Fish On The Boat

書評中心のブログです。記事、それはまるで、釣り上げた魚たち ------Fish On The Boat。

note創作大賞2024に応募しました。

2024-06-10 13:22:40 | days
note創作大賞2024に応募しました。今回は恋愛小説部門です。

26,000字ほどの短編です。
半年くらい前に書いた17,000字の短編『死をめぐる、悲しみとまやかしの午後』を少々直したうえに続きを書いた、『古河蒼太郎の死をめぐる、悲しみとまやかしの午後』が応募作品となります。

『古河蒼太郎の死をめぐる、悲しみとまやかしの午後』

↑が一話目へのリンクです。
全4話に分割しました。読んでいただけると励みになります。読了していただた上にスキをつけていただくと喜びます。どうぞ、よろしくお願いいたします。

note創作大賞自体は、7/23が締め切りで、それから1週間ほどの読者選考期間が設けてあります。それから審査にはいるようです。

どうでしょうね。応援よろしくお願いいたします。

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近況2024年5月

2024-05-29 11:43:44 | days
ひさしぶりに近況を書きます。

相変わらず、キレてばかりいて暴力的だったり問題行動のある父親が要介護度4の母親の主介護者で、僕はそれを助けつつ主に家事をしながら過ごしています。たまに役所へ資料を作って相談にいったり、支援団体に話を聞いてもらったりしつつです。

おそらく創作をしながらだからだと思うのですが、父親による家庭内の暴力が僕のメンタル面へのダメージとなりやすいのです。自分の内面を探りながら、また、さまざまに日常から感じられる情報の取り入れ量がクリエイターの場合は他の人よりも多くなりやすいそうなので、その処理にメンタルのエネルギーを使いもする(情報によっては、他者の気持ちになったり、できるだけ他者と同期しようとつとめたりするからです)ので、そういった自らのもろさを保護できていない状態で、叫び声のような怒鳴り声やそれにともなう暴力的なふるまい、暴言などの言動からダメージを負いやすいのだろうと考えています。

こういったところは、今読み始めているパーソナリティ障害の本の内容と照らすと表層的に重なる部分があり、他者からは勘違いされやすいだろうな、という気がしています。まあ、ちょっとしたフラッシュバックがあるので軽いPTSDのような状態ですから、それをパーソナリティ障害の範囲と解すれば、パーソナリティ障害に該当するのかもしれません。とはいえ、人格的に未熟だとか、そういったことではないと僕自身は考えています。父親のほうがよっぽど人格障害に該当しているのを感じます。

役所からは、僕が「両親に巻き込まれている状態」だと言われていますし、相談するたびに父親の暴力については「警察に通報するレベルに達している」と言われもします。ただ、警察は暴力装置と呼ばれるように、他律性を発揮して強制的に個人の人生をに介入して権力を行使しますから、これはほんとうに最終手段だなと考えています。無理やりに家族が離散させられて、僕は生活保護になるのが目に見えてもいるので。

というわけなのですが、一面的になりますが、以下に手短にですが、どういった方向で対応して、いまどうなのかについて、書いていきます。

こうしなければいけない、と制約やルールを厳しくして怒鳴りちらすというのがうちの父で、そしてそれらに対して不寛容だという性格をしているのです。母の世話・介護をしながらぎゃーぎゃーと叫ぶように怒鳴るので、ある程度は僕に任せなさい、と僕、ケアマネ、理学療法士でアプローチしたのが、かれこれ4年前です。

ですが、父親は他者を信じられないのでその気はなく、膠着した状態が続き、父は父で役所の人たちと話をして家の状況が悪いのは僕のせいだとするので、そのうち、役所からは僕がどこかに勤めないのが原因だとされるようになります。ですが、僕だってDVでボロボロですからどこかで働いてもうまくいかないのです。朝から暴力に接しながら出勤しても、頭は表面的にしか回らなくて応用がきかない。発作のように、脳の働きが硬直する。夜中にも母親が起きだしてそれで大騒ぎになるので夜も眠れず3か月ほどは毎日2時間前後の睡眠時間になり疲弊していきました。おまけに職場は不機嫌な空気とハラスメントのあるところ。
で、このあたりを役所の包括支援係に説明し、なおかつ、僕が子供のころからの家庭環境や僕のこれまで人生の送り方を説明したところ、「お父さんの方が変わるべきだったかもしれない、と反省しています」という返事を得ました。

