アウトドアな日常

インドアからアウトドアへのススメ

苦海浄土

2023年10月17日 | 本と雑誌 その2

「苦海浄土くがいじょうど(わが水俣病)」(石牟礼道子(いしむれみちこ)著)を読む

永井荷風の「日和下駄」を読むと、変わりゆく東京の町の姿を憂いている記述があります。

いつの時代も効率や便利さ、浅はかな人間の高揚感、こういったものが目を曇らせます。

「チッソは私であった」という本があります。まだ本は読んでいませんが、水俣病の被害者でありながら、日本が経済成長をしていく様を眺めながら、貧しさから脱する市民の様子を見て、そんな風に思ったのかなと想像します。

足尾鉱毒事件にしろ、公害という重大な事件の側面には、工業国として発達した日本がありました。

ただ、どちらも代償が大きかった・・それは今でも続いているからです。

石牟礼さんの本は、情緒的に描かれている部分が多いです。暴走を食い止めるのは、そうした情緒ではないかと思ったのでした。

コメント
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