畑のつぶやき

畑や田んぼの作物の生育や農作業の報告
農家の暮らしの日記
田畑を取り巻く自然の移ろいの描写
食、農への思い

蓮華

2012-04-05 19:06:15 | 田んぼ

4月5日(木) 

今日も嵐のような南風が吹き続く。サツマイモの苗床のトンネルは、用をなさない日が続く。夜には、閉め切るから、飛ぶことが無いので、暖は取れるから救われるが。

連れ合いは出かけているので、育苗ハウスの面倒見の他に、ニワトリのタマゴを見たりのこまごまが入るので、まとめた作業は組まない。田畑を回る。宮畑は、きれいに耕されているが、花畑も、秀畑も中途半端だ。収穫の終わった所を耕そうと思うが、それぞれに、少しだけ収穫できる野菜が、残っている。少しばかりの収穫なので、耕してしまいたいとも思うが、今の端境期。とれるものは、一把でも二把でも、欲しいのは、連れ合いの気持ち。細切れで耕すのは手間取るだけで能率悪い。しばらく延ばすことにする。

田んぼの施肥も強風で無理だし、蓮華や、ヘアリーベッチも、一週間でも、10日でも、生育させたい。畔付けや、耕起は、もう少し後にしたい。そんな訳で、午後は、畑の片付けに出かける。マルチを撤去したり、まだ、細々と収穫できる畝は、マルチの撤去の準備。フィルムを抑えている、脇の土を外しておく。草が生い茂ったりしているので、この作業が、結構手間取り、ついつい後回しにしがちだ。その結果が、マルチ撤去の遅れで、苦労することになる。一歩先んじて、やっておく。

所で、田んぼを回って、うれしさを発見。まだまだ小さいが、ようやく、歩きながらもレンゲと判る田んぼの中を歩く。今年は、寒すぎたが、そろそろ大きくなってくれと、レンゲの生い茂っている田んぼを思い描いていると、小さなピンクの花が目に飛び込んできた。えっと思いしゃがみ込むと、本当に、レンゲの花だった。回りを見回すと、ポツンポツンと、小さな花が咲いている。田んぼ全体ではない。ごく一部だけで、大きく成長したレンゲの群がある。そこだけに花が見える。広い田んぼの中で、レンゲの生育に最も適した、最適スポットなのだろう。やはり、条件がよければ、レンゲは、この時期でも、花をつけられることが、確認できた。

よく見なければわからないが、

  

確かに、レンゲの花だ。

  

 


田んぼ

2008-07-22 19:46:44 | 田んぼ
7月22日  ときどき 

田んぼが危機的状況になってきた。梅雨後半の一週間、大気が不安定で雷雨の予報は、当地では無縁だった。蒸し暑い曇り空だったが、雨はお湿りにもならない霧雨だけだった。期待した18日の雨予報も空振り。そして19日は、梅雨が明けた。梅雨明10日、の例え通り、今月いっぱいは、雨は降らないだろう。
田んぼの水がなくなってきた。この三日間、自分の仕事ができなかったつけも回って、大きく割れ目ができた田んぼもある。あまりひどくなると、水が溜まらなくなる。すでに危機的な田んぼもある。
バルブをひねれば、水を入れれる田んぼはどうにかなる。役員にポンプを動かし、配管の一部を止めてもらわないと水が上がっていかない、高い所にある田んぼの水入れをする。水の具合を見ながらだから、ほっておけないから、水を入れながら、畔の草刈り。
その他に4か所、水を入れる。バルブを開けたり、ポンプを動かしたりしているから、時々様子を見に、東奔西走。忙しい一日だった。とりあえず、一安心。明日も水入れになる。

だいぶ穂が出そろってきた。

まだ青いが、しっかり稲穂をつけている





畔波板

2008-04-05 19:56:34 | 田んぼ
4月5日 

畔付けや、水止、荒代かきをしても、水の溜りの悪い田んぼがある。畔にオケラ、ザリガニ、モグラなどの穴があったり、水の滲みやすい土質だったりが原因だと思う。そんな田んぼは、畔にポリマルチを張ったり、塩ビ製の畔波板を差し込んで水の漏れを防ぐしかない。
我が家の田んぼも、こんな状態の田が何枚かある。畔波板を張る。幅30cmで20mの波板を畔際の田んぼの中に差し込んで、所々を杭で押さえる。水が波板でさえぎられ漏れが少なくなるわけだ。漏水田は畔際の田面からも水が漏る場合もあるから、この作業で完璧とはいえない。
今日は、三枚、160mほどの作業だった。しゃがんでの仕事で、腰にきた。

