アムステルダムは心地よい街だった。わずか2泊しただけだから、何が心地よかったか具体的にあげるほどの材料はないのだけれど、印象を端的に述べよといわれたら、そんな答えが一番ふさわしいように思う。街並みがあまり画一的でないからだろうか? 運河の水面が穏やかで、気持ちを鎮めてくれるからだろうか? パリに始まった10日間の旅の最後になったこの街で、ようやく青空と陽光に出会うことができたからだろうか? . . . 本文を読む
ライデンの城塞跡の上から、この街のただならない歴史的眺望を楽しみながら、私は人間の営みに「300年の波」があるように思えてならなかった。およそ300年ごとに歴史は節目を刻む、ということだ。ライデンは1266年に内戦を勝利し、都市としてその後の繁栄の基盤を固めた。そして独立に至るネーデルランドの決起が1568年。ナポレオン帝国崩壊によるオランダ王国憲法の制定が1848年。いずれも「300年の波」である。 . . . 本文を読む