Fish On The Boat

書評中心のブログです。記事、それはまるで、釣り上げた魚たち ------Fish On The Boat。

心詰マル瞬間

2010-05-03 00:06:43 | 裏 Fish On The Boat
そんなに焼くな、役に立たない世話なんか。

僕の自立が脅かされる。


これ、あれ、あそこ、どうにも、こうだ、

やりな、やるなよ、ちょっとまて。

あなたたちのつばきで濡れ鼠なのが見えるでしょう。

正しい指導をされるから、言葉を返すなど恐れ多い。

物事は、僕が決めるものだと思っていたのだけれど、

実に多種多様な、人形使いを思わせる「介入」があるものです。

刃向かいませんよ、未熟な未成年ですから。

気持ちで感じていることを、

まだまだ言葉で言い表せない。

でも、確かにそれは「ある」んです。




そんなに焼くな、役に立たない世話なんか。

僕の自我が侵される。


地球の自転がぎこちないのは、

きっとあななたちのお世話のため。

善良な魂から産まれでる

世話好きの妖精さんが

甘い香りとともに発する蕩ける囁きは

「とても有難い」と苦笑いでは言えるのだけれど、

そう言いながら、喉と胸の間のあたりがきしむのです。

そんな君らが善であるから、

拒否する僕は悪にならざるをえない。

悪になってまで、自分を守るのです。

でも、自分を守るのは善ではないのでしょうか?



うまくやることが本当に一番大事なことなのだろうか。

もっと違うものがあるような気がすごくする。


言おう、主導権を握らせてと。

身分、年齢、関係のない、ささやかな自活の主導権をね。

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夕暮レノ金貨

2010-05-02 00:49:25 | 裏 Fish On The Boat
金貨六枚、踊りだす!

くるりらりひゃんころころと、

夕暮れの光線がさしこむ、

廃屋酒場の古い樫の木のテーブルの上を、

あっちへこっちへ滑りまわる。


静かに見ていた男がいたさ。

老いた狩人その人だった。

しめしめ金貨め、踊っているがいい。

これまでの酒代すべて、

返してもらおうじゃないか。


金貨六枚、笑いだす!

きかきかきかきかららららと、

室内涼しくなってわが意を得たりと、

表を向いたり裏を向いたり、

とにかくもうじたばたしながら

笑うしかないようだ。


微笑み浮かべた男がいたさ。

老いた狩人その人だった。

しかし残念、廃屋ぜんたい、

金貨の笑いで揺れ出したがため、

足を踏みいれたとたん、

廃屋、どっしゃんばらりと崩れ去って、

狩人、この世とお別れになった。


金貨六枚、どこへ行った?

くもに尋ねな、ねずみに尋ねな、

からすに尋ねな、かえるに尋ねな。

だけど、誰もわかるヤツはいない。

金貨はきっと、

またどこかの廃屋に現れるのさ。

そのチャンスの時まで、

誰も行方を知ることなんてできやしない。


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五月ノ愚カ者

2010-05-01 00:52:38 | 裏 Fish On The Boat
太陽が昇るとか昇らないとかで喧嘩しないでくれる?

どうせ今夜には北斗七星が何人かにさよならを告げるのだから、

喧嘩している場合ではないでしょう、あなたがた。

あなたがたにさよならが告げられるかもしれないのよ。

木星のごきげんばかり伺っているから、気付かなかったのね。

五郎川のワニは気づいていたそうよ。

ぼうぼうと葦の生えたぬかるみを寝床にして、離れた目を

北の夜空と南の夜空へ光らせていたらしいじゃないか。

疾風が吐き捨てていく、誰かへの警句。

尻尾が覇気薄れていく、ワニの中の苦悩。

火星は生き返るのだと、流れる星の数と方角でわかったそうね。

あなたがたはそれを見たいのでしょう。

ならば、夜までにワニの背中をなでておやりなさい。

そして、太陽の行方など一切考えてはいけません。

一人、二人、吸いこまれませんように、月の開けた口に。

三人、四人、吊るされるほどの悪事を 月に隠し通せますように。

あなたがたはそれを見たいのでしょう。

悲劇と感動劇を、同時に、左右の目で、見極めたいと。

空の柄杓が、今夜は一段と輝いて見える。

五郎川のワニは気づいていたそうよ。

やがて、地が震えた。大きく、大きく。

地に裂け目ができた。広く、深く。

ワニはいない。

あなたがたもいない。

わたしもいない。

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Bottle Mail In A Certain Day

2006-08-11 21:19:16 | 裏 Fish On The Boat
流れ出す言葉 軽やかな魂は
移り行くときの 狭間を知る 仲間たち

今まで知らずに 過ごしてた この土地で
深く見すぎてた こだわってた 虹の色

きらめく夜空の星と比べるのは
なんか意味も無く悲しいことかな

行き着く先を  考えて
わけもわからず  逃げてきた
視線をそらし 黙って
いることにさえ 気づかずに

きらめく一つの星が見えはじめて
なんとなく今までのこと 切なく

見渡す限り 海はある
遠い異国の 浜辺まで
投げかけられた サインは
まだ見ぬ明日を 示しだす

さざなみに拾う 知らぬ誰かの手紙
移り行くときの 狭間を知る 仲間たち

今まで知らずに 過ごしてた この土地で
罠をかいくぐり 疲れきった存在を

距離を時間をこえてく 繋がってく
きっとこれは偶然では ないはず

行く先々で 支えあう
命の声が きけたから
投げかけられた サインは
まだ見ぬ未来 照らすよう

静かに始まる 回り道しすぎてた
不意に あこがれもさみしささえ消えてゆく

さざなみに拾う 流れ続けたこの身
移り行くときの 狭間を知る 仲間たち
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Visionary Place

