秘境という名の山村から(東祖谷)

にちにちこれこうにち 秘境奥祖谷(東祖谷山)

奥祖谷夏点描 暮らしの夏

2012年07月30日 | Weblog
わが庵に月こそながめ過ぐる夜は孤独にしづみ老ひにけるかな

うきことを思ひあげつることなくば祖谷の夜更けをこよなく愛す

思ふとも老ひけるわれの行く道をひとり歩きてひかり捜さむ

病葉を捨てさりゆかむ君なれどいのちをおふる葉をこそ哀れ

うき身こそ祖谷の山べにしづめどもこころに浮ぶ月こそなかれ


ひらひらと片陰拾ふわれを見し

空蝉や触れて憂世にしがみつき

哀れかないのち早めし病葉を

友ありて語りし庵や夜の秋





























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奥祖谷夏点描 暮らしの夏

2012年07月26日 | Weblog


夏霧や閉ざす山道われひとり

夕立の過ぐる暇なし夕立す

水仕掛け老婦の頼み山清水

滝つぼに沈まりをりし白き水

山里にはたはた音や渋団扇




高校時代のクラブ活動は文芸部に所属していた、2年先輩に大江健(健三郎氏)

がいた、氏のその後の活躍はひとの知るところである

大江氏は大震災以後に今までの晩年様式の生き方に大きな変化を齎したのであろうか

8年を掛けて暖めていた小説を破棄したそうである

氏の精神に何が起きたかについて未だ検証するほどの資料も技量も持ち合わせては

いないが、天災、核の放射能制御不能の時代に突入した世界に生きる人間の態度や

モラルにバランスの回復が重要な鍵になると考えているようである

ひとの行動、態度、精神、思想、などなどあらゆる物事を考え行動するにつけて

偏ったものの思想を捨ててバランスの良い思想、モラルに基づいて生き延びて

いかなければ、希望を見出すことは難しい時代になったのであろう

生きてきたそのときどきに、大江氏に少なからず影響を受けたじぶんは自分に

在った晩年様式を思索しながら今日一日を生き延びたいものである




那智の滝侵入事件については今後の登山界、クライミング協会の議論による

総括に委ねることにして、今回の直接のクライマーの那智大社への謝罪の

顛末と謝罪文を転載したい

今回のことに多大の関心を持たざるを得なかったのは、愛する祖谷の山々に

ついても形こそ違え、私有地を勝手気ままに歩きまわる一部の登山者について

もう一度モラルのある山歩きを再考していただきたいがためである



那智の滝「ご神体」侵入の登山家、熊野那智大社訪れ謝罪 丸刈りで“滝修行”も
2012.7.25 11:16 (1/2ページ)[事件・トラブル]

参拝客らの立ち入りが禁止になっている那智の滝=15日午前、和歌山県那智勝浦町
 和歌山県那智勝浦町の世界遺産「那智の滝」の岩壁を有名登山家の男ら3人が登り、
同県警に軽犯罪法違反容疑(禁止区域への立ち入り)で逮捕された事件で24日、3人が滝を所有、管理する「熊野那智大社」を訪れ、頭を丸め、土下座謝罪、さらには“滝修行”も受けていたことが分かった。同大社の朝日芳英宮司(78)が同日、サンケイスポーツの取材に明らかにした。一時は「鉄拳制裁も辞さず」とカンカンに怒っていた朝日宮司も、3人の反省をひとまず受け入れたという。(サンケイスポーツ)
 --事件発生から、大変お世話になっています。例の「那智の滝登り」で、その後、男3人から…
 「謝りに来ましたよ。3人で謝罪したいと電子メールや電話で連絡があり、22日(日曜日)の午前8時過ぎに来ました。3人とも頭を丸め、黒色のスーツにネクタイを締めてました」
 --どのような文言で謝罪したのでしょう
 「応接間に入るなり、土下座して、声をそろえ『すみません』と…。さらに『浅はかにも、ご神体である滝を、ただの岸壁と思って登ってしまいました』というようなことを言っていました。信仰心というものが、まったくなかったようですな」
 --朝日宮司も、当初は大激怒され、鉄拳制裁も辞さない構えでおられましたが
 「ふざけた態度で謝りに来たら、鉄拳制裁の可能性はありましたがね。ただ、今日の私たちがあるのは親やご先祖様があるからで、私たちを作ったのは神様。人間は失敗もするし、過ちも犯す。しかし、それらを反省せねばならない。本当のこと、正義は1つだと話しました。また、自然に対してもっと畏敬の念を持つべきだと、コンコンと小一時間、説教してやりました」
--それでも、逮捕、釈放から1週間も時間がたっています
 「釈放後、なぜすぐ来なかったのか…と3人を問いつめたら、彼らは『この1週間、どのように謝ろうかと悩んでいた』と説明していました」
 --お説教だけで帰したのでしょうか
 「いえいえ。その場で『もう2度としません』といった内容の文書を私が作成し、3人に母印を押してもらいました。私は皆さんと神様をつなぐことが仕事ですから、(当日)雨天の中、3人を連れて滝まで行き、その文書を神前に置き、冒涜(ぼうとく)したことを神にわびる神事を大声で行いました。3人は雨に打たれ、滝のしぶきも浴び、私の後ろで直立不動でおりました。その後、警察署へ向かわせました」
 --謝罪に来たことへの感想があれば
 「3人は、自然の恵みに対する感謝の気持ちを忘れていた。自然があるから人間も生きているのです。『2度としません』といわれても、本当なのかと思ってしまいますが、『すみません。謝ります』というのなら、許してあげんといかんだろうと思う。これを機に、いい人になることを期待していますよ。刑事告訴はしません。今後の判断は警察に任せます」





