今の季節、大阪市にある干潟では、越冬地に向かう途中の旅鳥タカブ(鷹斑)シギが栄養補給に立ち寄っています。
シギ科クサシギ属に属するタカブシギ(体長20cm)は、環境省レッドリスト2015年の絶滅危惧Ⅱ類(VU・アホウドリやタンチョウなどと同じ)に指定されている希少種です。
勿論、大阪府レッドリストでも絶滅の危機が増大しているとして絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。タカブシギの羽の模様が鷹の羽の模様に似ていることから鷹斑シギとなったようです。
こちらは同じ属のクサシギ(体長22cm)ですが、クサシギは環境省レッドリストの指定は無く、大阪府レッドリストでは準絶滅危惧(NT)に指定されている野鳥です。
タカブシギは夏にユーラシア大陸北部で繁殖し、アフリカ、インド、東南アジア等で越冬することが知られています。・・・後ろ姿
従って、東南アジアなどへの長距離飛行に備え、大阪でしっかり栄養補給をしているのでしょう。・・・このタカブシギは、白い眉班が明瞭なので幼鳥。
体長わずか20cmほどのタカブシギが、シベリアと東南アジアを毎年往復しているとは驚きですね。
こちらは同じ日に見たアオアシシギ(体長35cm)で、アオアシシギも大阪府レッドリストの絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。
アオアシシギの繁殖地と越冬地は、タカブシギとほぼ重なっているようなので、ひょっとするとタカブシギとアオアシシギは、これから越冬地に向けて一緒に旅立つのかも知れません。