話は戻りますが、父は僕にお願いするということはありませんが、こんなに困っているのでどうして手を貸さないと怒りはします。父が言わなくても察して手を貸せというような態度です。それでいて、手を貸しても、父が頼んだわけでもないし、そんなことは当たり前なことであって、僕には世話になんてなっていない、と平然と言い切るのです。

さらに言うと、僕が手助けして父が楽になると、今度はルールを厳しくしたり制約を増やし、それができないとまた同じように怒鳴り散らすのです。つまり、楽になったぶん、エスカレートする。だから、手を貸しても無駄どころか、より僕や母は苦しむことになっていくのでした。これは、父が完璧主義なうえに理想主義も強いからだと考えています。それらを家族に強制するのです。そして、完璧主義や理想主義を推し進めていく強迫観念も強い。くわえておそらく他者を支配することで幸福感を得られるので、その作用から逃れられなくなっているのだと思います。

父は内省するタイプではないし、自分が悪いとも思っていないし、だから自分がもっとよくなろうだとか他者の迷惑にならないようにしようだとかも考えない。そういった意味での向上心はない。だから、こちらからどんなに働きかけて変えようとしてもまったく無駄ということになるんです。

お手上げなんですよね。ずっと耐えるほかない、ということになっています。耐えているだけ蝕まれる部分はあるので、それをどうセルフケアしていくかという話になってきます。


そういう状況の中にいて、なかなか原稿に向かう気持ちやエネルギーも足りていませんでしたが、今は半年ほど前に書いた、『死をめぐる、悲しみとまやかしの午後』の続きを書いています。完成形にして、note創作大賞に応募するつもりです。あとはほんとうの終いの部分を書いて、バランスを整え、推敲して、となります。


原稿をやっていく意味でもやっぱり、自分の心身をどう健康に保つか、です。だましだまし、うまく立ち回ることも大事だなと思います。
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文學界落選

2024-03-07 21:42:22 | days
『文學界4月号』を確認したわけではないのですが、新人賞には落選したようです。
応募作『陽だまりのこちら、暗がりのとなり 』を、本ブログに分割してアップします。

Wordで46587文字の分量なので、5~6分割になります。落選作ですが、読んでくださるとうれしいです。
それでは、明朝よりはじめます。

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もっと過ごしやすいX(旧ツイッター)の案

2024-02-07 20:47:57 | days
誹謗中傷の投稿、いじわるな投稿、攻撃性が強い投稿、追いつめる投稿などなど、SNSにはダークな面がある。

もっと過ごしやすいX(旧ツイッター)を望む人がどうやら多いようなので、雑ではあるけれどアイデアだけ言ってみる。

上位Xをまず作る。そこは、下位X(今のX)でたとえば5000ツイート以上した人のツイートをAIが分析して合格したら登録できる場所。AIには誹謗中傷や暴力的なポストはないかだとか考慮してもらう。ポスト削除数の多寡も大切な要素だ。下位から上位にあがるためのAI診断は某アイドルグループのオーディションみたいに数年に一度とする。このような関門を設けることで、一定の品性というか常識というかリテラシーというか、そういったものをあまりに持たない者に、「もうすこし精進してから挑戦してみてください」と敷居をまたがせないことができる。

下位ユーザーには上位ユーザーのポストにリプライやRPはできない、上位ユーザーには上位ユーザーにだけ読める設定のポストが可能、……などは例だけれどいろいろ細かいところを考えないといけなくはある。

Xの持つ開放性についてはこれまで並みの現状維持としつつ、これらの調整をやっていくものとする。

フォロー・フォロワー数を維持したまま下位にいられるし希望するならば上位に移れるし、というふうにする。ただ上位・下位システムができた時点で、フォローしていながらポストを見られないなどが起こる。さきほど書いたように、上位ユーザーには上位ユーザーにだけ読める設定のポストが可能だし、上位には下位からは絡んでいけない。それは皆が上位に行くと解消される。

下位ユーザーには、投稿の削除数を一週間に三つまでとするだとか、そういう制限を設けると荒れにくくなるのかもしれない。それに、上位に移ってしまえば、上位ユーザーだけでTLをにぎやかにできるので、比較的ちゃんとした利用者たちが嫌な思いをしずらくなるのではないか。

