MEDINT(医療通訳研究会)便り+

医療通訳だけでなく、広く在住外国人のコミュニケーション支援について考えていきます。

家族って何だろう

2012-09-03 09:38:17 | 通訳者のつぶやき
9月になりましたが相変わらず暑い日が続きますね。
いかがお過ごしですか?

先々週の「fiebre de verano」にコメントありがとうございました。
辞書で引けない生きている言葉は
いろんな言い方ができるので、
色々なアドバイスをいただけて参考になりました。
このブログはコメントを受け付けていますので、
気づいた点があればぜひこれからもコメントをよろしくお願いします。

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困ったことがあると、家族って本当に大事だなと思います。

ソーシャルワークのキーマンは
とりあえずは配偶者だったり子どもだったりします。

完全看護の病院であっても、
こまごまとした見守りや話し相手は家族がしていることもあり
病院においても家族って大切だなと思います。

でも、病気だけでなく困ったとき外国人日本人問わず、
最近はいわゆる家族のいない人
いてもかかわりたくないと思っている人を支援する機会も
少なくありません。

病気や生活苦になると家族の関係や問題が顕在化します。

脳梗塞で麻痺が残ってしまったGさん、
年の離れた奥さんは離婚して母国に帰ってしまいました。

無職になり家賃が払えなくてホームレスになったHさん、
近所にいる子供たちも生活が苦しく援助ができません。

交通事故のIさんは
一度帰国したけれど
家族はIさんを国に預けたまま仕事や学校のため日本に戻りました。

認知症のJさんの介護では
ヘルパーさんと言葉が通じないために
孫が通訳しています。

家族に囲まれて援助してもらえる人もいれば
今まで散々家族のために働いてきたのに助けてもらえない人もいます。
支援の社会化が進んではいるけれど
やっぱり家族かなとおもう場面はまだまだ多いです。

でも、もう少し世代が進んでくると、
家族がいない、いても助ける力がない人がとても増えていきます。
日本人だけでなく外国人も日本に住んでいる限りでは同じ傾向です。

外国人だから家族の助け合いは濃厚なのは、
その国に住んでいるからであって、
日本の社会システムになじんでしまうと
家族に対する考え方も日本的になるのだなと思うと
ちょっと残念な気もします。


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