台風一過で朝から涼しい風と澄んだ空気とに恵まれ、
秋らしい碧空となった。
予定では、常用薬が一部切れたため通院する心算でいたが、
こんな陽気の良い日は陰気な病院で長時間待たされるより、
アウトドアで自分のやりたいことをやる方がどれだけ健康的なことか・・・。
午前中はもしかすると洗ったかも知れない物まで洗濯し、
午後からチェックしたいものがあって近場の21世紀の森へと出かけた。
と言うことで、
今日、21世紀の森で撮影できた野の「飛翔者」達と、
すでに見頃を迎えていたある貴重な花を紹介します。
最初に出会ったのは「ミドリヒョウモン」で、
前回撮ったときの個体よりもやや色あせた様なミドリヒョウモンで、
調べた結果、メスであることが判明した(巻頭の写真と下の写真)。
次に私に付きまとうように現れたのが「ウラギンシジミ」で、
直ぐ近くの舞い降りて吸水を始めた。
表翅の赤オレンジ色があることから雄の個体である。
別の場所でも3頭ほど見つけたが、すべて雄で、
雌はこれから出てくるものと思われる。
「イチモンジセセリ」
「アオスジアゲハ」
吸蜜に夢中で、20cm近くまで寄って撮影が出来た。
「キチョウ」
「ヒカゲチョウ」
そして、右側の翅が大きく欠損していた雄の
「ミドリヒョウモン」
まともに飛べるのだろうかと、翅に触れるほど手を近づけてみたが、
吸蜜に夢中で逃げることはなかった。
そうなると私も無碍に追い払うわけにも行かず、飛翔の確認は出来なかったが、
このとき思ったのは「蝶にも意思が在るのかも知れない」と言うことだった。
閑話休題
学生時代、上代文学の講義中に部屋に一匹の蝶が飛び込んできた。
それに気付いた教授は講義を中断しその蝶に見入っていた。
ざわついていた教室も一瞬静まり返った。
数分後教授はこう言った。
「あんな小さな虫にも皆さんを沈黙させる力があるんですねぇ、
小さな蝶の魂が『魂極る』皆さんの心を捉えたのですよ、不思議ですねぇ」
と・・・・・
いわゆる日本の「八百万の神」は、
どのようなものにも魂が宿っているとの考えから生まれており、
教授は上代人の心を一瞬にして説いてしまったことになる。
話は戻って、
どちらかと言うとやや警戒心の強い「アオスジアゲハ」や、
傷ついたミドリヒョウモンが吸蜜に夢中だったのは、
昨日の荒天で吸蜜出来なかったことが影響していると考えられるのだが・・・・。
今日チェックしたかったものは園内に自生している、
「キツリフネソウ」の開花で、丁度見頃となっていた。
普通のツリフネソウと異なり、花の付き方がまばらでやや華奢である。
時間がなくじっくりと取材できなかったので、
機会があったら再度訪問の上記事にしたいと思う。