……というのをもっと細かく考えていくと、架空SNSとして小説に使えそうでもある。わあ~~っと考えてみるだけなら楽しい。
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ネットアングラ体験記 in 2000

2024-02-06 12:28:54 | days
遠い昔。この国の遥か果ての大きな都市、札幌の地で。


学生の頃、高価だったグラフィックソフトなどのソフトウェアがネットで拾えてなおかつそのシリアルナンバーも手に入れられた。アングラだったのだろう。中には、使ってみるとちょっと不具合のあるソフトもあった。今思うと、提供側がなにかをいじっていたのかな、と思う。2000年前後の時代だ。

僕のアングラ体験。きっかけはこうだった。当時僕が夢中だったアイドル・Mを、同様に好きな人とネットで知り合い、その人がそのアイドル・Mのファンサイトをこれから作るにあたって、そのアイドル・Mが出演しているCM曲を僕が耳コピーして作ったMIDIファイルを使いたい、という話があった。いつもWEBやIRCソフトでチャットしていた仲間のひとりだった。

そのうち、その人からいわゆる割れ物ソフトがたくさん収録されたCDが送られてくる。なんでも使っていいから、と。でも、そのなかでもこのグラフィックソフトを使って自画像的キャラクターを作って欲しい、とのことだった。その人が作るサイトのひとつの部屋を僕に割り当てるとのことだった。

僕はそのソフトで怪物みたいなキャラクターを描き、その人が当時としてはかなり画期的なフラッシュオンリーのサイトでアニメーションにして使った。もちろんそのページでは、僕が作成したMIDIファイルが流れている。

そのサイトは完成することなく、記憶はおぼろげだけど一般公開されなかったかもしれない。当時のパソコンの性能ではフリーズしてしまうようなサイトだった。その人はもともとふらっとチャットスペースをたまに訪れる人だった。今思うとアングラの危険な人物だったのかなと思う。自称中華屋だった(ラーメン屋だったかな?)。

その人から送られてきたCDには、当時としては先端だったMP3形式の音楽ファイルも多数入っていた。B’zがやたら多くて、「B’z好きでしょ?」なんて言われて、僕は好きでも嫌いでもないような感じだったのだけど、「好き」と答えた。

当時の学生たち、Win98が普及してパソコンやインターネットはマストだ、と迫られた世代だけど、そういった割れ物ソフトを無条件に使ってしまいがちで、すごく危険だったな、と今は思う。なかには、雑誌付録の辞書CDの、検索が3回までなんてものをバイナリエディタで制限解除してしまう人もいた(のちに東大生になった)。

そういう時代と空気の中、ナップスターなんかが出てきた。ふつうの感覚ででてきたんですよ、ああいうものは。僕はMP3エンコードソフトは使ったけど、不特定多数とやりとりしたり提供したりはしなかったなあ。自分がDTMで作った曲をMP3にしてたほうだ。

……昔話でございました。
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2024年もよろしくお願いいたします。

2024-01-05 20:27:26 | days
年明けから能登半島で大変な災害がありました。
被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。

そのような時節ですが、当ブログ家主・ますく555から本年のあいさつをさせてください。

2024年も、これまでと大きくは変わらず、読書感想・書評を中心に更新していきたいと考えています。おそらく年50冊前後になります。また、公開できる範囲で、執筆した自作小説をアップロードしていきます。どうぞ、よろしくお願いいたします。

まだ、具体的な予定は固まっていませんが、文芸誌の新人賞を1つか2つ、応募したいです。それぞれ100枚から200枚くらいの分量になると思います。昨年以上に注力しなければ達成できませんので、心してかからねばなりません。昨年の9月に応募した文學界新人賞についてですが、風の噂によれば、こういった新人賞の最終選考まで残った人には電話連絡があるのだとか。その連絡時期が具体的にいつなのかはわからないのですが、もう締め切り日から3か月ちょっと経っていてその連絡がないのならば、個人的に最高の結果を出していたとしても、最終選考まで行かなかったということになるのかなあと考えているところです。まあ、3月に発売される文學界4月号に選考結果が掲載されますから、一次選考は通過したのだろうか、とまずそこを確認する運びになります。一次選考を通過することこそが難しい、という話もあるくらいなんですよね。堅い関門です。ちなみに、応募作品の出来については、エンタメではなく純文学という分野への挑戦でしたが、自信はありました。

