秘境という名の山村から(東祖谷)

にちにちこれこうにち 秘境奥祖谷(東祖谷山)

菜菜子の気ままにエッセイ(別れと花束と、とうもろこし一本)

2010年07月30日 | Weblog

今日は彼女の旅立ち!
私は仕事で、午後から出発予定のお見送りは出来ない……

隣の村から
空を見ながら、彼女に心の中で、エールを送っていた。
超、センチメンタルな気持ちで、空を見ていた。


午後、4時前、
東祖谷に残りの仕事を片付ける為に、帰ってきた。
心の中で、呟いた…
〈今頃、奈良に向かう途中?どのへんかな?もう、この村には、いないんだ~〉


近所のおばさんが、
てくてくと歩いてる~
「おばちゃん散歩?ですか?」

「チーコちゃんのお見送りに、行ったんよ~、用事あるって
また、あっちに引き返したわ~」


『なんちゅう~!まだ、出てないの~、まだ、村内~!』

携帯をかけた。
近くにいるらしい。

私の待っていた、場所にチーコちゃんの、車がきた。

「まだ、おったん~?」

『うんっ、段取り悪いだろ~なんか、さっきから、選挙にでた人みたいに
挨拶ばっかり、してたんです~』
隣に座る、息子さん。無言で、笑っている。

彼女の車を、ニコニコ顔で見送って、車が見えなくなると、一人で泣いた。
鼻水も、流した。

てくてくと歩いてるいた、おばちゃんに、声をかけていなかったら
彼女がまだ村にいた事に、全く、知らないでいたんだ。

やっぱり、
偶然ではなく、すべてが必然なんだ。

夜、小学校で会があった。なぜか、テラオの兄さんも、参加していた。
放課後児童クラブの、指導者の説明会。
市の担当の方も、来ていた。飲み過ぎなのか?顔色が悪い?
説明そっちのけで、資料に似顔絵を書いて、一人で、楽しんだ♪
担当の人の、顔をじっと見つめていた私。
熱心な地域の方だと、担当の方も、感じただろう。
すみません。似顔絵、書いていただけです。「うん!うん!』
と小さく頷いていたのは、似顔絵の手直しの箇所を、直していただけなんです。
あしからず♪

携帯がなった。
管理人の妻ちゃんの、〇美ちゃま!

「あのなあ~、お供えの花、玄関先に置いて帰るよ~
あとで、旦那様にお花、飾ってあげてな~!」

いつも、いつも、
お盆の度に、綺麗なゴージャスな、花束!
本当に、ありがとう!

会は、無事に終了!
駐車場に向かう。
テラオの兄さんに、言った。
超、真剣に呟いた。

『私、晩御飯、たべんと必死で、来た!』

エンジンをかけた!
ライトを点けた!

発信!

ん、前方でテラオの兄さんが、立って、棒のようなものを持ち、
こちらに、近づいて来る!

『トウキビなら、あるよ~炊いとるぞ~』

棒に見えたのは、とうもろこしだった!
しかも、素手で掴んだままの、一本のとうもろこし!

気持ちよく、左手で受け取り、自宅に帰り着いた……

レンジは体に悪いと、誰かさんのブログに、以前書いていたけれど
今の腹減った欲望に、背に腹はかえられない!
チンして、食べようとした。
明るい電灯の下で、トウキビを見つめた。
『いただきまーす!』

トウキビの
右端が、欠けている?抜けた、歯のように、10個位、欠けていた………?

誰かの食べかけ~!!

食べかけを、間違えて暗がりで渡した、テラオの兄さん!

なんちゅうことを!

驚きながらも、
全部、食べた♪
おいしかった♪

今日の一日が、終わりました。
チーコちゃん、
ガス欠にならずに、無事に着いたかな?

みんな、
ありがとうね。
花束と食べかけのとうもろこしと
優しさの轍を、まっすぐに歩いて、ぐあんばります♪
ゴンも、ガンバレ!

















