秘境という名の山村から(東祖谷)

にちにちこれこうにち 秘境奥祖谷(東祖谷山)

忘れてないよ  ( SA-NE)

2011年05月14日 | Weblog
「あかり」
という曲を 聞いた。
〈ワカバ〉と言う、アーティスト二人組。
フォークギターの響きが 胸の中にじわりと 伝わってきた…
新緑の輝きのような、余熱が まだ残っている。

あいつが 生きていたら…なんて
フォークの綺麗な五線譜に出会うたびに
いつも 想う。
あいつが 生きていたら…私の
何かも 変わっていたのだろうか。

芸能人の 自殺が
続く。
芸能人だから、報道されるのだけど、
今 この一瞬でも 世界中のどこかで
雨の雫のような 存在の
〈生命〉
が 自ら 絶たれている。

被災地で 消えた 生命。
テロリスト達によって、無差別に殺される
〈生命〉
事件の 犠牲者。
事故の 被害者。

何らかの 行為によって、
生命が 絶えるのに
〈自殺〉だけは
第三者の手は
直接には くだされない…。

自らが 自らの人生の幕を
自らの 手で 降ろす。
その 手は
その 指先は
生まれたばかりの 頃は
両親、もしくは
どちらかの親に
愛しく 包まれて いただろう。

遠い昔…包まれていた、手を 武器に変えて
自らの 生命を絶つ。

何十人の
優しい 友人がいても
温かな 家族がいても
愛して くれる
人がいても…

自分自身の こころは
絶対に 誰にも
見えは しない。

自ら死んで逝った、方々の
原因を 遺された者達は
それぞれに 模索する

「あの時 声をかけてあげられていたら…」
「あの時 一緒に居てあげていたら」

回りの 友人達は
ボロボロと 泣き崩れ

一日…
一週間…
一ヶ月…
三ヶ月…

皆が 泣かなくなる。亡くなった者の
話しさえ しなくなる…


あいつが
時々 夢に現れる…
昔のまんまで
フォークギターを弾き
愉快な 顔で 歌っている

あいつが 公務員でなかったら…
あいつは 死ぬことはなかっただろうか…
あいつが
無責任な 人間なら
あいつは 多分…
死んでは いないと想う…

あの場所を
死に場所にしたのは
あいつからの
最後の 命をかけてまで…
伝えたかった、
組織に従順だった あいつの
〈断末魔の叫び〉
だったのだ…


11年と半年間
一年に 三回…
あいつの墓を 訪ねる。
春 秋 そして 命日。

あいつの お父さん、お母さんにも
手を合わせる…
「そちらで 逢えたかな…」


忘れてないよ…
忘れていないからね…私が 忘れたら
あいつは もう一度
死んで しまう…


言葉のナイフが
誰かの こころに
小さな 擦り傷をツクル…

擦り傷は ほかの
こころに出来ていた
小さな 傷口を
更にひろげて いく…
そして
こころが 息を
ヤメテ しまう…

今 死んでしまおうと思って いる あなた。
顔も 知らない あなた。

一日だけ 一日だけ
その 死ぬ為の
時間を 私に 下さい。
私に 預けて 下さい。
あくる日は
死んでも いいから…
自由に して いいから…

私は 今
こころが 萎えています。
そんな 私と
一緒に 山に登ってみませんか…
私は 最近
お膝も 痛いです…
すみませんが…後半は
手を お借りします…

少々 リクエストの
多い 登山ですが…
よろしくお願いします。
あなたの 死ぬのは
それからに
して 下さい。

てるてる坊主
作って いつでも
待って います。

かしこ


























コメント (2)
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