        熊野那智大社の皆様ならびに関係者の皆様


このたびは私たちが行った那智の滝をクライミングするという行為により、那智の滝を愛し守り継いでこられた皆様に不快の念を抱かせてしまったことを深くお詫び申し上げます。
また、今回お世話になりました和歌山県警察や地域の方々、これまでご支援いただいた多くの関係者の皆様にご迷惑をおかけし、大変申し訳ございませんでした。

今回の私たちの行動は、ただ美しい滝を登りたいという気持ちばかりが先立ち、那智の滝を信仰されている方々や地元の方々の想い、また世界遺産としての大切さへの配慮に至らず、皆様に不快な思いを抱かせることになってしまったことを、深く悔やんでおります。
また、前日に行われた火祭が、昨年の災害からの復興のシンボルとも言える重大な行事であったことを知り、この行為に及んでしまった無知と非礼に罪の意識が深まるばかりです。

7月22日に熊野那智大社へ謝罪に伺わせていただきました。宮司様からお話をいただき、昨年の災害からの復旧を経て火祭の実現に至るまでにご尽力されてきた道すじ、長きにわたり那智の滝がご神体として信仰されてきた歴史や、滝を愛し保護につとめてこられた皆様方の信仰心を拝聴するほどに、あらためて私たちのとった行動がいかに軽率で、身勝手な行為であったのかを痛感しております。

熊野那智大社や和歌山県の皆様にご迷惑をおかけし、またこれまで私たちの活動を支えていただいた多くの方々を悲しませてしまいましたことに、謝罪の気持ちでいっぱいです。
今後は二度とこのような過ちを犯さぬことを、今回ご迷惑をおかけした熊野那智大社の皆様ならびに関係者の皆様にお誓いいたします。

このたびは本当に申し訳ございませんでした。

           平成24年7月23日  大西良治 佐藤裕介 宮城公博












テラオ兄さん絵手紙



























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菜菜子の気ままにエッセイ(暑中お見舞い申し上げます)

2012年07月23日 | Weblog
しもに住む読者の皆様方、暑中お見舞い申し上げます。
毎年、毎年、紫外線の質が悪くなっております。
…そんな本日休日!
戦ってきました。
大量の雑草!!!

町の雑草を、人間に例えると、
『行儀の良いおばさま』
なら、
祖谷山の雑草は、
『わやくな…チュウハンなおばさん』
みたいな?

竹あり
石あり
岩あり
杉あり
かずらあり
おまけに 止めは
どっかの家に繋がっている、水の
《ホース》

ホースが至る所に、顔を出している。草苅機では、傷を付けてしまうから
ホースのありそうな場所は、《カマ》で刈っていく。

カマと、草苅機を使い分けながら、黙々と刈っていく。
草苅機は、燃料タンクに穴が開いて、一昨年、応急処置をしていたが
さすがに今年は、ポタポタと漏れている。
落ちて蒸発する量に、負けないように、フル稼動させると言う
へんてこりんな発想のワタシ?