2006-08-08 18:37:58 | 裏 Fish On The Boat
山あるならばのぼれ 絶えず運河を進め
森の広さを知って 琥珀色の象に乗れ


夕立 降り続いて 大地に潤いを戻す
乾いた 僕らにさえ いのちの 雫をもたらす

ここは誰もが回帰するところ
明日への糧をみつけたならば…

永久にここへ戻らぬ 決意を胸に抱いて
山あるならばのぼれ 絶えず運河を進め

たとえ今の雲の影に 感じるもの誰も無くても
人の世にはありつづける この幻の土地


結晶 降り続いて 大地を白く塗り変える
勝手な 僕らにさえ いのちの 愛情もたらす

山あるならばのぼれ 絶えず運河を進め
森の広さを知って 琥珀色の象に乗れ

たとえ今の雲の影に 感じるもの誰も無くても
人の世にはありつづける この幻の土地
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This is nothing

2006-08-07 19:34:05 | 裏 Fish On The Boat
甘く 口説く ラフレシアの香り
蜜を 見止め 覗き込んだ 夢を見た

廻る 月よ 君とともに 青く染め上げてやろう
その花 夜明けまでに

人は行く道で 絡まりあう世界を知る
重力をふりきり 笑顔と涙で歩く

強くなる光 気づかずに色を無くして
空間を彷徨い散ってゆく 鳥になる

終始 響いてる
ビート 重なって
放たれ始めた 
魂に まかせ 加速する

その 写真から
風景 ゆらめいて
溢れ出しそうな 気持ち押さえず
街へ向かう あなたを求めて



僕を 見てる 大理石の 天使
君は たとえ 輝いても 冷えていた

午前2時の空気をたずさえて何を想うよ
その羽 もてあまして

永遠 覚醒して
境界 越えてって
聴けば わかるだろう
魂に 委ね 開花する 

目を 閉じたなら
空間 溶け込んで
合わす リズムから 生まれだした 今日を 
あなたへのプレゼントにしよう
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Running through

2006-08-05 18:59:44 | 裏 Fish On The Boat
鳥がざわめく 砂の通りを
そっと 辿る 道行く誰かと

月のしずくが てのひらで消えて
残る 余韻は とわに記憶した

川の流れさえ
鈍く滞って
名も無き僕は
知る術もなくて

高く 掲げられてた 行き場の無い夢     
逃げて 留まることを避けていく流儀
せめて 両手に巻きつく鎖断ち切って
走る どこまでも 全てがのぞむところ

降りそそぐ 金の銃弾 に似た彼らの嘘偽り
見切ってしまえばいいのさ 今を 焦らず 



悲しみ一つ 風に飛ばした
淡く 青く 色づく瞬間

持っているのは 勇気のかけらか
ただの愚かで 未熟な正義か

明日の所在さえ
ひどく曖昧で
影無き僕は
黄昏もなくて

硬く 閉ざされたまま 遠のく トビラを
追って こじ開けたら もう次のドアがある
後ろ髪をひかれる 思いがあっても
続く このストーリー おわらせはしないだろう

降りそそぐ 銀の流星 に似た彼らの声なき声
感じて どこまでも 紡いでく 夜明けへ 
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Faces

2006-08-04 20:28:33 | 裏 Fish On The Boat
昨日も歩いてた 石畳の上
靴音がかたる この街の性格

色づく季節を 前にして見える
からっぽの中に 映り込む七色

ひとつふたつ 灯る 街の灯は
毎夜の宴を 待ちきれない慌て者の風情で
幸せなときを 本当に愛し続ける それが慈しみ

いつからか集まる人々との中で
通い合う気持ちと気持ちの重なり感じた
にぎやかなダンスの輪の中にいるよに
和やかにくつろいだこのささやかな夜過ごす


ひとつふたつ 灯る 街の灯は
毎夜の宴を 知るものとして僕らへと伝える
幸せなときが これから始まり出すから 逃さないようにと

いつまでもじゃれあう人々との中で
見えるもの 聞こえるもの全てが微笑かけ
深みある陶器 手にとり眺めるよに
和やかにくつろいだこのささやかな夜過ごす
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One Amazing Night

2005-03-11 21:08:40 | 裏 Fish On The Boat
____

One Less Bell To Answer.
_____________

交差して行過ぎて、
ひとつ、ふたつ、
その繰り返し。

もつれた毛糸玉になる前の
絡み合ったゆるい結び目を
ほどこうとも、きつく結ぼうともせず、
みっつ、よっつ、
なるようにさせてしまう。

____

One Less Egg To Fry.
_____________

いつつ、むっつ、
逆さまの期待をしている。

ななつ、やっつ、
お互いの理解を超えたところに「気づき」はあって、
お互いの理解が足りなかったとしても「気づき」はあって。


もはや毛糸玉になってしまっている、もつれてみえる固まり。
それを横目に、ため息をついて通り過ぎる人がいて、
かの人は微かにほおを緩ませていた気がした。

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