夏もゆる猛暑となりてさと燃へし青葉の水滴かがやき放つ
とし老ひて果つるは夏の炎天か大地焦げゆく風の匂ひを
灼熱の大地に臥して梅雨明けす
四方より湧きて風斬り雲の峰
日除け蓑背負ひし農婦水を飲み
炎天や水一滴の美味さかな
日本を代表するアルパインクライマーの一人が「立入禁止」の那智の滝の岩をクライミング
していて、和歌山県警に逮捕されたという、ニュースをみて、然もありなんと思った
驚くに足りなりことである、いまの山登り、山歩きを総括するにこの程度の
モラルしか持たないのが、現状ではないだろうか
要するに自分の欲望を抑えることが出来ずに、何処を歩いても構わないという感覚から
ひとに迷惑を掛けることなど平気、何とも思わないということであろう
山登り、山歩きのなかでも、基本的に人間の態度、モラルのバランスが
欠けているように思えるのである
モラルが欠けているといえば、私有地、国定公園についての山歩きではないかな
社会生活上もっとも基本的なモラルが一部の山歩きには欠落しているようである
だからであろうか、私有地を勝手気ままに歩き、公園法で立ち入ってはいけない所を
歩いて、ひとに迷惑を掛けて平気であり(大抵の人たちは子供の頃から父母や祖父母
から、ひとさまに迷惑をかけるんじゃ無いよ、と言い聞かせられたはずであるが)
自然を傷め、希少野生生物にダメージを与えて平気である、それどころかネットに
山行記を堂々と出している、
「これがひとに迷惑を掛けて、自然を傷めつけた山行記であります」と誇らしげに
自慢しているのである
他のひとは、それを見て称賛して自分も歩いてみようということになる
なんか変だな、これはおかしい、こんなモラルの無い山歩きは間違っているのでは
ないかな、と思うひとはいるのであろうが、少数派なのであろう
山だからちょっとぐらいいいだろう、誰もいないから、知らなかったなどなど
理由はあろうが、普段の生活にそのような曖昧な態度ではトラブルに為りかねない
むしろ、他所の山だからこそ、緊張感を持ち高いモラルを維持して山歩きを
楽しみたいものである
情報収集にも問題がありそうである、他人の情報ばかりが気になり、自分なりの
情報収集がなおざりになっていないだろうか、国土地理院の地図にはお世話に
なっていながら、地理院の仕事の内容をあまり知らなかったり、歩く山について
その周辺の状態(私有地があるか、国立、国定公園に囲まれているか)などなど
自分の山歩きに支障がでないかを詳細に調べてから山歩きすれば、私有地を
歩いて迷惑を掛けたり、自然を傷めつけたりしないで済むのではないか
今の世の中、なにかと片寄ったバランスのない社会生活になってしまったと
よく言われるがその通りであろう、基本的な人間の態度、モラルのバランスが
欠落しているのであろう
yahoo news
「那智の滝」でロッククライミング=世界遺産、3人逮捕―和歌山県警
時事通信 7月15日(日)17時5分配信
和歌山県那智勝浦町の世界文化遺産「那智の滝」(高さ約133メートル)で
ロッククライミングをしていたとして、県警新宮署は15日、軽犯罪法違反容疑で
日本を代表するアルパインクライマーの一人で、会社員佐藤裕介容疑者(32)=
甲府市西高橋町=ら3人を現行犯逮捕した。
「那智の滝」は熊野那智大社の別宮「飛瀧神社」の御神体とされ
周辺は立ち入りが禁止されている。
3人は「入ってはいけないことは知っていたが、日本一の滝に登りたかった」と
容疑を認めているという。
他に逮捕されたのは、会社員大西良治(35)=東京都国分寺市東元町=
団体職員宮城公博(28)=愛知県春日井市上田楽町=両容疑者。
逮捕容疑は15日午前8時半ごろ、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」を構成する「那智の滝」
に無断で入り、ロッククライミングをした疑い。
那智大社からの110番で、駆け付けた警官らが滝の左側、高さ約100メートル付近を
登っている容疑者らを発見した。
同大社の朝日芳英宮司は「御神体を登るとは言語道断。昨日は例大祭『那智の火祭り』があり
多くの人が拝んだばかりなのに、大変残念だ」と話した。
常識を逸したクライマーは契約会社ゴールドウインから契約解除された
軽い気持ちからの行為であろうが、登山界に大きな波紋となり今立ち入り禁止
の私有地など人への迷惑と自然保護について再考を促す議論が沸きあがっている
弊社 契約アスリート逮捕に関するご報告
お客様各位
2012年7月15日、弊社のTHE NORTH FACE契約アスリートの佐藤裕介氏が
和歌山県の「那智の滝」でロッククライミングをしたとして軽犯罪法違反容疑で
逮捕されました。
これにより、佐藤裕介氏とTHE NORTH FACEとのアスリート契約は
即時、解除いたしました。
那智の滝は、世界遺産に登録されているだけでなく、熊野那智大社の御神体として
神聖なものであり、そこにロッククライミングで登るとは、社会人として
あるまじき行為です。
今回の活動については全く知らされておらず、大変驚いておりますが
この事態を厳粛に受けとめ、今後このようなことが繰り返されないよう
社をあげて社員ならびに契約アスリートに対し、再発防止の徹底をしてまいります。
ご迷惑をお掛けした関係各位と、THE NORTH FACEを御愛用していただいている
お客様に、深くお詫び申し上げます。
弊社では、社会的責任を果たすべく、今後もまい進していく所存でございます。
2012年7月17日
株式会社ゴールドウイン