エンタメ作品を書くにしても、もっと学ばないといけない面があります。シンプルに、エンタメ作品を読むことがそれにあたります。あとは、語り方と、読者を楽しませ、飽きさせない話の展開を高いレベルでやる技術ですね。また、新人賞に応募するならば、技術だとか構成だとかをかなり作りこまないといけないかなと思ったりもします。

純文学作品を書くならば、これももっと純文学作品に触れることが必要ですし、書く段になれば、表現というものを、まるで荒馬を解き放つみたいにして自由にさせてやりながら書くというような冒険的なやり方も必要だと考えています。それでいながら、文章一つひとつ、それ自体の強さ、美しさを追求することも必要だろうなと。

まず、今月半ばくらいまでには、どういうふうに原稿を書いていくかの計画を、ある程度決めたいです。応募原稿のための試行錯誤や実験という色合いの強いものにはなりますが、短編をここやnoteにあげていきますので、そのときは、よろしければお楽しみくださいませ(ほんとうは、「ぜひ、読んでみてください」と言いたいですけども)。

というところでした。

本年もよろしくお願いいたします。
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Merry Christmas!

2023-12-24 13:57:55 | days
メリークリスマス!

イヴに言っても間違いじゃないですよね?
身体も気持ちもあたたかに過ごせますように。これは特別な記念日に限らず、冬場のすべての日に言えることですけれども。

今、初稿が終わった短編作品の直しをしています。
書き上げたぞ、とその翌日に読み直してみると、混乱や錯綜、矛盾が目立っていて、僕の執筆経験上最高レベルの直し作業になるなあ、と気構えをして取り組んでいる最中です。
夜中に目いっぱいの力を使って書いたラブレターは役に立たない、みたいなことってよく言われるじゃないですか。もし夜中に書いても、ちゃんと読み直してちゃんと判断しろ、みたいな。この意味がなにか、体感としてわかるような初稿でした。

読書方面は、プラトン『ゴルギアス』の終盤あたりです。本編を読み終えてからは100pほどの解説もこのあとに読んでいきますので、レビューを書くにはもう少し時間がかかりそうです。年内、レビュー・感想をアップするのは、この本プラス、もう一冊できるかなあ、とったところでしょうか。

まず短編を仕上げたいので、読書はあと回しです。読書記事を読みに来てくださる方、申し訳ないです。短編は、できあがれば年末年始の期間内でも無理くりアップするかもしれません。まあまず出来上がってから考えます。……と、近況報告になってしまいました。

それでは気を取り直して。
よいクリスマスを。
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『第129回文學界新人賞』へ応募

2023-09-16 10:19:09 | days
先日予告していましたとおり、本日『第129回文學界新人賞』への応募が完了しました。

117枚の長い短編で、北海道ローカルな話とそうではない話が混淆しているような話です。

中間発表は来年の『文學界4月号』、受賞作決定の発表はそのつぎの『文學界5月号』だそうです。

一番始めに本稿の設定ファイルを立ち上げたのが5/15でした。そして9/15に完成して、今朝応募ですから、丸々4か月かかったことになります。117枚で4か月はかなりかかったほうでしょうが、純文学をほんとうに意識して書くのは初めてみたいなものでしたし、今まででもっとも長く書いたものは86,7枚でしたし、いろいろと未知の領域に踏み込んでいく期間でした。

この分量で大変だったのは直しと推敲です。白状しますが、これはナメていました。やる量が単純に増えていますし、執筆中の姿勢としてもあとさき考えずやったところがありますし、3、4日で終わるかなと考えていたのが、二週間かかったのでした。かなり余裕をもったスケジュールだったのに、もう締め切りまで2週間ですから、実は危なかったほうかもしれない。執筆段階でも、7/15には上げるつもりだったのです。それが8月中旬にまでずれこみました。相当余裕をみたのに、ぎりぎりですからね、初めてのチャレンジのときは想定に収まらなかったりするぞ、という経験を積んだことにもなりましたねえ。

