畑のつぶやき

畑や田んぼの作物の生育や農作業の報告
農家の暮らしの日記
田畑を取り巻く自然の移ろいの描写
食、農への思い

種苗

2011-09-22 18:34:27 | 農作業

9月22日(木)   ときどき  いちじ 

花畑。タマネギ、苗床播種。台風前に、太陽熱処理のマルチフィルムは剥がしておいた。この2日ほどの雨を吸い込んでくれただろうから、と、種をまく。少し遅い種蒔ではあるが、今まではカラカラで、水かけをしないと発芽しそうになかった。水かけは大変なので、雨待ちの播種である。

台風前にジャガイモ用に張ったマルチの、穴開けをしたが、こちらは、マルチの下の土はカラカラ。イモを植えようとしたが、土がサラサラで、掘ってもアリ地獄のように土がこぼれおち、穴を浅くしてしまう。夕方、まっ黒な雲が覆ってきた。一雨くれば、土も少しは固まるだろうと、こちらも雨待ちで、草取りに切り替える。

所で、タマネギの種であるが、私たちの地域では、早稲系のタマネギの方がよいし、最近改良されている極早稲系のタマネギも作柄は合うようだ。ということで、ここ何年か、極早稲の栽培をしていたが、今年はだめになった。種の入手ができないのである。メーカーから、種苗店に種が来ないのだそうだ。種の栽培に失敗し、流通に載らないのだと云う。

メーカーの種は、ほとんどが、外国で栽培採種されている。東南アジアや、中国、アメリカなどで採種されているのが多い。オーストラリアも栽培国である。私が求めた種は、オーストラリアで、栽培されているらしいが、気候のせいか何かで、採種量がごく少なかったらしい。

最近の異常気象の影響で、このようなことも起きるのだろうが、メーカーの種に依存しているかぎりは、今後、増えることになるかもしれない。有機農家では、自分たちで、種を採取しすることが増えている。そして、お互いに自家採種した種を交換しながら、在来種を絶やさないように努力している農家は多い。私などは、そうしたこまごましたことが苦手で、せいぜい、大豆など、極一部を自家採種しているにすぎないが。遺伝子組み換えなどの科学的操作をされる種が増えるこれから、本来ある、自然の生命としての野菜を作り続けるためには、「種苗」のことも、真剣に考える必要がある。