いつもより、燃料がもたないから、すぐに草苅機がギブアップしてしまう。
刃の部分も、ガタガタいって、波打っている。苦しそうにしながら、頑張った草苅機。引退だ。お暇をあげよう。

…で、ワタシは毎年、この草苅の季節になると、考える。
近所の家が、一件しかなくて、親戚もいなくて、誰~も我が家に
帰ってこないシチュエーションな人は、
果たして?家の周辺の雑草を刈るのだろうか?

花壇の手入れを、するのだろうか?
落ちて倒れた、竹を必死で切るのだろうか?
落ちて倒れた、枯れ木を片付けるのだろうか?
スンマセンッ
ワタシの本日の、農業日誌?な内容でした。

早い話しが、
祖谷弁で言う、
《めぐらをしやける》※周辺を片付ける
と言う行為は、誰かを迎える為の、心遣いではないだろうか。

ヴヴヴ婆さまは、この季節になると、人を雇ってまで、石垣の草を刈っていた。
なんで、そこまでやるの?と聞くと、決まってこう、答えた

『ふう悪いけんの~』※体裁が悪い
ここが、ワタシと違う。ワタシは、水源地の周りの草しか、刈らない。
お墓の周りしか、刈らない。
体裁は、気にしたことがない。

あと一日は、かかるかな?雑草との闘い。
毎年、刈らなければ、固い固い、枝になってしまう。

ここの草苅も、ワタシの代で 終わるだろうなあ。
そんな事を考えた

夕立
カミナリ
蜩の声
青草の匂い
集め焼き

混ざりものの無い場所で
何もない場所で
時空を駆けた…気がした

やっぱり 祖谷の風
夏色 透明~
贅沢な場所から
愛を 叫ぶっ!
草 々


































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奥祖谷夏点描 暮らしの夏 

2012年07月20日 | Weblog
夏もゆる猛暑となりてさと燃へし青葉の水滴かがやき放つ

とし老ひて果つるは夏の炎天か大地焦げゆく風の匂ひを

灼熱の大地に臥して梅雨明けす

四方より湧きて風斬り雲の峰

日除け蓑背負ひし農婦水を飲み

炎天や水一滴の美味さかな




日本を代表するアルパインクライマーの一人が「立入禁止」の那智の滝の岩をクライミング

していて、和歌山県警に逮捕されたという、ニュースをみて、然もありなんと思った

驚くに足りなりことである、いまの山登り、山歩きを総括するにこの程度の

モラルしか持たないのが、現状ではないだろうか

要するに自分の欲望を抑えることが出来ずに、何処を歩いても構わないという感覚から

ひとに迷惑を掛けることなど平気、何とも思わないということであろう

山登り、山歩きのなかでも、基本的に人間の態度、モラルのバランスが

欠けているように思えるのである

モラルが欠けているといえば、私有地、国定公園についての山歩きではないかな

社会生活上もっとも基本的なモラルが一部の山歩きには欠落しているようである

だからであろうか、私有地を勝手気ままに歩き、公園法で立ち入ってはいけない所を

歩いて、ひとに迷惑を掛けて平気であり(大抵の人たちは子供の頃から父母や祖父母

から、ひとさまに迷惑をかけるんじゃ無いよ、と言い聞かせられたはずであるが)