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奥祖谷夏点描

2010年07月29日 | Weblog
炎天にオトギリの花岩に居り

日の盛り強き棘もて三嶺かな



  

奥祖谷恋歌        作詞   M.iya
                  作曲   yoriyan
1 山へ行こうよ 新緑の
  想い遙かに 奥祖谷を
  貴き三嶺の コメツツジ
  君と一緒に 登ろうよ
  熱き想いを 胸に秘め
  可愛い花に 頬よせて
2 山へ行こうよ 秋山の
  真紅に燃える 四方の峰
  山は三嶺と 天狗塚
  君と一緒に 登ろうよ
  尾根道辿る 従走路
  夕日静かに 沈みゆく
3 山へ行こうよ 雪山の
  吹雪とどろく 雪道を
  真白き天狗の 頂に
  君と一緒に 登ろうよ
  彷徨い歩いて たどり着く
  モルゲンロート 輝きて
4 山へ行こうよ 奥祖谷の
  残雪光る  峰峰を
  山は三嶺か 天狗塚
  君と一緒に 登ろうよ
  思い出探して 山の旅
  春の息吹の 風受けて













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別離

2010年07月26日 | Weblog
夏の月ギターの音哀し別離かな




祖谷を深く愛していたひとりの女性が祖谷を離れることになった
せんだって、hideさんから、聞いたとき、絶句した、なぜ?hideさんが
なにか話していたが、僕はうわの空であった、強い衝撃である。

当初からの村おこしの主要なメンバーのひとりであり、活彩祖谷村たちあげの
中心の女性でもあった。祖谷村にとって非常に痛い損失となった。

先日コテージで壮行会があった、SA-NEさんがギターを奏でて彼女を励ました
が、耳を傾ける彼女も、ギターを奏でる彼女も感無量であったろう。

新しい土地は奈良のようであるが、良い住まいを選ばれたと僕が思う
街ではあるが環境は良い、それに寺の多い比較的静かな街である。

僕は彼女に祖谷が恋しくなったら、仏像を観てまわるよう言葉を送った
黙って笑顔で頷いていた、彼女ならそうすることだろう。

宗教、信心、仏像の美、芸術とかでは無い、仏像に相対していると祖谷の自然が
見えてくるはずである。仏像には祖谷の自然そのものが、自然性の生活が、必ず
浮かんでくるはずである。

そこから彼女自身が新しい糧を見出して、豊かな人生を歩んでもらいたいものだ。









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別離     SA-NE

2010年07月25日 | Weblog
祖谷を愛していた彼女が、祖谷を離れる決心をした。
そして、決心は揺るがないまま、昨夜コテージで、壮行会が行われた。
天然酵母のパンの匂い。薪ストーブの匂い。無添加の洗剤の匂い。
玄関のガラスの戸を、開けると、いつも変わらない匂いがして、なぜだか、ホッとした。

仲間達と、その部屋で年に数回、食事会をした。ワメイさんがいた時と同じように、その空間で、私達は言いたい事を話し、食べたり、飲んだり、気がつけば、時計は深夜。
ワメイさんの建てた、カントリー調の家。

対面式のキッチンには、いつも誰かしらが食器洗い係になっていて、自然にまた
誰かがキッチンに立ち、あ・うんの呼吸の世界は、とても居心地がよかった。

人生の折り返し地点を、過ぎ、全く新しい土地から、新たなスタートを切る!
それは、容易な事ではない。
彼女は、新たなスタートラインに、立った。薪ストーブのない、暮らしを
ゼロから始めるんだ。

二つ年上の幼なじみとして育ち、私は彼女を、いつも見ていた。
べったりとした関係ではなく、互いに束縛しない、適度の塩加減みたいな
優しい関係を保ちながら、今日まで、様々な出来事に、共感してきた。
昨夜、集まった仲間達も、皆がそうだったと想う。

〈お母さんはいつも、計画倒れ!〉
と息子が言う位、確かにこれまでの彼女は、まさに計画倒れが、多々あったが
一番、実行してほしくなかった事は、計画倒れには、ならなかった。

心の中に、小さな虫食いが出来たまま、ジグザグの形は、暫く手直し出来ない。
彼女の決心が、もう一つの、私自身の進むべき道を、何かに導かれているような
気がしてならない。

立ち止まり、立ち止まり、頭の中をまっさらにして、考えている。
考え過ぎて、心がしわくちゃになりそうだ。

誰か一人の為に、ギターを弾いたのは、何十年ぶりだろう。
昨夜、切りすぎた爪で、押さえた弦。
今日は、指先が痛い。

体の関節が、バラバラになりそうに、バタバタと歩く彼女の後ろ姿も、
EXILEの話しになると、両手を使いながら、必死で熱く話す
あの仕草も、暫くさよならだね。

頑張ってなんて、言える余裕は、今の私にはありません。
私は、自分自身に
『ガンバレ!』と言い聞かせている。

チーコちゃん、
敬語を一度も使わなかった、失礼な後輩で、ゴメンなさいね。

四年目の、夏だね。
ワメイさんも、空の上から、あの飄々としたニンマリ顔で
エールを送っていると想うよ。
『イケるんか~?』
『それも面白い道かもの~?』

そして、言ってくれるよ!