やっと一仕事終えたので、10日間くらいは録画したドラマを観たり読書したりして過ごします。睡眠もよくとりたいです。それから、次はどこに応募しようか考えて、そのために書いていくことになるでしょう。もっとパフォーマンスを上げたいですけども、たぶん経験を積んでいかないと、いきなりスピードが上がることはないでしょうね。無理にそれをやったら、粗製濫造になってしまう。

というところです。次の更新は読書感想及びレビューになると思います。
どうぞ、よしなに。


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落選(note創作大賞2023)から次へ

2023-09-14 21:55:53 | days
標題のとおり、今年の晩春のころにnote創作大賞に応募した作品『パッシブ・ノベル(創作大賞バージョン)』は、選考を通りませんでした。残念ですが、仕方ありません。

ちょうど一昨日の夜に、僕の住む地区では観測史上最大量の雨が降り、近くの道が崩落し通行止めになったのですが、なんだか予兆のような冗談のような奇遇(?)でした。道が無くなったわけで。

さてさて。でもそうも言ってはいられない。『文學界新人賞』に応募する作品が大詰めを迎えています。今朝、印刷したバージョンを読み直してそれでよければ応募するという最終段階にあります。

5月中頃より始動して、およそ4か月かかったということです。その間に、家庭の問題のために20000字超えの資料を作成して二、三の団体と面談したり、国際ロマンス詐欺を働いていると思われる詐欺師とやりとりしてしまったり、知り合いから声をかけて頂いて、少しの間働いていたりなどしました。まあ、定職の身に無く、家事と介護が基本(まあその他にも大きな問題はあるのですが)ですから、仕事が気にかかって執筆に頭がまわらない、なんてことにはなりにくい。それがアドバンテージかなあと一瞬思えたのだけれど、そのアドバンテージを帳消しにする災難が家庭にあるので、そうでもないのかもしれません。

新人賞の規定は、70枚から150枚の作品(純文学)となっています。締め切りは今月末。今回書いたものの分量は、117枚です。今までに書いたもののなかでもっとも枚数の多い作品です。これまでだと、86~7枚のエンタメ作品がいちばん長かったはず。未知の道のりでしたが、この分量だとこれだけ厚みを持たせられるのか、という気づきとおもしろさもありました。

今回はエンタメを書くときと違って、「コントロール」より「表出」だ、という気持ちで執筆に向かいました。そのぶん、初稿があがって読み返すと、いろいろと整合性の取れない部分、喩えるなら、右へ行っていたのに次の段落では左にいる、みたいなことが起こっていました。しかも、あたまがある種のそういう自由モードから抜けきらないので、読み返しても気づけないし、そればかりか、取り立てるほどの問題はないように読めてしまう。これには困りました。

それでも時間とともに、そして暑さのやわらぎとともに(エアコン無し)、直しや推敲ができるようになってきました。切ったり加えたり入れ替えたりができた。そうやって、今の段階までたどり着きました。

そうそう、今夏は僕が生きてきた中でももっとも暑い夏でしたから(エアコン無し(二度目))、早朝に起床して原稿に向っていました。昼間も夜もちょっと無理でした。早いときには朝の3時台。遅いときには5時半には起きて、7時までを目安に書いていたんです。暑くて眠りだって浅いですから、起きようと思えばすぐに起きれました。で、最近、涼しくなったので夜更かしするとすぐに今まで通りの7時前に起床するリズムに戻りました。びっくりするくらい容易にです。つまり僕は本来夜型なんだっていうことなんでしょうね。

で、原稿の話に戻りますが、今年の文學界新人賞は市川沙央さんの『ハンチバック』でした。ご存じの通り、その後、本作品は芥川賞を受賞。これが意味するところはすぐにわかるでしょうけれどもあえて言うと、新人賞を取りたかったら、その人は芥川賞を取るくらいの意気込みと仕事量で望まないと勝負にならないのだということだと思います。

で、今回の選評を解説したネット記事を読んだところ、文章や文体の技術の高さが重点的にみられていたようです。僕の最終段階の原稿も、そういった視点から読み直してみるべきかもしれません。ただ、もうかなり煮詰まってしまっているのも事実。いじるところがよくわからなくなってきている。文章の技術的なところを意識しながらやるのならば、次の作品でやったほうがいいような気がしてきます。まあ、そうはいっても、次の読み直しの機会には気にして読むんですけどね。

