 農作業

4月24日(日)   いちじ 

雨上がりの朝。空気はすっきりして、太陽がひときわ眩しい。寒くも暑くもない良い日和。トラクターを運転していても、眠気が来るほどだ。が、そんな日和も長くは続かない。午後になると、南西の風が強まる。予定していた代かきが、早めに終わったので、少しだけ残っていた、田んぼの法面の草刈をするが、強く吹く風に、バランスを崩しそうになることが、度々だった。強風の吹く日が多く、こんな日の田植えは大変だろう。田んぼの水が波打ち、見にくいし、苗にもよくない。しかし、今日は日曜日。休みの日に田植を予定する人たちにとっては、延ばす訳にはいかない。今日、植えなければ、一週間後になってしまう。回りは、もうほとんど植え終わっているから、なんとしてもやってしまわなければ、と、田んぼを走る田植機も何台か見える。

この一週間ほどで、田植はピークを過ぎ、八割以上が、うっすらと緑色に見える、そんな風景に変わってきた。私も、代かきがほぼ終わる。明日、半日ほどやれば済むだろう。そろそろ、田植を始めるころだ。でも、田植機の点検などの必要もあり、当初の予定より、2~3日、遅らせての植え始めになるかもしれない。苗の状態からは、あせる必要はないから。

苗代プールの水を落とす。植える時まで、水の中に入れておくと、苗の運搬の時、水がぽたぽた、その上、重くて大変だから。

代かき 70a強、4枚。


放射性物質

2011-04-23 19:42:39 | 食、農への思い

4月23日(土)   いちじ 

大降りにはならないが、ほぼ一日降り続く。南風も強く、暖かい雨だ。雨不足だった、田畑には、よい雨で、野菜も一息つき、田んぼの水も少しは潤ってきた。しかし、喜んでばかりはいられない。いや、危険な雨となる可能性もある。ミカンを栽培している友人から、情報が届いた。甘夏ミカンを、社会福祉協議会に、寄付したそうだ。社協では、福祉施設等で、加工食品にするという。福島の原発事故ゆえに、放射能の測定を依頼した。その分析結果をもらったからと、見せてくれた。

4月の初めに収穫した、甘夏の皮と実それぞれの分析結果です。この数値が、多いのか少ないのか、危険な数値なのか、安全かどうか等は、ここに判断するしかないでしょう。ちなみに、食品安全委員会による暫定規制値は、下記になります。

福島の原発事故の以前は、どんな数値だったのか分かりませんが、250km以上も離れた、私たちの所まで、確実に飛散してきているのは、事実でしょう。そして、この分析は、甘夏ミカンのものですが、福島原発から飛散してきたものだとすると、この地域全体に、同レベルの汚染はあるでしょう。畑の野菜や、ニワトリたちに与える緑餌も、多かれ少なかれ、似たような、数値が検出されるのでしょう。

あわてたり、極端に不安がる必要はないと、思います。しかし、現実がどうなのかは、きちんと把握して、自分なりの、しっかりした判断基準を作っておく必要はあると思います。

今日の作業。 一日田んぼ仕事。田んぼを回り、水の排水口(水手)を見て回り、水位の調整をする。代かき。50a強、8枚。


代かき

2011-04-22 19:39:35 | 農作業

4月22日(金)  のち 

田んぼ作業  代かきを始める。ハローの試運転でもある。ハローもロータリーと同じように鉄製の爪が何本も付いていて、回転して作業する。爪の形状が、ロータリーとは違う。ロータリーは耕すための爪だが、ハローの用途は撹拌することだ。だから、ハローは、田んぼに水を張ってからの、代かき作業専用の機械である。ロータリーと違い、耕せないから、田んぼを深くすることがなく、表面の土を撹拌して細かくするだけだから、深い所の土は、塊のまま残せる。田んぼの作土としては理想的な状態にできる。表面を撹拌するだけだから、抵抗を食わないから、作業幅を広く取れる。作業能率がよくなるし、仕上がりもきれいになる。

昨年までは、深い所があり、ていねいに何度も走らすことができヅ、高低を直せなかった田んぼに入る。ハローでも、土を引っ張れるようになっている。最初は、高い所の土を低い方に移動させてから、代かき作業に移る。かなり時間はかかるが、条件を良くしておけば、田植の時に苦労しないで済む。低い所があると、水が深くなり、植えた苗が水没して見えず、植えるのに気を使い、時間もかかる。完璧に平らにすることはできないが、高低差を少なくしておくにこしたことはない。

6時過ぎに上がるが、50a強、6枚の田んぼの植え代が完了。

明日は雨になり、雨量もまとまるようだ。雨中の作業になるが、代かきを続けることになる。


漏水田

2011-04-21 20:15:13 | 農作業

4月21日(木)  いちじ 

曇りでもよいのだが、もう少し気温が欲しい。そんな天気だ。しかし、さすがに、4月も下旬の太陽は、暖かい。日が射すと、草刈機を背負う背中は、汗でびっしょりとなるほどだ。

どうしても水が抜けてしまう、漏水田がある。田んぼ下の側溝に水が滲み出る。畔からだけでなく、田んぼの底全体から、漏れているのではないかと思うが、畔にマルチシートを張ることにする。毎年は、畔波シートを使うのだが、マルチシートの方が楽だから、切り替える。今年からは、ポンプを使わなくとも給水できるようになったから、水を切らすことはない。そんなことからも、楽な方を選択する。マルチシートの端を田んぼの泥の中に押し込み、もう片方の端は、畔の上で、田んぼの泥をのせ押さえる。余計な作業をやるのだから、なんとか漏れが止まってほしい。

後は、田んぼの法面の草刈を、一日通してやる。