拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

何のSでしょう?

2022-06-26 09:29:14 | 音楽

テレビでオムライスの特集があると必ず見る。なかなか上手く作れないので、常にヒントを探している。ところで、オムライスにケチャップで書いた「S」は何の「S」か?想定される選択肢その1。「シュッツ」(Schütz)の「S」。シュッツの会をやっているが、この会を作ったそもそものきっかけは「もろもろの天は(Die Himmel)は神の栄光を語り継ぐ」を昔風のドイツ語(舞台ドイツ語)の発音で歌いたかったからである。「もろもろ」は「天」(Die Himmel)が複数であることを表すために訳において付加された形容詞である(「天達」では気象予報士のあまたつさんになってしまう)。その複数の天は横に並んでいるのかそれとも縦かの議論は当ブログの永遠のテーマであり、何度も取り上げている(故野際陽子さんが「徹子の部屋」に出るたびに、寮生活をしていたとき頃強盗に入られた話をさせられるのと同様である)。

その2。「スーパーマン」の「S」。告白しよう。綺羅星のごとく連なるジョン・ウィリアムズの映画音楽の中で、私が一番好きなのは「スーパーマン」のテーマである。似てると言われる「スターウォーズ」のテーマが変ロ長調なのに対し、こちらはハ長調であることも脳天気なその性格を表している。

その3。ヨハン・シュトラウスの「S」。ヨハン・シュトラウスと言えば「こうもり」。「こうもり」と言えば、昔FMで放送していた「オペラアワー」。始まりはいつもこんな感じ。「ポーン」(時報)♪チャン、チャン、チャン、 チャ、チャカチャカチャチャチャチャチャン、チャン、チャン(中略)チャン、チャン、チャーーーーン(続いて後藤美代子アナウンサーのナレーション)「オペラアワー。日曜日の午後のひととき、オペラの全曲録音でお楽しみいただくオペラアワー」。このルーティーンを毎週聴いていた。そう言えば、民放の番組で(タモリさんの「今夜は最高」だったっけ)、前出の野際陽子さんが後藤美代子アナに扮してNHKのクラシック番組をパロったことがあった。後藤アナは、昔のNHKのアナウンサーらしく自分の意見を仰らなかったが、一度だけ「コシ・ファン・トゥッテ」(女はみんなこうしたもの)の放送のとき、「私は『男はみんなこうしたもの』と申し上げたい」と仰った。もし、「男はみんなこうしたもの」なら「コシ・ファン・トゥッティ」である。「こうもり」に戻る。第2幕、ミュンヘンオペラでは、挿入曲の「雷鳴と電光」が演奏される間、舞台上で、ダンサーと歌手がいりみだれて踊り狂い、そのうち一列に連なって、最後、ドミノ倒しのように倒れるという演出が行われていた。この一列は、真っ正面から撮った映像では分からないが、実は「S」の字であり、それはもちろんシュトラウスの「S」である。高い平土間の席のチケットを買ったセレブにこの「S」は見えない。見ることができるのは「天井桟敷の人々」である。

とまあ、三つほど選択肢を書いたが、どれを意図していたかは私本人も分からない。当初、「W」にしようと思ったが、母校愛が強い人だと思われるのもなんなので、思わず「S」にしただけ。かようにワタクシは思慮浅薄な人間である(あらためて見てみると、視覚的にはスーパーマンの「S」に近い感じがする)。


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