memories on the sea 海の記録

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エコラベルの水産物は本当にそうなのか?

2011-09-06 09:53:55 | 
資源の持続が保障されているという魚製品をスーパーマーケットで購入しても本当にそうなのか?と思うことだろう。残念ながらいつも正しくはない(8月22日UWT)

店頭で購入した商品をDNA分析した研究者によるチリー・スズキについての報告がある。「米国の食品店で購入したMSC承認付きのチリー・スズキとあるものはそのすべてが承認品というわけではない」と海洋管理審議会MSCのPeter Marko氏はいう。国際機関であるMSCは維持可能な漁業の認識とその成果に専念している。

このチリー・スズキの場合。MSCのラベルは維持可能な漁業により「漁獲された場合にのみ表示される。この資源はサウスジョージアやシャグロック平原のそばの亜南極水域のものを指すとMarko氏はいう。事実、彼のチームが購入したには完全に違うものであることが判明したものがある。ひとつの標本はハプロタイプhaplotype(定義:ミトコンドリアとよばれる細胞成分の遺伝的変異の組み合わせ)がみつかったが、これは地球の反対側の南インド洋のものである。ほかのハプロタイプが見つかったり、以前の遺伝子調査では発見されていなくて記録にないものもあった。

「この結果につて簡単に説明すると、他の種類と承認をされていないチリー産スズキがMSC承認済みのチリー・スズキに混ぜられたということだ」とMarko氏はいう。予期しなかったことではあるが結果はショッキングではない。水産物業界の誤表示による利益確保があるからだ。
こうした誤表示にだれが責任を持つのか判然としていない。こうした魚は漁獲されてか消費者に届くまでの間に多くの手によるからである。「MSCとしては消費者に対する持続可能な漁獲物について最良の手引きを心がける。しかし現段階で魚の地理学的由来までを補償することは難しい」とMarko。MSCは魚の起源まで突き止める作業をしており、その成果が待たれるという。「食料品店やレストランの皿の上のサウスジョージア島のチリー・スズキはほかの場所からのチリー・スズキと同じに見える」とMarko氏。

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