自然を傷め、希少野生生物にダメージを与えて平気である、それどころかネットに

山行記を堂々と出している、

「これがひとに迷惑を掛けて、自然を傷めつけた山行記であります」と誇らしげに

自慢しているのである

他のひとは、それを見て称賛して自分も歩いてみようということになる

なんか変だな、これはおかしい、こんなモラルの無い山歩きは間違っているのでは

ないかな、と思うひとはいるのであろうが、少数派なのであろう

山だからちょっとぐらいいいだろう、誰もいないから、知らなかったなどなど

理由はあろうが、普段の生活にそのような曖昧な態度ではトラブルに為りかねない

むしろ、他所の山だからこそ、緊張感を持ち高いモラルを維持して山歩きを

楽しみたいものである

情報収集にも問題がありそうである、他人の情報ばかりが気になり、自分なりの

情報収集がなおざりになっていないだろうか、国土地理院の地図にはお世話に

なっていながら、地理院の仕事の内容をあまり知らなかったり、歩く山について

その周辺の状態(私有地があるか、国立、国定公園に囲まれているか)などなど

自分の山歩きに支障がでないかを詳細に調べてから山歩きすれば、私有地を

歩いて迷惑を掛けたり、自然を傷めつけたりしないで済むのではないか

今の世の中、なにかと片寄ったバランスのない社会生活になってしまったと

よく言われるがその通りであろう、基本的な人間の態度、モラルのバランスが

欠落しているのであろう




yahoo news

「那智の滝」でロッククライミング=世界遺産、3人逮捕―和歌山県警

時事通信 7月15日(日)17時5分配信
 
和歌山県那智勝浦町の世界文化遺産「那智の滝」(高さ約133メートル)で
ロッククライミングをしていたとして、県警新宮署は15日、軽犯罪法違反容疑で
日本を代表するアルパインクライマーの一人で、会社員佐藤裕介容疑者(32)=
甲府市西高橋町=ら3人を現行犯逮捕した。
 
「那智の滝」は熊野那智大社の別宮「飛瀧神社」の御神体とされ
周辺は立ち入りが禁止されている。
3人は「入ってはいけないことは知っていたが、日本一の滝に登りたかった」と
容疑を認めているという。
 
他に逮捕されたのは、会社員大西良治(35)=東京都国分寺市東元町=
団体職員宮城公博(28)=愛知県春日井市上田楽町=両容疑者。
 
逮捕容疑は15日午前8時半ごろ、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」を構成する「那智の滝」
に無断で入り、ロッククライミングをした疑い。
 那智大社からの110番で、駆け付けた警官らが滝の左側、高さ約100メートル付近を
登っている容疑者らを発見した。
 
同大社の朝日芳英宮司は「御神体を登るとは言語道断。昨日は例大祭『那智の火祭り』があり
多くの人が拝んだばかりなのに、大変残念だ」と話した。


常識を逸したクライマーは契約会社ゴールドウインから契約解除された

軽い気持ちからの行為であろうが、登山界に大きな波紋となり今立ち入り禁止

の私有地など人への迷惑と自然保護について再考を促す議論が沸きあがっている


弊社 契約アスリート逮捕に関するご報告

お客様各位

2012年7月15日、弊社のTHE NORTH FACE契約アスリートの佐藤裕介氏が
和歌山県の「那智の滝」でロッククライミングをしたとして軽犯罪法違反容疑で
逮捕されました。
これにより、佐藤裕介氏とTHE NORTH FACEとのアスリート契約は
即時、解除いたしました。
那智の滝は、世界遺産に登録されているだけでなく、熊野那智大社の御神体として
神聖なものであり、そこにロッククライミングで登るとは、社会人として
あるまじき行為です。
今回の活動については全く知らされておらず、大変驚いておりますが
この事態を厳粛に受けとめ、今後このようなことが繰り返されないよう
社をあげて社員ならびに契約アスリートに対し、再発防止の徹底をしてまいります。
ご迷惑をお掛けした関係各位と、THE NORTH FACEを御愛用していただいている
お客様に、深くお詫び申し上げます。
弊社では、社会的責任を果たすべく、今後もまい進していく所存でございます。

2012年7月17日
株式会社ゴールドウイン



 




























































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菜菜子の気ままにエッセイ(合歓の木と入道雲とYOUNG MAN )

2012年07月18日 | Weblog
前略
合歓(ねむ)の木が淡いピンク色の花を持ち上げながら、満開に咲いております。
今年の合歓の木の彩りも、雨の多さと何か、関係しているのでしょうか?

『入院のしまねしよるようなわ~』
※しまねとは、死に真似でも、島根県でもありません。
祖谷の昔から伝わる、偽方言です。悪しからず

しまねと 惚けていた婆さんも、無事に退院でき、高知で牛化しております。
わたくしは、また今年も、荒れ放題の雑草と、一人で戦います。
今はちょっと、身体のあちこちが、オーバーワーク…早い話しが
使い痛めによって、悲鳴を上げているので、もう少し、沈下したら、頑張ります。

今の悪知恵と、二十代の頃の体力があれば、向かうところ敵なし!
なのだけど、現実は厳しい~!
サプリメントがヤタラと増え、家計を圧迫いたしております。

真夏の雲になりました。
3D画像、4D画面?の山々が、スカイブルーの空の下、じっと動かないで
夕刻を待ちます。祖谷山の夏、静かな夕刻。
風が 木々の隙間を、形を自由に変えながら、渡ってゆきます。
深呼吸して…
再び 深呼吸
吐かないと 苦しい
吸えない…?
息が出来ない…?