畔波板を張った畔


長い畔も


ひよこの写真を、昨日に続いて
トウ立ちした白菜を食べているところ



断水

2008-04-03 21:37:54 | 田んぼ
4月3日   とても暖かい一日

今日も一日荒代かき。
トラクターをトラックに積んで出かける。約10分くらいのところ。60a強で三枚の田んぼを予定する。ここも、水持ちに苦労するところで、丁寧にやらなければならない。
1時近くまでかかって、一枚35aを終わらせ、昼食に帰る。午後、次の田んぼへ。ところが水が出ない。荒代をかくには水が少なすぎる。近くで作業している人に聞くと、「配管に空気が入ったんじゃないか、でも役員はみな勤め人だから」とのこと。堰からの水をサイホンで汲むやり方だから、空気が入ったら最後、呼び水をしなくては、水は出ない、。
家の近くなら、中止もありうるが、もう一度最初からは勘弁して。水の少ない田んぼで強行することに。とにかくやってしまえだ。で、見栄えは良くないがトラクターを動かし続ける。土がぼこぼこの畑状の田んぼを後に、後ろ髪を引かれながらも、3枚めの田んぼを終わらせる。
夕方になりようやく役員がきてくれる。ポンプで呼び水をして、ようやく田んぼに水が入る。これで、今日の作業が無駄にならないで済んだ。
でも、このようなことは時々あるが、身体以上につかれることだ。

すみれ

2008-04-02 20:19:31 | 田んぼ
4月2日  後 

朝は少し冷えるが、日中は風もなく暖か。
今日も一日、荒代かき。水持ちの悪い田んぼなので、水を入れながら丁寧にやる。時間がかかり、40a弱しか出来なかった。
田んぼの畔や、土手はタンポポやスミレの花ざかり。新聞やテレビは花見、花見と桜の花のことばかり。忙しい時期なので、私たちは、蚊帳の外。せめて、田や畑に行ったとき、小さな野の花を見て楽しもう。

スミレの群落がありました。


ズームで(あまりよく撮れていない)

荒代かき

2008-04-01 20:29:29 | 田んぼ
4月1日 

霜が降り、薄氷が張るほどの寒い朝。ハウスのポリシートにも霜や氷が付く。
ヤーコーンの苗を作るため、貯蔵しておいた昨年の株を適度の大きさに割り、ポットに伏せる。自分で苗を作るのは初めてだ。昨年までは上手く貯蔵できず、苗を譲ってもらっていた。
午後は、荒代かき。50a強完了。
荒代かきは、水を溜めた田んぼの土を均平にする作業。粘土質の土は一、二回耕しただけでは、まだ塊がごろごろしている。水を吸って少し柔らかになったところで、ロータリーをかけ、塊を細かくして均平にする。同時にどろどろになった土は動きやすいから、少々の高低は、平らになる。
粘土質の湿田は、水はけが悪いところが深くなる。トラクターを走らせていると、そういう所はトラクターが土にもぐる。と、ロータリーが深く耕し、土が山になる。そんなところが出来るからなかなか平らにはならない。田んぼの状態で作業のし易さがかなり違う。深くなる田んぼは、出来るだけ機械を入れる回数を少なくするしかない。
この後、田植えの前にもう一度代かきをする。これをこの地域では植代と呼んでいる。このときは、ロータリーの後にレーキを付けて仕上げる。

田回り

2008-03-27 19:40:58 | 田んぼ
3月27日 

田んぼの水止をすると、時々田んぼを一回りする必要が出来る。水が漏れていないか、水が少なくないか、ザリガニなどに畔に穴を開けられていないかなど、田んぼの状態を見て回る。特に、水持ちの悪い田んぼは、水を張ったばかりの頃は、2、3日でなくなることもある。そのままほっておいて、田面にひびが入ったりすると、もう一度やり直さなければならなくなる。だから、田回りは大事なことだ。
しかし、住んでいる集落以外に、五箇所にも及ぶ、20数枚の田んぼを見て回るには、小半日もかかる、一仕事だ。今日も午前中は田回りにつぶれる。案の定、一面地面の出ている田んぼも数枚出来ている。そんな田んぼはバルブを開き、水を入れる。そして、夕方には止めに行く。田んぼが落ち着いてくれば、回数は減るのだが。しばらくは忙しない日が続く。
午後は、畑を耕し、レタスやキャベツを植えるための準備。ボカシ肥をふり、マルチを張っておく。

