★上記の「職員室通信」の中の一部分を下記に抜粋する。 43歳の主婦の告白。 わたしは中学1年のとき、大阪から広島へ転校しました。 教科書を読んだあと、国語の先生に「関西なまりがひどいですね」と注意されました。 ショックでした。 大阪では関西なまりはあたりまえでしたから。 3年のとき、今度は下関に転校しました。 教科書の中にたまたま関西弁が出てきたので、そこをわたしが読むことになりました。 読み終わったあと「さすが大阪出身、うまいわね」とほめてくれました。 それまで、わたしは関西なまりがひどいと思って、友だちと話すときにもひけめを感じていました。 ところが、先生にほめられて、ああ、わたしは関西弁がうまいんだと思うようになりました。 今までの悩みがうそのようにふっとんでしまいました。(抜粋、以上) ★これは、教師のたった一言が、子どもたちにとって起死回生の妙薬にもなるし、止めを刺す毒薬にもなる」という例だ。 僕流にいえば、国語教師の「さすが大阪出身、うまいわね」は、彼女が、のちの人生を生き抜いていくうえで、どうしても必要な心の支えとなる「フォーム(ピッチャーの投球フォームの「フォーム」)」を、一瞬のうちに「内面化」した……ということになる。 ★子どもたちは、こういう「フォーム」を、学校教育で、あるいは家庭教育で、あるいは社会教育で獲得しながら生きていく。 社会教育の中には、もちろん読書や新聞&テレビを含んでもいいだろう。 で、僕の主張―― 学校教育は、こういう「フォーム」(=心の支え)を、他ではない、日々の「知的で楽しい授業」を通して、ひとりひとりの心のなかに実現していく。 これが学校経営の中核だ。 僕はよく、周りの人から「もう耳にタコができる」といわれるくらいくりかえしている「知的で楽しい授業を通して学力を保証する。加えて、いじめや不登校、非行の問題も解決する(←これ、「生徒指導等いらない」ととってもらってもいい。授業がマズイから余計な指導が必要になるのだ。)」といっているのも同じ意味だ。 ★大震災発生以来、僕が気にしている「種類」のニュースがまたyomiur online(7月15日(金)8時48分配信)に掲載されている。 抜粋する。 警戒区域で空き巣多発。 東電福島第一原発の20キロ圏内で、現在は警戒区域になっている地域では、避難を余儀なくされた人々が空き巣被害に遭った。 被害者からは「あまりに卑劣な行為だ」と憤りの声が上がる。 7月6日に一時帰宅した福島県富岡町の会社員男性(37)は、1階窓ガラスが割られ、家の中の収納ダンスの引き出しが全て開けられているのを見てぼう然とした。 「あなたの家のガラスが割られていた」。 南相馬市の主婦斉藤佳子さん(60)は4月上旬、避難先の埼玉県で、現地を見回った人から連絡を受けた。余震が相次ぎ帰宅をためらううちに、自宅が警戒区域になったため、現在も被害確認ができていない。斉藤さんは「一刻も早く一時帰宅したいが、なかなか行政の指定する帰宅日との都合が合わない」とつらそうに話した。 抜粋、以上。 子どもの頃、お正月に双六(すごろく)をやっていて、いちばんのペナルティが「ふりだしに戻る」だった。 警戒区域で空き巣多発―― 学校教育は、ふりだしに戻らなければならないだろう。 家庭教育も、(地域)社会教育も同じだ。 特に、学(学校教育)と社(家庭・社会教育)の関係、すなわち、両者の分担・連携・融合については、完全に「ふりだし」だ。 現在の教育危機は、この学社の関係が崩れ、学校の教育丸抱え(独占)体制に陥ったことが元凶なのだ。 ★関連記事 ・学校が抱え込んでいる荷のままでは、家庭も地域も連携・協力できない。分担できるカタチに加工が必要だ ★公式ホームページへ ★WEB無人駅線ページへ |
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