拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

白鳥さんは難儀なこって

2013-02-23 20:08:59 | インポート
ローエングリンの故郷であり、パルシファルの居城があるモンサルヴァールは、やっぱり天空ではなく(Sさんは、「救いの山」の意味だと言ってる。)、なんとスペインにあった(パルシファルの歌詞に書いてあった。)。これは以外。てっきりドイツだと思った。だって、白鳥の引く舟でやってくるんですよ。スペインからドイツなんて難儀がすぎます。直行できる水路だってないし。すると、スペインからいったん海に出て、ドーヴァー海峡を通って北海に出て、で、ライン川を登ってきたんですかね……以上は、ローエングリンの舞台のブラバントをドイツであると思い込んでの話。この記事書きながら念のためネットで検索、げーーーー(ソではない)。ブラバントがベルギーに実在する!すると、ベルギーは北海に面してるから白鳥さんは多少楽になりますが。新たな疑問。物語では、ドイツ王ハインリヒなんて上から下までドイツな王様がいて、「わがドイツの東方で人々がハンガリーの暴力にあえいでいるから軍を差し向けよう」とブラバントの貴族たちに呼びかけます。じゃ、やっぱりドイツけ?疲れたから話を変えて。Kさんのおっしゃるように、パルシファルを非常に宗教的に見る人っていうのが確実にいて、「あま」さんも時々来られてるそうな。ミサに出るようなお気持ちなんでしょうか。また話はがらっと変わって。クンドリーとパルシファル、もしくっつけば、何百歳どころじゃなくて、千歳差のカップル誕生でしたが。実際に百歳差婚が実現したのが眠り姫ですね。そこまでじゃなくても、ブリュンヒルデ(やっぱり岩山で寝てるうちに歳とった)とジークフリートは大体20歳差くらいか。歳の差は今時騒ぐほどじゃないですが、叔母と甥の関係ですので、日本では三親等傍系血族として婚姻不可です。

ディアベリ変奏曲とピアノソナタ第32番(op111)

2013-02-23 10:22:36 | インポート
青木やよひさんのベートーヴェンの恋人に関する著書、ようやく読了(その間、稲中は第6巻を読了)。最後読んだとこ、偶然にも昨日記事にしたディアベリ変奏曲の話。これ、青木氏がベートーヴェンの恋人であるとするアントニア・ブレンターノに捧げたんだと。それから、最後の三つのピアノ・ソナタもアントニアのために書いたんだと。おろ?第32番(op111)の第2楽章(ドーソソー)とディアベリ変奏曲の主題((レ)ドシドソソ……)、似てるぞ……と思いつつページをめくるとそのことも書いてあった。順番的には、ベートーヴェンの第32番→ディアベリさんが自作のワルツのテーマを提示して作曲を依頼→ディアベリ変奏曲完成。青木氏によれば、ベートーヴェンは、ディアベリさんのワルツの主題に自分の愛曲と同じ音程を見出して飛びついたんだと。あんな大曲になったのはそのせいってことかね(つじつまが合う。)。ディアベリさんは、もともと自分のワルツの主題を提示して、いろんな作曲家に曲を書かせるつもりだった。ところが、ベートーヴェンがむきになって一人でものすごいものを作ってしまった(このいきさつ、ヴェルディのレクイエムの生い立ちとそっくり!)。そうさせたのも、アントニアの思い出のせい……ということになるのでしょうか、青木説をふまえれば。いやー、面白い本だった。Kさん、この本教えてくれてありがとうございます(稲中を教えてくれたことも!)。