『今までありがとう!』って。

新たなる人生に、
今までそうだったように、何の色にも染まらない、貴女でいて下さい。
何の色にも染まらない、貴女が大好きだったんだよ。

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奥祖谷夏点描

2010年07月23日 | Weblog
朝涼のひと影絶えて久しけり






阿佐集落の廃家


廃家前庭には縁下に家族の履物がきちんと並んでいたのが印象的であった
何時かは帰ってくるのであろうか。






久保集落東の廃家


昨年まで上の家に住んでいた農婦だが、訪ねた時は元気であったのに、突然亡くなられ
この家も住む人が無くなった、もう日除け蓑姿も見られない。






久保集落東の廃家 大きな立派な構えなのだが、数年前にお会いして話した事があるが
中年の男性で気さくに話しずきであった。一人住まいだったが、近所の方の話では
体調が優れず、施設に入られたらしい、もう、住むことは無いだろうとのことであった。


廃家の庭には草花が咲き乱れていた、しずかである。






九鬼上部の廃家1 もう、何年も廃家の状態である、何時来ても物悲しい風景だ。
どのような事情で家を捨てたのか、何れは朽ち果てるのであろうか。







九鬼上部の廃家2 ここ最近家を出られたのか、といっても夏草が生えてない、
手入れが行き届いているので、もしかして時々帰られているのだろうか。
傷んでない立派なお家である、春に訪ねた時は閉まっていたが、直ぐ近くにある
数本の桜が綺麗であったと記憶している。
これだけ手入れされていると、夏でも涼しく感じられるものだ。

夏館通い来るひと訪ねたし






九鬼上部の廃家3 一人暮らしのおばあさんが住んでいた、5年前に庭の片隅に
風通しの良い部屋を造りたいというので、hideさんと敬四郎さんが建前をしている
のに出くわした。素人大工の二人には風通しの良い部屋はもってこいの仕事である。

なぜ二人に頼んだかおばあさんに聞こうとしたが、この日は逢えずじまいになった
今度訪ねたときには、住み心地を聞いてみようと思っていたがその機会は無くて
5年が過ぎた先日、やっと訪ねたがおばあさんは居なくて空き家になっていた。

5年の月日はお年寄りには長すぎた、もう聞くことは叶わぬであろう。

古き日に箱庭もどき部屋建てり 



屋根にへばりついたhideさんと敬四郎さん








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奥祖谷夏点描

2010年07月22日 | Weblog
花みだれ蒼翠にして夏館

朝涼の野原にぽつり花の見ゆ




















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菜菜子の気ままにエッセイ(イモ掘り)

2010年07月19日 | Weblog
毎年〈祖谷村〉で作っているイモが、あります。アカ芋です。
某畑をお借りして、作っております、ジャガ芋です。
去年まで、芋掘りの日には、なぜか私は、何かしらの用事があり、
参加できないでいました。

この重労働を、ばあば連の皆様と、テラオの兄さんに、丸投げして
内心、心を痛めておりました、小心者の優しい、かわいらしい、私でありました。

が、が、
神様は残酷です!
土曜日の朝、爽やかな朝、梅雨明けの朝、
携帯電話が鳴る……

「あ~、今見の越なんだよね~、これから剣山に登る途中なんだよね~明日、何するん?」

なんちゅう、主語と述語のない電話!
声の主は、テラオの兄さん!
「予定はない?けど何かあるん?」
恐る恐る、聞く私…

「芋掘りしようや~、明日、ばあば連、防災訓練で、来れんのじゃ~、
タノモトの兄さんが、手伝いに来てくれるわ~」


と言う事で、
恐怖の『イモ掘り』の命令が、下されました!

