MEDINT(医療通訳研究会)便り+

医療通訳だけでなく、広く在住外国人のコミュニケーション支援について考えていきます。

これからも

2007-06-13 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
医療通訳の活動も5年目にはいり、全体的に啓発からネットワークに向けた動きになりつつあると感じています。この5年の間に、MICかながわや多文化きょうとを中心に医療通訳に関する全国会議が開催されました。移住連の全国大会でも北海道のエスニコを中心に医療通訳に関する分科会がはじめてできました。日本渡航医学会でも、移住者の医療について言葉の面から考えようといった動きが出てきています。集住地区や首都圏の病院では、医療通訳を配置したビジネスモデルや電話・テレビ電話を使った取り組みもおこなわれています。
MEDINTは、事務所ももたず、それぞれが仕事を持っているために大きな活動は出来ませんが、これからも講座を重ね、医療通訳者の視点からの研究活動を行い、制度化に向けての理解者を増やしていく活動を続けていこうと思います。
ただ、本音を言えば時々「しんどいなあ」と思うこともあるのです。私の目標は、医療通訳が「当たり前」の状態を作ることです。そしてそれは、一通訳者である私達がストレスなく医療通訳をやれる環境を作るということでもあるのです。「普通の通訳をやりたい~」という単純な目標に向かって動くことは、実は忍耐と自己嫌悪の連続です。早くバトンを渡したいということばかり考えています。
その中で、エネルギーを与えてくれるのが、活動の中で出会う医療通訳者の方々です。報われることの少ない仕事を一生懸命こなして、ストレスと戦いながらも、医療通訳にやりがいを見出している姿を見るにつけ、自分もがんばらなければと思います。昨年、一昨年と全国の医療通訳者にインタビューをさせていただきました。この成果は、できるだけ早いうちに皆さんに見ていただけるようにまとめたいと思っています。またこれからも医療通訳者からの声を伝えていく研究活動を継続していきたいと思っています。
なんだかくじけそうになった時は、遠慮なく叱咤激励していただければ幸甚です。

PS:先週末は広島球場にいきました。外野スタンドから原爆ドームが見える球場です。50年を迎えるこの歴史ある天然芝の球場も2009年からは新球場に移転になります。今の球場でゲームを楽しめるのはあと少しなので、皆さんも是非広島に行ったら野球観戦してください(^◇^)ノ