鳶と烏

2008-03-22 20:26:06 | 田んぼ
3月22日 

昨日に引き続き田んぼの水止。昨日とはうって変わって、春の陽射しが暖かく、快適に作業できた。水持ちがあまりよくない田んぼだったことと、小さい田んぼだったので、40a弱、6枚を済ます。
以前にも、田畑を耕していると、野鳥が来て土の中の虫を食べることを書いた。今日は、烏と鳶がやってきた。水を入れた田んぼを耕すと、土の中のオケラ(昆虫ですが知っていますか)がびっくりして出てきて、水面を泳ぎ、岸に逃げようとする。このオケラが彼らのねらいだ。
まず、烏がやってくる。鳥の中でも頭がよく、すぐ学習することは知られている。彼らは、オケラを見つけると、田んぼの中に飛び降り、嘴でつまんで飲み込む。トラクターが1メートル位近づいても平気だ。田んぼの中をピョンピョン跳ね歩く。
しばらくすると、鳶も気が付いて降りてくる。彼らは烏より警戒心が強い。トラクターの走る田んぼの上を舞っている。降りるとしても、木の上とか、離れた畔の上。オケラの取り方も烏と違う。鋭い眼で見つけると、空中からサーと滑空して、水面を泳ぐオケラを足でつかみ、舞い上がり、木の枝か、畔に降りて口に入れる。
その姿は、まさに「かっこいい」。ほんの2、3メートルの間近で、鳶の猟を見れるのだから。
しかし、今日のように、20羽近くの鳶が、頭上を舞い、畔に並ぶ様は、少しの怖さも感じる。なにしろ、オケラを捕まえに滑空するのは、頭のすぐ上で、風圧が伝わってくるから。瞬間的に首を竦めてしまうほどだ。
一日中、楽しみながら仕事が出来た。

畔に降りた鳶


上の田んぼの畔の鳶(小さいけど)


よく見ると何羽かの鳶が

水止

2008-03-21 19:42:28 | 田んぼ
3月21日  いちじ 

予報に反して、雨は昼過ぎに少し降っただけだった。ただ北風が強く、寒い日だった。今回の雨は、それほど強く降ることはなかったが、長く降り続いたので、結構な雨量になった。水持ちのよい田んぼには適度にたまっている。
いよいよ、田んぼに水を溜める作業に入る。この作業を、この地域では「水止」という。これからは、ぬかるむ田んぼの中での作業も加わる。深いところもあるので、膝上まである田んぼ長靴をはく。足腰が疲れる作業になる。
トラクターで、水のたまった田んぼの畔際を何回か耕す。以前はこのとき畔際に土を寄せ、一回目の畔付(下畔)をした。今はすでに畔は付いているから、機械で付けられない角のところの畔付だけで済む。この作業で、土をドロドロにして、畔際からの水漏れをなくす。水持ちのよい田んぼは、トラクターで往復するくらいでよい。土質から水持ちの悪い田んぼは、全面積を耕すことになる。
今日は、水持ちのよい田んぼなので、7枚、70aくらい終らす。水を溜めると、水が漏っていないか、時々確認しなくてはならず、大変になる。

水手

2008-03-19 18:58:49 | 田んぼ
3月19日  後 

みのて(勝手に「水手」とあてた)とは、田んぼの排水をするところ。この地方の呼び名だ。前にも書いたが、田んぼの水は貴重なもの。この水を漏らさないため、畔はしっかりつけた。雨が降って水が畔から溢れては困るので、排水する場所を一、二箇所作っておく。水は高いところの田んぼから低い田んぼへと、だんだんに流れていた。大雨の時には、下の田んぼほど流れてくる水は多くなる。勢いよく流れて、水手を壊されたら田んぼの水を溜めて置けない。田んぼの大切なところのひとつだ。わらを使ったり、土嚢袋を使ったりして、土が流されないように、念入りに作っていた。
今は、基盤整備され、給水パイプから給水、排水は排水路に流される。雨が降っても、上からの水は流れ込まない。しかも、水手はコンクリート桝とパイプで作られている。よほどの大雨でもない限り、畔から溢れるようなことはない。水手は簡単に、板と土で水位を調節するだけでよい。
昔ながらの、農民の知恵と地形を利用しての日本の米作り。しかし、今、私たちは基盤整備された田んぼで米を作れてよかったと思う。昔ながらの田越しの水だと、低農薬、有機肥料の米とはいえなくなるから。
今夜から本格的な雨とのことで、少しでも雨水をためて置こうと、田んぼを回り、水手を作た。そろそろ田んぼに水を溜めるための作業にかかろう。