「簡素な衣服、整頓された家、清潔な環境、自然およびすべての自然物に対する愛、簡素で魅力的な芸術、礼儀正しい態度、他人の気持ちに対する思慮・・これらは恵まれた階層の人々だけでなく、最も貧しい人々も持っている特質である」
「この地球上の文明人で、日本人ほど自然のあらゆる面を愛する国民はいない。嵐、凪、霧、雨、雪、花、季節による色彩の変化、穏やかな川、激しく落ちる滝、飛ぶ鳥、跳ねる魚、そそりたつ峰、深い渓谷ー自然のすべての相が単に賞賛されるのみでなく、無数の写生画や掛物に描かれるのである」
とはいっても、この時代の市井の人たちは、日本には誇りにするものがないと嘆いています。(エミール・ギメやイザベラ・バードの著作から)実際は誇りとしないだけで、日本には誇るべきものがたくさんあったと思います。
柳宗悦らによる民藝運動も、こうした日本人に誇りをもって欲しいという願いがあったのではないかと思ったりもしますが、北大路魯山人は酷評しています。その理由として柳宗悦が上流社会出身であって、豊かな生活をしているからというものでした。(他にもありますが)
魯山人自身も、日本の美を求めていたでしょうから、着地地点は同じだったような気もします。