というところなのですが、応募完了の際にはまたひとこと、ここで報告しようと思います。

それでは。
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「国際ロマンス詐欺」に巻き込まれながら、新人賞原稿を書いています。

2023-06-16 17:40:50 | days
文芸誌応募用の長めの短編小説を執筆中です。
100枚前後を予定しています。

内容や筋の見通しは立っていますけれども、書き進めるうちに当初の予定から外れていくことも大いに想定していますし、実際にそうなるでしょう(30枚を超えた今の状況でも、そうなってきています)。それでも、テーマや書きたいものはほぼ決まっていて、それはこの作品上に確実に表現していきます。そこはブレないほうがよいところですからね。

さてさて、そんな「原稿に猪突猛進」していたい時期にもかかわらず、ひょんなことから国際ロマンス詐欺に巻き込まれてしまいました。でも、

安心してください。僕は無事です (Don't worry, I'm safe. )。

金銭要求される前にメッセージのやり取りをやめました。さらに、やり取りの記録をパソコンに移し、プリントアウトして警察に届けました。

ちょうど今月、『ルポ 国際ロマンス詐欺』という本が出版されていて、書評サイト「honz」にて書評が公開されています。それを参照すると、詐欺の犯人グループは、ナイジェリアやガーナを拠点とし、欧米人を演じて詐欺を働いているそう。

僕のケースでいうと、相手は亡くなった父親が神奈川県横浜市の出身で、自身はポーランドのワルシャワ出身の40歳女性。父母は自身が10代のころに他界しており、パイロットだった夫は5年前に飛行機事故で亡くなり、唯一の兄弟だった弟は新型コロナで亡くなった、と。11歳の娘と、犬だけが家族で孤独だと言います。その彼女は、ウクライナで女性兵士をやっている、といいます。自分の受け持ちのゾーンのキャプテンだといいました。「今日はパトロール中に地雷の被害で部下が三人重傷を負いました」などというメッセージもありました。日本人ならば違和感を感じる日本語をつかっていました。

そもそも、TwitterのDMが発端だったんです。それで、グーグルチャットで話すまでになってしまいました。ただ、やっぱり感情に訴えてきたり揺さぶろうとしたりしてくるんですよ。質問の仕方も、一番の恐怖はなにか、一番嫌なことはなにか、といった類いです。これは、感情を揺さぶりつつ、なかなか表に公開しにくいことを言わせることで、通信のログを警察などに渡せないようにするねらいがあったと思います。

話の内容に違和感を感じたのは、横浜市の話をしても食いついてこなかったり、相手は寿司やうどんなら作れるといっていたりといった些細な点からはじまり、オンライン上で信頼を築くことができると強く主張するわりに、最後のほうになると、ソーシャルメディアは得意ではない、などと言いだす矛盾がみられたところです。他には、相手は読書が趣味だといい、日本語を話せる風でいながら(実際、日本語だけでメッセージのやり取りをしていました)、僕の本棚の一部の画像を載せると、食いついてこなかった点です。みんながみんなそうだとは言いませんが、本好きなら他人の本棚に興味が湧くものです。たぶん、本棚にならぶ本のタイトルなどの日本語がわからなかったのでしょう。つまり、メッセージの日本語文章の読み書きは、単純に機械翻訳だけで行われているのです。

他にも、細かい点でいろいろあるのですが、相手は心理操作や心理判断のための質問に長けていました。というか、そういう質問ばかりです。

警察に届ける前に、ChatGPTにも判断を仰いだのですが、詐欺全般における詐欺のポイントをあげながら最後には「詐欺の可能性が高いです」と言ってくれました。

もっと言うと、今年の2月に、北海道釧路市の男性が国際ロマンス詐欺の一種である渡航詐欺未遂にあっています。僕の相手も、日本に移住しようかと考えていると言いだしたので、同じ種類なのでしょう。

というところですが、僕は根がアホなので危ないですね。まあ、疑いの気持ちはずっと持っていましたし、オンラインでは友情も無理だ、と相手には言っていたのです(相手は、「オンラインの関係」や「オフラインの関係」、という言い方をしていました)。

こういう詐欺師がいて、人の好い日本人を狙っています。みなさんも気を付けられますように。

僕を巻き込んだ詐欺師のアカウントは、まだTwitterで生きています。
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