拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

タマネギ説に鞍替え/血染めのボール

2023-02-19 11:11:45 | 日記

昨日、「カラマーゾフの兄弟」(ドイツ語訳)に出てくる伝説で、守護天使が地獄の火の海に落ちた悪女を救うために投げ込んだ「Zwiebel」は一般には「タマネギ」と訳されているが、悪女の救出には長さが必要なので(そっくりなお話の芥川龍之介の「蜘蛛の糸」でお釈迦様がカンダタを救出するためにたらした蜘蛛の糸も長かった)、この場合は「長ネギ」ではないか?これが私の中での有力説である、と書いた。ところが、タマネギ説側に強力な証人が現れた。I原証人によると、「タマネギは葉っぱつきで保存された」「タマネギの葉は編むことができた」という。編めるくらいなら相当長いに違いない。あらためて「タマネギの葉」の画像を探す。すると、こんなのが出てきた(画像はWikipediaから拝借した)。

1547年に描かれた玉ねぎの木版画である。そんなに昔の絵を出さなくても、タマネギの葉っぱの長さは、現在の畑の写真からもうかがえる。

富良野市のタマネギ畑である(この写真もWikipediaから拝借した)。葉っぱの長さは長ネギ並み。であれば、「Zwiebel」が一般に「タマネギ」と訳されているのをさしおいて、あえて「長ネギ」とする必要はない。逆に、タマネギの「玉」はつかまるのにちょうど良い。スーパーで売ってる玉の部分だけをイメージしたのが間違いのもと。葉っぱ付きなら救出にうってつけである。こうして、私の中の有力説は、完全に長ネギ説からタマネギ説に変わった。なお、「偉い人」たちは、タマネギには疑問を抱きつつも長ネギとする決定打にも欠けるからだろう、無難に「ネギ」と言っている。

話は変わる。私が、酔っ払った次の日にこめかみのかさぶたを発見したのがちょうど3週間前。その後、玄関のカーペットにも、そしてオニャンコポン(ダウンジャケットの愛称)にも血痕が付いているのを発見。知らなかったもんだから、血痕がついたままのオニャンコポンを着て方々を彷徨っていた。遅ればせながら、血痕を落とそう。血は直後ならよく落ちるが時間が経つと落とすのが難しいという。台所洗剤が意外と効くというので試したら、あらほんとだわ。何事もなかったようにきれいになった。落とすのが至難の業なのはワインである。因みに、「トム・ソーヤーの冒険」に出てくる気の良い酔っ払いのマフは、血の付いた衣服を夜明けに川で洗っていたのを人に見られて、殺人容疑をかけられ、もう二度と酒は飲まない、と誓った。私も、数年に一度は、もう二度と酒を飲まないと誓い、ノンアルコールのビールをまとめて買うのだが、誓いは破られるもの、毎回某大なノンアルが余って困ることになる。因みに、「血染め」で思い出すのは「巨人の星」。星飛雄馬は、甲子園の準決勝で左門豊作の折れたバットを手に当てて指をケガしてしまい、そのために決勝戦で花形満に打たれてしまうのだが、受け取ったホームラン・ボールが血で染まっていたため花形は星がケガをおして投げていたことを知るのである。