日曜日、まさに世の中が、三連休で家族和気あいあい、夫婦仲良く、レジャーに出掛ける、日曜日♪
めちゃくちゃ、ギラギラに暑い、日曜日!
私とテラオの兄さんと、タノモトの兄さんは、クワを持って、
畑に立っていた。
猿くん達が、遊んだ後の、広~い畑に、立っていた。

そこで、一句!
『日曜日、つわもの達が、夢のあと』

「なんで~長袖着て来んかったん!」
テラオの兄さんが、私を見て叫ぶ!

「長袖暑いもん~」

「暑いって言うても、腕、日焼けして、後でヒリヒリするぞ~!」
「ええもん~顔には日焼け止め、きちんと塗っとるもん!」

真下に見える、
公民館!
防災訓練を、始める様子…

しばし、流れる灼熱地獄絵図!

想像してね。
頭の上は、なーんもない、青ーい、広ーい空!
梅雨明けの、元気なお日様!

黙々と?響く、
クワの土を掘りあげる、音

『こら~ダメなんだよね!その掘り方だったら、後から掘った場所、わからんようになるだろ!』

『こら~、またイモ残していっきょる!』

『肥を、最初に掃ってから、やらないと後の人、わからんようになるだろ~!』


昔、見た、
アタックNo.1で、
イジメられていた、ヒロインの気持ちが、心からわかった…
エースを狙えの
ヒロインの気持ちが、心からわかった…
わたくしでした。
テラオの兄さんの、容赦のない、罵声を?
半袖の背中で、聞きながら……
気になって、仕方がなかったのは、
真下に見える、公民館の様子?


『お昼ご飯、みんな、美味しいもの、食べるんだろうな~』
『公民館の周りの、草刈りの後で、チメターイビールか?』
『今、ビール飲んだら、美味いを越えて、倒れるかも~』
『生ビール!飲みたいっ!』



途中で、管理人が
コテージの親子連れのお客様を連れて、体験イモ掘り!
バンダナのケンチャンも、遊びに来て、
賑やかに 午前中が終わりました♪

コテージで、みんなで食べた、お昼ご飯、美味しかったです!
みんなで食べたら、なんでも?美味しいです!
なんでもとは、本当に、ぐじゃぐじゃな、食材です。

ばあば連の皆様、
本当に、毎年、イモ作り、お疲れ様です。
脱帽します。

最後に一句!

『猿くんよ遊んでくれてありがとう 今年のイモは プチトマト♪』


















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奥祖谷夏点描

2010年07月17日 | Weblog
雷神の暴れるままに明けにけり











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奥祖谷夏点描

2010年07月16日 | Weblog
梅雨明けも直ぐそこに







菜菜子さんの携帯写真から、いまの集落と祖谷川の濁流











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奥祖谷夏点描

2010年07月14日 | Weblog
今年の梅雨は初めから激しい風雨であるが、末期になって一暴れの様相だ。

赤い二連屋根の廃家の近くにあるこの廃屋はここ1,2年ほどは戸を開けたことが無い
以前には夏になると家主が帰っていたのだが、見かけなくなった。

年々住人が居なくなり、一軒、また一軒と廃家が目立ちだした、特にここ数年来は
激しいかぎりである、お年寄りが殆どだ、寂しいものである。

林道の近くの樹の元にはこの廃家に住まわれた方々のお墓であろうか
整然と並んで建っているが、最近は供養してないようである。
野に咲く花々が、何時帰るとも知れない住人を静かに待っていた。



鬼百合の野趣むき出してきりと起つ



















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菜菜子の気ままにエッセイ(雨の一日)

2010年07月12日 | Weblog

「まっこと、日に日によう降るの~雨も、どこでこんなに作りよるんだろのうや~」
と近所のおばさんが言った。
本日も、雨の日曜日。止むかな?と思わせて、いきなり叩きつけるように降りだす。
まるで、癇癪持ちのジイサンみたい?
ヒストリーの、オバサンみたい?
まるで、わたしみたい!