敵は私利私欲しか考えない、輩達
早く、アチャラに行って下さい
それしか、選択肢が、みつからない。

『若者が育つ職場作り』
を一人で、目指している、わたくしであります。
職場で、若者が辞めて行くという事は、地域福祉そのものが
維持出来なくなると、いうことです
退職予備軍の方々の、手厚い、報酬より、地域に若者を残すことです。
なぜ?未来に、視点を置かないの?
…が…ワタシの時給は上げてくれ~!
若者は、自分で個々に考えて~!ワタシは自己チュー!偽善者オバサン!

最後に一句
『働けど働けど
我が暮らしや、楽にや、ならんぞ…
じっと ぶげいしゃを観察する』

草 々











































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奥祖谷夏点描 暮らしの夏 

2012年07月14日 | Weblog

雨粒の茂みのなかに目を凝らし分け入りゆけば老ひの道あり

老ひの道転がりおちし先あらば奈落に沈みしわれを見にける

憂きことはカオスとなりしいまの世を抗ひ砕きひかり見つけむ

梅雨盛り木々を潤す音もよし

辞書を引く手は不安げに梅雨豪雨

白南風を久しく待ちて庵にをり



局地的な豪雨による災害が頻発しているいまの気候、気象変化に改めてひしひしと

肌に感じている、確かなことは以前とは違った気象変化のようである

温暖化はひとが作り出したものであるが、その影に隠れたそれとは違ったところで

気象変化が起こっているのではないだろうか

地震は活動期に入っているが、同じくそろそろ氷河期に入る前触れが来ている

ように思われてしかたない

このような気候、気象変化の過渡期は往々にしてはっきりした方向性の無い

状態に陥っている、云わば宙ぶらりんになっているわけである

そして、突発的に気象変化が起きてひとは右往左往を繰り返している

それは、社会を、ひとの生活、人生を方向性の無い状態で生きることになる

のではないだろうか

このカオスの中から「希望」を見出して生き延びるには新しい人間の態度

モラルを造り出して、気象変化の激動、地震、核の放射能の渦巻くカオスの世界で

バランスの回復に努力するしかないようにも思える






































































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奥祖谷夏点描 暮らしの夏 

2012年07月09日 | Weblog
叱責のさまなり今朝の雨ならむ殴打の如き庵の屋根打つ

雨粒の流れにわが身任せけり地中ふかくに還したまはむ

祖谷川は老ひ苦のうきを飲み込みし怒涛となりてわが身砕かむ

荒れにける祖谷の雷雨は凄まじき土を穿ちし憤怒のさまなり


黒雲や怒涛となりて雷雨かな

雷雨よし廃家の嘆き流しされ

はたたがみ怒りの鉾を治め得づ

梅雨明けの兆しとなるか今朝の雨


年々気象の変化に異常とも思える突発性の変化が見られるようになった

突然の雷雨に、豪雨に見舞われることが多くなった

先日などは四国に突風、竜巻注意報が出たりもした

そういえば、冬の一時期に非常に寒い日々が突然やってきたことがある

それは通常の寒さに戻りながらも尾を引き春になっても残ったが

それ以上に初夏の6月になっても朝晩の寒さには驚いたものである

自然の気象変化に就いて行けない環境になりつつあるのだろうか

そういえば、登山家であり、医師でもあるひとが自然のなかに身を置けば

より一層切実に変化を実感できると云っていたようだが

この自然の気象変化にわれわれはどのように対応しようとしているのだろう

いまを生きるために何時、その気になる(選択)のだろう



















































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菜菜子の気ままにエッセイ(肺炎とヴヴヴと家族と時々ワタシ)

2012年07月07日 | Weblog
前略…突然ですが…バアバ(ヴヴヴ星人)が入院した。
食欲不振
水分補給拒否
発熱

肺炎になった
入院は絶対にしないと、家族を困らせた

『入院やこし、絶対にせんぞぉ!!!入院せえって言うんだったら
菜菜子にすぐに迎えに来てもろて、祖谷にいぬきんの!!!』

質の悪い脅迫に近い?拒絶反応である
往診に来て下さった医者は、すぐに入院しなさいと、言った。

『せんせい~わたしは祖谷へ、いんだら、治るんです、入院せんでも、祖谷で治るんです~!』
※注 祖谷に帰って肺炎治るんなら、東祖谷の診療所、県外患者で行列になるわ!
地元の年寄り死なんわ…

