港区まち創り研究会(まち研)ブログ

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世界の街から99----ニューヨーク建築雑感

2013-08-02 12:02:42 | アメリカの街から
ニューヨークの滞在日数も多くはないので、建築については、通り一遍の印象でしかないが感じたことをまとめてみる。

○建築寿命が長い
 1930年代に建てられたクライスラービルもエンパイアステートビルも未だに健在でニューヨークのシンボルでありつづけている。世界の富が集積するニューヨークなので古いビルはどんどん取り壊されると思うが、意外にそうではない。50年以上も前に建てられたあのシーグラムビルは周囲の建物とは別格に気品があり、高い家賃を維持している。
 1983年に建てられた赤坂プリンスホテル、1993年に建てられた旧日本長期信用銀行本店ビルの建て替えが決まった日本とは大違いである。

 ○増改築やリノベーションする建物が多い
 このブログで紹介した、MOMAの美術館、ブルックリン美術館、ルイヴィトンニューヨーク5番街店、プラット・インスティート・ヒギンスホール、イサム・ノグチ・ガーデンミュージアム、ハーストタワーなどみな増改築やリノベーションしたものである。既存のストックをうまく活用し価値を高めていく発想はすごい。
日本は確かに地震国であり、耐震化する技術が進歩しているので建て替えの話がでることは仕方がないこともあるが、既存の建物の価値を認めまた、それをうまく活用しようとする発想が少ないことも確かである。

○建物を覆う外皮のデザインが新しい表情を与えている
 ニューヨークタイムスビル、ニューミュージアム、MOMA美術館、ルイ・ヴィトンニューヨーク5番街店のルーバーが印象的である。
 これからの建築はむきだしの外壁、ガラスだけではなく、それを覆うルーバーなど外皮のデザインが建物の印象に大きな影響を与える。

○超高層ビルが林立する街について
 超高層ビルが林立する街は圧迫感や道の暗さがあり、やはり私はなじめないが、香港などの雑然、混乱した感じはなく、ある種の統一感がある。建築の規制がきちんと機能しているのであろう。


クライスラービル アールデコの超高層ビル

超高層ビルの林立

超高層ビルも統一感がある
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