こんな雨の日には、吐息を白い薔薇に変えて、部屋中に飾りましょう。貴方を思いながら~♪
すんません。名曲をパクってみました。
こんな雨の日には、草刈りも出来ない。女性らしく、お片付けをしました。
三年半、ずっと箱にしまったままの、主人の衣類を、少しずつ片付けよう!
美人薄命の宿命が、真実ならば、私は長生きは出来ない!
このまま、家中に、主人のものを置いていたら、娘達が私の死後、何日も片付けに費やしてしまう……優しく、美しかった母親を思い出しながら、辛いつら~い、日々が続くのだ!
だいたい、想像はつく。会話も、想像がつく。
「なあ、なあ、母ちゃんて、なんで元気な間に、片付けせんかったんだろうなあ~」
「父ちゃんの、服は捨てられんかっても、倉庫のガラクタ位、捨てとったらよかったのに~」
「母ちゃんが、捨てるはずないで~」
「いつかは使える!何かにはなる!置いても、邪魔にはならん!って、いっつも言よったでえ~」

という事で、まずは、倉庫から、事業仕分けだ!
湿気で固くなった、木の引き出しを開けて、中を覗く。
番線?紙ヤスリ~ネジ、なんかの線?
コンポの部品?金属の錆びた部品…
明日は、不燃物の収集日!今日こそ、処分しなければ!


しばし、流れる時間…。流れた?だけの時間。早い話が、結局、何も捨てられずに、引き出しの取っ手の、拭き掃除だけみたいな、片付けが終了しました。〈いつかは使える!〉
〈何かには使える!〉
娘達よ、ゴメンなさいね。私が死んだら、全ての片付け、委託します。覚悟しておいてね。早い話が、銭になる物は、なーんにもありません♪
分別作業に、かなり苦労すると思います。
頑張って下さい。

〈捨てる〉
を意識して、半日を過ごしながらふと、若い頃の苦い思い出が、浮かんだ。
昔、昔、
大失恋をした数日後、彼から頂いた、大切にしていた、手作りの木の写真たてを、こんな雨の日だった。私は、橋から投げ捨てたんだ。大泣きしながら、手紙とか手作りのネックレスを、投げ捨てたんだ。ん~、懐かしい、感情のままに生きていた、あのゴテゴテの、まっしぐらな、乙女心♪あの時の舞台の橋は、今ではボロボロに朽ち果て、渡れるのは、猿の大群のみ!

なぜか、今では
なんにも捨てられないコッテンコッテンの、オバサンになりました。

テレビでは、選挙速報が、流れる。祖谷川の濁流の音が、最近の生活音になった。
行儀の良い、国民を貫くのは、大変だ。敵は、巨大な、人間の組織集団か?
祖谷を思いながら、アメリカで暮らしていらっしゃる方々も、安心してね。
祖谷は、相変わらず、まったりと、ここに居ます。芋掘りの、季節です。草刈りの季節です。
政権なんかより、老犬の最近の下痢が、心配な、私の近況報告でした。
『グウワン~!』











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奥祖谷夏点描

2010年07月09日 | Weblog
夏霧の降りて仄かに里の見ゆ

夕べには仄々祈るねぶの花

じゃが芋の花も終わらず試し掘り



























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奥祖谷夏点描

2010年07月07日 | Weblog
雨上がり草矢放てば露落つる

夏アザミ背伸びして居り庭の隅

雨止みて釣鐘草の可憐なり




























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奥祖谷夏点描

2010年07月06日 | Weblog
遠雷や雨足追うて祖谷の家

夕べ着き待宵草に祝杯す

雨の中待宵草の咲かざりし






















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奥祖谷夏点描

2010年07月02日 | Weblog
半夏生ひさしく主は帰り来ず



久保東の集落を歩いて茅葺き民家の住人が帰っているだろうかと
訪ねてきたが今年もいまだに見えない
徐々に荒れてゆく茅葺きを眺めるのは寂しくもあり、哀れである。

4,5年前には夏に時々よく帰ってきた茅葺き民家の住人がここ3年ほど
前から見えなくなり、去年も、いまごろ訪ね来たことがある。

徳島市内に居られるようであるが、体調でも悪くされたのであろうか
近くの老婦は年々寂しくなったと述懐していた。


取って返して久保集落をいつものようにぶらぶらしていると老婦人が畑に出ていた
なにか植えているようなので、聞くとナスの苗を植えている
「ちょっと遅いがのう、植えといてみようかのう、花ぐらいは咲くじゃろう、あはは、、」
と笑顔で云っていた。


茄子の花咲けよ愛しむ老婦かな



















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