香川から、孫が帰って来た。
バアバが三歳から、中学生まで祖谷で大切に育てた孫だ。
あの時、高知から祖谷まで車で連れて来たのは、私だ。
母親から離れて、車の中で泣き出したら、どうしよう~と内心不安になりつつ
ドライブインに寄って、ジュースを与え、おもちゃを買って持たせた。
あれから、30年が過ぎた。
大人達の勝手で、幼少期、思春期を育てられた姪は、
色んな時間を生きて、強い母親に、なった。優しい、母親になった。

そんな姪は、バアバの入院の支度をした。
『入院は、せんぞ~!』
と隣で、叫ぶ肺炎バアバ。

以下 会話のみ
お届けいたします
『入院やこし、せんぞ~何、ゴゾゴゾしよんぞっ!』

「ばあちゃん、ばあちゃんの下着とか?どこに入っとん?」

『ようえ~?そりゃあ、そこのタンスの中じゃわ~』

荷物をまとめる、姪。
「ばあちゃん、ちょっと着替えて~」

『ようえ?着替えるんか?』

「ばあちゃん、ちょっと一緒に行くよ」

孫に連れられて、総合病院の病室

「ばあちゃん、これに着替えて~」
※早い話が病衣

なぜか、言う事を素直に聞く バアバ
お着替え終了!

『こんがな服着たら、入院した人みたいなのうや~』
※明らかに 入院ですから

看護婦さんが、ポータブルトイレを、病室に持ってきた

「母ちゃん、トイレにいきとうなったら、これにせな、いかんがで~
危ないけん、トイレに歩いて行ったら、いかんよ~!」
必死で 叫ぶ 娘。

『ようえ?こんがなのいらんぞっ、便所に行くわの~便所にも行けんようになったら、
人間も、オシマイじゃわ~のうや~菜菜子さんよ~』
※ワタシに救いを求めるか?

同室のおばあちゃん族が、カーテンを開けて、激励にきて下さった。※暇だから

『頑張ってなおそうね~わたしも三日目で、ようやく、お粥さんが出てきたけんねぇ~』
※聞こえてない

聞こえてないのに、やたらと愛想は振る舞う、バアバ。

「ワタシは病気や、したことないんでよ~入院や、初めてでよ~!」
※入院は 理解していた…何よりでした

バアバのベットの回りに、娘、孫、私
バアバの一人娘は、私の姉だ。

昔、子供が出来なかったバアバ夫婦は、夫の妹の赤ちゃんを養女に、貰った。
昔は、良くある話しだ。

私の両親から、1番最初に生まれた赤ちゃんが、高知の従姉妹だ。
バアバと従姉妹を見ていると、「産みの親より、育ての親」
それが、ひしひしと伝わってくる。

私の両親も、従姉妹を愛していた
愛していたから、とてつもなく、遠慮していた筈なんだ。

人間を生きるのは、大変だ…
だから、一回でも多く 笑って生きよう。
《終焉》を彩る為に、笑って笑って生きて行こう。
そんな バアサンに
ワタシはなりたい

※追伸
姉は、ワタシよりは、鼻は太くない
両親のキレイなパーツを全部最初に取って、この世に 生まれた
全ての残骸が、ワタシにくっ付いた
これを 宿命と
人は 呼ぶ

ガンバレ ヴヴヴ!
ガンバレ 姉ちゃま♪
























































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奥祖谷夏点描 暮らしの夏 

2012年07月05日 | Weblog
草刈の手を休めをり友の顔われを見つけて微笑みてをり

梅雨くもり青葉の山を眺めをり友と語らふ祖谷の夕暮れ



七月は老ひの気力を漲りし

夕暮れに刻を争ふ月見草

夏菊の匂ひはひそとして居りし

鬼百合は気性のままに野辺にをり


梅雨曇のしずかな午後の一時を友を訪うに林道の両側の草刈りに精を

だしていた、ちょうど一段落したのか手を休めて微笑んでいる

高台に腰を下ろして、お茶を飲みながら、小鳥のさえずり、風の声を

聞き、目の前の花を愛で風景を眺めながら、よもやま話をしてこころの

やすらぎを噛み締めるひとときであった





















































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